新幹線は地域と地域をつなぐもの

ブログ まちづくり

タイトルを読むと「そりゃそうやろ」との声が聞こえてきそうですが、昨日出席する機会を頂戴しました、国土交通省鉄道局長の水嶋智様のご講演から感じたのは改めてこのキーワードでした。

Facebookにも記載したのですが、この講演の内容を会場の皆さんだけのものにしておくのが勿体無いと感じましたので、本日はその概要を議事メモ的に書き留め投稿に代えたいと思います。

まず冒頭の高木毅衆議院議員のご挨拶から。

北陸新幹線金沢開業は3月14日。鉄道ダイヤ改正が3月中旬であることとの関係と思うが、そうとすれば敦賀開業は2023年の3月11日(土)若しくは18日(土)になるのではないか。
敦賀開業以降、小浜ルートを「切れ目なく」工事をし、つなぐとの観点において、最大の課題は2兆1千億円と言われる財源。
2023年度予算をどこから捻出していくかがネックであるが、敦賀終着駅効果ではなく、早期に新大阪までつなぐことが重要とし、今後も取り組む。

次に、水嶋鉄道局長からのご講演概要。
議事メモ的に記載しますがご容赦のほど。

思いを込めてご講演される水嶋鉄道局長

◉水嶋局長が敦賀を訪れたかった理由
・敦賀は、物流の拠点、港と鉄道のまちとして栄え、国交省そのもののまちであること。
・古より大陸からの入口は日本海。20世紀初頭の貿易拠点に挙げられ、当時の世界地図にも刻まれた大変興味あるまちであること。

◉新幹線について
・速度スペックは320km/hであるが、騒音の問題あり。北陸は260km/h運行。
・現在、新幹線利用者は年間4億人(外国人含む)
・国鉄末期の昭和50年台は、工事が停滞したが、分割民営化以降は新幹線整備が進んでいる。
・他エリアの新幹線は、何かと調整事項があるが、敦賀にはあまり無いため最も盛り上がれるまちではないか。

◉北陸新幹線について
・小浜ルートまで完成すれば、小浜−新大阪間は17〜18分となる。
・北陸新幹線は改良に改良を重ね、雪には強い。その代わりトンネルも多い。
・金沢開業により、北陸から関東への結び付きが強くなった。
・国は観光立国を掲げているが、人口集積地から地方へ活力を与えることも狙いのひとつ。
・本当に作業員がいない、資材の高騰などで、当初予算では足りなくなりつつあるため、次年度予算の財源確保を目指し、取り組んでいる。

◉敦賀以西について
・敦賀〜新大阪間の計画が遅れを取らないよう、環境影響評価の手続きが実施されている。

◉新幹線と観光地域づくり
・敦賀の方は東海道回りの方が近いと思われるかもしれないが、北関東は圧倒的に敦賀と近くなる。
・例えば埼玉の大宮は130万人都市。埼玉県は800万人が住んでおり、今後沿線内の交流を盛んにしていくとの発想が必要。
・函館に仙台の方が多く訪れるようになっている。日本中の地域の結びつきは強まってきている。
・15年間で訪日外国人旅行者は6倍に増え、3,000万人に。
・福井県は欧州からの観光客がやや多いのが特徴。各まちごとに、状況に応じた戦略を立てることが重要。
・国の観光ビジョンでは、2020年には4,000万人訪日、ひとり20万円使う試算で8兆円、2030年には15兆円を目指している。

◉その他(敦賀の可能性や質疑応答など)
・昨日、金ヶ崎緑地を訪れたが、市民の皆さんや高校生が一体となって55万球のLEDを設置し、そこに機関車のネオンがあることに感動した。
・これに表れる敦賀人の手作り感や心意気こそが、成功の答えと強く感じた。
・先般の千曲川車両基地水没に関して、敦賀の方はと言えば、ハザードマップも確認し、13mの盛土を行っており問題ない。
・台風被害による北陸新幹線の運行については、唯一互換性のある上越新幹線との車輌受け入れなどにより稼働率を上げるべく対応しており、年度内には100%復旧、輸送力を高めるべく進めている。
・滞在型観光(宿泊)については、朝・晩にイベントを催し、敦賀に泊まらないといけない理由をつくることが肝要。
・丹波篠山では、古民家改造による「まち全体が宿泊所」のコンセプトのもと、大きな古民家を宿泊受付、レストランとし、街中に人の流れをつくることで、店も出店してくるなど効果を挙げているところもある。
・新幹線は、エリア全体の知名度を上げる、沿線価値を上げる効果があるとともに、地域と地域の関係性を高めるものである。

以上、議事とさせていただきます。

ハードをまちづくりにどう生かすかは、その土地に住む皆さんの思いと心意気!
局長が仰られた、「成功の答えが敦賀にはある」との言葉を胸に、その輪を広げ、市民全体で盛り上げていきましょう!

浦っ子パワーは地域のチカラとタカラ!

ブログ まちづくり

青空と敦賀湾を望んでの東浦ドライブは気持ち良し。
昨朝は、来春より県内初の小規模特認校制を導入する東浦小中学校の「浦っ子発表会」に伺いました。

生徒の創作劇やダンス、見守りボランティアへの感謝の集いのほか、親子ふるさと学習なども行われるとあって、会場の体育館内は地元の皆さんで盛況。

なかでも、小学4・5年生による「東浦みかん(株)」、中学生の「〜社会体験活動バラエティ〜敦賀の果てまでイッテ九」と題した創作劇は、思わず見入ってしまうほどのストーリーでした。

とりわけ「東浦みかん(株)」については、本校が実際に「東浦みかん」を杉津SA(北陸自動車道)で出前販売をするなど、地元名産のPRに取り組まれていて、この日の「東京オリンピック会場で東浦みかんを販売する」ことを目標に置いたストーリーにも思いが込められていました。

創作劇「東浦みかん(株)」は、思いあり、笑いありで会場も盛り上がりました。

粟野南小の「芋粥プロジェクト」に劣らぬ「東浦みかんプロジェクト」。
小中合わせて26名の学校とは思えない、浦っ子の元気とパワーを感じた次第です。

来春からの小規模特認校制導入にあたっては様々な課題が生じるかもしれませんが、豊かな自然に囲まれ、地域と一体となったアットホームな校風の中で育くまれる優しさや伸び伸びとした環境が最大限発揮されるよう対応にあたりたいと考えます。

校門横に掲げられた「東浦みかんプロジェクト」の横断幕。

この日は、みかん狩りも観光バスや家族連れなどで大盛況!
オレンジのみかん袋を下げたお客さんが沢山歩いている姿がありました。

地域ぐるみで地元の歴史や文化、食を大切に思い、継承していくことこそ「我がまちづくりの原点」であることを肌で感じる良き日となりました。

海洋放出論議は国会でも

ブログ 原子力

完成が近づく市庁舎立体駐車場

市庁舎右隣で工事が続けられていた立体駐車場。
外側を覆うシートも数日前に取り外され、いよいよ最終段階に入ってきたよう。
東京オリンピックの影響等による工事資材調達の関係から、当初計画より2ヶ月遅れの運用開始となったものの、やはり新しいものが出来るのは楽しみなもの。

さて、先般も取り上げた福島第一原子力発電所の処理水海洋放出に関する件について、昨日開催された衆議院経済産業委員会にて質疑が交わされました。

質問者は、日本維新の会の足立康史議員。

韓国は年間日本の6倍のトリチウム水を放出していると何故言わないのか。
韓国が国際社会で言うことを、日本のマスコミが発信することが日本国内での風評につながっている。
国民に対しては風評、世界に対しては数字、科学的根拠をもって発信すべし。
日本国民は知らしむべからず。
日本のどこでどれだけ放出されているかを国民に説明するのは、政府がやるべき仕事。

との質問、主張に対し、梶山経済産業大臣や経済産業省からは、

国際社会に対し、科学的な事実に基づいて透明性をもって丁寧に発信していく。
各国の原子力発電所からの放出量も含め、色々な場で適切に且つ丁寧に発信していく。
と回答されました。

足立議員は、続いて
日本政府自身が、国内外で適切な議論が出来ないのであれば本末顛倒。
タンクに貯めておくことのリスク(腐食による漏洩など)と風評のリスクどちらが大きいのか。
など吉村大阪府知事、松井大阪市長と同様、「科学が風評に負けてはいけない」とのスタンスで主張と提言をされました。

この点に関しては私も全くもって同感。
こういった国会論戦の内容こそ報道されるべきですが、恐らく新聞誌面を飾ることはないでしょう。
それであれば尚のこと、国民理解を深めるためにも、所管省庁や政府の発信を求めつつ、関係者自らがこのような議論がされていることを発信していかねばと考える次第。

現在の日本は敵なのか

ブログ 政治

10月3日のチョ・グク法相辞任などを求める大規模集会。
日韓関係に対する韓国世論は今後如何に。

ここ数日、新聞の国際欄を広げると「トランプ政権パリ協定離脱」や「イラン角濃縮準備着手」、「米GSOMIA維持要求か」など、日本と間接的・直接的を問わず関係性の高いニュースが踊る。

イランの動向については、さらなる中東エリア緊迫の高まりとなることから、エネルギー安全保障の問題からも注視すべきであるが、時間軸の関係から言えば、韓国との関係。

今月23日午前0時に失効する「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」の維持に向け、スティルウェル米国務次官補が訪韓し、韓国の康京和外相と会談を行ったとのことであるが、原因は日本の対応にあるとする従来の立場に変化は無いようである。

一方、産経新聞の記事によれば、「韓国では反日的言動は広く国民受けすると思われがちだが実情は単純でない。最近では“反・反日”現象が噴出し、メディアや政権に戸惑いを与えている」とある。

実際、「親日派の清算」を掲げて日韓関係を破壊してきた文在寅政権は、経済的な打撃などにより、今度は反日姿勢のために韓国内で批判にさらされつつあり、支持率もやや低下傾向となっていることが、そのことを証明していると言える。

徴用工問題については、日本政府が一貫して主張している「過去に清算済みの問題である」であるとの考えに私も同意であるともに、新たな韓国議長案に対しては、日韓合意に基づき設立した従軍慰安婦に関する財団を勝手に解散しておきながら、その残金を元徴用工への賠償に回すなど、全くもって自分勝手で理解不能なものであり、受け入れられるはずのない考えである。

奇しくもちょうど1年前の中央日報の記事にこうある。
『日韓の歴史を否定し、「親日派」という非難が最も怖い世の中になる一方、朝鮮王国に侵入した清の傲慢や中国共産党の朝鮮戦争参戦はあまり議論されることがなく「沈黙のスパイラル」だ。歴史の記憶を選別的にして、国の利益をまともに計算できるというのか。日本の偏見さを恨んでも、私、あなた、私たちは冷静にならなければならない。そして問い掛けなければならない。現在の日本は敵なのか。」

こんな考えが示されていたとは思いもよらなかったが、嫌日ムードの中での至極まともな考えと受け止める。
日本国内では「すり寄り外交に変わりつつある」などとの見方はあるが、それこそ冷静に、煽ることなく、韓国内の政治主導で真っ当な対応をされることでしか解決の道はない。
大局を見れば大事な隣国であることに変わりなく、自浄作用を期待したい。

偉そうな評論家ブログとなってしまった感が否めませんが、感じたままということで本日のところはご容赦願いたい。



まちの歴史と未来を感じる「航空宇宙博物館」

ブログ まちづくり

各務原での航空産業の始まりとなった記念すべき機体を再生

各務原市との議員交流会2日目も快晴。
青空のもと悠々と流れる木曽川、広がる平野は何か雄大に感じる。

視察のほうは、各務原に拠点を置く製薬会社のエーザイが開設している「内藤くすり記念館」、昨年リニューアルした「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」と続きました。

「内藤くすり記念館」は、創設者の内藤豊次氏が「薬学・薬業の発展を伝える貴重な史資料が失われる恐れがある」と考え、多くの方の協力と資料寄贈(その数65,000点にも及ぶ)のもと、薬学の歴史と医学史の研究・調査活動を行うため開設したものでありました。

川崎重工を始め多くの企業がある各務原市でありますが、こちらも地元に根を張り、まさに「各務原で歴史を残す」といった企業の思いを感じました。

企業博物館ランキングで全国5位にもなった「内藤くすり記念館」

次に「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」。
これまで市で運営していたものを、昨年のリニューアル以降は岐阜県からの補助も得て運営している、「まちのシンボル」的施設で愛称は「宇宙博(そらはく)」。
同行いただいた各務原市議会の方も「大きく変わった」と胸を張っておられることを表すかのように、平日にも関わらず多くの来館者で賑わっていました。

青空に映える「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」

リニューアルにあたってのコンセプトは、「宇宙部門の充実」。
人類の宇宙への挑戦の物語と最新テクノロジーを発信する「宇宙エリア」をテーマに、宇宙航空ステーション(ISS)で最大の実験モジュールで日本初の有人実験施設「きぼう」の1/1模型や「はやぶさミッション」、「火星探査車マーズ・エクスプロレーション・ローバー」などが並び、子どもはもちろん、大人にとっても夢とワクワク感が高まる空間でした。

2階面は夢の広がる宇宙への挑戦空間
「きぼう」の実機モデル。内部も精巧に再現されています。

実際にこのモデルを見た日本人宇宙飛行士からは、「実機とそっくり」とのお墨付きをもらったとのことでした。

航空部門においては、先の大戦で使用された岐阜を生まれとする「飛燕二型」の展示。
終戦後は紆余曲折を経て、日本航空協会所有のもと鹿児島県の知覧特攻平和会館に貸与されていたものを、製作者の川崎重工は日本航空協会へ、行政は南九州市へ粘り強く働き掛け、当展示館での展示に至ったとのこと。

ここでの想いは、「飛燕を故郷に」であったとのことであり、官民がともに汗を流した成果と言えよう。

川崎重工業岐阜工場での修復を経て展示される「飛燕二型」

このほかにも話し始めると切りがないのですが、冒頭の写真にある各務原での航空産業の始まりとなった記念すべき航空機「サルムソン2A2」。
第一次大戦末期の主力偵察機を平成7年に復元製作(木製)されたもの。
各務原飛行場で初飛行したのが大正12年、その後各務原で300機が製作されたとのことで、このまちの航空産業の歴史を語るに相応しい1機である。

我がまちにある産業と歴史(航空)を大切にし、夢や希望ある未来(宇宙)を同時に語り継ぐ、この航空博物館は、まさに「まちのシンボル」。
この日、議員のお一人もボランティアガイドを務めておられるなど、さぞかし市民の皆さんも自慢に思う施設であることも強く感じた次第。

「鉄道と港」をまちの歴史に持つ敦賀市にも大変参考になる視察となりました。

役割を終える東濃地科学センター

ブログ 原子力

昨日から友好都市である岐阜県各務原市議会との交流会に出席。

各務原市と敦賀市は、平成元年に友好都市の締結をし、今年で30年を迎える。
これまでの間、産業、文化、スポーツなど様々な分野で交流を図り、両市の発展に寄与するなど結び付きは大変強く、今回初めて出席した私もその意義と役割を感じることが出来た。
数あるまちの中から敦賀市を友好都市として選択いただいたことへの感謝を忘れず、引き続きこの関係性を大切にしていきたい。

交流会に先立ち、議員研修として、同じ岐阜県の瑞浪市にある「東濃地科学センター」(日本原子力研究開発機構)へ。

このセンターは、原子力発電所の運転に伴って発生する高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、地下深部における地質環境の特性や長期の安定性などについて研究する、いわゆる「地層科学研究」を行っているもの。

センターロビーにて。これまで4万人を超える見学者が訪れている。

この研究センターにおいては、地層処分を安全に実施するため、地下について岩盤の強さや地下水の流れ、水質などの調査を始め、実際に研究坑道(立坑・水平坑道)を建設し、様々な角度から研究を行っており、特に立坑の深さは500mにも及ぶ。

15年ぐらい前に訪れた際には、確か地下深度300mまでしかなかった記憶があるが、その後も地道で確実な作業を続けられ、この深度まで到達したことに密かに驚いたところであり、この日は立ち入り可能な300m坑道を視察させていただいた。

地下300m坑道にて調査概要の説明を受ける。
深度500mまでの坑道レイアウト。

この「地層処分」については、世界中で様々な方法が考えられた結果、最も技術的に実現性が高いとして、既にフィンランド、スペイン、フランスでこの技術を採用しているほか、スイス、ドイツ、イギリス、アメリカ、カナダなどでも処分地の選定や研究開発を進めており、今や世界標準となりつつある。

日本国内においては現在、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関しては、原子力発電環境整備機構(NUMO)が全国各地で説明会を開催するなど、「地層処分」について国民の理解活動にあたっているところ。

この「東濃地科学センター」は、瑞浪市との土地賃借契約の関係もあり、長年の研究の多大なる成果を残し、今後埋め戻し、令和4年1月までに更地にして返還するための作業に入るとのことで、大変勿体無くも感じるところですが、これも致し方なし。

約30年に亘る研究成果を無駄にしないためにも、国民理解のもと選定地を定め、着実に「地層処分」を前に進めるべきであり、その先頭に立つのは国でしかないと改めて考える次第。

大きな成果を残し、役割を終える東濃地科学センター。

今年は55万球。ミライエ2019点灯。

ブログ まちづくり

議員も半年が経過すると資料も溜まりに溜まるもので。。。
自分の中で分類はしていたものの、部屋に置き放しであった書類を昨日一気に整理。
常任委員会ごと、懸案事項ごととファイルに整理していくと不思議と頭も整理出来るものですね。
仕事の基本は「4S」(今は5Sか)との教え通り、資料と思考をしっかり紐付けし、今後も自己管理に努めます。

さて、昨日は「ミライエ2019」の点灯式がありました。
直近まで金ヶ崎エリアにはいたものの、所用にて式へ立ち会うことは出来ませんでしたが、点灯を楽しみにされた方が集い、駐車場はほぼ満杯状態でした。

このミライエは、「敦賀・鉄道と港」まちづくり実行委員会の皆さんが核となり、設営に関しては委員会の皆さんを始め、市内の各高校生もボランティア参加されるなど、まさに手作りのイベント。

2014年から始まったこのイルミネーションイベントは6年目を迎え、年々パワーアップ。
今年は何と55万個の電球により、紫や青のアーチやトンネル、緑地も様々な表情を見せるロマンチックな雰囲気となっているとのこと。

開催期間は、12月25日のクリスマスまで。
日曜・祝日は21時まで、金・土曜日は22時までが点灯時間となっておりますので、温かい飲み物など片手に是非お越しくださいね。

みかん、イルミネーションとお誘いが続きますが、敦賀の「旬のもの」ということで本日のところはご容赦ください。

同期で味わう「東浦みかん」

ブログ 敦賀の自然

三連休中日の昨日は、以前より企画していた新人議員での「敦賀ツアー」。
この4月の敦賀市議会議員選挙で当選した新人8名は、「八輝会(はっきかい)」と命名した同期の集まりとし、同じテーマで研修したりなど連携を続けています。

この「八輝会」は、戦後初の無投票選挙となったことに、それぞれの議員がそれぞれの思いをお持ちの中、とにかく新人として「八人の今後の活動で敦賀が輝けるよう」との思いを込めたもの。
どこか安心する同期の関係を続けつつ、切磋琢磨で活動をしていきたい。

さて、秋の敦賀ツアー、最初の行先は今が旬の「東浦みかん狩り」へ。

旧ドライブイン大作の跡地に駐車場と案内所を設けており、到着後お話しを聞くと、午前中は、観光バスとマイクロ合わせて約50名の団体客や個人客が訪れたとのことで盛況な様子。

駐車場もたくさんあります。

その後、5分ほど歩き「みかん園」に案内いただき、袋と植栽バサミを持ってスタート。
もちろん、みかんは食べ放題。
おばちゃん曰く、今年は寒暖の差がまだ小さいこともあり、「甘さはもう少しかな」とのことでしたが、何のそのジューシーで適度な酸っぱさは、やはり東浦の味でした。

みかん園から望む横浜の海

私の親父が、この地元大比田出身ということもあり、幼少期はよく「みかんもぎ」に来ていた訳ですが、その頃の酸っぱさを懐かしみながら食した次第。

そして、この東浦みかん狩りの良いところは、木陰から覗く見晴らし。
昨日はあいにくの曇り空でしたが、晴天であればさらに爽快!
みかん狩りの期間は今月末までですので、是非皆さんも足を運んでみてくださいね。

入場料は大人1,000円、小人700円(食べ放題で1袋お持ち帰りできます)、お土産袋300円となります。

この東浦みかんは、地元の方のみならず、ボランティアの皆さんや市のサポートの力のもと、この味と人の継承と敦賀ブランドに向けて取り組んでおられます。

私たち議員団も、この日味わった甘酸っぱくも美味い「東浦の味」を盛り上げられるよう取り組んでいきます。

建設が進む新ムゼウム@金ヶ崎緑地エリア

帰りには、建設中の「人道の港敦賀ムゼウム」の現場へ。
こちらも今後の敦賀の顔となるべく進めているものであり、みかんとジャンルは違えど、しっかりと取り組みの確認をしてまいります。

天狗党の志士に思いを馳せる

ブログ 敦賀の歴史・文化

昨日は絵に描いたような秋晴れ。
午前中は、地元粟野地区の文化祭にスタッフとして参加。
地元の素材を使った試食ブースや輪投げにストラックアウト、輪ゴム射的などを連ねて点数を競う子どもチャレンジなどに多くの方が訪れ大賑わい。
老若男女ミックスしての、まさに地域コミュニティで嬉しい気持ちになりました。

午後は、これまた楽しみにしていた気比史学会主催の市民歴史講座に参加。
今年度シリーズで開催している「峠を越えた群像」の第4講として、テーマに挙げられたのは「小浜藩から見た天狗党」。
幕末の悲運「天狗党」は敦賀で捕らえられ、祀られた関係性もあってか、会場の図書館研修室には多くの参加者で熱気がありました。

多くの参加者が集った市民歴史講座会場

講師である敦賀市立博物館の坂東学芸員からの、「天狗党の話しは複雑」との冒頭の言葉どおり、「最後まで幕府と戦っている気はなかった」と語ったと言われる天狗党、幕末の志士の純粋な思いは、悲運に向かったことが良く分かりました。

講義は、小浜市指定文化財となっている「水戸脱士擾亂記(全4冊)」(酒井家文庫)の記述をもとに進められました。

天狗党の発生原因のひとつは、「何もかも徳川斉昭のせい」とされたこと。
水戸藩内において、中下士層から人材抜擢する「改革派」の斉昭と改革に慎重な「門閥派」の中心人物・結城寅寿らが対立。
斉昭は、致仕・謹慎を命ぜられるなど、藩内で一度政治的生命を絶たれ(幕府に睨まれる)る一方、結城寅寿(保守派)は「門閥派」として水戸藩の要職を占めたこと反発する志士が固まった。
赤穂浪士の話しのようと思いました。

天狗党の発生原因のふたつ目は、「水戸学」。
一所懸命から日本人はひとつにならなくてはならないと広い視点で考えたのが「水戸学」。
我が藩のことだけ学ぶのではないと水戸藩2代藩主光圀(水戸黄門)が始めた「大日本史編纂事業」や斉昭が建てた藩校弘道館は、内憂外患に敏感な若者たちを生み出した。
この影響を受けた会沢正志の「新論」は、刊行禁止となるほど(幕府にとって危険)で、欧米列強が強いのは、武器とキリスト教を学んでいるから(現地の人を取り込んで侵略する、人身を統率させるもの)との新たな思想を、若者は写し書き広め、幕末の志士のバイブル(会沢の真意は、幕府内部で改革すべきとの内容であるが)となった。

このような背景や水戸藩ならではの土壌があって、天狗党は生まれたとのことでした。

その後の数奇な運命を書き出すとキリがない訳ですが、「そうだったのか」と感じた挙兵からの動きを紹介すると、
◉1863年の四国艦隊(四国が横浜に入港)に対し、「戦争に備えよ」と攘夷派は、「鎖港を求めるため」に藤田小四郎らが筑波山で挙兵(「筑波勢」と呼ばれ、のちの天狗党)した。
◉横浜討伐軍(幕府)はすぐに出撃しなかったこともあり、筑波勢は軍資金集めや宇都宮勢への挙兵の呼び掛けするも断られる。その際、筑波勢の田中源蔵の一帯が栃木の宿を焼き討ちしたため、幕府が「敵」と認定。
◉その後の戦いで幕府軍に勝ってしまい、結局横浜討伐軍に参加することなく、水戸藩に戻るものの、尊王攘夷を掲げ上京を目指す。
◉天狗党が掲げる「尊王攘夷」は、家康が戦乱の世を治め、皇室から権力を委譲されて任されている幕府を重んじるとの考えのもと、「攘夷」には、「外乱(外国)」から守るとの意味を有していた。
◉歩を進めるうち、各務原市(彦根藩)が関ヶ原で待ち構えており大戦争になると聞き、福井(越前藩)にルート変更。結果、新保(敦賀市)に入る。
◉敦賀で獄門(首切り)の刑に処せられるが、罪状がはっきりしない「疑獄」であったとも言われている。

本来の敵は外国人であったはずなのに、何故日本人同士が戦わなくてはならなかったのか。
純粋に国を思う志士と幕末の混乱。
やはり天狗党の話しは、奥が深すぎる。。。

海洋放出論議。科学が風評に負けてはならない。

ブログ 原子力

福島第一原子力発電所に溜まっているトリチウムを含んだ処理水に関しては、以前の原田前環境大臣の「海洋放出」発言、それを受けた小泉進次郎大臣の「謝罪対応」、さらには吉村大阪府知事、松井大阪市長の「大阪湾への放出」発言などと取り上げられたこともあり、そのことは私のブログにも掲載したところ。

そして今度は、これまた当時の福島事故に閣僚として対応にあたった細野豪志衆議院議員もSNS上で「選択肢はひとつ。海洋放出を判断すべき」との考えを発信し参戦してきている。
真意そのものの発言とは思うが、ネット上では「お前が言うな」「国会議員なんだから実行しろ」など辛辣な言葉がある一方、「真っ当な意見で見直した」「科学的判断を支援する」といった賛同の声も多い。

このトリチウムを含んだ処理水。
事実を申し上げれば、原子力規制委員会の更田委員長が8月21日に行った記者会見において、福島第一原子力発電所に溜まっている処理水を海洋放出するように改めて強く求めたところ。
そして、処理水は規制における放出基準を十分下回っており、物理的な安全上の問題は全くなく、あるのは社会的リスクとしての風評被害であるということ。

(出典)東京電力ホールディングスホームページ

ちなみに、このトリチウムを含んだ処理水ですが、エネルギーレビュー11月号にはこのように分かりやすく記載されています。
(以下、記事抜粋)
イメージとして捉えた場合、小学校にある25mプール(約500トン)の水に、目薬0.1滴(約5ミリグラム)を垂らして混ぜた状態にあるのが、福島第一のタンクの中に入っている濃度とのこと。
大きなプールの水から0.1滴の目薬を取り除くことは、何百年という時間が掛かり、ほぼ無意味。
世界で実施されているように、さらに薄めて放出すれば全くもって安全である。

隣国の韓国が、日本に対し海洋放出の危険性を主張してきていますが、実は、韓国自身も釜山から約30kmに位置するKori/Shinkori発電所(6基:PWR)でも海洋放出しています。
だからといって、釜山の海産物への影響を心配などされていません。

このように、風評被害に対しては、各国の対応の事実を把握し、国民の皆さんに発信したうえで、地元住民の皆さんと丁寧な対話を続けていくしか解決策はないのだと考えます。

繰り返しになりますが、「科学が風評に負けることがあってはならない」との松井大阪市長の言葉を私も信念として持ち、この問題に接していきたいと思います。

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