2025年12月17日
小型モジュール炉「BWRX-300」に日本の技術あり
人事院勧告や国の補正予算を踏まえた追加議案が提出されることを受け、敦賀市議会は昨日、議会運営委員会を開催し、今後の日程を協議。
十分な審査を行うため、休会日にあたる19日(金)に本会議ならびに各委員会を開催する日程とし、元々予定されている22日(月)の最終日に併せて、採決まで行うことに決定しました。
なお、追加議案は本日提出されることから、会派の皆さんとともに精査の上、審査・審議に臨む所存です。
さて、話は変わり、先日、卓球の張本智和選手(世界ランキング5位)が日本勢初となる(※)WTTファイナルズで優勝し、悲願の年間王者になったとありましたが、まさにこれは快挙。
※:WTT(ワールドテーブルテニス)は、国際卓球連盟(ITTF)が主催する卓球の国際大会の新シリーズ
準々決勝では世界ランク2位の中国選手、決勝では同4位のスウェーデン選手を撃破しての優勝であり、真の実力で王者の座をつかんだことを喜ぶ次第です。
こうして世界レベルの卓球界において、張本選手はじめ、「日本ここにあり」と存在感を示していることを誇りに思うところですが、その思いは原子力の分野でも。
原子力産業新聞によれば、米GEベルノバ日立ニュークリアエナジー(GVH)社は12月11日、同社製の小型モジュール炉(SMR)「BWRX-300」が、英国の包括的設計審査(GDA)のステップ2(実質的な技術評価段階)を完了したことを明らかにしたとありました。
既にご承知のとおり、BWRX-300への期待は世界中で高まっており、カナダのオンタリオ州営電力ダーリントン発電所では、BWRX-300初号機の建設が進められている(サイト内で計4基建設予定)ほか、米原子力規制委員会(NRC)は、テネシー州オークリッジにあるクリンチリバー発電所で米国初となるBWRX-300の建設許可申請を受理し、審査中。
また、米デューク・エナジー社は、ポーランドのシントス・グリーン・エナジー社とともに、BWRX-300の標準設計に共同出資するなど、世界の中でシェアと存在感を高めている状況にあります。
なお、BWRX-300は、電気出力30万kWの次世代沸騰水型炉(BWR)で2014年にNRCから設計認証を取得した第3世代+(プラス)炉「ESBWR(高経済性・単純化BWR)」をベースにしており、BWR開発の歴史の中で10番目に開発されたことから、ローマ数字で10番目を意味する「X」を用いて名付けられたとあります。

【日立GEベルノバニュークリアエナジー社のBWRX-300パンフレットより抜粋引用】
先の「日本ここにあり」の心境がなぜかといえば、この開発には、60年にわたって培った「日立製作所」の原子力技術が大いに生かされているから。
日立製作所といえば、私は敦賀発電所1号機のメンテナンスで大変お世話になり、人なつっこい「日立なまり」と職人気質の現場責任者の方々の顔が浮かぶところであります。
話を戻し、社名がややこしいので分かりにくいのですが、日立GEベルノバニュークリアエナジーは、日立製作所が1950年代に始めた原子力事業の50有余年の歴史の中で培った技術と経験を引継ぎ、さらにグローバルにビジネス展開することをめざし、2007年7月1日に、日立製作所とGEベルノバ社(旧ゼネラル・エレクトリック社)とが経営資源を融合して設立された原子力専門メーカー。
この経営資源の融合により、2007年6月4日に、米国にGEベルノバ日立ニュークリアエナジーが設立されています。
こうした関係により、海外では「GEベルノバ日立」と米企業が先になるわけですが、実は「日本の原子力技術ここにあり」。
なお、BWRX-300は60年にわたるBWRの技術と実績をもとに、信頼性の高いカーボンフリー電源の1つとして開発されたものであり、極めて高い安全性と迅速に展開できる即応性を備えています。
同社においては、今後、欧米諸国のプロジェクトに参画して経験を蓄積し、平行して国内市場開拓を進めていくとあります。
既に立ち遅れている日本の革新軽水炉開発でありますが、こうして世界で技術と経験を積む日本の原子力プラントメーカーの存在に敬意を表するとともに、日本国内でも早く、導入の機運が高まることを切に望む次第です。






