柏崎刈羽原子力発電所6号機「再稼働」のLNG節約効果は「年約110万トン」に相当

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「春霞(はるがすみ)」
 
春に景色がぼんやりと白くかすんで見える現象のことで、春の季語としても使われるため、「風情がある」と思ったほうが良いのかもしれませんが、昨日のように、せっかくの晴れが台無しになってしまうばかりか、今からシーズンの桜も映えないのが何とももったいない。
 

【霞がかった昨夕の野坂山】
 
AI検索で「春霞」の原因を調べると、春になると気温が上がり、空気中の水蒸気が増えることや、黄砂、花粉、微粒子などが浮遊しやすくなることで、空気の透明度が下がるために起こるとあります。
 
何かと浮遊したものによって霞が発生していると思うと尚のこと、早くクリアな視界にと願うところですが、こればかりはお天道様が決めること。
 
芭蕉さんではありませんが、願っても叶わぬものは楽しむ(愉しむ)ことにしたいと思います。
 
さて、春の空とは逆に、視界がクリアになったのは東京電力 柏崎刈羽原子力発電所6号機(以下、柏崎刈羽6号機)。
 
柏崎刈羽6号機は、定格熱出力一定運転を実施していた3月12日午後4時頃、発電機から微少な地絡(※)を示す警報が発生したため、13日午後6時25分に発電機を送電系統から切り離し(発電機解列)て調査し、対応を実施。
 
※地絡:電気が本来の回路から地面へ漏れ出る現象
 
22日には発電機の再並列操作を実施していましたが、27日午後3時00分には定格電気出力(約135.6万KW)、そして同日午後9時00分には定格熱出力(約392.6万kW)に到達しました。
 
 →東京電力ホールディングス「柏崎刈羽発電所 情報ポータル」はこちら
 
なお、単純計算では、柏崎刈羽6号機1基が稼働することで年間約1,000億円〜1,500億円程度の燃料費削減インパクトがあり、大型のLNG船(1隻あたり約7万トン積載として)で、年間約15〜20隻分に相当するとのこと。
 
我が国の電力供給の約3割を占めるLNG火力については、ホルムズ海峡を経由する輸入は、我が国の輸入量全体の6%程度(400万トン)であり、現在、電力・ガス会社は、この年間輸入量とほぼ同水準の在庫を有していることに加え、代替調達も着実に進んでいるというものの、政府においてはさらに万全を期すため、石炭火力の稼働を高め、LNGの使用を節約するとしています。
 
具体的には、経済産業省の審議会での議論を踏まえて、石炭火力の稼働抑制措置を2026年度は適用しないこととし、年約50万トンのLNG消費を節約するほか、柏崎刈羽6号機が定格出力で稼働した場合の節約効果(LNG年約110万トンに相当)も合わせれば、ホルムズ海峡経由のLNGを約4割節約できることになります。
 
これから夏季ピークに向かう電力需要のなかで、電力の安定供給を果たすことはもとより、130万キロワット級原子力発電所1基が稼働することによる、我が国のエネルギー政策上の効果をつくづく感じるところです。
 
こうして約14年にもわたる努力によって、国策に貢献する柏崎刈羽6号機に携わられたすべての関係者に心より敬意を表するとともに、理解し、お支えいただいた地域の皆さまに感謝申し上げます。
 
混迷を極める中東情勢にあって、我が国における原子力発電の役割と位置付け、そして期待は明確。
 
続く柏崎刈羽7号機の再稼働をはじめ、他の眠ったままの宝についても「視界をクリア」(見通しを立てるという意味で)にしていくことが最重要なことと、あらためて認識を強める次第です。