2025年11月27日
必要性を堂々と語っていただきたい「泊発電所3号機」の再稼働
先日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所“再稼働”の地元同意を示した新潟県の花角英世知事。
26日の記者会見で、来月開会する県議会の定例会に総額約73億円の補正予算案を提出すると発表し、原子力複合災害時の避難道路整備費などに使われるほか、そのうち約3,100万円は、柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の再稼働に関する広報費等に充てられると述べました。
これら広報費について花角知事は、県議会で議論がしやすくなるよう、通常の補正予算案と議案を分けることにした上で、国の再稼働交付金を活用し、原子力発電所の安全・防災対策を県民に周知する冊子等を作成し、理解促進を図るとありました。
また、発電された電力の多くが首都圏に送られている点について問われた花角知事は、「生産地と消費地の非対称性は、電力に関わらず多くの場面で存在する。ただ新潟県民がどういった思いで原子力に関する諸問題に向き合ってきたのか、電力を使う側に知ってもらいたいとも思う」と語ったことは、知事の率直な思いと受け止めるところ。
以前にも述べたよう、柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(ABWR)は定格電気出力135.6万キロワット/基であり、1基稼働すれば首都圏の電力需給は2%改善すると言われています。
とりわけ、夏季・冬季の電力需要増に綱渡りで対応していることを思えば、この再稼働は非常に大きな意味と価値を生むものであり、その点はぜひ首都圏にお住まいの皆様にもご理解をいただければと思う次第です。
一方、電力不足といえば北海道。
ただでさえ電力需給が厳しい中において、千歳市で建設が進む半導体工場「ラピダス」をはじめ、他にも「さくらインターネット」や「アルゴグラフィックス」など、膨大な電力を消費するデータセンターが計画されている状況。
2025年4月の日本経済新聞記事によると、エネルギー経済社会研究所が過去の実績を踏まえ、半導体工場とデータセンターの需要を合算した場合、北海道の2030年代半ばの電力需要は693万キロワットと試算。
一方、液化天然ガス(LNG)火力の石狩湾新港発電所2号機が2030年度に稼働するなどし、供給力は694万キロワットと想定され、同研究所の松尾豪代表は「ちょっと需要が伸びた瞬間に停電になるので、計画されているデータセンターなどの需要が順調に伸びた場合には厳しい」と話す。
そこで期待されるのが原子力規制委員会の審査がほぼ終わった北海道電力 泊発電所3号機だ。
原子力規制委の判断次第だが、早ければ2027年夏に再稼働できるとの観測も出ており、そうなれば供給力は大幅に向上するとありました。

【日本経済新聞デジタル(2025年4月21日)より引用】
まさに、この先の道民の生活や成長産業への投資の鍵を握るのは原子力発電といったところですが、新潟県と同様、これまで慎重姿勢を続けている鈴木直道北海道知事の判断に注目が集まるところ。
そうした中、鈴木知事は昨日の北海道議会定例会開会後に開いた会見で、泊発電所3号機の再稼働について「定例道議会で議論させて頂きたい。頂いた質問に対し、私の考えを示したい」と述べたとのこと。
一説によると「やむを得ない」との理由で再稼働に同意する考えを示されるとの情報もありますが、道議会が28日から開く一般質問でどうお答えになるのか。
注視するのはもちろんでありますが、知事には「やむを得ない」との消極的賛成ではなく、先に述べた厳しい北海道の電力需給状況を踏まえ、さらには将来に向けての北海道の発展のため、「現実的な」対応として泊発電所の電気が必要であることを、堂々と語っていただくことを期待する次第です。






