福井県独自の緊急事態宣言は延長。そして新たな侵入者「ラムダ株」。

ブログ 新型コロナウイルス

昨日の甲子園は、第一試合開始が遅れながらも予定の4試合を実施。
 
開始が遅れたこともあり、第4試合に登場の敦賀気比の試合を途中から観戦することができました。
 
初回から単打を集め、中盤までで敦賀気比が大きくリードしたこともあって、「これは楽勝」と思いきや、そこはさすが「終盤追い上げ」がチームカラーの日本文理。
 
9回最後までの追い上げられたものの、終わってみれば8-6で敦賀気比が辛勝。
 
北信越勢同士の対決を制したこの日の勝利で波に乗り、この試合の解説をしていた元横浜高校監督の渡辺氏が「マシンガン打線」と評した通り、切れ目のない打線で快進撃を続けて欲しいと思います。
 
さて、話題はどうしても新型コロナウイルスの話しになってしまうのですが、ここ数日、30人前後の新規感染者が続く福井県では、昨日新たに男女37人が感染と発表。
 
これは、過去3番目に多い人数となります。
 
福井市14人、越前市9人、敦賀市、小浜市各3人、坂井市、鯖江市、永平寺町各2人、東京都と調査中が各1人と県内に広く分布しているのも相変わらずの状態となっています。
 
こうして県内で感染拡大に歯止めがかからない現状を受け、福井県は、8月24日を期限としている県独自の緊急事態宣言を9月12日まで3週間延長、営業時間を20時までとする県内全域の飲食店に対する時短要請も併せて延長することを決めました。
 
お盆期間中の県外往来などの影響が今後もじわじわと出てくることも踏まえた判断かと思いますが、先日病院関係者の皆さんからお話しを聞くに、医療機関の病床使用率上昇と共に従事者のマンパワー不足、長期間に及ぶ労働などによる疲弊などが顕著になってきていることから、単に医療従事者への感謝の言葉だけで終わらせるのではなく、普通医療、救急医療を守るため、さらにはこうした従事者の心身の負担を軽減するためにも、何とか今の波を一旦落ち着かせたいと心から願うところです。
 
一方、相手のコロナウイルスですが、アルファ株からデルタ株へと、まさに世界各地で変異を続けている訳ですが、今度は「ラムダ株」が国内で初確認されたとのニュース。
 
南米で割合を占めるこの「ラムダ株」ですが、厚労省によると、感染した女性はペルーに滞在歴があり、7月20日に羽田空港に到着、検疫が実施した検査でコロナ陽性が判明したとのこと。
 
その後、国立感染症研究所が詳しく調べたところ、「ラムダ株」と確認されたものの、日本で初確認された「ラムダ株」についは、感染が確認された東京五輪関係者の女性に関し、航空機の席順から把握した濃厚接触候補者の情報を大会組織委員会や自治体などに伝えていなかったと厚生労働省が8月18日に発表。
 
同省は同日、「未送付が発生しないようダブルチェックを行う体制を整え、再発防止に努める」とのコメントを出したものの、こんな大事なことを失念するのかとの思いと、新たな変異株の持ち込みと東京五輪を関連づけないよう、どこか力が作用したのではないかと勘繰ってしまうところです。
 
こうして新たな変異株の名前を聞き、少し調べてみようと国立感染症研究所のホームページで検索してみると、7月10日発表の「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株について(第10報)」の題目の中で、「ラムダ株」について説明がされていました。
 
内容を見てみると、
 
【C.37系統の変異株(ラムダ株)】
2021年6月14日、C.37系統の変異株がWHOによってVOIに位置付けられ「ラムダ」と呼ばれることとされた
◉C.37系統(ラムダ株)は、ペルーで2020年8月に初めて報告された。
◉GISAID(www.gisiaid.org/hcov19-variants)に2021年6月15日時点で1,730以上のウイルス遺伝子配列が29カ国から登録されている(7月4日時点での登録数:2,213)。
◉Outbreak.infoによれば、南米で、過去60日間の検出割合の増加が見られており、チリ(30%)、ペルー(50%)、エクアドル(11%)である(2021年7月4日時点)。
◉C.37系統(ラムダ株)のSタンパクの特徴的な変異としては、G75V、T76I、del247/253、L452Q, F490S, D614G, T859Nがある。感染・伝播性の増加と中和抗体能への抵抗性と関連している可能性があるが、実験的データは限られている
◉英国PHEは調査中の変異株(VUI: Variant Under Investigation)、欧州CDCは監視下の変異株(variants under monitoring)に位置付けている。
国内では報告がないため、現時点ではVOCs/VOIsへの位置付けは行わず、ゲノムサーベイランスで発生動向を注視していく。
 
と、正直、素人である私には、「Sタンパクの特徴的な変異としては…」と言われても、記号の意味すら解読が難しい訳ですが、何せアルファからデルタ、そしてさらにラムダに置き換わっていくようなことがあればまた、ワクチン効果にも影響するやも知れず、一旦見えかけたコロナ収束の道が遠くなるリスクを秘めるものと認識するものです。
 

【参考までに、国立感染症研究所HPに掲載されていたCOVID-19変異株の分類と呼称。今更ながら、10種類以上もあることに驚きました。】
 
この表を見るに、人の体に宿り、自らが生きるため変異をし続けるのがウイルスであることをつくづくと感じる訳ですが、人間はどうか。
 
ウイルスと違い、急に体は変われませんので、こうした新たなものについてはより警戒(特性を正確に把握するとの意)をしながら、目に見えぬ感染症に対しては、「正しく怖がる」ということを基本に置いて過ごすしかないのかなと、改めて思うところです。
 
こうして、コロナ初期の1年前と同じようなことを書いていることに気づき、自身の成長の無さを感じるところでありますが、変化を遂げるウイルスに対しては、戦と同じで「相手を知らねば勝てぬ」いうことかと思いますので、引き続き知見を得ながら、正確なことをお伝えしていければと思います。

高校生たちの集大成の場、夢舞台を皆で支えよう

ブログ 新型コロナウイルス

コロナ感染対策の観点から、出来るだけ電話やZOOMなどオンライン手法を使ってのヒヤリングなどで対応をしてきているところですが、やはり肌感覚で思いが伝わるのは「FACE TO FACE(対面)」。
 
昨日のブログで記載しました日本原子力発電(株)敦賀発電所2号機の審査の取扱いに関し、内容が複雑であるが故に、書面だけでは伝わらないであろうとの思いのもと、ある方とお会いしてお話しさせていただきました。
 
その甲斐あってか、お相手の方にはしっかりご理解いただけた訳ですが、やはり書面の行間にある意味合いや背景、とりわけ思いや肌感覚をしっかりお伝えするには、対面に勝るものはないと改めて痛感した次第。
 
繰り返しになりますが、事柄の程度に応じて、アナログとデジタルを使い分ける「ハイブリッド型」で今後とも活動を進めていきたいと思います。
 
あと、余談になりますが、昨日報道のあったほぼ全ての新聞では、「日本原子力発電敦賀原発2号機」と表現されていますが、正しくは、「日本原子力発電敦賀発電所2号機」でして、トータル文字数で言えば、1文字足すだけで正式名称となるのに、なぜ略称で表記するのか。
 
以前にも説明しましたよう、「原発」という呼称自体、「原爆」とイメージを重ねる左翼用語であることを知ってか知らずか、敢えて使っている新聞社も勿論あるのでしょうが、せめて原子力立地県の地元紙くらいはそれに惑わされず、地元企業の発電所名は正式名称で表記いただきたいものです。
 
さて、話しは変わり、新型コロナウイルス感染判明による2校の出場辞退、雨による順延と異例の大会となっている夏の甲子園。
 
本日は、地元の敦賀気比高校が第4試合で、日本文理(新潟)と対戦することとなっています。
 
新型コロナウイルス感染に関しては、一回戦を突破した東北学院に続き、初戦(2回戦)手前で宮崎商が、陽性者13人、濃厚接触者8人と判定され、試合での甲子園の土を踏むことなく、途中出場辞退を申出、受理されました。
 
昨日19日に予定されていた初戦の対戦相手、智弁和歌山は不戦勝となった訳ですが、宮崎商の選手は言うまでもなく、この対戦相手校の心中を思うとやるせなさ、無念を思うと痛堪まれなくなります。
 
また、雨による順延は、これで史上最多を更新する7度目となり、開幕前は25日だった決勝が29日にずれこむ予定となり、31日にはプロ野球の阪神戦が入っていることや、各校とも2学期を控える時期となることから、もう後が無い状況に。
 
こちらも心配が募るところです。
 
高野連に対しては、日程消化優先ではないかと懸念の声も上がっていますが、何せ相手は天気、そして何よりグランドキーパーの阪神園芸が球児のために必死に整備してくれていることもあり、こちらは批判を避け、何とかこれ以上の出場辞退、順延なく日程が進むことを願うばかりであります。
 

【必死の整備を行う、阪神園芸のグラウンドキーパー】
 
一方、夏の甲子園ばかりが取り上げられますが、甲子園と同時期に開催されている全国高校総合体育大会(インターハイ)でも、コロナ感染による出場辞退が相次いでおり、主催する全国高等学校体育連盟(全国高体連)によると、11~17日の1週間で空手やハンドボールなど8競技15校が出場を辞退、それ以前にも柔道で辞退校が出ているとのこと。
 
昨年は大会史上初の中止となっただけに、全国高体連の担当者は「2年連続中止だけは避けたかった。対策を徹底した上で何とか継続したい」と対応に苦慮しているとの思いを述べられていますが、その気持ちは十二分に理解するもの。
 
長距離移動や集団生活を伴う全国大会で感染リスクをゼロにすることはできないものの、目標を持って厳しい練習に励んできた高校生たちに集大成の場を用意したいとの思い、全力プレーで悔いのない戦い、競技をして部活生活を終えて欲しいとの思いは、関係者でなくとも誰にも共通する願いかと思います。
 
こうして思えば、感染リスクと向き合いながらの試行錯誤が続いている選手、関係者の皆さんをサポートできることは、私たちひとり一人が感染対策に留意をし、そのリスクを少しでも低減すること。
 
これは何も甲子園やインターハイなど全国の舞台のみならず、地方の大会であっても共通することであり、少しの不注意で中高校生たちの夢や努力の成果まで壊してしまうことのなきよう、皆で認識を持って支えていきたいと強く思う次第です。
 
最後に、本日の甲子園。
 
まずは予定通り試合が行われること、そして地元代表、敦賀気比高校が勝利することを祈念しています。

敦賀発電所2号機の「新規制基準適合性審査の取扱い」。苦しくとも使命と誇りを忘るることなかれ。

ブログ 原子力

国内の新型コロナウイルスの新規感染者数は18日20時時点で2万3千人を超え「過去最多」を更新、また「過去に経験したことのない」大雨による被害、長雨による順延で「大会史上最も遅い」決勝戦の日程となる夏の甲子園など、この先どうなるのか、どこか暗雲立ち込める雰囲気が漂う日本国内。
 
そんな中でもポジティブに、気持ちは明るく過ごさねばと思うところです。
 
そうした中、私にとっては大注目の、日本原子力発電株式会社(以下、日本原電)敦賀発電所2号機の「新規制基準適合性審査の取扱い」について、昨日、原子力規制委員会(以下、規制委員会)が開かれ、これまで①原子力規制検査と②新規制基準適合性審査(破砕帯等)を並行して進めてきたものを、業務プロセスの構築が確認されるまでの間は、審査会合(上記の②)を実施しないことを決定しました。
 
規制委員会で配布された説明資料では、「経緯」として、令和2年10月7日の規制委員会において、日本原電敦賀発電所2号機のボーリング柱状図データ書換えに関して、審査とは別に、データや知見に関する記録のあり方、品質保証のあり方について原子力規制検査で確認するとの方針が示されて以降、令和3年7月28日の規制委員会において、当該検査について経過報告、規制委員会においては、経過報告を踏まえた今後の同発電所の審査の取扱いを議論するため、審査状況を報告するよう指示があったため、これを報告するとともに今後の進め方を諮るとしています。
 
また、「新規制基準適合性審査の状況」では、令和2年10月以降の審査状況として、指摘のあった審査資料におけるボーリング柱状図データに関する取扱いや日本原電の対応方針を確認するなど、審査チームは、同社からこれまでに提出された資料について、その内容を確認中であることを説明。
 
そして最後の「今後の進め方」に関しては、これまでの経過を踏まえると、今後、破砕帯等に係る審査において、柱状図の調査データ等に基づく事業者の評価結果の妥当性を技術的な観点から審議を行うためには、審査資料の信頼性が確保されることが必要であるとし、規制検査においては、当面、①調査データのトレーサビリティが確保されること、及び、②複数の調査手法により評価結果が審査資料に示される場合はその判断根拠が明確にされること、の2点が確保される業務プロセスが構築されているかについて優先的に検査を進めることとし、審査チームは、このような業務プロセスの構築が確認されるまでの間は、審査会合を実施しないことが確認されました。
 
つまりは、挙げられた2点を優先的に確認することにより、審査資料の信頼性を担保する体制やシステム構築がされることを確認し、それが整えば審査を再開すると受け止めた訳ですが、規制庁からの説明の後、幾つかあった委員からの質疑において、地盤の審査を担当する石渡委員からは、説明された今後の方針について、「これでいいのではないか。最終報告が出てくるまでは、審査は行わない方がいいのではないかとの考えは今も変わっていない。」との発言がありました。
 
時間軸で見た場合、確認された方針と石渡委員の仰ったことに認識の違いがあるのではとも思いましたが、その点は規制当局、事業者双方の人的リソースや効率性を考えても、空白の時間を無駄に費やすことのなきよう、審査再開に向け、スピード感をもった対応がされるものと考えるところです。
 
一方、事業者である日本原電においては、同日「敦賀発電所2号機の審査の取扱いに関する原子力規制委員会の方針について」のタイトルでホームページにコメントを掲載しており、事実関係の経過等を示したうえで、以下のように結んでいます。
 
(以下、同社コメント抜粋)
今後、抽出した問題点の根本原因分析と再発防止対策を提示し、確認いただきながら進めてまいります。なお、当社はこれまでの分析に基づき、自主的に是正処置を適宜実施しております。
本日の規制委員会で示された方針に基づき、業務プロセスの構築を確認していただくための準備を早急に進め、早期に審査会合を実施していただけるよう、全力で取り組んでまいります。
 
一旦ここで、新規制基準適合性審査は足踏み状態となるものの、軌跡を辿れば、福島第一原子力発電の事故以降設置された、第三者委員会として強い権限を持つ原子力規制委員会の中に出来た、法的根拠のない有識者会合が一方的に、敦賀発電所2号機直下を走る破砕帯を活動層だとしたのはもう10年前。
 
以降、2012年~2015年に掛けては、敦賀発電所敷地内破砕帯の評価に関して、原子力規制委員会有識者会合に係る対応を行い、そのうえで敦賀発電所2号機は2015年11月に新規制基準への適合性確認審査の申請を行い、ここに至るところです。
 
申請してからこれで6年が経過しようとしていますが、審査の入口である敷地内破砕帯評価が、本格議論前にこうして足止めとなることに忸怩たる思いは尽きませんが、時間が掛かろうが懸命に審査を進めている意義は、原子力発電によって日本のエネルギー政策に貢献し、ゆたかな国民生活と経済発展を将来に亘り支えるため。
 
苦節何年になろうと、この大きな使命と誇りを胸に、必ずや再稼働を果たす。
 
現場第一線で奮闘されている職場の皆さんと思いをともに、暗雲振り払えるよう、自身も役割を果たしていきたいと思います。
 

【愛するマイプラントは戦線復帰を待っている】

(昨日の続き)サプライズ花火は「非」だけでなく「対案」をもって

ブログ まちづくり

様々なニュースが飛び交う毎日ですが、国際的に大きな話題といえばやはり、アフガニスタンにおいてイスラム主義組織タリバンが復権したこと。
 
タリバンによる15日の首都侵攻を受け、ガニ大統領は流血の事態を避けたいとして出国し、アフガニスタン政府は事実上終焉を迎えました。
 
これを踏まえ、首都カブールの空港には、アフガニスタンからの脱出を望む市民が押し寄せ、滑走路にまで群衆があふれた他、排除されても諦め切れない千人以上の市民が空港近くに集まったことに対し、米軍が中に入らせないよう威嚇発砲するなど、日本人からすれば信じられないような光景となりました。
 
なお、余談ではありますが、この空港閉鎖により、8月24日に開幕する東京パラリンピックに旅立つ予定であった同国の選手たちが出場できなくなったとのことであり、あと数日早ければとのタイミングに何とも複雑な心境になるところです。
 

【アフガニスタン首都カブールの国際空港で、詰め掛けた市民と警戒する米軍の部隊(AP通信より)】
 
タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官は首都カブールを制圧後、「この勝利は国全体の誇りだ。私たちはだれも恨んでいない。指導者の指示に基づき、すべての人に恩赦を与えた」と述べたようでありますが、対するバイデン米大統領は、アフガニスタン情勢に関する国民向けの演説で、「アフガンにおける米国の戦争を終結させる決断を後悔していない」と述べ、アフガン駐留米軍を撤収させる判断は間違っていないと改めて主張したほか、タリバンが一気に実権を掌握したのは「アフガン政府首脳らが国外に逃れ、国軍部隊が戦うことを拒否しているためだ」とし、「アフガン国軍が戦う気のない戦争で米兵が戦死することがあってはならない」と訴えました。
 
この最後の言葉はつまり、「自らの手で自国を守ろうとしない国に、米国は犠牲を払わない」ということであり、一見冷徹な対応と思いきや、個別的自衛権を憲法に書くまでもない、当たり前のこととする国際社会の中では至極真っ当な考えとして捉えておく必要があると強く認識した次第。
 
アフガニスタンを「日本」に置き換えた場合、寒気がする訳ですが、日米同盟はこうした考えのうえに置かれていることを現実のものとして、今後どうしていくのかを考えねばならないのだと思います。
 
さて、話しを唐突に変え恐縮ですが、労働組合役員時代からの私の信条は、物事を「是々非々」で捉えることと、批判ばかりでなく「対案」を持って相手と接するということ。
 
これに照らしますと、昨日述べました「サプライズ花火」に関しては、是々非々の「非」の部分に当たる訳ですが、誤解なきよう申し上げておきますと、このことをもって、市や観光協会を非難したり、サプライズにチャレンジしたこと自体を否定するものでは決してありませんので、その点だけはご理解くださいませ。
 
あくまでも、一連のコロナ対応という中にあって、大きくは「市内外から多くの人が集まってしまうかもしれない」リスクをどこまで想定して判断されたのかという、現実的な危機管理の観点、そしてもう一つは、実施することの意義や投資する費用が本来趣旨を達成するに効果的なものとなるよう進められたのかという点で、しっかりと検証しておかなければならないのではとの考えに基づくものであります。
 
今回の件については、私自身が直感的にそう感じたことに加え、市民の皆さんから私の元へは、「違和感」や「もやもや感」といった言葉や「あれほどCGと言いながら、リアルでも打ち上げることの意味に疑問」など、賛否の「否」の意見が多く寄せられていることも事実であり(もちろん、SNS上では「賛」の声があることも承知しています)、せっかく良かれと企画したものが、こうして賛否分かれるものとなっていることを放置しておくべきでない、やはりこのことを明らかにするのが議員としての役割と認識する次第です。
 
そうした考えのもと、昨日は早速、市の担当部の方に出向き、実施に至った経緯や感がなどについて確認をしてきましたところ、市と観光協会で「こうした中で何か出来ることはないか」との考えのもと、最終的には実施主体である観光協会で実施決定されたものであること(規模は大花火の1/10程度)、実施に関する情報管理を徹底したこと、様々な環境を総合的に捉えるため、当日ギリギリまで検討を重ね判断したこと、結果して当日松原海岸にいたのは300人程度であったことなどの説明があり、理解する面もありましたが、やはり基本認識として齟齬があるままなのは、昨年の議会答弁であった「行政でサプライズをするのは非常に難しいと考えている」とのスタンスは撤回されたのか否かという点。
 
繰り返しになりますが、医療従事者や市民へ感謝の気持ちを伝えたいという趣旨、新たな試みにチャレンジしようとする姿勢は大いに評価したうえで、行政がこうした判断をするうえで根底にあるべきものとしてて持っていたはずの考え方を「変えたのか」、であればどういう「根拠」を持って変えたのか、もしくは「なし崩し的」に判断されたのか、組織的に「誰が判断したのか」、まさにその点は多方面での「危機管理」に直結することと考えることから、公の場、即ち9月定例会の一般質問の中で明らかにしていきたいと思います。
 
繰り返しになりますが、批判するだけでは何も生まれません。
 
今回、「非」を唱える以上、今後より市民の皆さんから理解され、信頼される市政に向け、自身の「対案」も併せ持って意見する考えですので、引き続き関心をもってご覧いただければ幸いに存じます。

敦賀のサプライズ花火は「粋な計らい」と言えるのか

ブログ まちづくり

本来、太陽がギラギラ照りつける夏真っ盛りの時期のはずですが、ここ2日間は家でもエアコンなしで過ごすほどの涼しさ。
 
敦賀観測所の気象データを見てみると、それもそのはず、何と昨日の最高気温は26.3度(15時03分)でした。
 
ここ数日降った雨の影響もあるのかもしれませんが、晴れ間が覗いた時の空や、虫の鳴き声、稲穂の垂れ具合、どれを見てもどこか「秋」を感じる風景。
 
「梅雨明けが早かった分、夏も終わるのが早いんや」と、妙に説得力のある声も耳にするところでありますが、ひとまず体調管理には注意を払っていきたいと思うところです。
 
さて、送り盆の昨日、夜は敦賀観光協会が企画制作した「#おうちで敦賀花火2021」をYouTubeにて視聴しました。
 
昨日のブログでもご紹介しました通り、この企画は、例年であれば、この時期に敦賀の夏の風物詩として開催される「とうろう流しと大花火大会」を中止としたことを踏まえつつ、それでも「毎年ご来場いただいていた方も、今まで会場に足を運べなかった方も、今年のために制作した特別なCG花火をお楽しみください!」(敦賀観光協会HPより)との思いを込め、WEBで配信するというもので、昨年に続き2回目のこと。
 
CG花火のほうは19時30分開始ということで、ビール片手に約20分間、コンピューターグラフィックであることを忘れるかのような映像と音、ナレーションや揺れるとうろうまで再現され、気比の松原で見ているかのように楽しませていただきました。
 

【実際の映像はこのような感じで、音も再現されていて大変リアルなものでした】
 
見逃された方におかれては、YouTubeのアーカイブで見れますので、是非ご覧になってみてください。
 
→→→「#おうちで敦賀花火2021」YouTubeアーカイブはこちらから
 
そして花火が終わり、最後の「来年こそは是非、気比の松原にて、とうろう流しと大花火大会が開催できますように」の字幕で余韻に浸っていると、今度は外から「ドーン」という音が。
 
もしやとケーブルテレビにチャンネルを移すと、何とリアルに花火が打ち上がっている様子が打ち出されていました。
 
気比の松原沖で、10分間くらいだったでしょうか、勢い良く打ち上がる花火に聞こえてくる歓声や拍手。
 
このリアル花火は何かと検索してみると、RCNみねっと(嶺南ケーブルネットワーク)のTwitterでは「敦賀観光協会が医療従事者の方達への感謝と敦賀市民へのガンバろう!のメッセージを込めて打ち上げました。」と説明されていました。
 
正直私は、この花火に違和感を感じた訳ですが、理由の一つは、他の有志団体ならともかく、同観光協会がリアルが出来ないからとCG花火を企画制作したのに、結局リアルを実際に打ち上げるのでは、せっかくの意義が台無しになってしまうこと(どこか自己矛盾が生じてはしないか)。
 
そしてもう一つ大きいのは、観光協会がこのようなことを市にも断らず実施することは考えにくいことからすると、実施判断は、いつ、どのような形でされたのか。
 
しかも「サプライズ」と言いながら、どこかから漏れ聞こえ、実際松原には観客もいたようであることを踏まえると、危機管理の観点から、本当にこのコロナの感染状況が高まる中で実施して良かったのかという観点。
 
また、趣旨に「医療従事者や敦賀市民」とあるのに対し、本当のサプライズで告知も何もせず(医療従事者の方には何かお知らせしていたのかは不明)、市民の中でも音の聞こえない地域では知る由もない状況で、その思いは伝わるのか。
 
観光協会と言えど公的資金(税金)が投入されている以上、その事業は、市民に対して少なくとも公平な機会となるよう配慮せねばならないと思うところ、その観点はどう考えられたのか、そして費用対効果を考えた場合、幾らの費用が投じられたのか。
 
などなど、疑問が次々と浮かび、複雑な心境になった次第。
 
考え過ぎだと思われるかもしれませんが、そこまで考えるには、コロナ初期の令和2年第4回定例会(6月定例会)にて、私自身、「コロナだからと全てのイベントを中止するのではなく、市民とともにコロナを乗り越えるという観点から、コロナ禍でも出来得る方法も検討していくべき」と提言した訳ですが、この定例会では、私と同じような趣旨で、この大花火大会の中止も例に「何もかもなくなるんじゃなく、市民の心のよりどころというものがありますから、そういったところも考えてやっていただきたい。」と市長の考えを問うた議員がおられました。
 
そして、その際の渕上市長の答弁は、以下の通りであった訳です(敦賀市議会HP 会議録より抜粋)。
 
市長(渕上隆信君) 議員おっしゃるように、花火大会、非常に残念だと私も思っています。時期をずらしてやれないかなとか、規模を縮小してやれないかなという議論もしたんですけれども、花火大会の夏のプログラムというのがありますので縮小してやることはできないというふうに聞いておりますし、これをキャンセルして別の時期にというのは別のお金がかかるということを伺っていますので、ちょっと難しいと思います。
また、サプライズのイベントというのは、サプライズで初めて3密が避けられるというふうに考えていますので、そういう意味では行政でやるのはなかなかその辺は難しい。広報しなかったとか費用対効果はどうなんだとか、そういうところがありますので、行政でサプライズをするのは非常に難しいというふうに考えています。
 
この定例会以降、私にとっては、この答弁がイベント(特にサプライズもの)に対する市のスタンスと認識していた訳ですが、一体こことの整合性はどう考えているのか。
 
私自身、人にプレゼントをする際も、あらかじめ欲しいものを聞いたり、告知などをせず、不意に驚かせる「サプライズ」を選択する性分ですが、それは「サプライズは粋」と思っているからであり、これに照らすと、このリアル花火は「粋な計らい」と評価して良いのか。
 
SNSでは既に、賛否(どちらかと言えば「賛」が多数を占めていますが)の声が挙がっていますが、私は危機管理を含む、議員の視点にて本件の経過等を調査のうえ、自身の考えを整理しておきたいと思います。

天皇陛下のお言葉、「なお一層心を一つにし、力を合わせて」

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昨日は天皇、皇后両陛下がご臨席されての全国戦没者追悼式。
 
正午の時報に合わせての黙禱に続いて、標柱に向かっての陛下のお言葉では、昨年は「新たな苦難に直面」としたコロナ禍について、「厳しい感染状況による新たな試練」とご表現されたうえで、皆が「なお一層心を一つにし」、「力を合わせてこの困難を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくこと」を心から願うと述べられました。
 
約310万人の戦争犠牲者への慰霊とともに、新型コロナウイルスの国内感染発生から1年以上を経過して、むしろ厳しい感染状況の中で奮闘する国民に対しても心を寄せられていることと受け止めた次第であり、陛下のお言葉の通り、何とか「力を合わせて」乗り越えねばと思った次第です。
 
また、同じく昨日は、義父の13回忌法要。
 
私がちょうど東京に単身赴任となった年の12月にお亡くなりになった義父。
 
享年68歳と逝くには早過ぎた訳ですが、あれから早や13年も経ったのかと、孫に優しい笑顔で接する生前の義父の姿などを偲びつつ、墓前にお参りするとともに、お寺で静かにお経をもらいました。
 
何とも感慨深い時間を過ごした後、お寺の外に出ると、それまでの曇り空が一転、青空広がる天気に。
 
考え過ぎかもしれませんが、天から義父が、私たち家族に「見守ってるから、みんな頑張れよ」と声掛けてくれている気持ちになりました。
 
この時間に空を見上げていた方は、同じ気持ちになったかもしれませんね。
 

【お寺を出た後の空。雲には秋を感じました。】
 
そして、今日16日は送り盆。
 
例年であれば、敦賀の夏の風物詩である「とうろう流しと大花火大会」が開催される日ですが、コロナ禍を踏まえ、今年もとうろう流しは規模を縮小、大花火は「おうちで敦賀花火2021」と題し、WEBで開催することとなっています。
 
敦賀観光協会のホームページを見ると、「毎年ご来場いただいていた方も、今まで会場に足を運べなかった方も、今年のために制作した特別なCG花火をお楽しみください!」とあり、YouTubeでのCG花火配信のみならず、#(ハッシュタグ)をつけてSNSで盛り上がろうとする企画や来年にもつながるプレゼントなども掲載されていて、趣向を凝らされた様子が伝わってきます。
 
花火のほうは、本日19:30から上映となっていますので、是非ご来場(サイト上で)いただき、お楽しみいただければ嬉しく思います。
 
 →→→おうちで敦賀花火2021(敦賀観光協会HP)はこちらから
 
と、ここまでブログを書いていると「ゴゴゴゴ」という音とともに瞬間的な揺れがありました。
 
すぐにテレビをつけると、発生時刻は5時03分、美濃中西部を震源とする地震。
 
岐阜県揖斐川町では震度4(M4.6)、ここ敦賀は震度3とのことでした。
 
猛暑に大雨、今度は地震と、何かと気を抜けない日々が続きますが、こうした自然災害に警戒をしつつ、送り盆の今日は、幾多の困難を乗り越え、この国、この家系を護っていただいたご先祖様への気持ちを忘るることなく、冒頭の陛下のお言葉にありました「なお一層心を一つにし、力を合わせて」の思いを胸に留め、頑張っていきたいと思います。

先人が残した、護国に徹する日本精神

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6日の広島、9日の長崎の「原爆の日」に続き、本日15日は先の大戦のピリオドとなった「終戦の日」。
 
日本人として決して忘れてはならない日です。
 
日本武道館で開催される、政府主催の76回目となる全国戦没者追悼式は、新型コロナウイルスの感染拡大で初めて緊急事態宣言下のものとなります。
 
コロナ禍により、22府県の遺族が欠席を決めており、遺族や来賓などの参列者は昭和38年の式典開始以来最少の約200人となる見込みとのこと。
 
なお、参列できない方のために、厚生労働省は昨年に引き続き、YouTubeの同省公式チャンネルでインターネット配信するとしており、その模様を見守るとともに、正午には黙祷を捧げ、戦争で犠牲になられた約310万人のご冥福を祈りたいと思います。
 
また今日は、二度と戦争を行わない恒久平和を希求する日にすると同時に、いま日本が置かれている周辺環境並びに先の大戦を鑑みて、そのためにはどうすれば良いかを考える日にせねばならないと思うところ。
 
そのうえで、私の考えの根底にあるのは、これは昨年のこの日も書きました、永野修身元帥海軍大将の言葉。
 
先の大戦に臨むうえでの覚悟を表す言葉であると同時に、その覚悟と犠牲のもとに今の日本があるということが深く心に刻み込まれています。
 
以下、永野大将の言葉です。
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戦わざれば亡国
戦うも亡国であれば
戦わずしての亡国は身も民族永遠の亡国である
戦って死中に活を見い出し
護国の精神に徹するなら
たとい戦い勝たずとも
護国に徹した日本精神さえ残せば
我らの子孫は
必ずや再起、三起するであろう
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決して、戦争を美化したり、戦うことが望ましいということではなく、こうした思いで戦った先人達があって今の日本があり、私たちが存在する。
 
これは紛れも無い真実であります。
 

【以前に訪れた春の東京千鳥ヶ淵。ここに咲く桜、散りゆく花びらに日本人の心がありました。】
 
また、一昨年の7月に行われた敦賀市戦没者戦没者追悼式において、遺族会代表の方が式辞で述べられた、「国を思い、尊い命を失った英霊のもとに今の私達が存在し、この国と我が故郷敦賀の発展に尽力することが、英霊の思いに応えること」との言葉も同じく、胸に強く刻まれ、以降、活動にあたるうえでの糧となっています。
 
話しは変わり、防衛省は、7月に公表した2021年版防衛白書の内容を易しい表現に修正し、小中校生向けに分かりやすく再編集した「はじめての防衛白書」を16日午後にホームページで公開する予定だそう。
 
若い世代に日本を取り巻く安全保障環境や自衛隊の取り組みを知ってもらうのが狙いとのことであり、こうして次代を担う世代に「現実」を知ってもらうことも大変重要と思うところです。
 
「恒久平和の実現に全力を尽くす」
 
希求し願うことは勿論大事なことですが、こればかりは指をくわえて願ってばかりいても叶うものではありません。
 
そのような認識のもと、改めて英霊に対し哀悼の意を捧げるとともに、犠牲になられた方々の思いをしかと胸に留め、国民の一人として「実現するために何をすべきか」を考える。
 
今年もそんな「8月15日」、「終戦の日」にしたいと思います。

英霊に尊崇の念を示すのは当たり前のことだ

ブログ 政治

昨日、注意の呼び掛けをさせていただいた大雨に関しては、予報どおり西日本を中心に活発な前線が停滞し、気象庁は広島市に一時、大雨特別警報を発表。
 
広島県北部と南部にまたがるエリアでは線状降水帯が形成されたほか、九州北部でも記録的大雨となり、長崎県雲仙市では崖崩れに住宅2棟が巻き込まれ、女性1人が死亡、2人が安否不明となるなどの被害となっています。
 
敦賀も昨夜から、大雨警報(土砂災害)が福井地方気象台から発表されており、夜半も激しい雨。
 
数値的には、1時間あたりの降水量が15.5mm(14日3時〜4時)、5時現在の笙の川水位(呉竹地点)は1.09mと、消防団待機水位(1.0m)を僅かに超過といったレベルであるものの、各河川の水位に関しては適宜トレンドを把握するなど、終日雨の本日も警戒を続けたいと思います。
 
さて、大雨の他にも、新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最大となり、「災害級」と評されるようになるなど、お盆を前にどこか暗雲立ち込めるかのような雰囲気を感じてしまいます。
 
こうした中、終戦の日を前に、岸信夫防衛相らが靖國神社を参拝したことに対し、中国国営中央テレビ(電子版)によると、中国国防省の呉謙報道官は13日、「強烈な不満と断固とした反対」を表明するとともに、既に日本側に厳重な申し入れを行ったことを明らかにしたとのこと。
 
呉氏は日本に対し「侵略の歴史を真剣に反省することを求める」と強調。
 
その上で「最近、日本の防衛部門が、中国に関する問題で絶えずマイナスの行動をとっている」と主張し、台湾や南シナ海問題に関する日本側の行動を牽制しました。
 
また韓国外務省も同日、在韓日本大使館の熊谷総括公使を呼んで抗議。
 
韓国外務省の李相烈アジア太平洋局長は「両国間の信頼関係を損なうもの」とし、日本側に「歴史に対する反省を行動で示すよう」求めたとのこと。
 
当の岸防衛相は参拝後、記者団に「先の大戦で国のために戦い命を落とした方々に哀悼の誠をささげた。不戦の誓い、国民の命と平和な暮らしを守り抜く決意を新たにした」と説明したうえで、現職の防衛相の参拝が中韓両国の批判を招きかねないとの指摘には「それぞれの国において英霊に尊崇の念を示すのは当たり前のことだ」と強調しています。
 

【記者の質問に答える岸信夫防衛相(NHK NEWSより)】
 
私は全くその通りだと思います。
 
さてこの靖國参拝に対する中韓の批判についてですが、百田尚樹氏は過去に次のようなツイートをしており、昨日も本件を踏まえ、多くの方がリツイート(他のツイートを引用して投稿すること)がされていました。
 

【百田尚樹氏の過去ツイート】
 
私は以前から、こうした認識のもと国内外の対応や報道を見てきましたが、岸防衛相に限らず、これまで毎年何度もあった批判的なスタンスの光景に関し、中韓などに対しては、まさに「内政干渉」であると言わざるを得ないこと、「中韓に配慮せよ」と目くじらを立てて主張する国内の政党、あたかも参拝が問題であるかのように報道する新聞社やテレビ局に対しては、「誰のための参拝か」との思いと同時に、「やはりそういうことか」と百田氏の言う結びつきを確信してきたもの。
 
東京単身赴任時代には何度も足を運んだ、英霊が眠る靖國神社。
 
「それぞれの国において英霊に尊崇の念を示すのは当たり前のことだ」
 
記者団の問いにも毅然とこう答えた岸防衛相の言葉こそ、日本人として持つべき、心、思いと、こちらも確信するところ。
 
国民が祖国に誇りを持てなくなることは、それこそ暗雲立ち込めるどころの騒ぎではありません。
 
明日の終戦の日に向け、先の大戦に対しても自虐的に「侵略戦争だ」と、今生きているこの国を守るために戦った英霊を貶めるような報道がされることかと想定しますが、私自身は確固たる考えをもって、日本人としての魂を忘るることなきよう過ごしていきたいと考えます。

「想定外」を「想定内」とし、今後の大雨に備えましょう!

ブログ 防犯/防災

一昨日から始まった夏の甲子園大会ですが、昨日は雨のため第一試合の途中から中断。
 
今大会注目の157キロ右腕、風間球打投手擁する秋田明桜高がリードしていたものの、そのままノーゲーム。
 
以降の3試合を含め、今日に順延となりました。
 
東京オリンピックが終わってからは、高校野球の話題へと楽しみにされていた方も多いかと思いますが、どうやらこの先の長雨で大会日程すら危ぶまれる状況のようであり、新型コロナのみならず、空模様を気にしての大会運営と、異例の状況を心配するところです。
 
こうして、連日歓喜に沸いた東京オリンピックが終わり、ここ数日は新型コロナ新規感染者増やトリプル台風襲来など、どこか俯き加減のニュースばかりであった気がしますが、さらに、お盆を迎えるこの週末は、決して穏やかにご先祖様をお迎えするという天気とはいかないようです。
 
既に昨日のニュースでも流れている通り、停滞する秋雨前線の影響で、九州などでは既に大雨となっており、降り始めからの雨量は400mmを超えているところもあるなど、河川の氾濫や浸水、大規模な土砂災害発生などの危険性が高まっています。
 
この前線は今後、西日本や東日本でも大雨をもたらす見込みで、所によっては過去に経験のない記録的な大雨となる恐れがあるとのこと。
 
もう少し詳しくウェザーニュースを見てみると、その凄さが分かります。
 

【ウェザーニュースより】
 
上の図は、各アメダス地点の「観測史上1位」の72時間雨量記録と、12日(木)21時〜15日(日)21時の72時間予想雨量を比較したものですが、各地点の1位の値を100%として、予想雨量が何%に相当するかを示しているため、赤色の100%以上となっている地点は観測史上1位の雨量を超える予想だと読み取ることが出来ます。
 
これによると九州や中国地方、東海、北陸などで、観測史上1位と同等程度かそれ以上の大雨が予測されています。
 
ここ敦賀あたりのポイントを見ると、オレンジ若しくは赤となっており、記録にない大雨が降るとの心づもりをしておくべきかと考えます。
 
また、同ニュースによると、具体的な予想雨量は、多いところでは500mmを超え、その後来週前半にかけての総雨量が600〜800mmに達する恐れがあることや1週間足らずで平年1ヶ月の2〜3倍の雨が降る恐れがあること、また湿った空気や風向などの条件が重なることで発生する「線状降水帯」により、各地で想定されている治水などの対策の限界を超えてくる可能性がある、つまりは、大規模な災害が発生してもおかしくないと考えられるとしています。
 
近年の気象観測の正確さも踏まえ、ここまでの予報情報を見るに、「想定外」を「想定内」とした事前の準備、対策を取っておかなければなりません。
 
仮に予報が外れ、オオカミ少年状態になったとしても、このようなケースでは、「言うほど降らなかったじゃないか」と胸を撫で下ろせば良いことですので。
 
再掲となりますが、敦賀市においては、福井県が公表した洪水浸水想定区域図及び水害リスク図に基づき、新しく洪水ハザードマップを作成し、既に市内全戸配布されています。
 
このマップでは、想定されるそれぞれの降雨(計画規模・想定最大規模)によって河川が氾濫した場合に、浸水が想定される区域とその浸水深の最大値を色ごとに段階的に示していることに加え、ハザードマップの活用方法や避難情報に応じた避難行動、市から発信する防災情報の入手方法など、皆さまに知っていただきたい情報を防災啓発情報として掲載しています。
 
こうした機会に、是非このマップでご自宅や近隣の避難所などの水害リスクをご確認いただき、災害時の避難行動にお役立てください。
 
※ハザードマップは「1時間あたりの雨量」、ニュースなどでは「○日間の総雨量」と表示されることがあるのでご注意ください。
 
 →→→敦賀市洪水ハザードマップ(改訂版)の公開について【敦賀市HP】
 
また、個々人で最新の気象情報や自治体からの避難情報を小まめに確認いただき、手遅れになる前に危険な場所から避難することが極めて重要となります。
 
なお、災害時の避難に関しては、令和3年5月10日に災害対策基本法等に一部を改正する法律が公布され、同年5月20日に施行されています。
 
これにより自治体から発令する避難情報などの名称や住民の避難行動の考え方が一部見直され、従来の「避難勧告」は廃止、現在は概略以下の通りとなっています。
 
◉警戒レベル3「高齢者等避難」→→ 避難に時間のかかる高齢者や障がいのある人は、危険な場所から避難!
◉警戒レベル4「避難指示」  →→ 危険な場所から全員避難!
◉警戒レベル5「緊急安全確保」→→ 安全な避難ができず命が危険な状況。つまり、警戒レベル5の発令を待ってはいけません!
 
詳しくは、以下のリンクより、敦賀市ホームページをご覧ください。
 →→→市から発信する避難情報が新くなりました【敦賀市HP】
 
こうして、私のブログを振り返っても、ここ最近は「防災」のカテゴリーに類するものが多く注意喚起ばかりとなっていますが、やはり災害対策の基本としては、声を掛け合うことも重要との思いで記載しています。
 
繰り返しになりますが、「想定外」を「想定内」に、「自分は大丈夫」という心理を捨て、まずは自分自身を守る、そして避難の際は周囲の人にも声を掛け合うなどにより、「自助・共助・公助」、そして「近助」の力をフルに発揮して対応していきましょう。
 
最後に、コロナで帰省をあきらめた方、遠くにご高齢の親類がいらっしゃる方は是非、避難情報が変更になっていること、早期避難の呼び掛けをしてあげてくださいね。
 
ではでは、大事に至らないことを祈りつつ、本日はこれまでに。

御巣鷹山の事故から今日で36年

ブログ

昨朝は、毎週水曜日に実施している辻立ちの日。
 
この日もいつものように、母体労組の役員1名と一緒に立っていると、向こうからワンちゃんが1匹駆け寄ってきました。
 
辻立ちしているとよく見掛ける近所のワンちゃんで、どうやら飼い主のオジさんがリードを外した瞬間、離れたとのこと。
 
ワンちゃんからすると、この界隈では「新参者」の私たちが、毎週ここに立っているのが気になっていたのかも知れませんね。
 
こうして暫し、飼い主のお迎えが到着するまでの間、ワンちゃんを携えての辻立ちとなりましたが、道ゆく車からすると「珍光景」の姿に、思わず車内からは笑みも。
 
夏本番のはずが、県独自のコロナ緊急事態宣言に加え、どんよりとした天気ということもあり、どこか気分も曇りがちですが、こうして少しでも明るく上を向いて、笑顔忘れず過ごしていただけるよう頑張っていきたいと思います。
 

【後で考えると、のぼり旗にワンちゃんを従えてとなると、私はさしづめ「桃太郎」気分を味わったということか?】
 
さて、「上を向く」といえば、東京2020オリンピックの閉会式では、世界的に親しまれた坂本九さんの「上を向いて歩こう」の歌声が会場に流れ、多くの人を感動させたシーンが思い出されますが、36年前の今日8月12日は、その坂本九さんらが乗った日本航空123便の旅客機が群馬県御巣鷹山に墜落した日であります。
 
36年前のこの日、私は中学生で、友らと夏休みを過ごしていた訳ですが、テレビがすべてこの事故のニュースに切り替わったことを今でも鮮明に覚えています。
 
この事故を契機として、毎年8月12日は「航空安全の日」、または、犠牲になられた方々の遺族らでつくる「8・12連絡会」が編集したメッセージ集のタイトルから「茜雲忌」とも呼ばれている訳ですが、日本航空のホームページには、事故のことを安全と品質に係るページに掲載し、次のように残しています。
 
(以下、日本航空のホームページより)
 
JA8119 御巣鷹山事故(123便事故)
 
JAL123便JA8119号機は、1985年8月12日、乗客509名、乗員15名が搭乗して、18時12分大阪(伊丹)空港に向け羽田空港を離陸しました。
巡航高度24,000フィート(7,315メートル)に到達する直前、伊豆半島東岸に差しかかる18時24分35秒、同機に「ドーン」という音と共に飛行の継続に重大な影響を及ぼす異常事態が発生しました。
機体後部圧力隔壁が破壊して、客室内与圧空気が機体尾部に噴出し、APU(補助動力装置)及び機体後部を脱落させ、垂直尾翼の相当部分を破壊し、それに伴い動翼を動かす油圧装置が全て不作動となりました。
以後、同機は激しい上下・蛇行運動を繰り返しながら約32分間飛行を続けましたが、18時56分頃群馬県多野郡上野村の山中(標高1,565メートル、御巣鷹山南方の尾根)に墜落しました。
本事故の原因は、同機が事故の7年前(1978年)大阪空港着陸時に起こした尾部接触事故の修理に際し、ボーイング社により行われた後部圧力隔壁の上下接続作業の不具合にあり、7年間の飛行でその部分に多数の微小疲労亀裂が発生、次第に伸長し、この飛行で隔壁前後の差圧が大きくなった時点で亀裂同士が繋がり一気に破壊が進み、2ないし3平方メートルの開口部ができたものと推定されています。
(運輸省航空事故調査報告書要約)
捜査・救難活動は事故後ただちに開始されましたが、人里離れた山中でもあり、墜落場所の確定も遅れ、救難隊の現地到着は翌朝となりました。乗客・乗員524名のうち520名の方が亡くなられ、4名の方が重傷を負われながらも救出されました。
 
同社のホームページには、「御巣鷹を忘れるべからず」の如く、安全憲章に始まり、安全管理体制やこれまでのトラブルと安全対策など、様々な取り組みが紹介されていますが、「安全を大前提として考え行動する人財を育成する」との項では、この数年で123便事故を経験した社員のほぼ全員が定年を迎える中、現人の貴重な経験や安全への想いを絶やすことなく次世代へ引き継ぐことで、常に安全を大前提として行動する人財を育成するとの考えがありました。
 
また、JALグループの「安全の礎」の項には、御巣鷹の事故の悲惨さ、ご遺族の苦しみや悲しみ、社会に与えた航空安全に対する不信の前で、二度と事故を起こさないと誓うとともに、事故の教訓を風化させてはならないという思いと、安全運航の重要性を再確認する場として、安全啓発センターを2006年4月24日に開設し、JALグループでは、この安全啓発センターを「安全の礎」とし、すべてのグループ社員がお客さまの尊い命と財産をお預かりしている重みを忘れることなく、社会に信頼いただける安全な運航を提供していくための原点としていきますともありました。
 
ちょうどある新聞の記事に、「啓発施設で悲惨さ伝える 〜事故知らぬ世代が案内役〜」とのタイトルで、この安全啓発センターのことが記載されていて、その記事には、羽田空港にあるセンターで今年から案内役となった、同じJALグループ会社で整備士を勤める36歳男性のと客室乗務員の28歳女性の言葉がありました。
 
訪れた人(社員や見学者)の心にいかに訴えかけるのかに模索を続けつつ、女性社員は「私の中でまだ答えはない。でも案内役として活動する中で、安全について日々考え、行動していくことが大切だと実感した。」とありました。
 
まさに、団塊の世代の引退などによる技術や安全文化の継承は、航空産業のみならず、日本のものづくり産業のすべてに関わる課題であり、こうした若い社員が、過去の教訓を「自分ごと」として捉え、考え続けることこそ大事なことと改めて感じた次第です。
 
さらに、同社のページにはこうも書かれています。
 
技術の進歩、訓練による技量の向上、ヒューマンファクター研究など、航空業界全体の不断の取り組みによって、航空安全の向上が図られており、2015年の航空事故発生率は、100万回飛行あたり0.32件と、1959年の発生率の約1/50になっています(IATA報告書による)。
この航空事故の発生率をさらに改善するためには、確固とした安全文化を組織に確立することが重要であると考えられています。
 
世の中には「ゼロリスク」は存在しないものの、こうした考えに則って、極限までリスクを低減させる弛まぬ取り組み、安全文化の醸成を進めることは、まさに原子力産業と同じであり、信頼と安心の日本の技術をともに高めていければと考えるところです。
 
最後になりますが、御巣鷹の事故により犠牲になられた520名の方々に対し深く哀悼の意を捧げるとともに、亡くなられた方々とその御遺族の皆様の「無念」の思いに立って、各産業分野でさらなる安全性向上が図られることを期待いたします。

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