「野坂岳」に思う、自然からもらう力と大切さ

ブログ 敦賀の自然

10日に開幕した「甲子園高校野球交流試合」。
 
新型コロナウイルスの感染拡大期と重なり中止となった、第92回選抜大会に選出された32校による「1試合限定」の甲子園。
 
本来であれば、この「春」の大会が終わっても「次は夏に向けて」となる訳ですが、季節はもう夏。
 
「前哨戦の春」と「最後の夏」が同時に来たようで、複札な心境ではあるものの、1試合でもこの甲子園でプレーすることは、選手にとって栄えある選抜出場の「証」と「聖地」に足跡を残したというかけがえのない勲章になるものに違いありません。
 
昨日の第1試合では花咲徳栄(埼玉)が大分商を、第2試合では明徳義塾(高知)が鳥取城北に勝利しましたが、アルプススタンドの大応援団は無くとも、保護者や控え選手に見守られての溌剌とした全力プレーは、観ていて清々しく、この交流試合が開催された意義を感じた次第です。
 
とりわけ、最終回2アウト1点差から劇的な逆転サヨナラ勝ちをした明徳義塾の試合は、「野球はツーアウトから」、「魔物が住む甲子園」そのものであり、ある種人生ドラマとも掛け合わせて観戦したところ。
 
勝者があれば、敗者がある、しかしそこに両者に必ず生まれるのは「価値」である。
 
10日から12日、15日から17日の計6日間行われる交流試合を数少ない「夏の風物詩」と位置づけ、応援したいと思います。
 
さて、「熱戦」は大いに歓迎ですが、こちらは控え目にしていただきたい「猛暑」。
 
暑い暑いと言っても仕方ありませんが、昨日の敦賀の最高気温は何と36.5度。
 
ちょうど私の平均体温にまでなってしまいました。
 
そのような中でありましたが、「公言通り」、「山の日」の昨日は山へ。
 
敦賀三山のどこを選択するか迷いましたが、久方ぶりの山登りであることや自分の体力、気温なども考慮し、向かうはやはり敦賀のシンボルマウンテン「野坂岳」。
 

【緑と青のコントラストが鮮やかな「野坂岳」。「敦賀富士」とも呼ばれています。】
 
登山道入口に到着すると、この日の暑さも何のその、既に駐車場には多くの登山者の車が停車する盛況ぶりでした。
 
早速、無理は禁物とセーブしながら、樹々の緑や木漏れ日の気持ち良さ、清流で手に汲む水で涼を取りながら歩みを進めると、意外に暑さを感じることなく順調に一の岳に到着。
 
ベンチで休むおじいちゃんと孫(小学校低学年くらい)のペアと挨拶を交わしつつ、休憩は取らずに前進。
 
ここからは稜線の風が心地良く、テンションも上がります。
 
ニの岳からのブナ林を抜け、最後の急登を終えると、眼前に開けてきたのはクッキリの青空と白い雲。
 

【いよいよ頂上です】
 
視界が開け、914m(敦賀の郵便番号と同じ)の山頂に到着すると、この日は見事に鮮明な景色でさらに爽快。
 
せっかくですので、皆さんにも山頂のとっておきの360度パノラマ風景をお裾分けしますね。
 

【特等席からの敦賀市内一望。空も敦賀湾もブルー。】

【美浜、若狭町方面。若狭湾に三方五湖までクッキリ。】

【滋賀県方面。奥に見えるのは琵琶湖。】
 
山頂では多くの皆さんが休憩されていましたが、ここで何と、会社の同僚の我が同志に遭遇するという偶然にビックリ。
 
暫しの談笑後、帰りは二人で一気に走って下山しました。
 
登山道入口で同僚と別れ、私はさらに自宅までランニング(約3.5km)。
 
下るにつれ気温も湿気も上昇していくことを肌で感じ、野坂からの夢街道に入ると灼熱でしたが、無事に帰宅。
気持ちの良い汗を流しました。
 
つらつらと私の登山話しを書きましたが、麓から日々眺め、これまで数え切れないほど登っている野坂岳は、急登では心身ともに鍛えられ、それを乗り越え山頂に着けば、あのパノラマの風景から前向きに進むパワーをもらい、何より人生を豊かにする。
その存在は、私にとって心の拠り所ともなっている「ホームマウンテン」なのであります。
 
神は山に宿るとし、古より私たち日本人にとって神聖な存在である山に対して、畏敬の念を抱きながら生活し、それらの恵みに感謝することは忘れてはなりませんね。
 
そう思えば、「自然を生かしたまちづくり」とは人間のおごり、「自然を大切にしたまちづくり」に改めるべきか。。。
 
そのような思いを含め、改めて我がまちの山の良さと大切さを胸に留める、「山の日」に相応しい一日となりました。
 

【(おまけ)熱中症対策は「梅干し」。山頂で補給した酸っぱさも忘れません。】