2025年3月21日
ブログ まちづくり

写真は、敦賀駅前にある知育・啓発施設「ちえなみき」(2025年2月15日撮影)。
開業以来、市内外から多くの来館者でにぎわう、「本屋でも図書館でもない」この空間と存在を、私自身も利用している中で、今ではすっかり自慢の場所に思うところ。
昨日午後はまさに、この「ちえなみき」の取り組みから、『地域の「知のインフラ」をイノベーションする』とのテーマにて、第2回敦賀まちづくりシンポジウムが開催され、参加してまいりました。

【会場のあいあいプラザ入口に掲げられた看板】
なお、参加対象は、まちづくりに関心のある企業・自治体関係者の方、教育関係の方、市民の方など。
敦賀市、大日本印刷株式会社(以下、DNP)、丸善雄松堂株式会社が主催、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が共催しての開催とあって、会場のあいあいプラザ1階ホール後方には各社のブースが設置され、DNPの「メタバース役所」やミサワホームの「MOVE CORE」(ムーブコア:移動する住空間)などのお話を聞き、シンポジウム開始前から新たな技術導入による「可能性」を感じた次第です。
シンポジウムは、3名の方からの基調講演とパネルディスカッションで構成され、それぞれ書き留めることができたポイントは以下のとおり。
※ワードのみの記載となっている点はご容赦ください。
<基調講演A 米澤光治 敦賀市長>
テーマ:敦賀の目指すまちづくりについて 〜知のインフラを中心に〜
1.「ちえなみき」が生まれるまで
・元々は、駅西地区を目的地とは想定していなかった
・学びや発見を促すことで、「将来の敦賀を担う人材を育てる」ことを目指す
・「敦賀で暮らすことが楽しい」と思える場の必要性
・本を通じて「人」と「地域」と「世界」がつながる
2.「ちえなみき」が生まれてわかったこと
・市民利用としての役割を果たす
・ワークショップ、イベントなどで市民が融合し、つながる
・市外の人との交流がひろがる
・「ちえなみきに泊まろう」の企画は、2年目で応募率8倍(160名)の人気
3.「チエナミキ・※インフラストラクチャー」とこれからのまちづくり
※インフラストラクチャー(infrastructure)とは、社会や産業の基盤となる施設や設備の総称で、略して「インフラ」とも呼ぶ
・敦賀市の課題と「ちえなみき的なもの」
・人口減少(少子化・高齢化)への対応
:新幹線時代の交流拠点都市
・市民の「ウェルビーイング重視」
<基調講演B 丸善雄松堂(株)地域共育事業本部長 兼 (株)編集工学研究所取締役 鈴木 康友氏>
テーマ:地域の知のインフラとは何か
・①知が活発に流通し、蓄積される地域は活性化する、②新しい知へのアクセシビリティ、③知と人の流れ
・選書と空間とコミュニティの掛け算
・地域の知のインフラの危機
→人口が減少している、書店が減少している、図書館・文化施設は停滞している
→知が停滞すると人も地域も停滞する
→書店や図書館の減少は知との出会いを制限し、学びの機会を奪う
・「ちえなみき」から始まるイノベーション
・サードプレイスとしての活用
・「ちえなみきメソッド」で地域の知をイノベーションしていこう
<基調講演C 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 戦略コンサルティング 兼 イノベーション&インキュベーション部 プリンシパル 山本 雄一郎氏>
テーマ:知のインフラとしての「ちえなみき」の価値の捉え方
・ウェルビーイング起点で価値を測定する
・敦賀市総合計画における「雇用の創出」の観点
・新たな産業と求められる知のインフラ
→産業が求める人材の育成
→人材を核とした新たな産業の呼び込み
→新たな産業×新たな産業が求める人→知のインフラによる雇用創出
<パネルディスカッション>
テーマ:“知のインフラ”により新たなコラボレーションを生み出す敦賀市のまちづくり
テーマ1:「チエナミキ・インフラストラクチャー」の重要な要素は何か
(市長)今あるものを「ちえなみきメソッド」でアップデートすることもできるのでは。
(丸善)本の独自選書や企てにより「知的好奇心」を生む。学習環境をデザインする。情報と空間、活動と共同体の4つから成り立つ。「ちえなみき」には全てが揃っている。「ちえなみきメソッド」としてはうまく回っているが、どれか一つでもかけると回らなくなることに留意が必要。歴史や伝統芸能は重要な掛け算の要素。
テーマ2:新たな「サードプレイス」創出に向けた知のインフラのリアル/バーチャルな拡大。増幅の具体案は?
(DNP)デジタル空間で享受できる、敦賀市は交通の結節点として域外の方がつながる可能性あり。「ちえなみき」にあるリアルとつなげていければ、メタバース空間で予期せぬ可能性を生み出すことも考えられる。リアル側が活性化すれば、それを見たいという人も増える。世代間を超えて、デジタル空間に集まってコミュニケーションを図ることで、「ちえなみき」をサードプレイスにもできるかと。
(ミサワホーム)敦賀市の絶景のところに、ムーブコアを使って「ちえなみき」を搭載することも可能。
(市長)デジタル空間はアートなどとも親和性が高い。一方、リアルのムーブコアは社会実験などで試してみることも考えられる。
テーマ3:本日講演内容の実現に向けたアクションの方向性・検討材料は?
(丸善)将来に向けての公共インフラにどう位置付けていくか。図書館象を示していくことはこれからできる。
(市長)「ちえなみき」のような“突然変異”がこれからひろがる。中身が空の「箱モノ」ではなく、「コンテンツ付き箱モノ」には価値がある。
こうして約2時間のシンポジウムを拝聴し、「ちえなみき」をベースにしたまちづくりへの期待、可能性を大いに感じるとともに、知のインフラによる雇用創出やメタバース・ムーブコアとの連動などの新たな視点、知識を得ることができ、大変有意義な時間となりました。
実際、私自身も気比史学会の「ミニ歴史講座」にて、ちえなみき2階のセミナー&スタディをお借りする際、特に休日は予約で埋まっており、大変盛況な市民利用を実感。
まさに市民の「普段使い」によって、コンセプトである「知の拠点」となっていることを、議員、利用者双方の立場から嬉しく思うところです。
結びに、シンポジウムの中で何度も出てきた「ちえなみき的な」発想や考え方は、まちづくりの様々な面で応用できることも併せ、「知のインフラ」の成長とともに、敦賀の発展ありと感じるとともに、そうしていかねばと感じた次第です。
(おまけでお誘い)
気比史学会では、3月23日(日)10時30分より、ちえなみき2階セミナー&スタディにて『ミニ歴史講座』を開催します。
楽しく敦賀の地域史を学んでいきたいと思いますので、お時間ある方はぜひお気軽にお越しください。

→「ちえなみき」HPのイベント開催情報(3月分)はこちらから。気になるジャンルがあればぜひ!
2025年3月20日
ブログ 敦賀市議会
今日は、国民の祝日「春分の日」。
天皇皇后両陛下が常に国民の幸せを祈って執りおこなう祭儀である、宮中祭祀「春季皇霊祭」に由来するとあり、「自然のあらゆる生命が若々しく盛り上がる時」として、戦後に国民の祝日として採用されたもの。
この祝日を合図に、天気予報では明日以降グっと気温も上がるようですので、いよいよ訪れる春を楽しみに過ごしたいと思います。
また同じ春でも、こちらは「球春到来」。
メジャーリーグが日本でも開幕し、連日ドジャースvsカブス戦を観戦された方も多いかと存じますが、「球春」の風物詩といえばやはり選抜高校野球。
18日に開幕した第97回選抜高校野球大会は昨日、北信越代表で5年連続12度目出場の敦賀気比が、近畿代表で初出場の滋賀短大付を15―0で下し2回戦に進出しました。
次の対戦相手は、連覇を狙う健大高崎高校となりますが、敦賀気比も選抜優勝経験高。
地元代表として、元気でハツラツとしたプレーと勝利を期待する次第です。
一方、昨日、敦賀市議会を訪れたのは敦賀市区長連合会の皆様。
「議員定数の削減に関する要望書」を提出されるとのことで、中野議長と私とで対応したところです。
要望書提出に関しては、経過も含め、今朝の福井新聞に記事が掲載されていましたので、以下引用いたします。
<以下、記事引用>
敦賀市区長連合会は19日、議員定数の削減に関する要望書を市会に提出した。今後の人口減少や市の厳しい財政状況を踏まえ、現行の定数22から20に減らすことを求めている。
同連合会は2016年と19年に定数削減に関する要望者、21年には請願を敦賀市会に提出している。市会はは21年12月に定数24を2削減して22とする条例改正案を可決した。23年4月の前回市議選は24人が立候補して選挙戦となった。
同連合会の中村健之輔会長、森越優、松本好雄両副会長が市役所を訪れ、中野史生議長に要望書を提出した。中村会長は、全国の人口6万人台の市において議員定数の平均が20であると指摘し「区長連合会としては16年から定数20への削減を要望している。現在の22はあくまで通過点」と強調。森越副会長は「超が付くほどの人口減少社会の中、時代に沿った形で定数を考えいくことは議会の努めではないか」と述べた。
中野議長は「議会運営委員会か各派代表者会議で検討していきたい」と答えた。
2月1日時点の敦賀市の人口は6万1513人。県内他市の議員定数は、坂井市(人口8万5826人)が24、鯖江市(同6万7259人)が20、越前市(同7万8584人)が22。越前市では、市目治連合会が1月、陳述書を市会に提出し、定数20に減らすことを検討するよう提案している。
<引用終わり>

【提出された要望書】
私自身、21年の請願提出時は紹介議員になった立場でしたが、その際提出された請願書の項目には「検討の結果の議員数については、判断を尊重したいと考えます」(即ち、削減する人数は議会に委ねる)とあり、結果して2名減の「22名」とし定数条例の改正を行ったことで、貴会としての願意は達成されていたのではないか等、今回は副議長の立場として、要望を承るにあたっての趣旨や考え方をお伺いした次第です。
なお、同連合会として、前回の請願は「通過点」であったことは前述のとおり。
立場上、これ以上軽々に意見を述べることは控えますが、前期の議会運営委員会(議長からの諮問を受け)でかなりの議論をし、敦賀市議会議会としては、委員会中心主義の観点から、熟議するためには1委員会7人(正副委員長を除くと5名)が必要としたうえで、議員定数を定める「明確な基準」を「7人/委員会×3委員会+議長=22名」と決めたもの。
現時点で今後の取扱いは何も決まっておりませんが、議会に敬意を表していただいた上での要望書。
いずれにしても真摯かつ慎重に対応することになろうかと存じます。
2025年3月19日
ブログ 敦賀市議会
うっすら積雪のあった昨朝。
ノーマルタイヤに交換した方も多いのではと心配しつつ街頭活動に出掛けましたが、その頃には天気は一変。
青空が広がるとともに、照らす朝日がまぶしいくらいに。
すっかり路面の雪も解け、安堵するなか、約30分間お話しした次第です。
その後は議会へ。
2月19日に開会した令和7年第1回(3月)敦賀市議会定例会は最終日を迎え、9時からの議会運営委員会にはじまり、9時30分からは全員協議会、10時からの本会議に臨みました。

【残り最後の掲示となった市役所入口のデジタルサイネージ】
開会後まず、この日、市長より追加提出のあった人事案件、第46議案「敦賀市副市長の選任につき同意を求める件」および第47号〜48号議案「人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求める件」、第49号〜58号議案「敦賀市農業委員会委員の任命につき同意を求める件」の13件を全会一致で可決。
続いて、第8号〜45号議案までを一括議題とし、各委員長報告から討論、採決までを行い、結果、全件を可決。
討論には、3議案に対し計8人が登壇しましたが、全会派(5人)が討論したのは第8号議案「令和7年度敦賀市一般会計予算」について。
日本共産党敦賀市会議員団のみ反対、以外の4会派は賛成でありましたが、本予算案に対するそれぞれの視点からの評価を拝聴した次第です。
なお、市民クラブからは豊田耕一議員が会派を代表し討論。
本予算に計上されている事業のうち、「金ヶ崎周辺魅力づくり事業費」(6億7460万円)については、今後の金ヶ崎エリアの賑わい創出に向けた礎となるものであり、敦賀の歴史を体現し、市民が誇れる場所となるよう詳細設計を行うこと。新たなまちづくり会社「株式会社港都つるが観光協会」の運営に係る事業費を補助する「まちづくり法人運営事業費補助金」(9847万9千円)に関しては、専門人材を含めた体制強化分などに対する補助であることの意義を十分認識され、期待される役割を果たされるよう求めたうえで、地域経済対策に関しては、「新産業団地調査事業費」(1795万2千円)および「原子力リサイクルビジネス出資金」(2億2800万円)においては、本市の産業政策のベースにある「原子力を基軸とし産業の副軸化を図る」との考えに即した事業・補助であると判断する等、賛成理由を述べました。
結びには、その他計上された事業に関しても、その必要性と費用は妥当であると判断するとともに、北陸新幹線敦賀開業から1年を迎え、今後の新幹線効果の最大化に向けた原動力となる予算となるものと考え、令和7年度敦賀市一般会計予算の件について、委員長報告に賛成の討論とした次第です。
その後は、請願1件、陳情2件について、こちらも討論から採決まで。
討論に関しては、請願第1号「選択的夫婦別姓制度をただちに導入するよう求めるよう国に意見書採択を求める請願」に対し(原案に)賛成・反対2名づつ、陳情第1号「従来(紙)の健康保険証の発行存続を求める意見書提出の陳情」に(同)反対・賛成1名づつ、陳情第2号「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書の提出を求める陳情」には(同)反対1名、賛成3名が登壇。
なお、市民クラブとしては、請願第1号(理由は昨日のブログのとおり)及び陳情第1号について、原案に反対(採決の結果も「不採択」)。
陳情第2号については、今川博議員が原案に賛成の立場で、以下のとおり討論しました(採決結果は、1名の僅差で「不採択」)。

その後は、各特別委員会からの報告に続き、これまで協議してきた「議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正」など、議員提出のB議案4件を提案し。
すべて可決し、全日程を終えました。
こうして28日間、長丁場の定例会が閉会しましたが、来月末には任期も折り返しを迎えます。
あと「2年もある」と思うか、「2年しかない」と思うかは議員それぞれかと思いますが、私は後者。
選挙で市民の皆様から負託された責任と重みを今一度思い返し、一日一日を大切に活動するのみです。
2025年3月18日
ブログ 敦賀市議会 社会
2月19日からはじまった令和7年第1回(3月)敦賀市議会定例会も、はや今日が最終日。
これに先立ち、昨日は正副議長、正副議会運営委員長と議会事務局にて最終日の議会運営について打合せを行いました。
元々提出された議案も多いところ、議員提出の追加議案(B議案)も複数あること、事前通告のあった採決前の討論通告数も多いことなどから、内容盛り沢山の最終日になろうかと思いますが、従前と同様、市議会インターネット中継や嶺南ケーブルネットワーク(議会チャンネル)などにてご視聴いただければ幸いに存じます。
さて、議案に加え、本日採決を迎える請願1件、陳情2件のうち、請願1号「選択的夫婦別姓制度をただちに導入するよう求めるよう国に意見書採択を求める請願」に関しては、これを反対とする委員長報告に「賛成」、すなわち原案に「反対」することで会派として意思統一をしているところ。
選択的夫婦別姓制度を「ただちに」導入すべきだとする内容に対し、まず大きな問題は「子どもの姓の扱い」。
父母どちらかの姓を引き継ぐか出生時に決める場合、父母が争った場合、あるいは家庭裁判所に委ねようにも合理的な判断材料がないことから氏名が宙吊りになり、子どもの尊厳を脅かす恐れがあり、いま現在、これの解決策が示されていないこと。
また、「旧姓の通称使用」に関しては、政府の第5次男女平等参画基本計画(2020年)で「婚姻により改姓した人が不便さや不利益を感じないよう、旧姓使用の拡大や周知に取り組む」と規定した上で、マイナンバーカードや運転免許証、パスポートで併記できることになっており、法的位置付けが曖昧な現状を改め、法律で使用の権利を担保することで、地方自治体や企業が推進する責務を定めれば、より旧姓を使いやすくなる。
すなわち、旧姓の通称使用拡大で不便を解消する方が妥当とも考えられます。
加えて、私の中では、鳩山紀一郎衆議院議員(国民民主党・東京2区)が述べた、以下の考えに共感するもの。
<以下、鳩山議員のXポスト引用>
選択的夫婦別姓の議論で、多くの人々が見落としているのは、これは「論理」だけの問題ではないということです。根本的な「価値観」が異なる相手を「論理」で説得しようとしてもムダです。賛成派も反対派も、お互いに「自分の価値観が絶対的正義だ」という考え方だけはしないでいただきたいと思います。
日本は基本的に自由主義の国家であり、私も自由主義を大切にしていますが、「自由」という概念は、常に「自己矛盾」の瀬戸際にあることには注意が必要です。
私の政策顧問である長島令和氏も「『自由』という概念が非常に難しいのは、『自由を放棄する自由』や『自由を強制する自由』も成立し得るからだ」とコメントしていました。
たとえば、選択的夫婦別姓の賛成派の一般的な主張は「別姓にするかどうかは、あくまで選択的で自由なのだから、それで良いに決まっているではないか」というものです。
しかし、これは賛成派による『自由を強制する自由』の行使であり、それに対して反対派は『自由を強制するな』と言っているわけです。
一方で、たとえば、選択的夫婦別姓の反対派の一般的な主張は「別姓が増えて、家族の一体感が薄れやすくなるのは、社会全体として大きな損失だから、そんな制度変更はすべきではない」というものです。
しかし、これは反対派による『自由を放棄する自由』の行使であり、それに対して賛成派は『自由の放棄を強制するな』と言っているわけです。
なお、ここで賛成派が反対派を論破しようとして「自由主義」という基本原則を持ち出しても、それは基本的に無力だと言えます。
なぜなら、政治的決定に基づくすべてのルールやシステムは「強制」になり、最終的には「自由」に反しているからです。
つまり、賛成派が「自由主義」を持ち出しても、たとえば反対派から「そんなに自由主義を突きつめたいなら、そもそも一夫一婦制や結婚という制度が自由に反するはずだから、やめてしまおう」と反論されれば、基本的に再反論の余地はないということです。
以上、議論が長くなってしまいましたが、私の主張の本質は冒頭部分に凝縮されています。
そもそも民主主義は、多様な価値観をもつ人々が、一つのルールやシステムに合意しようという難しい挑戦なのですから、「自分の価値観が絶対的正義だ」という考え方は捨てた上で、議論・対話・説得をしていただきたいと願います。
<引用終わり>
最後の考えは、例えば「再エネは良くて原子力はダメ」、またこれの逆然りといったエネルギー政策の議論で考えていただくと分かりやすいのかと思いますが、私自身、様々な意見が割れる事案にぶつかった時も「価値観の絶対的正義」に陥らないよう留意する所存です。
請願の話に戻しますと、こうした考えに基づく会派の賛否は先に述べたとおりですが、皆さんはどう思われるでしょうか。
少なくとも、敦賀市議会として「ただちに導入」を国に意見するのは時期尚早ではないかと。

【カーテンを開けるとわずかに積雪。この後は、昨日できなかった街頭活動に出掛けてまいります。】
2025年3月17日
ブログ 政治
ここ最近行われた全国世論調査によると、石破内閣の支持率が「急落」。
順に見ていきますと、まず読売新聞社が3月14~16日に実施した全国世論調査で、石破内閣の支持率は、昨年10月の内閣発足以降最低の31%となり、前回調査(2月14~16日)の39%から8ポイント下落。
不支持率は58%で、前回の43%より15ポイント上昇。
また、同時期に行われたNNNと読売新聞の世論調査での政党支持率は、自民党が26%(前回2月調査と横ばい)で1位、次いで国民民主党が12%(前回比4ポイント上昇)、立憲民主党が6%(前回比2ポイント下落)で3位の結果。
続いて、毎日新聞が3月15、16の両日に行った調査では、石破内閣の支持率は23%で、2月15、16日実施の前回調査(30%)から7ポイント下落。
石破内閣の過去最低支持率(1月調査の28%)を更新するとともに不支持率も前回(54%)から10ポイント上昇の64%で、石破内閣では最も高くなった。
なお、首相が自民党衆院1期生との会食に際し、1人10万円分の商品券を配布したことを「問題だと思う」は78%に上り、「問題だとは思わない」は12%にとどまったとのこと。

【NNNと読売新聞の世論調査結果(日テレNEWSより引用)】
支持率が20%台前半にまで落ち込むのは石破内閣では初めてであり、調査手法が異なるため単純比較はできないが、岸田文雄前首相が総裁選不出馬を表明した2024年8月調査(23%)以来の低水準となったとありました。
支持下落に関しては、「高額療養費制度」の自己負担上限額引き上げをめぐる対応や、何といっても首相が自民党議員に配った「10万円の商品券」が影響しているとの分析ですが、この「商品券」に関しては昨日、首相の地元である自民党鳥取県連の舞立昇治参院議員が党会合のあいさつで「歴代の首相が慣例として普通にやっていたこと」と述べたとのこと。
一方、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は街頭演説で「石破さんが新人に10万円を商品券で配ったよ。なんで配ったって言ったら労いですって。当選した国会議員を労う前に苦しい国民を労えって話しだこれは!」とごもっともな主張。
加えて、同党においては、昨朝のNHK日曜討論に出演した川合孝典・党幹事長代行(福井県連代表)は、「石破総理の10万円商品券問題。予算案修正等の議論の前にこういった話をしないといけないことが情けない。法的な解釈・道義的責任の話も含めてこの時期に国会を混乱さ せ、国民の皆様に疑義を生じさせた事実は消えない。よって、法に抵触するかで済まされるものではない。」と、こちらも「ド」がつく正論。
お断りしておきますが、先の「政治と金」の問題然り、国民民主党が言う、こうしたことの何が本質的な問題かといえば「政治空白」が生まれることであり、大事な国会論議の時間をこんなことに使わないといけないこと自体を「情けなく」、「悔しい」と思っているということだけ補足いたします。
話を世論調査に戻しますと、先ほどは内閣及び政党支持率でしたが、15、16日に毎日新聞が実施した調査では、今夏の参院選の比例代表でどの政党に投票したいかを聞いたところ、国民民主党が最多の17%で、自民党は16%。
立憲民主党は13%、れいわ新選組と日本維新の会は5%、公明党と共産党は2%で「わからない」の回答も38%あったとのこと。
こうした調査結果に一喜一憂することはありませんが、どの調査を見ても傾向として言えるのは、年代別では若い人ほど国民民主党を選ぶ割合が高いということ。
国民民主党福井県連においては、まさに今夏の参院選に向けた候補者擁立調整をしているところであり、若い人はもとより、各世代に政策や考えが浸透するよう、引き続き党勢拡大に向けてネジを巻く所存です。

【3月10日発表のNHK世論調査による各党の年代別支持率。若い世代の国民民主党支持傾向の一方、80歳以上の自民党支持がスゴい。】
2025年3月16日
ブログ まちづくり 北陸新幹線
まさに「漫画の主人公のような」の形容詞がつくスーパースター「大谷翔平」選手。
昨日行われたドジャースvs巨人の米大リーグプレシーズンゲームの3回には、快音を残した打球がライトスタンド中段へと吸い込まれ、満員の東京ドームには大歓声が降り注ぎました。
これにドジャースのロバーツ監督は、「いつも期待に応えるし、期待を超えてくる。素晴らしい打席だった」とコメント。
あれだけの成績を納めながら、幼少期からの夢「世界一の野球選手」になることを追い求め、進化し続ける大谷選手には賞賛の思いしかありませんが、いよいよシーズン開幕。
今年はさらに、どんな「度肝を抜く」プレーを見せてくれるのか、世界中の大谷ファンとともに応援したいと思います。
さて、ここ最近は周年ごとが続いておりますが、本日3月16日は「北陸新幹線敦賀開業1周年」。

【JR敦賀駅構内に飾られた、開業1周年を祝うモニュメント】
敦賀市内では「つるが街波祭」が開催されるなど、この週末は県内各地でも1周年を祝うイベントが行われているところですが、昨年の今ごろは、東京初の一番列車「かがやき501号」が出発していたことを感慨深く思う次第です。

【開業時の東京初一番列車の出発表示。東京の知人がわざわざ撮影し送ってくれたことに感動してから1年。】
開業1周年を前に、昨日の福井新聞には関連記事が掲載されるところ、「なるほど」と納得する内容がふたつありましたのでご紹介いたします。
ひとつは、データ分析による開業前後の変化。
2024年度の都道府県別観光来訪者数のオープンデータによると、福井は前年同期比113%(2月末現在)となり、増加率が全国で最も高かったことが福井新聞の分析で分かったとあり、新幹線による一定の誘客効果が示された形。
都道府県別や市町村別の観光来訪者数を毎月公表している日本観光振興協会の「デジタル観光統計オープンデータ」を使い、23年度と24年度の4~2月の11カ月分の来訪者数を比較。
県内4駅周辺(半径500メートル)に滞在した県外者を分析すると、人数は福井、敦賀、芦原温泉、越前たけふの順に多く、芦原温泉駅は大阪を出発した人が減り、福井駅周辺の滞在者は終着駅の敦賀駅の約2倍という特徴が分かった。
また、4駅周辺からの移動先を地図上で可視化、駅や主要観光地からの行き先が分かるデジタルマップが福井新聞ホームページで公開しているということで、リンク先から敦賀駅からの移動先マップを見てみると以下のとおり。

【デジタルマップで出発地点を「敦賀駅」とした結果】
→「駅や主要観光地からの行き先が分かるデジタルマップ」はこちら
県外者の移動の可視化には、スマートフォンの位置情報や人工知能を活用した人流分析を手がける東京の企業「GEOTRA(ジオトラ)」のサービスを利用し、独自のプライバシー保護技術を活用した高粒度人流データ「GEOTRAアクティビティデータ」を用いたとあり、こうした技術やデータを生かして、次の施策を考えることが重要と感じた次第です。
ふたつ目は、以前よりご示唆をいただいている櫛引素夫 青森大学教授(新幹線学)による寄稿。
タイトルは『安心感と自信が地域に』とあり、北陸三県の真ん中にあった「壁」が取り払われた解放感、敦賀まで延びた新幹線は再び北陸を一つに結ぶと同時に、交通地図の上で福井県の位置が解像度を増したとの書き出しから、「1年という節目は、新幹線の本来の効果や影響を論じるには早すぎる。特需が一段落する2年目以降こそ真価が問われる。」。
人口減少と高齢化が労働力を目減りさせる環境下、新幹線延伸と「持続可能な地域づくり」をどうかみ合わせていくか。最大のポイントは暮らしやすさ、近隣県にない「福井らしさ」だろうか。
人の動きや経済活動をめぐるデータを収集・分析し、その上で「つながりとは何なのか、その変化が地域にどんな不利益をもたらすのか」をきちんと検証する必要がある。
(小浜・京都ルートを念頭に)整備新幹線構想は隣り合った府県単位の利害関係を想定しておらず、感情の正面衝突に出口はない。状況の克服に向け、「政治」の本質的な存在意義が問われる。
そして結びには、「新幹線開業は「卒業のない入学式」だ。1周年を一つの通過点に地域や社会、政治の仕組みをどうバージョンアップしていくか。昭和が生んだ“夢の超特急”の先を目指す、ビジョンと覚悟が問われる。」とありました。
寄稿のサブタイトルは『「福井らしさ」で人口減克服を』。
『「敦賀らしさ」で人口減克服を』に置き換えた次第。
また、以前に櫛引先生から教わって以降、肝に銘じていることは「新幹線は目的ではなく手段」、「真の新幹線効果は、地域住民の利便性を向上させ、自分ごとと感じてもらうこと」であるということ。
真価が問われるのはこれから。
ポテンシャル十分の「敦賀」の発展に向け、気持ち新たに頑張ります。
2025年3月15日
ブログ 社会
石破総理が自民党議員15人に「お土産がわり」に渡した「10万円の商品券」について。
国民民主党の玉木雄一郎代表はXで次のようにポスト。
<以下引用>
石破総理は「会食のお土産代わりに家族へのねぎらいなどの観点から、私自身の私費、ポケットマネーで用意をした」と述べた。
確かに、政治資金規正法第21条の2 は「政治活動に関して」の寄付を禁止しているので、「お土産代わりに家族へのねぎらいなどの観点から」の寄附は法令に抵触しないとの理屈だが、開き直りにしか聞こえなかった。
そもそも、10万円の商品券が果たして「お土産がわり」と言えるのか。15人に渡したというので合計150万円にもなる。問題ないなら、15人全員なぜ返したのか。
これだけ物価高で国民が苦しむ中、財源が無いだの、再来年度まで待ってくれだの放っておいて、自党の議員にはお土産代わりに10万円。
この感覚を国民は理解してくれるだろうか。
<引用終わり>
私自身は、「政治と金」の問題によって政治への信頼を失墜させたことからすれば、疑義が取り上げられること自体遺憾であるとともに、未だ世間の感覚と乖離した行為がされていること自体が問題と考えるところ。
石破総理は「法律のどこに抵触するのか」と記者に逆質問までしたようですが、「開き直っている」場合ではないとだけ申し上げておきます。
さて、ポンとお土産がわりに出てくる「10万円」を思えば、より尊いものと感じるのが街頭などでご寄附いただく募金。
自身が顧問を務める「ゆうあい倶楽部」では毎年、年末に市内スーパー前での街頭カンパ活動ならびに加盟労組における職域カンパを行い、そこで頂戴した浄財を原資とし、敦賀市・美浜町の養護施設や社会福祉協議会に寄贈(ご希望の品に代え)する福祉活動を続けているところ。
前身である「嶺南地区友愛会」時代から続く、この活動の歴史は30年以上。
昨日は、同倶楽部の代表、事務局長に同行をし、※7つの施設をお伺いしてきた次第です。
※市立やまびこ園、ワークサポート陽だまり、特養老人ホーム常盤荘、市立子ども発達支援センターパラレル、美浜町社会福祉協議会、白梅学園、特養老人ホーム渓山荘
寄贈品をお渡しするスタイルは、コロナ禍においては恐る恐る各施設の玄関先であったことを思えば、職員さんあるいは通所者やお子さんなどにお声掛けしながら、直接手渡しでお届けできるというのは嬉しいもの。
代表が寄贈される姿をそういった思いで見守ったところです。
各施設で皆さんからいただいた「ありがとう」の言葉を、ご寄附いただいたすべての皆様にお届けしたいと思い、このブログでも紹介するところですが、改めてカンパ活動にご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
また、いくつかの施設では暫し懇談のお時間も頂戴し、現況や課題などについてお話を伺うことができました。
これに関しては、行政の方でも把握され、既に対応している面もあるものの、議員の立場として課題認識を共有した次第です。
なお、各施設との事前調整をはじめ、ワンボックスカーの荷室が一杯になるほどの寄贈品を準備された事務局長に心より感謝申し上げます。
そうしてすべての施設の訪問を終え、最後の渓山荘(泉ケ丘)を出るとこの景色。

【目の前はJR敦賀駅(やまなみ口)。奥に広がるは敦賀湾。】
「そういえば、昨年は北陸新幹線開業の前日でしたね」と、一年前の訪問を振り返ったところです。
開業1周年記念に関していえば、開業から1年にあたる明日16日を前に、今日から開催される「つるが街波祭(まちなみさい)」が盛り上がることを祈念する次第ですが、改めてこの一年。
→北陸新幹線敦賀開業1周年記念「つるが街波祭」の詳細はこちらから
物価高騰により、食材ひとつ買うにも躊躇するような国民生活の中において、「人のために役立てて」とカンパいただいたことの重みを改めて思い返した訳ですが、冒頭の件と重ね、同じお金であっても価値のある、思いの込められた「生きたお金」を大事にせねばと、強く胸に置いた次第です。
2025年3月14日
ブログ 原子力
終盤に入った令和7年第1回(3月)敦賀市議会定例会。
昨日は予算決算常任委員会を開催し、令和7年度当初予算案及び補正予算案の計10件について、各分科会長の審査報告から討論、採決まで。
その結果、全議案について「原案のとおり認めるべきもの」と決しました。
早いもので、今定例会も18日(火)の本会議を残すのみとなりましたが、会派として発言通告した2件の討論を含め、最後まで丁寧に臨む所存です。
さて、話は変わり、今日3月14日は、日本原電の敦賀発電所1号機(以下、敦1)が営業運転を開始した日。
この日を誕生日とすると、敦1(つるいち)は「55歳」となります。
私(53歳)とほぼ同世代の敦1は、わが国初の商業用軽水炉として運転を始め、1970大阪万博会場に原子力の灯(電気)を送ったことで有名であり、まさに原子力の黎明期、そして高度成長期の電力供給を支えたプラント。
万博と言えば、半世紀以上を経て再び大阪で、来月から開催されるところ、こうした歴史を振り返り、わが国の原子力エネルギーにもスポットを当てて欲しいと思う次第です。
その敦1は、2015年4月27日に約45年間の運転を終え、現在は廃止措置を進めているところですが、55年の歳月を思えば、何もかも初めて尽くしの発電所建設から運転までを乗り越えた先人に敬意を表するとともに、社員はもとより協力会社、メーカーの皆さんまで多くの人に愛され、支え続けられた「敦1」の存在を今でも誇りに思うところです。

【昭和42(1967)年10月。格納容器の据付が完了した敦賀発電所1号機(2020年12月に開催された「敦賀発電所50周年 げんでんふれあいギャラリー」より)】
そうした思いのもと、日本原電の社員をはじめ、携わっていただいた皆様、お支えいただいた多くの方々と、こうした思いを共有できればと、毎年このブログに書き綴っている訳ですが、兄貴のような敦賀2号と違い、私が生まれる前から運転していた敦1は、どこか父親のような存在。
新入社員の頃から発電所で保修業務に従事していた私にとって、設計者であるゼネラル・エレクトリック(GE)や東芝、日立などプラントメーカー、さらには多くの協力企業の皆さんとともに、担当する機器をまさに「愛車」をいたわるようメンテナンスしたことはもとより、幾度か経験したトラブル対応や毎回の定期検査後に無事起動できた時の達成感と充実感をもって、原子力発電で社会に貢献することの誇りを教えてもらったのが敦1。
なお、先の大戦後、エネルギー資源の乏しい日本が活路を見出すのは「原子力発電」だと、故中曽根康弘氏らが中心となって制定した『原子力基本法』には、次のとおり書かれています。
「原子力の研究・開発・利用を推進し将来のエネルギー資源を確保する。学術の進歩と産業の振興とを図り、人類社会の福祉と国民生活の水準向上に寄与する。」
このような方針のもと、敦1をはじめとする原子力開発に進んだ訳ですが、『原子力基本法』の制定(1955年12月19日)から今年はちょうど70年。
基本法に込められた崇高な理念、そしてその礎を築いたのはここ敦賀の地からであったことも誇りに思うところですが、これが成り立ったのは日本原電のパイオニア精神を理解し、お支えいただいた敦賀の皆様の存在があったからこそ。
現在、敦賀2号の長期停止が続く中においても、期待の声をいただく地元の皆様に心からの感謝をしつつ、これにお返しするのは一日も早い再稼働、そして敦賀3,4号をはじめとする新たな技術、時代にチャレンジしていくことであると、その気概を改めて胸に刻む次第です。
2025年3月13日
ブログ 敦賀市議会
東日本大震災から14年の日から一夜明け、昨朝は西浦での辻立ちよりスタート。
昨日のブログで述べたよう、原子力発電関連産業に従事する者にとって、「3月11日」は東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を胸に、原子力安全のたゆまぬ向上に取組むことを再確認する日であり、一日遅れたものの、この日はそうした思いのもと敦賀半島の各原子力施設に向かう方々にご挨拶した次第です。

【辻立ちポイントから望む敦賀湾】
その後は、議会にて新幹線開業後まちづくり特別委員会の傍聴、各派代表者会議ならびに広報広聴委員会に出席。
3月定例会をもって、各委員会の委員構成が変わったことから、それぞれ委員長のカラーなどから雰囲気も若干変わった印象を受けましたが、自身が一員である広報広聴委員会においては、今後2年のスパンでスケジュール感をもって検討していこうとの大石委員長の考えに委員一同賛同し、取組みを進めることとなりました。
とりわけ、昨日も意見の挙げられた「議会報告会のあり方」や「高校生など若年層に向けた取組」などについては新たな視点も加え、建設的に協議していきたいと思います。
また、各派代表者会議では、「厚生年金への地方議会議員の加入を求める意見書等」について協議。
こちらは、以前にあった「地方議会議員年金制度」が、持続的な制度として存続することが困難となったため平成23年6月に廃止。
廃止の国会論議のなかで、衆・参両議院の総務委員会では、制度廃止法案を採決する際、「概ね1年を目途として、国民の政治参加や地方議会における人材確保の観点を踏まえた新たな年金制度について検討を行う」旨の附帯決議を、全会一致で可決しているものの、現在に至るまで法案の国会提出には至っていない状況。
そうしたなか、全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会の、いわゆる「三議長会」においては、「厚生年金への地方議会議員の加入を求める」要請活動や決議書などにより、実現に向けて取組んでおり、各級議会に対し、意見書等を可決するよう依頼があったことを受け、協議するとしたもの。
なお、昨日配布された資料にある「三議長会」の決議文の結びには、次のような考えがありました。
特に、厚生年金については、就業者の9割を会社員等の被用者が占めている状況に鑑み、会社員等が議員に転身しても切れ目なく社会保障制度を継続できるようにし、家族の将来や老後の生活を心配することなく議員に立候補するための喫緊の課題となっている。現在の地方議会における投票率の低下や無競争当選の増加など、議会への関心の低下や議員のなり手不足が深刻化している状況を打破していくためにも、早急に検討すべき事項である。
人口減少や高齢化など社会を取り巻く環境が厳しさを増す中、住民自治の根幹をなす地方議会として、多くの住民の声を集約し、多様な人材が参画するための環境整備等を図るため、厚生年金への地方議会議員の加入について早急に実現するよう強く求める。
<引用終わり>

【三議長会資料の「厚生年金への地方議会議員の加入について」】
参考まで、令和7年1月14日時点で本意見書等を可決した割合は、都道府県議会70.2%、市区議会64.4%、町村議会76.2%で、全体では70.7%となっています。
加えて、財源に関して言えば、過去の政府答弁(令和元年11月19日 衆議院総務委員会)によれば、全体で毎年度約160億円の公費負担。
ちなみに、敦賀市議会では1千万円強の財政負担が生じるもの。
説明が長くなりましたが、会議の場では、各会派の意見を持ち寄ったところ、1会派を除き、4会派が「賛同できない」との考えであり、全会一致とならないことから、意見書提出を見送ることで決定しました。
わが会派も、立候補要件の「喫緊の課題」なのか等の趣旨、公費負担で賄うことに到底理解が得られないなどを理由に「賛同できない」ことで一致したところです。
先にあった、7割もの議会はどのように合意形成されてのか聞いてみたいところですが、インターネットを見ると逆に「断固反対」を決議している議会もあり、敦賀市議会も同様、あと3割の賛同を得るのは極めて難しいのではと、個人的に思う次第です。
こうした制度面の整備も大事とは思いつつ、なり手不足に関してはまず、議会や議員への関心を高めていただくことや若い人の政治参画、チェック機能ばかりでなく政策提言機能を高めることなどによって、議員の役割に魅力を感じてもらうことのほうが「喫緊の課題」と考えるところであり、改選まで残り2年の中で、自身の役割をしっかりと果たしてまいる所存です。
2025年3月12日
ブログ 原子力
それぞれのお立場、それぞれの思いの中で過ごした、東日本大震災から14年の昨日。
私自身、この大地震、そして東京電力福島第一原子力発電所事故を決して忘れることなく、また得られた知見や教訓をもとに、自然災害への備え、弛みなき原子力安全の追求に取り組む思いを改めて強めたところです。
また、原子力発電所事故の影響に関しても同じく、当時を振り返るに、様々な誤情報が飛び交い、被災地の住民はもとより、国民の皆さんの不安を助長させたことから、いかに科学的に、正確な情報を伝えるかが大きな課題となったことを思い返す次第。
その関係でいえば、3月6日の産経新聞記事に、『「印象操作や不安の扇動に加担した」原子力発電所事故報道、風評「加害」にメディアの責任は』のタイトルで、東日本大震災から14年を前に疑問を投げ掛ける記事が掲載されていました。
※記事中の「原発」は「原子力発電所」に置き換えています。
記事によれば、『東日本大震災から間もなく14年。東京電力福島第1原子力発電所事故の処理を巡っては、風評被害が常に問題になってきた。福島在住のジャーナリストで東日本大震災・原子力災害伝承館客員研究員の林智裕氏は「印象操作や不安の扇動などの風評『加害』が生まれ、そこに一部メディアが加担する動きもあった」と指摘する。処理水の海洋放出や除去土壌の処分など、原子力発電所事故の対応は今後も続く。風評被害を防ぐため、メディアの役割が改めて問われている。』との書き出しから、代表的な事例を挙げ、指摘。
風評被害とは、根拠のない噂や臆測などで関係者が受ける経済的損失などを指すもので、福島第1原子力発電所事故の後では、周辺地域の農産物や水産物が、放射性物質の検査結果が基準値を下回っているにもかかわらず、買い控えられる状況が続きました。
林氏は著書「『正しさ』の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か」(徳間書店)で、「情報災害」を「災害本体に付随する強い社会不安に伴った疑心暗鬼と風評、誤解によって起こる多様な悪影響のことを指す」と説明しており、分かりやすい例として「AERA」(朝日新聞出版)平成23年3月28日号で、根拠を示さず放射線被曝(ひばく)で鼻血が出たことを示唆する漫画や記事も相次いだことを、福島への差別や偏見の助長にメディアが加担する構図の具体例として、①誤解を招くタイトル、②事実の中に根拠不明な情報を混ぜ込む、③別の意味を持つ数値や単位の混同などを挙げました。
また、令和5年8月から行われた原子力発電所構内のタンクに貯蔵された処理水の海洋放出では、漁業関係者は風評被害の懸念から反対したものの、廃炉作業の障害となるため政府は放出を決断。
これに対し、中国政府は処理水を「核汚染水」と呼び、外交カードとして利用しましたが、経済産業省が処理水の定義を厳格化したことなどが影響し、造語や混同は減少。
令和5年に海洋放出が始まってからは、科学的データや国際比較に基づいて処理水を説明する報道が目立つようになったと。

【当時、東京電力ホールディングスも「処理水ポータルサイト」を立ち上げ、丁寧に説明していました。】
なお、海洋放出から1年を迎えた昨年8月、「あの」朝日新聞が中国政府の「言いがかり」を批判する社説を掲載したとありました。
さらに、原子力発電所事故後の除染によって、庭先や農地からはぎとって回収され、福島県内に大量に保管されている土を「放射能汚染土」と呼ぶことについては、環境省が放射性物質の濃度が1キロ当たり8千ベクレル以下の「除去土壌」は公共事業などでの再生利用が可能だと説明するとともに、全国数カ所で実証事業を検討中と説明し続けたことにより、その呼称はやがて消えたとも。
このように、原子力発電所事故を巡っては様々な「風評加害」がありましたが、結果して見れば、政府や関係機関、東京電力ホールディングスが科学的なデータをもって、丁寧に対応したことによって、それらを克服したと言えるのではないでしょうか。
私は以前より、築地市場の豊洲への移転問題の際に、当時の石原慎太郎元東京都知事が述べた「科学が風評に負けるのは国辱だ」との言葉を引用してまいりましたが、国や関係機関それぞれが、そうした信念に基づき対応されたことに敬意を表する次第です。
原子力発電所の事故のみならず、何かと「空気」で物事が決まる日本においては、「科学的根拠」をもって思考、判断することが重要であり、先に述べた事項を教訓としつつ、今後も自分の「ものさし」をしっかりと持ち続けたいと思います。
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