自分のため、周りの人のために早めのワクチン接種を

ブログ 新型コロナウイルス

9月の第3月曜日の今日は「敬老の日」
 
国民の祝日に関する法律の第2条には「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」とあります。
 
例年、私の住む町内でも「敬老会」を開催し、料理とお酒、練習を積んだ子ども達の余興、カラオケ大会など、にぎやかにお祝いするのが慣例となっていましたが、これで2年連続で中止。
 
もちろん区の役員と千寿会(私の町内での老人会の呼称)で相談したうえでの中止決定ということでありますが、皆さんが楽しげに笑顔で集う機会がないというのはやはり寂しいもの。
 
そんなコロナ禍の「敬老の日」ではありますが、会はなくとも祝日の意味合いを念頭に、お年寄りに対しては長寿を祝うのみならず、これまでの貢献に敬意を表する日にしたいと思います。
 
さて、こうして楽しみな恒例行事を中止とせざるを得ない理由は、新型コロナウイルス感染に他ならない訳ですが、ここ福井県では、直近5日間で見ても、8人、14人、17人、12人、昨日は7人と20人を下回る新規感染者数となっており、一時は50%を超えていた病床使用率も26.9%まで低下してきています。
 
敦賀市に関しては、これで3日連続で新規感染者ゼロという状況であり、様々な秋の催し物を控える中、特に学校行事に影響なきよう、このまま一旦落ち着くことを期待するところです。
 
私の方は、先の敦賀市議会定例会の一般質問で、「科学的データをもとにした実効性あるコロナ対策」の実施を求めたところでありますが、その切り口のひとつが、「若年層の感染対策」。
 
福井県新型コロナウイルス情報(コロナビ)にある年代別の新規感染者数(福井県内の累計)をご覧いただくと良く分かるのですが、突出して20代が多い傾向にある状況となっています。
 

【コロナビのグラフ(2021年9月19日データ)を引用】
 
また、こちらも私独自のデータとなりますが、敦賀市内のここ1ヶ月の年代別感染状況は以下のようになっています。
(福井県発表による、お盆前8月11日から9月19日の感染者データによる)
・10歳未満 9人(8.4%)
・10代   7人(6.4%)
・20代   24人(22.4%)
・30代   18人(16.8%)
・40代   23人(21.5%)
・50代   17人(15.9%)
・60代   7人(6.5%)
・70代   1人(0.9%)
・80代   1人(0.9%)
 
10歳未満から20代の合計で全体の4割近くになること、60代以上は以前に比べ感染者数が少ないとの見方ができます。
 
また、年代別以外では、職業別では会社員が52.3%で最も多く(これは当たり前か)、次いで学生14.0%、無職・パートが7.5%、男女別では、男性64%に対し、女性36%、この間の新規感染者数107名に対し、県外滞在歴ありは25人となっています。
 
福井県発表のデータを元にした、私ごときの分析はこの程度でしかない訳ですが、それでも数字を見れば傾向が掴め、傾向を把握すれば、どこが対策の要所かが見えてくるもの。
 
落ち着きつつあるとはいえ、刻々と変化するコロナに関しては、手も気も緩めてはいけないのであり、そうした要所を捉え、考えられる対策はひとつでも多く講じていくことが肝要と考えます。
 
一般質問でも意見提起したよう、最近の傾向からすれば「若年層」、「会社員と県外由来」、それから敦賀病院事業管理者からもあった「児童からの家庭内感染」をどう具体的に対策していくかということで、まずはワクチン接種の促進、児童・生徒に対しては保護者への呼び掛け、会社員に関しては、どうしても仕事で県外往来せねばならない企業などに対して、抗原検査の費用補助やキットの提供を行ったりという具体策かと考える次第です。
 
敦賀市においては、10月までに8割の方の接種を終えるとしているワクチン接種に関し、先日からはホームページやRCN放送などで「現在、30代までの若年層での感染や家庭内感染が増加している」ことの注意喚起をしたうえで、「自分のため、周りの人のために早めのワクチン接種を」と呼び掛けています。
 

【敦賀市ホームページより引用】
 
 →→→敦賀市「新型コロナウイルスワクチン接種について」はこちらから
 
ワクチン接種で感染リスクがゼロになる訳ではないとはいえ、高齢者は低く、若年層で高いという先の感染データからも、ワクチン接種の効果はデータに表れています。
 
ついては、こうしたデータから見える事実から言えること、見えることを基に、敦賀市も若年層へのワクチン接種を呼び掛けていますので、未接種の方或いは保護者の皆さまにおかれましては、接種のご検討を宜しくお願いいたします。

「知っとるけ?小浜線ものがたり」から得た大切なこと

ブログ 敦賀の歴史・文化

今朝は「台風一過」の晴天を期待しカーテンを開けましたが、見事に期待を裏切る“どんより曇り空”
 
予報によるとこの後は晴れマークとなっていますので、予報的中に期待しつつ、三連休の中日、貴重な今日一日を有意義に過ごしたいと思うところです。
 
さて、これまでもこのブログにおいて、気比史学会主催の市民歴史講座などを通じ、敦賀の歴史や文化の深さ、学ぶ楽しさ、そこから得られる「今ある資源を生かしながら保存する」ことの大切さを記載してきているところですが、昨日はつるが観光ボランティアガイド主催の「鉄道カフェ」にて、改めてそのことを感じました。
 
ちなみに「鉄道カフェ」とは「港と鉄道のまち敦賀」を広く市民の皆さまに知っていただくことを目的とし、平成26年度から開催しており、今回で第22回目となるとのこと。
 
令和3年第1回の開催となる昨日は、事前申込みをしたうえで参加。
 
松原公民館を会場とし、新型コロナ対策もあって定員を40名に絞っての開催でしたが、開始時間にはほぼ定員どおりの参集があり、敦賀の鉄道歴史ファンの関心の高さを感じた次第です。
 
そして、今回のテーマは、「小浜線ものがたり 〜小浜線の今昔〜」
 
講師に小浜線鉄道遺産を守る会代表の桝郷三好氏をお招きし、今から100年前に建てられた蒸気機関車用の給水塔(小浜駅に現存)を始めとする鉄道遺産の保存や「知っとるけ?小浜線ものがたり」の発刊などを通じ、小浜線のことを広く知っていただく活動をされているお話しを拝聴し、大変多くの学びと大切な気づきがありました。
 
せっかく学んだこと、しかも身近にある小浜線の歴史ということとあっては、参加者だけのものにしておくのは勿体ないということで、市民歴史講座と同様、本日は概要メモを記載しますのでご覧いただければと思います。
 

【小浜線鉄道遺産を守る会編集の「知っとるけ?小浜線ものがたり」と大正10年当時の写真】
 
【小浜線ものがたり 〜小浜線の今昔〜】
 
(1)はじめに
◉鉄道に縁もゆかりもないところから、小浜線の鉄道遺産を守る活動に携わることになり、手探りで模索する中、県立図書館で見つけた一冊の記録「小浜線建設工事概要」が契機となった。鉄道建設工事の鉄道省敦賀建設事務所が記録した大正時代、約100年前の記録を読み解くことから活動が始まった。
◉小浜駅にある給水塔(蒸気機関車時代から使用)は現存するものの中でも貴重な鉄道遺産なのに、市民にすら知られていないことが残念であり、小浜線の歴史を含め、市民の方に知っていただくために「知っとるけ?小浜線ものがたり」を作成、2,000部発行し、市民や公民館に配布した。
 
(2)小浜線の歴史
◉明治25年に鉄道敷設法「京都府殿田附近ヨリ福井県小浜に至ル鉄道」が規定。
◉明治28年には、同法に「舞鶴ヨリ福井県小浜ヲ経テ敦賀に至ル鉄道」が追加。
・若狭地方選出の小畑岩次郎衆議院議員が帝国議会で北陸線の改正を提案。
・当初は「敦鶴線」と呼ばれていた。
◉明治35年「敦鶴線」は北陸と山陰を結ぶ日本海側のバイパス路線としての期待もあり、早期着工すべき「第一期線」に昇格。
◉明治39年、地元では敦鶴鉄道規制同盟会が設立される
◉大正4年5月、敦賀側から暫次建設開始。
◉大正6年に敦賀〜十村間開業。
◉大正11年には若狭高浜〜新舞鶴館開業により全線開通。
・小浜出身の山口嘉七代議士が「小浜線と名付けるべし」と断固主張し、その名が決まった。
・敦賀・小浜間、小浜・新舞鶴間にそれぞれ6往復の列車が運転され、そのうち2本は京都への直通列車で、京阪地方へは一日で往復できるようになった。
・停車場は、既設の敦賀・舞鶴を除いて12箇所を新設。うち、十村と小浜の停車場に給水の設備を設けた(小浜の給水塔は国内で現存する20基あまりの中でも良好なもの)。
・なお、現在、敦賀〜東舞鶴まで24の駅があり、うち11の駅が無人となっている。
◉昭和43年には、名古屋〜小浜〜東舞鶴間で臨時急行「エメラルド」の運転がスタート。京都、大阪からは「おばまビーチ」、「わかさビーチ」といった海水浴臨時列車が運行されて、賑わいを見せた時期もあった。
◉昭和46年に蒸気機関車廃止、ディーゼルエンジン機関車導入
◉平成15年に電化開業
◉平成29年に敦賀〜十村間開業100周年
◉平成30年に十村〜小浜間開業100周年
 
(3)給水塔の保存活動、小浜線を知ってもらう取組みについて
◉毎月1回、会では保存に関するトータル的な議論を続けている。
◉まずは子ども達に小浜線の歴史を知ってもらうことと、駅のプラットホームで給水塔の写生大会を実施した(夏休みの恒例行事)。
◉絵は市役所のロビーや公共施設などに掲示。
◉蒸気機関車も子ども達に描いてもらった。
◉地元の鉄道を身近に感じてもらうためには、話しをするだけでなく、小浜線に乗ってもらうことが重要と、小浜から西は東舞鶴、東は十村までの往復ツアーを行ったほか、敦賀〜長浜間130年記念の行事にも参加した。
 
(4)さいごに
◉国鉄にお勤めされていた方からの小浜線への思いを綴った「小浜線の思い出」も作成、発刊した。
◉小浜線の写真パネルは後日、都賀の鉄道資料館に展示される予定。
 
そして最後に、「知っとるけ?小浜線ものがたり」の編集協力人であり、枡郷さんの娘さんでもある岩崎春美さんが書かれた「あとがき」にホロリときてしまいましたので、併せて掲載させていただきます。
 
【あとがき】
父が小浜駅にある給水塔の保存活動に取り組んでいることを知ったのは、最近のことです。そこには、利害とは無関係なところで一生懸命、活動に取り組んでいる姿がありました。地元、小浜を何とか盛り上げたという熱い思いを感じ取り、私も小浜に生まれ育ったひとりとして、この度微力ながら冊子作成に協力させていただきました。
海あり、山あり、田園風景あり、そして夕日のきれいな小浜線からの眺めは、本当に気持ちが落ち着きます。いにしえの人たちがずっと見守り、静かにたたずむ給水塔。小浜のシンボルとして、これからも皆で大切にしていきましょう。
この冊子を通して、皆さまが地元の文化財の存在を知り、愛着を感じるきっかけになれば幸いです。(編集協力・岩瀬春美)
 
大正6年の敦賀〜十村間(現若狭町)開業からは今年で104年、大正11年の新舞鶴までの全線開業からは99年の歴史を持つ小浜線。
 
知れば知るほど興味が湧く路線な訳ですが、旧北陸本線同様、この歴史ある鉄道遺産をどう生かし保存していくか。
 
これは、今後の北陸新幹線延伸と並行しての大きな課題でありますが、一方こうして嶺南一円に広がる魅力と捉えれば、まだまだ秘めたポテンシャルありとの気づきも得た次第。
 
これまで学んだこと、そして昨日新たに得た気づきをしかと胸に置き、引き続き、先人達が残した歴史や文化を大切にし、今ある資源を最大限生かすよう尽力していきたいと思います。
 
【会場ホールの壁面には、小浜線の貴重なパネルが掲載されていましたので、いくつか紹介させていただきます】
 




73件の基本質疑。予算決算常任委員会(全体会)を終える。

ブログ 敦賀市議会

本当に台風が迫っているのかと疑ってしまうくらい静まり返った朝。
 
その台風第14号は、18日4時現在、徳島市の南西約30kmにあって、東へ毎時35kmで進んでいるとのことで、15時には浜松市の南南西約70kmに達し、その後は温帯低気圧に変わるとの予報となっています。
 
ここ北陸地方は暴風域には入らないものの、やはり気を抜かず警戒をしておくとともに、強風や大雨による各地域での被害が無いよう願うところです。
 

【台風14号の進路予想(tenki.jpより)】
 
さて、昨日の敦賀市議会は予算決算常任委員会(全体会)を開催し、令和2年度各会計の決算について基本質疑を行いました。
 
運営を円滑に行うこと、コロナ対策で各部局入れ替えとすることとから、質疑は事前通告制としており、予めリスト化された質疑数は「73件」。
 
10時から始まり、お昼休憩を挟んだ後、午後も小休止を取りながら審査は進み、終了したのは18時40分。
 
市役所を出る頃にはすっかり真っ暗、風雨の中、帰宅の途についた次第です。
 
決算審査に関しては、当初予算や補正予算で認めた個々の事業が適正に行われ、且つ事業の効果はどうであったのかというミクロの視点と、歳入を含めた財務処理が適正になされているかというマクロの視点、さらにはここから、敦賀市が進めるまちづくり(令和2年度は第6次総合計画の最終年度)の達成度や将来財政への影響までをチェックしなければならず、視点の大小、短中長の時間軸をもって捉えなければならないものとして審査に臨んでいるところ。
 
だからといって、この基本質疑の場では、気になったことを何でもかんでも聞けばいいというもので無いことも承知をしているため、私からは歳入(市税、収入未済額)の関係で2点、敦賀市が進めるハーモニアスポリス構想につながる産業間連携推進事業に関する点、デジタル化の礎にもなるマイナンバーカード交付に関わる点、コロナ禍で困窮する学生支援として行った奨学育英資金貸付基金に関わる点の計5件について通告をし、質疑にあたった次第。
 
市税の関係では、コロナ感染症の影響による徴収特例(徴収の猶予)の申請があったのは82件、金額にして1億4061万5千円であったこと、固定資産税に関しては、同じく徴収特例や償却資産の減少はあるものの、やはり原子力発電所の影響や新規大型投資がないことなどにより減少傾向が続いていることなどを確認しました。
 
また、産業間連携推進事業に関しては、補助対象の東洋紡や敦賀セメント、太平洋セメントなどがそれぞれ研究成果を挙げ、リチウムイオン電池リサイクルの分野では、多方面からのニーズ、サプライチェーンの方向に進みつつあること、マイナンバーカードの関係では、令和2年度交付枚数は7,443枚で前年度比4.8倍、交付率は前年9.48%から20.9%まで上昇し、大きな取組み成果があったこと、最後の奨学育英資金貸付については、貸付した142件のうち最も多かったのは大学生(102件)であったことやコロナ困窮によりさらなる特例を求める声まではなかったことを確認することが出来ました。
 
私自身の質疑に関しては、理事者からも大変丁寧で分かりやすい答弁をいただき、良く理解することが出来た次第です。
 
また、自分以外の質疑ももちろん興味深く拝聴をしましたが、そういう角度で見るのかと参考になるとともに本来の決算審査という意味合いからも充実した時間となりました。
 
こうして73件の質疑を終えた訳ですが、審査はこれで終わりではありません。
 
全体会での質疑の内容を踏まえ、3連休明けの21日の分科会にて、さらに深掘りの審査を行うこととしています。
 
分科会の場においては、委員長という立場から、自ら質疑をすることは控える訳ですが、最終的に決算認定するか否かの判断をするために行う事前審査であることから、前述の通り、ミクロからマクロの視点をもった分科会となるよう議事運営に努めていきたいと思います。

敵は炭素、原子力ではない

ブログ 原子力

東に進路を変え進む台風14号の影響からか、夜半から強い風が吹く敦賀ですが、昨日はお隣石川県で地震発生。
 
ちょうど、ニュースでは気象情報が流れる時間の18時42分頃、石川県能登地方を震源地とする最大震度5弱(マグニチュード5.1)とのことで心配しましたが、大きな被害は無かったようで安堵。
 
能登半島といえば、北陸電力の志賀原子力発電所がありますが、所在する志賀町は震度2で、原子力規制委員会からの情報提供メールでもプラント状態「異常なし」との報告。
 
しかしながら、日本気象協会のホームページを見ると、その後も震源地付近では3度、震度1〜2程度の余震が発生していることから、隣県のことであるが故、まだあるかもしれないとの想定のもと過ごしたいと思います。
 
さて、原子力の関係でいえば、一昨日の15日、原子力規制委員会は中国電力島根原子力発電所2号機(BWR、82万kw)の原子炉設置変更許可を正式決定しました。
 
これで新規制基準に適合していると判断されたプラントは全国17基目、BWRでは約1年半前に合格した東北電力女川原子力発電所2号機以来、5基目となります。
 
なお、中国電力が島根2号機の原子炉設置変更許可を申請したのは2013年12月で、そこから約7年9カ月の期間を経て、ようやく「合格」にたどり着いたことは、電力会社の方々を始め、関係各位の粘り強いご努力の賜物と思うところであり、心より敬意を表するところです。
 

【島根原子力発電所2号機を紹介する動画(中国電力ホームページより)】
 
 →→→島根発電所の状況や安全対策設備の紹介動画はこちらから
 
合格の同日、中国電力においてはプレスリリースもしているところですが、併せて同社の清水社長からは、「当社といたしましては、今後も安全性の更なる向上を不断に追求していくとともに、当社の取り組みを分かりやすく丁寧にお伝えしてまいります。」とのコメントが出されています。
 
この思いは、清水社長のみならず、全国の原子力発電所で働く者の思いに通ずるものでもあり、とりわけ「安全性向上を不断に追求」の部分に関しては、「原子力安全にゴールなし」との強い覚悟で取り組み続け、国民の皆さんから一層信頼される関係を構築することが、将来に亘り原子力発電を活用するとの合意形成に向け欠かせないものであることを、この機に今一度認識しておくこととします。
 
これまでも随分と述べてきていることではありますが、今日からは自民党総裁選、その後には衆議院選挙と続く中で、エネルギー・原子力政策が取り上げられるのだろうと思いますが、こうして長い時間を掛け、あらゆるリスク評価など慎重に慎重を期した審査を経て合格した原子力発電所の再稼働はもとより、エネルギー資源に乏しい日本が今後も発展していくためには、いわゆるベストミックスしかない訳であり、超現実的な政策でなければならないことは明白。
 
そのことすら分かっていない方、分かろうとしない方は論外として(KK両大臣?)、少なくとも国家の根幹に関わるこの分野において、現実的に考えていただける候補者、政党を選択していくべきであると重ねて強く思うところです。
 
なお、先日、日本自動車協会会長の豊田章男社長(トヨタ自動車)が、「敵は炭素、内燃機関ではない」と述べたとありましたが、その言葉を借りれば、「敵は炭素、原子力ではない」となるのかと。
 
我が国のエネルギー政策の考え方のベースは、安全を大前提とし、経済性、安全保障、環境、これらを同時達成していくことだとは誰もが仰いますが、どうも一部政治家やメディアは、「敵は原子力、炭素ではない」と言っているようにしか思えませんので、敵を見間違え国力を衰退させるようなことは絶対にあってはならないとの思いのもと、ここは私も、豊田会長と同じ気持ちで「何が本質的な問題なのか」を主張していきたいと考えます。

ミサイルもウイルスも実効性ある抑止力を

ブログ 新型コロナウイルス

北朝鮮が日本海に向け飛翔体発射との速報がいくつもスマホに届いた昨日。
 
夜になって詳細が判明し、北朝鮮が発射した2発の弾道ミサイルは、約750キロ飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)の内側に落下したとみられ、菅首相は記者団に対し、「言語道断だ。国連安全保障理事会決議に違反しており、厳重に抗議するとともに強く非難する」と述べるとともに国家安全保障会議(NSC)を開催し、日本の対応や北朝鮮の意図の分析を行ったとのこと。
 
調べによれば、北朝鮮の弾道ミサイル発射は、同じく日本海に向けて短距離2発を発射した3月25日以来とのことでしたが、日本と周辺地域の平和と安全を脅かすもので、到底容認できるものでないことは言うまでもありません。
 
そしてまた、この発射は、中国の王毅国務委員兼外相が韓国を訪れ、文在寅大統領らとの会談を通じて北朝鮮問題の「対話による解決」を訴える最中に行われたようであり、国際社会による制裁の維持を主張する日米に対するどころか、経済支援に前向きな中韓、つまり北朝鮮にとっては「理解者」の立場にある国の顔を潰すこともいとわず行った行為であることも判明。
 
韓国は北ミサイル発射の約1時間後、この日予定していた潜水艦発射弾道ミサイル(SLMB)の発射実験を実施しており、周辺諸国の関係に不穏な影が重なるばかりですが、こうした南北間のミサイル開発競争の加速を踏まえ、日本はもちろん指を加えていてはいけない訳であり、総裁選候補である高市早苗氏が述べているような、現実的な防衛力の観点から、実効性と抑止力につながるミサイル開発を進めていくべきと考えるところです。
 
さて、この実効性と抑止力に絡め、人間の身体で言えば、今は新型コロナウイルスのワクチン接種ではないかと思うところですが、私も昨日2回目の接種を終えました。
 
8月25日の1回目に続き、きらめきみなと館での集団接種を受けた訳ですが、入場から受付、問診、接種、待機、接種証明発行まで、非常に整然且つスムーズに、そして会場にいらっしゃる職員さん皆が柔らかい物腰で対応されていて、語弊はあるかもしれませんが、大変気持ち良く接種を終えることが出来ました。
 

【集団接種会場のひとつ、きらめきみなと館。この日も多くの市民が訪れていました。】
 
10月末までに、市民の8割の方のワクチン接種を終えるとの目標で進めている敦賀市ですが、先般の一般質問のやり取りの中で確認した9月6日現在のワクチン接種率は以下の通りとなっています。
 
       1回目接種済  2回目接種済
・65歳以上   88.6%    87.0%
・16〜64歳   58.9%     40.5%
・12〜16歳   10.2%     0.8%
  合 計    66.8%    54.3%
 
なお、令和3年9月3日に開催された内閣官房「新型コロナウイルス感染症対策分科会(第7回)」においては、「ワクチン接種が進む中で日常生活はどう変わり得るのか」との有識者資料の中で、ワクチン効果の限界として主に3つ考えられるとし、①デルタ株が主流になった現在でも重症化予防効果は高いと考えられるが完全ではないこと、②ワクチンを接種したとしても感染が生じる、いわゆるブレークスルー感染が一定程度生じること、③ワクチンによって獲得された免疫は数ヶ月で徐々に衰弱していく可能性も指摘されていることから、追加接種の議論を進めていく必要があること。
 
また、「我が国においてすべての希望者がワクチン接種を終えたとしても社会全体が守られるという意味での集団免疫の獲得は困難と考えられる」との認識を示されてはいるものの、やはり収束に向けた一番の「切り札」はワクチン接種であることに違いはないため、引き続き、副反応など接種リスクをご心配される方への積極的な理解活動、児童への接種に向けた保護者の皆さんへの分かりやすい説明など、ここ敦賀市においてもさらに接種率を高める取り組みが必要であると言えます。
 
ちょうど会場を出る際、ワクチン接種本部の知り合いの職員さんとお会いし暫しお話しさせていただくと、看護師経験のある方が多く従事いただいていることで大変助かっていることや、今後は3回目接種も視野に準備を進めなければならないと気を引き締めている様子が伝わってきました。
 
接種計画を立てながら、途中ワクチン供給量の関係から、予約を一時停止せざるを得ない状況などがありましたが、そうした初めての経験、混乱の中でもこうして粛々と接種が進んでいることは、コロナワクチン接種対策本部の皆さん、各接種会場、医療機関で協力いただいている皆さんのご尽力あってのことと、深く敬意と感謝を申し上げ、私自身は、自身の経験や科学的根拠をもとに、一人でも多くの方に接種いただけるよう呼び掛けをしていく所存です。
 
ちなみに、接種翌日の今朝は左肩が少し痛いくらいでその他は体調に変化なし。
 
この後も大きな変化なく、我が体内にウイルス感染に対し実効性ある抑止力が生まれることを願い、過ごしていきたいと思います。

関ヶ原の合戦の日に吉継公を思う。

ブログ 敦賀の歴史・文化

少しくどくて恐縮なのですが、昨日記載しました日本共産党の「いわゆる『敵の出方論』」について、今度はテレビ局ではなく、加藤官房長官が14日の記者会見で「政府としては日本共産党のいわゆる『敵の出方論』に立った暴力革命の方針に変更はないものと認識している」と述べました。
 
これは、共産党が8日の中央委員会総会で、権力側の出方によっては非平和的手段に訴える「敵の出方論」との表現を今後は使用しないと決定したことに関する質問に答えたもので、志位委員長は同総会で、「敵の出方論」について「どんな場合でも平和的、合法的に社会変革の事業を進めるという共産党の一貫した立場を説明したものにほかならない」と述べたとのことですが、官房長官は「志位氏の発言によって政府の認識は何ら変更するものではない」とも語ったとのこと。
 
よって、私自身も今一度、この認識を正式なものとして留めておきたいと思います。
 
そして、何故このことに拘るかと言えば、即ち、次期衆議院選挙を、共産党と手を取り合って野党4党連携で戦うとすることの意味合いに直結するからであり、仮に立憲民主党が「こうした方針は別物」だと仰るのであれば、理念や信念なき、選挙のためのご都合主義と批判されて当然と思うところです。
 
さて、話しは変わり、今日9月15日は、天下分け目の「関ヶ原の戦い」の日です。
 
「関ヶ原の戦い」を説明するのは野暮というものですが、ここ敦賀との関係と言えば「病と闘いながらも友情に殉じた名将」敦賀城主「大谷吉継」の命日にあたります。
 
吉継公を祀る永賞寺では、コロナ禍を踏まえ一般の方が参加しての法要は行わないとのことでありますが、智勇兼備でとにかく人望が厚かった吉継公に改めて思いを馳せる次第です。
 
大阪城で開かれた茶会で、当時皮膚病(ハンセン病と言われる)を患っていた吉継公が口をつけた茶碗を誰もが敬遠するところ、石田三成だけは普段と変わりなくその茶を飲み干したことに感激をし、以後2人は友と呼び合う仲となり、この関ヶ原においても、劣勢を知りながらその信義を貫き、三成側の西軍で戦い、最後まで裏切ることなく戦い抜いたとの話しは、まさに吉継公の人柄、生き様を表す有名なエピソードとして語り継がれています。
 
吉継公はこうした人柄もさることながら、賤ヶ岳・九州・小田原戦役などで活躍しましたが、あの秀吉をもってして「百万の兵を与えてみたい」と言わせた軍才と奉行としての手腕も持ち合わせていました。
 
決戦の日は、既に盲目となり、病気で崩れた顔を隠すため絹の布をすっぽりと被り、輿に乗って自らの軍を指揮し、島津勢が「比類なき様子に候」と語ったよう、目覚ましい戦いぶりを見せた吉継勢でしたが、徐々に防戦一方となり壊滅。
 
吉継公は、自ら脇差で腹を突き、家臣に介錯させ自刃。享年42歳。
 
なお、敗れた西軍の一万石以上の大名で、関ヶ原の戦いの地で死を選んだのは大谷吉継ただ一人であったと言われています。
 

【関ヶ原の合戦絵図と大谷吉継公(インターネットサイトより引用)】
 
重い病気で、明日をも知れぬ命とは言いつつ、いつか果てるなら豊臣家再興と盟友三成のためと、恩義と忠義を全うしたその生き様たるや、敦賀の誇りであり、決して真似は出来ぬとも、一度しかない人生において吉継公から学ぶことの大きさを改めて感じる次第です。
 
敦賀の方にとっては釈迦に説法のような話しであったかもしれませんが、今日は「関ヶ原の戦い」に掛け「大谷吉継公」を紹介させていただきました。
 
同じ戦いでも総裁選や衆議院選、ここでは吉継公のような恩義や忠義、信念を貫く姿は見れるのか。
 
人のことは置いておいて、私自身は「信念なくば信頼なし」の言葉、吉継公から学ぶこととを胸に活動を続けてまいります。

コミュニケーションを向上させ、進む「北陸新幹線工事」

ブログ 北陸新幹線

これは私だけかも知れませんが、報道機関としてどう対応するのか密かに注視していたTBSの情報番組「ひるおび!」での発言問題。
 
出演者の八代英輝弁護士が9月10日の放送で野党共闘について取り上げた際、共産党について、「共産党はまだ『暴力的な革命』っていうものを、党の要綱として廃止してませんから」などと発言。
 
これに対して、共産党の志位委員長が「どんな場合でも平和的・合法的に社会変革の事業を進めるということが、日本共産党の一貫した立場です」「『番組としての謝罪と訂正』をきちんと行うことを求めます」などとツイートし、TBSに抗議していた訳ですが、結果、昨日13日の放送の中で、同局のアナウンサーが「日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正しておわびいたします」と謝罪した後、八代氏が「先週の私の発言についてですが、私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることも合わせて申し上げるべきでした。申し訳ありませんでした」と説明し、自身も謝罪されました。
 
私自身が、この件を何故注視していたかといえば、公安調査庁の公式見解として「共産党は、武装闘争を唯一とする戦術を自己批判しましたが、革命の形態が平和的になるか非平和的になるかは敵の出方によるとする「いわゆる敵の出方論」を採用し、暴力革命の可能性を否定することなく、現在に至っています。こうしたことに鑑み,当庁は,共産党を破壊活動防止法に基づく調査対象団体としています。」と位置付けていることから来る訳ですが、確かに「綱領」にはないので反論するに値しなかったにしても、どこかしら圧力に屈した感が残ってなりません。
 
 →→→公安調査庁の見解はこちら
 
なお、付け加えるとすれば、八代氏は、「テレビで発言する者として、今後はより正確に、バランスに配慮し言葉に責任を持っていきたいと思います」と述べていて、これを局(TBS)としての見解を受け止めれば、政治や外交、エネルギーに関してもそのように責任を持って取り扱っていただきたいと思った次第です。
 
前置きが長くなってしまいましたが、本題は昨日開催された敦賀市議会の「新幹線対策特別委員会」。
 
3月定例会より本特別委員会の所属となり、今回で3回目の委員会となる訳ですが、工程遅延により敦賀開業が1年遅れたことの責任をどこか感じながら、毎回出席している次第。
 
つまりは、鉄道・運輸機構が沿線市町と連携のうえ工程管理を行うのが第一義としつつ、議会としても認識高くチェックの視点を持つべきとの考えであり、この日の委員会前には、同機構HPにある「金沢・敦賀間 工程・事業者管理連絡会議」や「同幹事会」の資料などを確認のうえ委員会に臨んだところです。
 
 →→→「北陸新幹線(金沢・敦賀間)工程・事業費の概況」はこちら(鉄道・運輸機構HPより)
 
この日の調査事項は、(1)並行在来線について、(2)北陸新幹線の整備状況についての2項目。
 
それぞれ要点だけご報告しますと、1点目の平行在来線に関しては、
◉営業区間を敦賀駅〜大聖寺駅(石川)の84.3km、18駅とし、資本金は20億円+約6.2億円(開業遅延に伴う鉄道・運輸機構出資分)
◉出資金に関しては、県(70%)、市町(20%)、民間(10%)を拠出者とし、県全体で支える経営体制を構築
◉運行計画については、運行本数を126本/日程度とし、通勤・通学の利便性向上と新幹線へのアクセス向上のため、朝夕の時間帯に快速列車を運行(結果、増便24本、うち快速8本)
◉運賃水準は、近隣先行県(石川など)や利用者負担(運賃収入)と行政負担のバランスを考慮し、営業開始から5年目までを激変緩和措置(定期外1.15倍、通勤定期1.15倍、通学定期1.05倍)としたうえで、6〜11年目を定期外1.20倍、通勤定期1.20倍、通学定期1.05倍(据え置き)に設定。
◉収支見込みは、過去実績から推測する開業年度の利用者2万人/日を維持するとの前提条件のもと、開業から10年後(令和16年)までの収入累計を約437億円。これに対し、支出累計は約507億円で、収支差では約70億円のマイナスと想定。
◉このマイナス約70億円に対しては、経営安定化策として、運賃値上げ抑制のため、収支不足の補填財源として「福井県並行在来線経営安定資金(仮称)」を設置し、基金総額70億円を県(50%)、沿線市町(50%)が拠出する。
◉このうち市町ごとの拠出は、新幹線試算からの固定資産税収入を念頭に、新幹線駅の有無などを総合的に勘案して決定され、これにより敦賀市の負担は6億3800万円となる。
 
(2)の整備状況については、
◉鉄道・運輸機構の工程・事業の概要によれば、敦賀駅工区は、計画工程より特段の遅延は発生しておらず、駅部はホーム桁までの構築が完了。
◉東口棟の建築工事については、令和3年9月より着手。
◉計画工程通り、駅部については令和3年10月末までに土木工事から建築工事に、駅終点部についても令和4年5月末までに土木工事から軌道工事に引き渡す見込み。
◉敦賀駅工区工程表においても、クリティカル(主要工程)に対し遅延なく、逆にいくつかは計画より先行して進んでいる。
◉遅延リスクに関しても特段の問題は確認されていない。
 

【整備状況資料の表紙。高架は延び、一部レール敷設もされてきているとのこと】
 
以上が説明内容であり、私や他の委員からもいくつか質問がありましたが、印象に残ったのが、並行在来線の赤字ありきの経営に関し、運賃など県民目線に立っているかという点に対する都市整備部長からの答弁。
 
「料金(運賃収入)か税金か。ひとつの交通インフラをどう支えていくかという視点で、地方鉄道のあり方、収益性を議論していくべきであり、県とも連携を取って進めていく。」
 
まさにそういうことと、私も理解した次第。
 
高速鉄道網、大動脈である新幹線を敷設することと引き換えに、今まで主役であった並行在来線が衰退していくようではいけませんし、そこには生活の「足」としてのインフラがあることから、負担を一方に押し付けるのではなく、他の民間鉄道会社とも連携のもと知恵を絞っていくしかない訳であり、その点は強く課題認識として持っておきたいと思います。
 
最後になりますが、開業遅れが明らかになった際に指摘された、鉄道・運輸機構の経営体質等に関しては、令和3年7月に公表された「鉄道・運輸機構改革プラン」に基づき、改革が進められるところ。
 
改革プランの中身を読むと、「対外的なコミュニケーションの強化」との項目があり、ここでは「本年4月には北陸新幹線建設局の設置に合わせ、同局職員や渉外担当職員を福井市、小松市に配置したところ、自治体からは、機構が身近になってコミュニケーションが取りやすくなったとの声をいただいている」との記載がありました。
 
この点は質問の中で少し触れさせていただきましたが、まさに敦賀市の担当部職員の声と同様。
 
両者の強い信頼関係なくして大プロジェクトの成功なし。
 
関係者の皆さんには、今後とも連携を強固に安全第一で作業を進めていただくことをお願いするとともに、私自身も役割を果たしていきたいと思います。

未来を心配しても来ておらず、過去を悔やんでも去っている

ブログ

新型コロナウイルスに関し、福井県の昨日の新規感染者は26人ながら、県内の感染状況を踏まえ、本日9月13日からは 「福井県緊急事態宣言」を「感染拡大特別警報」に切り替えとなります。
 
これに伴い、飲食店に対する営業時間の短縮要請についても昨日までで終了。
 
レベルは引き下げることになるものの、本日付けで出された県民行動指針をもとに、引き続き県全体で状況を共有のもと留意していきましょう。
 
→→→9月13日からの県民行動指針 Ver.28
 
とりわけ敦賀市に関しては、昨日の新規感染者はなかったものの、先般もお伝えした通り、感染者数「341人」は県内で福井市に次いで2番目、千人あたり感染者数は「5.32人」で県内トップ(2位は福井市の3.89人)。
 
即ち、ダントツのワーストワンであることを認識のもと、他市町に習って、ではなく、「独自に何ができるか」の考えに立ち、感染対策に取組んでいかねばならないと強く思うところです。
 
 →→→福井県新型コロナウイルス情報(コロナビ)はこちらから
 
危機感を煽る訳では決してありませんが、客観的データから認識すべきことはそういうことだとご理解いただければと存じます。
 
さて、話しが全く変わり恐縮ですが、様々な場所から得られる、学びや気づき。
 
昨朝は福井新聞の「現論」というコーナーにあった、元陸上400m障害の選手でオリンピック3大会連続出場の為末大氏が書いた「五輪選手の『心の世界』」と題した記事からそのことを感じることが出来ました。
 
アスリートは、特別な内的世界を体験する。内的世界とは「心の世界」と言い換えてもいい。
 
人生に一度のチャンスかも知れない五輪やパラリンピックを前にして極限の心境に陥るとし、自身もレース前に怪我をして追い込まれている時に、結局人間は今ここを生きるしかないと直感した。未来を心配しても来ておらず、過去を悔やんでも去っている。
 
あるのは今の自分の自分の身体と動きだけだと感じた。「心の世界」の学びの面白いところは、段階的ではないところだ。ある瞬間にひらめくように悟れば、もうそうとしか感じられなくなる。
 
(中略)
祭典が終わっても生活は続く。登りだけではないく、下りも人生の大事な一部だ。五輪の意味は自分の人生が進んでいくごとに変わり続けるのだと思う。
 
と、引用が長くなりましたが、これまでも別の方の著書などから、同じような意味の言葉を聞いても来ている訳ですが、為末氏独特の言い回しで、「今この時を大事に」と聞けば今この時の大切さを、「失敗や下り坂も人生の大事な一部」と聞けば、人生に無駄なことなどないと思える訳であり、改めてそのことに気づかせてくれたことに感謝した次第です。
 
つまりは、余計な心配や過去を後悔するのは無駄なことであり、「今」の積み重ねでしかない訳であり、そのことを自分の「心の世界」に置きながら過ごしていきたいと思います。
 
こうしてブログを書いている時間もどんどん過去になっていく訳でありますが、「大事に使えてるかな」と、もう一人の自分から今の自分を客観的に見てみると面白いものです。
 
週明けの今日、明日は、敦賀市議会では特別委員会が開催されます。
 
こうした委員会も、人生の中においては一度しかない訳であり、「今を大事に」の気持ちで臨んでいきたいと思います。
 

【先日出会った野坂の田園風景。稲刈りでこの風景も変わりゆくことを思えば、「今この時を大事に」の言葉が身に染みます。】

行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張

ブログ 政治

言わば日本の顔を決めることにつながる自民党総裁選。
 
党員でなくとも、民主主義の世界において、このプロセスを注視しておかなくてはならないと思う訳ですが、既に3人の候補者が名乗りを挙げ、残るは石破茂氏の判断に注目が集まるところです。
 
その石破氏、10日のご自身のブログにて、「菅総理の辞任から総裁選への報道に思うこと」のタイトルで現在の心境を述べられたうえで「岸田氏、高市氏、河野氏の主張をよく拝聴しながら、私の出馬も含めて、採るべき道を決断するつもりです。多くのご意見、ご指摘を賜り、心より感謝しております。『行蔵我に存す。毀誉は人の主張』」の言葉で結んでおられました。
 
恥ずかしながら、締めに引用された「行蔵我に存す・・・」の言葉を知らなかったため、調べてみると、何でも勝海舟が福沢諭吉に宛てた手紙の一節の言葉だそう。
 
正確には、「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与からず我に関せず存じ候。各人へ御示し御座候とも毛頭異存無き之候」で一文となっており、行蔵とは出所進退のことで、平たくいうと「我が行いは自らの信念によるもの。批判は人の勝手であり、知ったことではない。どなたにお示しいただいても全く依存はない」との意味となるとのこと。
 
なるほど、歴史のターニングポイントとなる江戸城を無血開城させた勝海舟らしい言葉だと受け止めた訳ですが、やはりここには絶対に曲げられない自身の信念があって言えること。
 
こうした考えを持って出処進退を決めようとする、石破氏の判断は総裁選の行方にも大きく影響することから、引き続き注視しておきたいと思います。
 
一方、野党においては、先般、市民連合とやらの呼び掛けで、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新撰組の4党が政策協定を締結しました。
 
締結した内容は、憲法の改悪阻止、脱原子力で脱炭素社会、森友・加計・桜調査などと、触れるに及ばない内容ですが、やはり立憲民主党がこうして共産党と手を組んだというのは非常に大きいこと(問題だという意味です)。
 

【しんぶん赤旗(9月12日版)1面に掲載された写真】
 
なお、同じ野党でも国民民主党や維新の会は当然これに加わることなく、国民民主党の玉木代表はその理由をこう述べています。
 
「我々は現実的な政策アプローチが必要だと思っていますし、もともと改革中道を掲げて結党した政党ですので、政策面においてもあくまでも我々はリアリズム、現実主義を貫いていきたい。(中略)という中から、今回の内容については必ずしも相容れないところがありましたので、今回の署名には乗らないという判断になったものです。」
 
現実主義の政策でなければ、政権を奪る責任政党とは言えないことから、この判断は至極当然のことと理解するところであり、国民民主党は、これではっきり他の4党と一線を画す野党になったことを評価する次第です。
 
そして問題は、国民民主党、立憲民主党両党の支持組織をまとめる連合がこれをどう考えているのかということ。
 
これに関しては、外交評論家の加藤成一氏が、6月23日付け時事ドットコムニュースにて次のように述べています。
 
「今回、立憲民主党及び国民民主党と政策協定を結んだ『連合』の『共産党アレルギー』は根深いものがある。『連合』は共産党系労働組合『全労連』と激しく対立してきた長い歴史があるからである。『連合』の神津会長は6月23日東京都内での講演で、『共産党は民主主義のルールにのっとって物事を運営する組織とは言えず、そういう政党と連立するなどは意味不明だ。安全保障や日米同盟、天皇制など国のあり方の根幹の考え方も違う。共産党との連立政権はたとえ閣外協力であってもあり得ない。』」
 
この連合会長の考えに沿って考えれば、赤旗にまで仲良く写真掲載する今の4党連携の状況というのは許されるはずがない訳であり、そうなれば来る衆議院選挙に向けて、立憲民主党支持に対する何らかの判断があって然りかと思うところであります。
 
なお、参考まで、連合が7月15日に立憲民主党、国民民主党と締結した「第49回衆議院選挙に向けた政策協定」を以下にリンクしますので、特に関係する第5項についてご覧いただければと思います。
 →→→「第49回衆議院選挙に向けた政策協定」(令和3年7月15日 連合HPより)
 
ここ福井県では、1区も2区も立憲民主党候補者が立つ予定となっていることから、連合本部の見解、各地方連合の対応如何を待ちたいと思います。
 
なお、私見に過ぎませんが、もし連合が毅然とした態度を示さないまま、これを許容し、なし崩し的にこのまま選挙戦に入っていくとすれば、今度は加盟労働組合、職場組合員からの連合に対する求心力低下は必至かと思う次第です。
 
冒頭の『行蔵我に存す。毀誉は人の主張』に話しを戻せば、他人からの批判を恐れ、先回りして、自分の考えを曲げたり妥協したりしては、特に政治の世界においては信用されるはずがありません。
 
せっかく知った勝海舟の言葉ですので、私自身もこれに習い、「信念をもって、自分を信じて行動を起こす」という気概と覚悟をもって、引き続き活動にあたる所存です。

秋晴れのもと常任委員会を終える

ブログ 敦賀市議会

昨日は文字通りの秋晴れ。
 
抜けるような青空、これに映える野坂山を見ているとやはり、気持ちも明るくなるものです。
 
さて、一般質問を終えた敦賀市議会は、常任委員会を開催し、今定例会に提出された議案の審査、並びに先の全員協議会で配布された各指定管理者などの事業報告、経営状況について確認を行いました。
 
なお、9月7日から9日に掛けて行われた一般質問の模様は、以下の日程にて嶺南ケーブルネットワーク(RCN)議会チャンネルにて再放送がされておりますので、お時間許す方はご覧いただければと思います。
 

【RCN議会チャンネル(CH093)での再放送日程】
 
話しを常任委員会に戻しまして、私の所属する産経建設常任委員会においては、付託された議案「第69号議案 令和2年度敦賀市水道事業利益剰余金処分の件」、「第71号議案 敦賀市下水道事業剰余金処分の件」の2件について、質疑の後の採決では全会一致で、原案通り認めるべきものと決定しました。
 
また、所管する指定管理者に関しては、産業経済部関係では「きらめきみなと館」や「敦賀市公設地方卸市場」など4件、観光部関係では「敦賀赤レンガ倉庫」、都市整備部関係では「敦賀駅交流施設及び敦賀駅前広場」、「敦賀市駅前立体駐車場」について確認。
 
主には、コロナ禍での入込客数減など、影響を差し引いた場合においても各指定管理者にて経営努力がされているのかといった視点での質疑が多かったものと受け止めますが、委員の方からは、ご自身が利用してみての経験から「良くやっている」との評価の意見や「さらにこういうこともしてみては」との要望なども挙がった次第です。
 
常任委員長の私としては、あくまでも事業報告の確認という審査につき、その範囲を超えないようにと注意をしての委員会運営に努めましたが、後段の「改善要望」まではその範囲と理解。
 
こうした場を通じ、理事者とも課題認識を共有し、より良い指定管理者運営に向かえばと思うところです。
 
産経建設常任委員会のほうは、ここまでの審議を終え、12時前に終了しましたが、他の総務民生常任委員会、文教厚生常任委員会はまだ開催中ということで、どの委員会も活発な審査が行われたようです。
 
8月30日に開会した9月定例会も早や前半戦を終え、来週からは特別委員会、令和2年度決算認定に関わる予算決算常任委員会と続きます。
 
とりわけ、決算認定については、丸々コロナ禍期間となった昨年度の数字をどう評価するかが難しいところですが、「事業の成果は数字に表れる」の言葉を念頭に、この週末は今一度チェックにあたりたいと思います。
 
今日の天気はあいにくの曇り、明日は晴れマークの予報となっています。
 
秋と言えば、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋、食の秋と、「疎」でも楽しめることは盛り沢山のシーズン。
 
皆さまにおかれましては、天気に合わせたそれぞれのお楽しみ方で、この週末も有意義にお過ごしくださいませ。

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