今度は関西から北陸へ。今季2例目となる電力融通。

エネルギー ブログ

昨夜半から強く吹き始めた風は、みぞれ混じりの雨とともに窓ガラスを叩き、今朝方はその音で目が覚めました。
 
それもそのはず、福井地方気象台によると、敦賀市には現在、波浪警報、風雪・雷については注意報が発表されていることに加え、本日から週後半に掛けては寒波襲来とのこと。
 
特に今日は冬型の気圧配置が強まるため、日本海側を中心に猛吹雪に警戒の予報となっていることから、車の運転等に十分注意して過ごしたいと思います。
 
さて、私の場合、この「寒波」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは「電力需給」な訳ですが、先週末の東京電力パワーグリッド(東電PG)供給域内で発生した「需給ひっ迫」に続き、昨日は北陸電力送配電の供給域内でも厳しい状況となりました。
 
全国的な電力需給ひっ迫の根本的要因については、以前のブログで説明をしたところですが、直接的リスクに関し、東電PGが低気温による暖房需要増であったのに対し、今回の北陸電力送配電の場合は電源トラブルにより供給力が低下したもの。
 
トラブルがあったのは敦賀市にある敦賀火力発電所1号機であった訳ですが、これにより、北陸電力送配電供給区域に対して広域的な融通を行わなければ、電気の需給状況が悪化する恐れがあったため、電力広域的運営推進機関(OCCTO)は、電気事業法の規定に基づき昨日5時31分、関西電力送配電に6時から8時の間、20万kwの電気を供給することを指示。
 
いわゆる電力融通により難を凌いだ次第。
 
なお、電力融通を受けるのは、先の東電PGに続き今季2例目のこと。
 

【1月12日朝時点の北陸送配電「電力使用状況グラフ」。本日実績を示す「赤線」は昨日と同様の推移となっている。】
 
こうして「綱渡り」の状況が続いていることを身をもって感じるところですが、今冬の需給見通しは、以前に公表された需給検証報告書のとおり、厳気象H1需要(過去10年間で最も厳気象(厳寒)であった年度並みの気象条件での最大電力需要のこと)に対して予備率3%を確保する見通しは得たものの、全国的に予備力が十分とは言えない状況にあります。
 
また、OCCTOにおいては、今年度より需給バランス評価として加えている「kWh余力」についても、現時点では厳気象においても燃料在庫・調達に基づく余力は確保しているものの、ベースロード電源の停止など今後のリスクについて継続的に注視することが重要としています。
 
さらに、今冬の高需要期に向けて、kW及びkWhの両面において、今後の需給変動や電源トラブルなどによる需給バランス悪化を早期に捉え、情報発信や対策を講じることが重要であり、当該機関ではkW及びkWhの需給バランスモニタリングを定期的に実施・公表するとしています。
 
そのひとつ「kW面からの電力確保状況」では、気象予報を踏まえた需要想定や発電機の計画外停止状況を監視し、需給バランスを確認しており、具体的には、1ヶ月程度先までの週別バランスについて、需要を厳気象H1需要等に設定し、必要な供給力が確保できているか、リスクケースも含めて週単位での需給バランスを予備率として確認しているとあり、ちょうど今現在の1月2週目に関しては下図のとおりとなっています。
 

【OCCTO公表資料「kW面からの電力確保状況(2022年1月7日時点)」より抜粋)】
 
ご覧のように、予備率は東京の4.2%を最低に、北陸や関西においても7.3%と全くもって予断を許さない状況であることが分かります。
 
OCCTOは、当月半ばに最新の供給力情報等をもとに情報更新し、公開するとしたうえで、但し、想定以上に大規模な供給力減等があり需給バランスの悪化が予見される場合には、確認できたタイミングにて速やかに追加公開するとしています。
 
「需給バランスの悪化が予見された場合には、国や一般送配電事業者と連携し需給対策を講じます。」とした当該機関の役割でもある「電力融通指示」は既に今季2回。
 
こうした状況を肌感覚で感じるに、ベースロード電源であるべき原子力発電所を有しながら戦線に加われないことに忸怩たる思いを抱きつつ、厳しい環境の中にあっても電力安定供給に尽くす関係者の皆さんには、心からの感謝とエールを送る次第です。

「福井県感染拡大注意報」発令は「想定事象」〜引き続き「基本対策」の徹底を〜

ブログ 新型コロナウイルス

ここ最近の全国各地での感染状況、加えて年末年始の帰省シーズンが重なると言うこともあり、私自身は「想定事象」としていた福井県内での感染拡大。
 
8日の28人、9日の27人に続き、昨日は48人の新規感染者が確認され、杉本知事は14時より臨時の記者会見を行い、県独自の基準に照らし「福井県感染拡大注意報」を発令するとともに、従来同様、自らスライド資料を用い県内の感染状況を説明されました。
 

【直近1週間の新規感染者数をもとに「注意報」を発令(福井県発表資料より)】
 
説明終了後、記者からの「県民に一番呼び掛けたいことは何か」との問いに対し、「皆さん自身が感染しないこと」と答えられた際には、「そりゃそうだろ」と思わずツッコミを入れてしまいましたが、私の考えは浅はかで、知事の言わんとするところは、感染要因を分析するに「基本対策を徹底すれば防げる」との思いがあっての発言と理解。
 
そのことを裏付けるかの如く、福井県ではこれまでも感染経路の特定とともに(現時点ではまだ経路を把握できている)、丁寧な疫学的調査、状況の聞き取りなどにより、「数字で根拠」を示してきているところですが、昨日説明のあった状況からは、大きな特徴が2点。
 
1.県外由来系統による感染が98%
◉1月5日〜10日の感染状況からは、48系統(感染経路)のうち県外系統が47系統(97.9%)となっている。
 
2.感染経路の特定できる感染者の96%が、会話時のマスク着用なし
◉同じく1月5日〜10日の感染状況から、感染経路が特定可能な事例107件のうち、103件(96.3%)がマスクなし。
◉マスクなし事例では、飲食を伴う事例がほとんど。
 
こうした状況を踏まえ、「注意報のポイント」でも「感染拡大防止へ、一人ひとりが感染対策を再確認」をキャッチフレーズに、飲食の機会を控えよと言うのではなく、認証店の利用やそうした際においても「おはなしはマスク」を徹底すること、また県外往来に関しては感染拡大地域との往来は慎重になどの具体的な取組項目を挙げ、注意喚起を図ったところです。
 
 →→→杉本知事による臨時会見時の説明資料(1月10日)はこちらから
 
一方、もうひとつの視点として、海外事例や国内におけるこれまでの感染状況を数字的に見ても、「重症化率は低い」ことは明らかなよう。
 
福井県の発表データが示すよう、134人感染のうち、重症者※はゼロ(現時点でICU使用ゼロ)、病床使用も29床であることから、こちらも数字が証明する事実がここにあると認識する次第。
 
※重症者の定義:ICUに入室または人工呼吸器を装着した方(福井県新型コロナウイルス感染拡大防止対策チーム「患者の状況等について」資料より引用)
 
肺炎にもなりにくいオミクロン株を捉え、「風邪と変わらない」と述べる有識者もおられ、私自身も多数の感染者が発生している(検体がそれだけ多い)沖縄や東京の状況からして、過度に恐れる必要はないと考えるものです。
 
とは言え、こうした場合に常に頭に浮かぶのは医療従事者の姿。
 
重症化率は低いとはいえ、入院・宿泊療養者への対応を始め、感染者が増えれば重症者も今後増えることが想定されることから、最も留意すべき「地域の医療体制を守る」ため、ここは「感染しても風邪程度だから」と気を緩めるのではなく、皆で「医療負担を低減させる」との思いのもと、ひとり一人の感染対策で感染拡大を防止していくしかないとの考えに至る次第です。
 
また、この「注意報」発令により、敦賀市議会で予定していた「高校生との意見交換」も対面式からオンラインに切り替えざるを得なくなりました。
 
こちらは、公の立場の議会が行うことを念頭に、学校にコロナを持ち込まないことに最大限配慮し対応するとの考えのもと、「平時では無くなった段階」でオンラインに切り替えるとの基準を広報広聴委員会として確認していたもの。
 
つまりは、「想定事象」が訪れたと言うことに過ぎないため、委員会で再度確認のうえ、対面と遜色なく実施できるよう対応を進めたいと思います。
 
行政においても、この状況を「想定事象」としリスク管理をされてきたことと存じますが、先週末行われた「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」での対応確認以降、さらなる感染拡大レベルの引き上げを念頭に、庁内の勤務体制(行政機能維持の観点より)や公共施設の運営(市内在住者利用に限定するなど)についてどう対応していくのかについて、私自身も確認しておきたいと考えるところです。
 
いずれにせよ、このオミクロン株に対しても「最大限悲観的に備える」との危機管理の鉄則のもと、疫学的知見を的確に把握のうえ、冷静に対応することが何より肝要と考え、対応にあたる所存です。

どんど焼きにて「無病息災」を願う

ブログ 地域コミュニティ

昼前から黒い雲が覆った昨日は「頼むから降らないで」と雨乞い。
 
というのも、午後1時から行われる「成人式」に影響がないようとの思いにほかならなかった訳ですが、願いが通じたのか、その後何とか天気は持ち堪え安堵した次第。
 
今年新成人となられた皆さんは、長男の1つ上の年代ということもあってか、幼少期から成長をともにした子も多く、一層気に掛けてしまうこともある訳ですが、親御さんの立場の知人・友人のSNSでは、お子さんの華やかな振袖姿が投稿されていたほか、ご近所では玄関前で家族揃って記念写真を撮る姿なども見掛け、こちらまで幸せな気持ちになりました。
 
私は長女で経験していますが、やはり親御さんにとってみれば、成人というひとつの節目を迎えられたことは感慨無量の思い。
 
そう思えば、名前は「成人式」であるものの、お祝いするのは新成人のみならず、ここまで育て上げた親御さんもということであり、コロナ禍にあってもこうして無事に開催されたことは本当に良かったと感じた次第です。
 
さて、冒頭、天気では「願いが通じた」と書きましたが、昨日もうひとつ願ったのは「無病息災」。
 
私の住む町内では、この時期の恒例行事「どんど焼き」が早朝より行われ、私も役員の立場で参加。
 
朝方の青空が広がる穏やかな天気に加え、どこか神々しき野坂山を背景に約2時間半、揺れる炎に願いを込めた次第です。
 

【神々しき野坂山の麓で催された「どんど焼き」】
 
そうした穏やかな天候もあってか、例年より多くの住民の皆さんが、正月飾りやお札などを持参され、新年のご挨拶、しばしの談笑と久々に拝見するお顔ともコミュニケーションが図られたように思います。
 
コロナ禍となったここ2年はこのような機会が激減していることが地域の悩みでもある訳ですが、やはり地域コミュニティを維持向上する地域行事は大事なことと改めて認識したところです。
 
また、お話しした何人かからは、市議会や市政に関する質問やご意見なども頂戴しありがたい限り。
 
「活動の原点は地域と職場の声にあり」をモットーとする私としては、このような声をしかと受け止め、引き続き活動にあたる所存です。
 
なお、「無病息災」の「災」に含まれるのかもしれませんが、どんど焼きで願ったのは何といっても「コロナ終息」。
 
願ってばかりではいけないのかもしれませんが、日本では古来から、天災や疫病をこのような祭りごとで追い払ってきた風習があります。
 
オミクロン株による感染再拡大の状況にはありますが、地域のみならず日本、いや世界共通の願いである「コロナ終息」が今年こそ現実のものとなるよう、最後にもう一度願い、本日のブログを閉じさせていただきます。

「成人式」の今日、自身も「青年の志」を思い返す日に

ブログ 政治

連日コロナの話題で恐縮ですが、昨日、福井県では新たに10~80代の男女28人が新たに感染と発表。
 
警戒の認識については言うまでもないところでありますが、敦賀市においては7日、19回目となる渕上市長からのメッセージ、注意喚起の呼び掛けがされています。
 
以下にリンクしておきますので、ご一読いただいたうえで、今一度皆で認識を共有できればと思います。
 
 →→→「渕上市長からのメッセージ(Vol.19)」はこちらから
 →→→敦賀市「新型コロナウイルス感染症関連情報」はこちらから
 
さて、そのような中ではありますが、本日敦賀市では、明日の「成人の日」を前に「成人式」が開催されます。
 
昨日ご紹介した通り、会場のプラザ萬象ホールを2つ利用し分散化を図るなど、コロナ対策を講じての開催となる訳ですが、こうして予定通り、新成人の皆さんの門出を祝う場が催されることを大変嬉しく思うところです。
 
国民の祝日法において「成人の日」(1月の第2月曜日)は、「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。」とされています。
 
この祝日の意図する通り、次代を担う新成人の皆さんに対しては、式に集う者のみならず、市民皆で祝い、励ます気持ちを持てればと思う次第です。
 
さて、この新成人に関しては、福井新聞記事によると、今年成人式を迎える20歳の福井県内の新成人は昨年に比べ27人減の7860人で、記録が残る1982年以降で過去最少となったとのこと。
 
4月1日には成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が施行され、新年度の県内新成人数(18~20歳)は2万2千人を超える見込みですが、今回の新成人数は、従来通り4月1日までに20歳となる人数を住民票などを基に県がまとめたとし、新成人の数は、1994年の1万2827人をピークに減少傾向にあり、昨年初めて8千人を下回った。
 
市町別では福井市が最も多く2563人。坂井市1080人、越前市798人と続く(敦賀市は646人)。
 
前年比で増加したのは5市町で、坂井市が最多の86人増、高浜町(32人増)、敦賀市(30人増)などが続いたとのことでした。
 
なお、改正民法により、明治以来、日本の成人年齢は20歳と定められていましたが、令和4年4月1日をもって18歳に引き下げるという転換期を迎えるものであり、20歳を節目とする成人式も今年で最後ということになります。
 
さて、この成人年齢の引き下げに関しては、併せて少年法なども改正されるため、何かと社会的変化もあるところですが、私が気になるのはやはりこうした若い世代の政治への参画について。
 
敦賀市議会では、今後市内3校の高校生(各校ともに1年生)と意見交換をするにあたり、以前に国政選挙の投票率推移を調べたところ、やはり50代以上とそれ以下では投票率に顕著な違いがあることを把握した次第。
 

【衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移(総務省ホームページより)】
 
赤線が20代で最低、黄緑線が30代、そして平成29年にある青色の菱形マークがこの時、初めて投票権を得た10代な訳ですが、それでも40.49%と低い状況であることが分かります。
 
ちなみに、若年層の投票率が年長世代より低い傾向にあるのは他の国も同じのようですが、直接的な政治行動へと結びついていかないことはどこか歯痒いところ。
 
いわゆる主権者教育などで政治参画の必要性に対する認識を高めていくことも大事な点でありますが、社会的関心も知識もある生徒たちにとって、やはり政治が遠い存在にあることも大きな点と言えるようです。
 
以前に読んだ、「政治」に対する印象に関してある高校生らと対談した記事にて、政治家はもとより、各政党のイデオロギーであるとか、政治運動やデモなど、総じて言う「政治」が遠いものと感じていること、或いはそれに参加するには勇気がいったり、逆にそういうことに関わると、何か自分の穏やかな生活がコントロールできないものに巻き込まれ、自分の平穏さが失われるような危機感があるという印象を持っているとありました。
 
そう思えば、教育で押し付けるのではなく、根本的な部分にある「政治」に対するイメージを変えていかなければならないものと、私自身は強く認識するところです。
 
そう思えば、最もメディアに取り上げられる国会や国会議員の立ち居振る舞いは極めて大きな影響を与えるのだと思いますし、程度の違いはあれ、地方議員も同じことかと思います。
 
そうした考えのもと、まずは政治、議員を身近に感じてもらえるよう、普段からの発信などを含め、自ら積極的に行動することはもとより、これは全世代に言えることと思いますが、「政治は誰がやっても同じ」から、「(投票行為によって)自分達で変えられる」との意識が広がるよう、引き続き役割を果たしていく所存です。
 
最後になりますが、法に定める「成人の日」にあった言葉は、「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年」。
 
私の場合30年前のことになりますが、「成人式」の今日は、自身もこの「青年の志」を思い返す日にしたいと思います。

敦賀市議会の「コロナ禍であってもできること」

ブログ 敦賀市議会

6日の1名に続き、昨日は4名(住所地が神奈川県の方1名を含む)のコロナ新規感染者が確認された敦賀市。
 
昨日夕刻、市では「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」が開催され、現況把握と今後の対応について確認がされました。
 
この3連休は、9日に成人式、10日は消防団出初式が開催されるほか、連休明けの11日からは小中学校も始まることに対しては、取り止めや延期をするのではなく、例えば成人式であれば会場の分割、極力短時間とするため来賓者を限定、さらにはYouTube配信を行うなど、各種対策を講じたうえで予定通り開催するとしており、私自身はこれで良いものと考える次第です。
 
とはいえ、急激な感染拡大には警戒するものであり、本日以降の感染状況を注視していきたいと考えます。
 
さて、そうした中にあって、予め集合型は見送り、オンライン放映による形式にて準備を進めている敦賀市議会の「議会報告会」。
 
例年の各常任委員会における審査事項紹介に加え、議員定数に関するご報告や新しくなった議場のご紹介などもコンテンツに加え、2月中旬のRCN議会チャンネル放映(放映後はYouTube配信)に向け、広報広聴委員会を中心に鋭意対応を行っているところですが、昨日は委員会ごとに参集し、それぞれ作成したパワーポイントの確認を行いました。
 
時間の制約もあり、各委員会3分を目安に報告となる訳ですが、昨年放映した際の視聴者の皆さんからのご意見を反映し、今年度は写真を多く取り込み、テロップで表現していくスタイルとしています。
 
イメージとしては、テレビのニュースのように画面が次々移り変わっていく、そうした感じで思っていただけたらと思いますが、これも視聴者の皆さんが見飽きることなく、関心を持って見ていただけるようにと改善を図ったもの。
 
これ以上はネタばらしとなるため差し控えますが、そうした思いのもと、全議員にて準備を進めていますので乞うご期待いただければと思います。
 
また、これとは別に、2年前のコロナ前に議会として開催した「高校生との意見交換」に関しては、前回の敦賀気比高校に加え、今年度は敦賀高校、敦賀工業高校を加えた市内3校すべてを対象として開催する予定としています。
 
こちらは、コロナ禍を踏まえ、各校にお伺いする人数を4名に絞ったうえで、対面形式て開催することで計画していますが、議会が公的立場にあることに重きを置き、学校側へ最大限の配慮をし対応するとの考えのもと、コロナの状況によってはオンラインに切り替えることも視野に準備を進めているところ。
 
1月20日の敦賀高校さんを皮切りに順次開催する予定でありますが、どちらに転んでも対応が可能なよう、万全の態勢を整えて臨みたいと思います。
 
こうして振り返れば、「コロナ禍だからできない」ではなく、「コロナ禍であってもできる方法を」との思考回路をもって、オンライン報告会などに取り組んできたことは、結果、市民の皆さんへの報告義務を果たすことに加え、議会の取組みとしても一段階進化したものと考えるところです。
 
裏を返せば、コロナがあったから進化できたものと言えるかもしれません。
 
議員1期目の私が言うには偉そうに聞こえるかもしれませんが、この2年7ヶ月経験して感じたこととして、敦賀市議会は皆で議論を尽くして「最適解」を選択する、まさに民主主義のお手本のような議会ではないかと感じています。
 
これまでも早い段階からの一問一答方式(一般質問)の導入を始め、先輩たちが先進的に議会改革を進めてきた敦賀市議会ですが、そうした環境と関係性があれば、今後さらに新たな改革にも取り組めると思うところであり、引き続き他の議員の皆さんと議論しながら「進化する議会」をめざしていきたいと思います。
 

【そんなことも考えつつ市役所を出ると辺りは既に薄暗い時間。暖色の灯りに浮かぶ新庁舎はどこか柔らかい雰囲気に感じました。】

電力需給ひっ迫が現実のものに。根本的要因は明確だ。

エネルギー ブログ

ひたひたと忍び寄るかのように近づいてくる新型コロナウイルス感染再拡大。
 
昨日6日は、ここ敦賀市でも1名の新型コロナウイルス感染者が確認されました。
 
福井県の発表では、敦賀市の感染者を含む、昨日の感染者20代男女8人は、検査の結果、いずれもデルタ株ではないことが分かったとあり、県はオミクロン株の可能性が高いとみて遺伝子解析を行うこととしています。
 
このオミクロン株は、既に疑い例が陽性者の46%を占める(厚生労働省試算による)など、この切替わりの速度を見るに、従来株より感染力が強いことは明らかであるため、今後県内でも急速に感染拡大すると想定したうえで、医療体制はもとより、公共施設の運営やイベント(近々では成人式など)への対応などについて、昨日も述べたよう危機管理意識を高めた対応に努めねばなりません。
 
さて、全国的なコロナ感染拡大と相まって、昨日ニュースで取り上げられていたのは関東地方を中心とした降雪や大幅な気温低下。
 
これによる転倒や交通事故などもさることながら、想定事象とはいえ現実のものとなったのが「電力需給ひっ迫」であります。
 
とりわけ、東京電力パワーグリッド(東電PG)供給域内の今冬の需給の厳しさは以前から国の需給検証委員会の中でも明らかとなっていたことから、1月4日からは長期停止していた姉崎火力発電所5号機(千葉県)を再稼働させるなど、供給力確保にも努めてこられた訳ですが、その供給力をもってしても、昨日の需要増への対応は非常に厳しく、予備率3%を切るまでの状況となった次第。
 
実際、東電PGホームページの「でんき予報」では、「日常生活に支障のない範囲での効率的な電気のご使用にご協力いただきますようお願いします」のタイトルで節電を呼び掛けたうえで、「1月6日~7日にかけての低気温による需要増や悪天候による太陽光出力の低下により、電力需給が非常に厳しくなっておりますが、火力発電の増出力運転、冬季追加公募電源の市場供出、電源Ⅰ´厳気象対応調整力の発動、他の一般送配電事業者からの融通電力の受電等により、安定供給を維持できる見通しです。当社といたしましては、お客さまに電気を安定的にお届けできるよう、様々な需給対策に努めてまいります。」と状況説明をしています。
 
このうち「一般送配電事業者からの融通電力の受電等」に関しては、ひっ迫する需給状況改善のため、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が※電気事業法第28条の44第1項及び業務規程第111条第1項の規定に基づき、6日13時2分と14時56分に以下の会員に供給を指示したもの。
 
【指示を受けた会員】
◉北海道電力ネットワーク株式会社
◉東北電力ネットワーク株式会社
◉東京電力パワーグリッド株式会社(受電側として)
◉中部電力パワーグリッド株式会社
◉関西電力送配電株式会社
 
※電気事業法第28条の44第1項:推進機関に指示により、当該電気の需給の状況の悪化に係る会員に電気を供給すること。
詳細は、以下リンクより参照ください。
→→→電気事業法へのリンクはこちら
 

【6日17時39分時点の「電気使用状況(でんき予報・エリア計)」(OCCTOホームページより)】
 
これにより、最大192万kwの電力の融通を受けることができたことにより、何とか17時から18時の需要ピークを乗り切ることができた訳であります。
 
ピークを乗り越えた電力需要はその後低下傾向を示し、やや安堵したところでありますが、「停電」という最悪の事態を回避できたのは、先にあったような火力増出力運転などの対応もあってこそのことであり、厳冬期の安定供給を、まさに「死守」した関係者の皆さんには最大限の敬意を表するところです。
 

【ピークを乗り越え、低下傾向に転じた電力需給(東電PG「でんき予報」より)】
 
なお、ニュースなどでは単に「気温低下による暖房需要増」が需給ひっ迫の要因としていますが、それは全くもって上っ面だけのこと。
 
日本では電力自由化以降、常に発電できない再エネ電源の導入拡大が進む一方、火力発電設備量は減少を続けており、その火力も燃料供給のリスクを抱えるほか、何といってもベースロードで稼働していた原子力発電分の供給力が低下しているという根本的な構造に要因があります。
 
国際環境経済研究所所長の山本隆三氏は、コラム「『そのうち停電』は困ります」の中で以下のように述べています。
 
日本では自由化以降火力発電設備量は減少を続けている(図参照)。いつも発電できない再エネ電源が増えれば停電のリスクが高まる。火力発電設備も燃料供給のリスクを抱えている。安定供給のために必要なのは、電源の多様化の徹底だ。脱炭素政策の下、脱石炭火力を進めた欧州のように一つの電源、ここでは天然ガス火力だが、への依存度が高まると、一つのエネルギーの影響を大きく受け、場合によってはエネルギー危機を招くことになる。
 
脱炭素を進める日本が安定供給を確保する手段は限られている。欧州諸国が電力供給量の25%を依存し、米国が20%を依存している原子力発電を使うしか方法はない。再エネ電源が増加し停電の可能性が高まらないうちに原子力発電を整備しなければ、停電にびくびくしながら暮らすことになる。
 

【日本の火力発電設備容量推移。電力自由化以降、激減していることが分かります。(コラム「『そのうち停電』は困ります」より引用)】
 
この先、再エネ導入割合をさらに高めるということは、夏冬の時期「停電」に怯えながら暮らすことを覚悟するということであり、私はそのような脆弱な電力供給体制の日本にしては絶対にいけないと考えます。
 
昨日の電力需給ひっ迫を見るに、問題がどこにあるのかは明確であり、これを放置したままにすることは、我が国が「亡国」の道を歩むことと同義であると強く認識する次第です。
 
(参考)
山本隆三氏のコラムを以下にリンクしますので、宜しければご覧ください。
→→→コラム「『そのうち停電』では困ります」はこちらから

オミクロン株はあれど科学的根拠に基づき冷静な対応を

ブログ 新型コロナウイルス


 
昨朝は令和4年最初の辻立ちからスタート。
 
時折雪が降る中でしたが、年頭のご挨拶の意味も込め、普段以上に元気に活動させていただきました。
 
このような不安定な天候でも「へっちゃらです」と一緒に立ってくれる仲間には本当に感謝しかない訳ですが、そうした彼への花向けか、開始時点では鉛色だった空が徐々に変化をし、8時過ぎの終了時点では一面青空に。
 
この天気のように、苦しい時を耐えた後には必ずや明るい社会がある、いやそうせねばならぬとの思いを重ね合わせた次第です。
 
西浦道路での辻立ちは基本毎週水曜日の朝としておりますが、今年も思いを込めて、コツコツ続けていく所存です。
 

【一変、辻立ち終了時点では見事な青空が広がりました。】
 
さて、徐々に国内でも感染が再拡大しつつある新型コロナウイルスに関しては、昨日、新たに2638人の感染者が確認され、1日当たりの感染者が2千人を上回るのは昨年9月26日以来とのこと。
 
ここ福井県では、5日に新型コロナウイルス感染が判明したと発表した男女4人は、検査の結果、いずれもデルタ株ではないとのことであり、県はオミクロン株の可能性が高いとみて、ゲノム解析を進めています(結果は週内にも判明する見通し)。
 
このオミクロン株については、既に世界の多くの国で確認され、疫学的見地からの対応がされているところであり、先月から新変異株オミクロン株が急拡大した英国では4日、新型コロナウイルスの新規感染者数が21万8000人に達しましたが、ジョンソン首相は同日夕に記者会見し、オミクロンが重症化しにくいとみられることや、ブースター接種が順調に進んでいることなどから「再び都市封鎖をせずにオミクロンの波を乗り切れる見込みがある」と強調。
 
イングランドで新たな規制強化は行わないと明言しました。
 
これはあくまでも英国の例でありますが、増加する新規感染者数に怯むことなく、疫学的・科学的視点をもって対応の判断をし、国民に明確に意思を伝えるという点において、見習うべき点多きと感じた次第です。
 
一方、日本国内はどうかと言えば、相変わらず新規感染者数にクローズアップ、オミクロン株とも相まって、不安を煽るばかりの報道に辟易とするところです。
 
ですので、私の場合、その手のニュースはほとんど見ることなく、自ら真実を把握することとしており、昨日も国立感染症研究所のホームページにて確認をした次第です。
 
同研究所では、ちょうど昨日「SARS-CoV-2 B.1.1.529系統(オミクロン株)感染による新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査(第1報):感染性持続期間の検討」と題した調査結果を報告されていました。
 
この調査は、現在の退院基準では入院期間が長期化し、患者及び医療機関等の負担となる可能性があることから、オミクロン株症例のウイルス排出期間等について明らかにする必要があるとして行われたものでありましたが、まず興味深いのは「対象症例の属性」でした。
 
【対象症例の属性】以下、報告書抜粋
 
◉2021年12月22日までに登録された対象症例は、21例のべ83検体であった。
◉年齢中央値33歳(四分位範囲 29-47歳)、男性19例(90%)、女性2例(10%)であった。
◉ワクチン3回接種は2例(10%)で、その内訳はファイザー社製のワクチン3回の1例とジョンソンエンドジョンソン社製のワクチンの後にファイザー社製のワクチン2回接種した1例であった。
◉そのほかはファイザー社製のワクチン2回が8例(38%)、武田/モデルナ社製のワクチン2回が9例(43%)、未接種者はいずれも未成年で2例(10%)であった。
◉ワクチン2回接種から2週間以内の経過の者はいなかった。
◉退院までの全経過における重症度は、無症状が4例(19%)、軽症が17例(81%)であった。
◉中等症以上・ICU入室・人工呼吸器管理・死亡例はいなかった。
 
また、「考察」では、オミクロン株症例において、※Cq値は診断日および発症日から3~6日の群で最低値となり、その後日数が経過するにつれて上昇傾向であった。診断または発症10日目以降でもRNAが検出される検体は認められたが、ウイルス分離可能な検体は認めなかった。これらの知見から、2回のワクチン接種から14日以上経過している者で無症状者および軽症者においては、発症または診断10日後以降に感染性ウイルスを排出している可能性は低いことが示唆されました。
 
※cq値:値が高いほどウイルス量は少ない
 
以下、試験結果の記載(国立感染症研究所HPより引用)

【3〜6日をピークにcq値が高くなっている(ウイルス量が減っている)ことが分かる】
 
考察の結びでは、ワクチン接種歴のある者が大多数であったこと、無症状者及び軽症者が調査対象であったことなどの制限があったことを挙げつつ、ウイルス分離試験の結果は検体の採取方法・保管期間・保管状態等に大きく依存することから、陰性の結果が検体採取時の感染者体内に感染性ウイルスが存在しないことを必ずしも保証するものではないことに注意が必要であるとしている。
 
このように、検体数は少ないとは言え、現段階での調査結果から見えることは「重症化リスクは低そうだ」「潜伏期間は従来株より短そうだ」ということかと。
 
素人がこれ以上推察するのは控えますが、既に国内で割合を高めるオミクロン株に対しては、今後検体数を増やしての疫学的調査が進めばさらに明らかになること、真実性も高まることから、引き続き同研究所の調査結果には注視していきたいと思います。
 
先の英国の対応に話しを戻しますと、イングランドでは現在、交通機関や公共施設でのマスク着用、在宅勤務の推奨、大型イベント入場時などのワクチン接種証明か陰性証明の提示といった緩い規制に留まっており、ジョンソン首相は「学校や店の営業を続け、ウイルスと共存する方法を見つけることはできる」と決意を述べ、国民に自主的な感染予防の徹底を要請するなど、医療現場が持ちこたえられるよう、体制の強化も約束したともありました。
 
決して楽観的に言うのではないことをお断りしたうえで、20万人を越えてこの対応の英国を見るに、2千人に達したとはいえ今後日本はどういった対応を採るのか。
 
マスコミの煽りやそれに同調する勢力など、いわゆる「空気感」に左右されることなく、あくまでも疫学的見地、科学的根拠を踏まえた考えに基づき対応いただくことを切に望むところです。
 
なお、令和3年第2回(9月)定例会の一般質問で私自身、敦賀市に対し「科学的見地からのコロナ対応」を求めた立場として、感染症対策で特に重要な「未然防止」のため、然るべきタイミングで情報発信するなど、危機管理力を高めた対応がされることを、こちらは私の責任・役割の範囲として確認していきたいと考えます。

「使命」が再生のパワー

ブログ 社会

昨日、新庁舎での供用を開始した敦賀市役所。
 
ご挨拶も兼ねて庁内をひと回りすると、明るく真新しい執務室では、仕事始めにありがちな「助走」の雰囲気はなく、フルスロットルで業務にあたる職員さんの姿がありました。
 
これは私の受けた印象ですので、実際は違う雰囲気であったのかも知れませんが、お話しを伺うに、昨日からの供用開始を万全な態勢とするため、三が日の2日、3日を交代で出勤し、業者が運んだ荷物の開梱や整理などを行なったとのことであり、まだ全てが片付いていないとはいえ、行政サービスに支障をきたさないとの強い思いを感じた次第です。
 
職員の皆さまにおかれましては、改めて年末年始の対応、大変お疲れ様でした。
 
ご紹介しました市役所食堂「Kei.cook」さん、売店の「日々是好日」さんも覗くと、食堂は職員さん以外の市民の方も多く訪れていただいたようで盛況、売店はパンやおむすびなど、陳列棚の商品は見事に完売。
 
不慣れな中で迎えた初日の忙しさにあって、従業員の皆さんの笑顔が印象的でした。
 
それぞれお店の紹介は昨日のブログの通りですので、また新庁舎に足を運んでいただければと思います。
 
こうして行政に関わる皆さんそれそれが、「誇り」と「使命感」をもって従事いただいていることは、これまで議員活動で接してきた立場としてもつくづく感じるところですが、この「使命感」について、ちょうど昨日の福井新聞に関連する記事が掲載されていました。
 
その内容は、「大転換期を生き残れ」と題した特集欄で、世界の時価総額トップ10のうち6社が日本企業であったバブル期(1994年)から米国が9社を占める(日本企業はランキング入りゼロ)2021年とを比較しつつ、そうした中にあって、存続の危機から「勝ち組」と称されるまでに復活したソニー(現ソニーグループ)平井一夫前社長のインタビュー記事。
 
大転換期に会社を再生させた経緯を伺う中で、平井前社長は、当時「ソニーは終わった」との論調が広がり社員も後ろ向きであったところ、元気で独創性がある会社に戻さねなければならないと強く思ったこと、現場を回って社員と対話すると、会社は何のために存在しているのか、何をすべきなのか、使命が明確でなかったことに気づいたのだそう。
 
それからは、経営者が発信しなければ、社員はどこを向いて良いか分からなくなるとの強い思いのもと、ひたすら社員には「(ソニーは)感動を届ける」会社だと繰り返し伝え、鼓舞し続けたとのことでした。
 
もちろん、こうした気持ちの面だけではなく、苦しくとも研究開発への投資を続けたことや代名詞の如く評される「選択と集中」にも復活劇の要因はあったにせよ、経営陣が方向性を明確にし、「社員の情熱を引き出した」ことが鍵になったと平井前社長は語っていました。
 
結びには、日本企業の再生には何が必要かとの問いに対し、「会社の使命を改めて議論することが重要だ。日本企業でそうしたことをやろうとするとダサいと思われるがとんでもない。パワーの源泉になる。米国企業は役割やカルチャーを徹底的に議論する。そうすれば、商品やサービスが使命に合致しているのかが明確に分かり、進むべき道はおのずと見える。」との考えを述べて記事は終わりました。
 
難局を極める状況を乗り越えた経営者の言葉は非常に説得性、納得性がある訳ですが、平井前社長が述べた「使命が再生のパワー」であるとの考えは、官民の違いや業種を問わず、全てに当てはまることと受け止めた次第です。
 
この「使命」に関して、私が勤務する日本原子力発電株式会社では?と問われれば、「原子力のパイオニア」としての誇りをもって役割を果たし続けることと答えるところであり、その点は、私自身も先輩方から受け継いだスピリットとして持ち続けていく所存です。
 
本日は、一層のグローバル化、競争激化が進む社会にあって、日本で「失われた」と言われるものは何なのかを考えさせられる記事を紹介させていただきました。
 
皆さまにおかれましては、今後の考えの軸について改めて思考いただければ幸いに思うと同時に、私自身、議員の立場として、改めて与えられた「使命」に対する思いを強め、任にあたりたいと存じます。
 

【新庁舎になって設置された各窓口での「呼び出し状況」表示板。「待たせない」との思いひとつも、行政サービス向上に努める「使命」の表れと感じた次第。】

敦賀市役所新庁舎が本日供用開始!

ブログ まちづくり

「帰省ラッシュ」や「Uターンラッシュ」のニュースが流れたこの年末年始。
 
新型株などに警戒とはいえ、ここ2年続いたコロナ禍による「帰省自粛」を思えば、通常を取り戻しつつある年末年始であったと受け止めるところです。
 
我が家においても親戚一同が会すことは控えたものの、それぞれ家族が揃っての年頭あいさつもでき、とりわけ子どもたちの成長ぶりに驚いたり、安堵したりと、そうした機会があること自体に感謝した次第です。
 
なお、これまで当たり前と思っていた「家族が揃う」ことについては、コロナ禍でなくとも、子が就職や結婚などで親元から巣立っていく時期がいつか来ることを思えば、ますます貴重な機会になるものと改めて感じた次第。
 
実は、我が家の長女もこの春大学を卒業し、県外で就職することが決まっています。
 
残りわずかとなった帰省のひとときを「当たり前」と思わず大切に過ごしていきたいと思います。
 
さて、そうしてはや三が日も終わり、今日は仕事始め。
 
企業や官公庁では、今日から本格始動というところも多いことと存じます。
 
年頭に述べられるトップリーダーからのあいさつでは、それぞれが思う課題認識のもと、今年の抱負やビジョンが語られるのだと思いますが、私自身も所属する会社、そして敦賀市で示される方向性を念頭に行動していく所存です。
 
とりわけ、敦賀市においては本日1月4日から新庁舎が供用開始となり、職員さんも気持ち新たにスタートされることと思います。
 
といっても年末年始を返上しての引越しは、さぞかし大変だったとご苦労を察するところでありますが、その分、市民の皆さんにとって使い勝手良く利用いただくための万全の準備が整ったものと期待するところです。
 

【本日供用開始となる敦賀市役所新庁舎(写真は市内高校生のアイデアをもとに設置された「TSURUGA」のロゴ)】
 
また、職員さんのみならず、新庁舎の供用開始とともに新たなスタートを切る皆さんもおられます。
 
地下から2階に移動した市役所食堂「Kei.cook」さん、同じく地下から1階に移動した売店「日々是好日」さんは、これまでと雰囲気を変え、あるいは市内の他店舗ともコラボし商品ラインナップするなど、大きな期待を寄せる次第です。
 
私自身もこれまで良く利用させていただいてきた食堂に関しては、どれを食べても「安くて美味い!」絶品揃いのメニューがどう変わったのかが大変気になるところですので、早速利用してみようと思っていますが、売店を含め、もちろん市民の皆さん誰でも利用が可能となっておりますので、見晴らしも良くなったシチュエーションでぜひお楽しみいただければと思う次第です。
 

【敦賀市役所食堂「Kei.cook」さんの看板(インスタグラム→Kei.cook_syokudouより引用)】

【市役所売店「日々是好日」さんの看板(インスタグラム→hibi_cole_koujitsuより引用)】
 
こうして、半世紀の思い出が詰まった旧庁舎に見守られるようにして供用開始する新庁舎。
 
さまざまな思いや期待を込め、今日からは新たな歴史の1ページ1ページを積み重ねていくこととなります。
 
私自身はといえば、ここで過ごす残り1年4ヶ月となった任期を、市勢発展のため全力で取り組んでいきたいと思います。

生誕から186年。龍馬が教えてくれること。

ブログ

年越し寒波も去り、まさに新年を祝うかのような青空が広がった昨日。
 
身体のほうも始動とばかりに野坂の麓をウォーキングすると、そこには期待通りの風景がありました。
 

【青空と白銀のコントラストに映える野坂山】
 
四季折々の表情を見せる、敦賀のシンボルマウンテン「野坂山」と裾野に広がる田園風景は冬バージョン。
 
一面雪に覆われた先に立つ野坂山はどこか神々しく、心洗われるかのシーンに出会えたことに感謝した次第です。
 
鉛色の空が続く北陸地方の冬にあって、厳しい季節を乗り越えられるのもこうした郷土の風景の存在があるからこそとも感じたところであり、今日も一日そうした思いを抱きつつ、大切に過ごしたいと思います。
 
さて、三が日もはや最後となる本日1月3日は、かの坂本龍馬生誕から186年にあたる日でもあります。
 
これに関しては諸説あるようですが、生誕地である高知県のサイトを見ても旧暦の天保6年11月15日(1836年1月3日)としており、間違いのないところかと。
 
坂本龍馬に関しては、もはや説明不要の歴史上の偉人でありますが、私も夢中になったのは「龍馬がゆく」(司馬遼太郎著)の影響が大きく、単行本8巻を一気に読んだことを思い出した次第です。
 
ちょうど年末の福井新聞「読書日和」に「龍馬の挫折に救われた」と題した時代劇作家ペリー荻野さんの寄稿があり、そこには「龍馬がゆく」に夢中になった理由が二つ書かれていた訳ですが、そのひとつに挙げていたのが「龍馬の人生の面白さ」。
 
土佐の郷士の家に生まれた時に背中に旋毛があったことから龍馬と名付けられたものの、母からは「馬でなく猫かも」などと言われていたことや、千里の駿馬の期待は外れ12歳まで寝小便が治らなかった泣き虫小僧であったこと、脱藩し勝海舟と出会った後も「神戸海軍塾」は閉鎖、船のトラブルや仲間の反目など上手くいかないことがとても多かったこと。
 
ペリー荻野氏は、龍馬の功績よりも、壁にぶつかり続けたことに励まされ、「龍馬だってこんなにコケてるじゃん」と思うと救われたと書き綴られていました。
 
寄稿は、「みずみずしい龍馬の青春に触れるたびに、迷ってもコケても生きていかなきゃなあと思うのです。」と結ばれていましたが、確かに紆余曲折どころか、偉大なる功績の裏にある多くの挫折にスポットを当てた視点というのは私にはなかったものであり、人生の糧にもしているところが実に面白いと感じた次第です。
 
「挫折しても挫けず、夢に邁進する」
 
龍馬伝から学ぶことはそういうことかと思うところですが、誕生日に因み、龍馬が残した格言や詩などを見てみるとこのような歌がありました。
 
「丸くとも 一かどあれや 人心 あまりまろきは ころびやすきぞ」
 
龍馬の和歌の一首で、一節には一休禅師の作であり、それを龍馬が詠ったとも言われているものですが、込められた意味は「人の心は柔和や温厚なほうが良いことは良いが、どこか譲れないもの持っていないといけない」というもの。
 
私なりに解釈すると「確固たる自分の意志(一かど)を持っていないと、柔和なだけでは、丸い石のようにどこかに(意志なきところに)転がっていってしまう」ということかと思う訳ですが、人生の指南に通ずる言葉と理解する次第です。
 
歴史を変えた男「坂本龍馬」には遠く及びませんが、没後これだけ年月が経過しても色褪せない龍馬の生き方から得るものは大変多くあり、今日も「挫折を恐れないこと」、「確固たる軸を持って生きること」の二つを教えてもらいました。
 
龍馬生誕の日の今日は、今一度そのことを胸に刻む日にするとともに、龍馬なら今の日本をどう見ているだろうと思いを馳せてみたいとも思います。

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