2026年3月23日
2027年度以降の「地上設置型の事業用太陽光発電(メガソーラー)」への支援廃止が決定
今般の中東情勢によってあらためて認識を強めるとおり、少資源国で、エネルギーの大半を海外の化石燃料に依存する我が国において、国富流出の抑制やエネルギー安全保障の観点から、国産エネルギーの確保が極めて重要であることは言うまでもないところ。
加えて、DX・GXの急速な進展によって電力需要の増加が見込まれる中で、産業の競争力強化の観点から、脱炭素電源の確保が求められており、こうした中で、再エネや原子力などを最大限活用していくことが重要であることが国のエネルギー政策の基本となっています。
そうした中、令和7年12月23日の『大規模太陽光発電事業に関する関係閣僚会議決定』では、「再生可能エネルギーについて、2012年のFIT制度開始以降、特に太陽光発電の導入が急速に拡大した一方で、自然環境、安全、景観などの面から地域において様々な懸念が生じる事例がみられている。再生可能エネルギーの導入にあたっては、地域との共生や環境への配慮が大前提である。地域との共生が図られた望ましい事業は促進する一方で、不適切な事業に対しては厳格に対応する必要がある。」とし、政府として「不適切事案に対する法的規制の強化」「地域の取組との連携強化」「地域共生型への支援の重点化」という3つの柱からなる「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」を策定されていました。
→『大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ』(原文)はこちら
この対策パッケージの中で、「3.地域共生型への支援の重点化」の項目であったのが「再エネ賦課金を用いたFIT/FIP制度による支援(経済産業省)」について。
原文では、「2027年度以降の事業用太陽光(地上設置)については、技術の進展によるコスト低減の状況や、太陽光発電に係る課題や特性を踏まえた支援策の重点化の方向性を念頭に、支援の廃止を含めて検討する。(令和7年度中に方針を決定予定)」としていましたが、3月19日には、2027年度以降に新設される“10キロワット以上の地上設置型の事業用太陽光発電”については支援しないことを正式に決定。
※住宅用や事業用の屋根設置型の太陽光発電は支援を続ける
経産省においては、再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価設定の公表とともに、これを明らかにしました。

【FIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価(2026年3月19日:経産省HPより抜粋引用)】
私自身、災害リスクに起因するような相次ぐ森林破壊や文化財保護の観点、さらには地域住民とのトラブルなど、こうした無秩序なメガソーラー開発を抑制するためには、当該事業に対する賦課金の廃止が最も効果的と考えてきたことろであり、今般の政府の判断を大いに評価するところです。
なお、上表に記載の「買取価格」は、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「再エネ特措法」という。)の規定に基づき、毎年度、当該年度の開始前までに、再エネ電気の供給が効率的に実施される場合に通常要する費用等を基礎とし、適正な利潤等を勘案して経済産業大臣が設定。
設定にあたっては、再エネ特措法の規定に基づき、調達価格等算定委員会の意見を尊重しているとあります。
固定価格買取制度導入以降、日本の再エネ導入は急速に拡大し、国際機関の分析によれば、日本の再エネ導入容量は世界第6位、このうち太陽光発電容量は世界第3位となっています。
一方で、資源エネルギー庁資料によれば、2025年度(予測)の買取総額は4.9兆円。
国民お一人おひとりから、毎月の電気料金支払いに併せて徴収されている「再エネ発電賦課金」(国民負担)は3.1兆円に及んでいます。

【『国内外の再生可能エネルギーの現状と 今年度の調達価格等算定委員会の論点案』(2025年10月 資源エネルギー庁)より抜粋引用】
今後も、この規模の国民負担を強いて再エネを拡大していくのか否か。
我が家の先月の電気料金明細を見て、あらためて考える次第です。

【我が家(オール電化住宅)本年2月の明細。再エネ賦課金の割合は「17%」でした。】






