「JR福知山線脱線事故」から19年

ブログ 防犯/防災

既に報じられている敦賀市職員が現金を着服していた問題。
 
市においては、身寄りのない市民が死亡後に残した現金(遺留金)と市職員の親睦会費の計65万2844円を着服したとして、福祉保健部の男性職員を同日付で懲戒免職処分にしたと発表したほか、米澤市長ご自身は給料の10分の1カ月間減額するための条例改正案を6月議会に提案するとしています。
 
男性職員は私も面識のある方であり、大変驚くとともに残念でなりませんが、いずれにしても市長が記者会見で述べたよう「市政に対する信頼を大きく損なう」問題であり、市においては猛省のうえ、現金管理のあり方など、組織的且つシステム的な再発防止策の徹底を求める次第です。
 
さて、このような不祥事と併記するのは、若干違和感があるのかもしれませんが、19年前の今日発生した重大事故といえば、JR福知山線の脱線事故。
 
兵庫県尼崎市で平成17年4月25日、乗客106人と乗員が死亡し、562人が重軽傷を負った脱線事故発生から19年を迎え、昨日はJR西日本が現場に整備した追悼施設「祈りの杜(もり)」で「追悼のあかり」が実施され、ご遺族やJR西日本社員などが約750本のろうそくに火をともして犠牲者をしのびました。
 
「追悼のあかり」は、遺族らでつくる実行委員会が27年から続け、今回で10回目。
 
安全が軽視されないよう訴える目的もあり、ろうそく入りの紙コップには、JR社員が書いたとみられる「絶対に事故を起こさない」とのメッセージもあり、遺族らが見守る中、「2005.4.25 わすれない」の文字が浮かびました。
 

【浮かびあがった「「2005.4.25 わすれない」の文字(産経NEWSより引用)】
 
この事故の原因には、運転士による速度超過やATS(自動列車停止装置)や速度計の不備、日勤教育などの劣悪な労働環境が挙げられており、JR西日本では、記憶や教訓をどう継承するかが課題とし、大阪府吹田市の同社研修センターの敷地に、事故車両の保存施設の建設を進めているとのこと。
 
同社においては、事故から19年が経過し、事故後に入社した社員は全体の7割近くになったとのこと。
 
自然災害などと同様、こうした事故に関しても「風化させない」ことが重要であり、次世代に事故の記憶や教訓をどう継承していくかは大きな課題。
 
近年のJR北陸線の運行を見るに、悪天候時の運転停止判断など、安全第一の運営に徹している姿勢を感じるところでありますが、今後も事故の経験を忘れることない経営をお願いする次第です。
 
なお、そうした企業理念はどの産業、分野にも通ずること。
 
自身も身を置く、原子力産業に関しても同様、深く念頭に置く次第です。