女子マラソンで19年ぶりの日本記録更新

ブログ 人生観

私が走った唯一のフルマラソンは「勝田全国マラソン」(茨城県)。
 
ちょうど昨日は、その「勝田マラソン」が開催され、複数の知人が出走したほか、東海村など、コース途中の給水やエイド(補食など)では多くのボランティアの方が活動され、地域ぐるみで盛り上がった大会になったようでした。
 
勝田での私の「初体験」はといえば、今から9年前の2015年。
 
当時、東京で単身赴任をしており、どうせ走るなら関東圏、日本原電の事業所がある茨城県でと「勝田」を選択しレースに挑んだものの、28キロ過ぎからは自分の足が自分の足でなくなり、「止まったら負け」と言い聞かせながら、エイドの「干し芋」や沿道からの応援の声もあって、何とかゴールしたことを思い出します。
 
結果、タイムは3時間57分46秒。
 
元陸上部としてギリギリ「サブ4」(4時間を切ること)は達成したものの、その後3日間は激しい筋肉痛に襲われるなど、爽快感より、苦しさの記憶が残る「初体験」のまま、今に至っています。
 
さて、素人の思い出話しは置き、同じマラソンでも、異次元のレースとなったのが、同じく昨日開催された「第43回大阪国際女子マラソン」。
 
ヤンマースタジアム長居を発着に行われ、前田穂南選手(天満屋)が日本記録を19年ぶりに更新する2時間18分59秒の2位でゴールするという、まさに「歴史的な」レースとなりました。
 
パリ五輪代表は昨年10月の「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」で2人が決まり、この大会は最後の1枠を懸けた「MGCファイナルチャレンジ」として開催。
 
2時間21分41秒が設定記録とされていましたが、これを大きく上回り、3月の名古屋ウィメンズマラソンで今回の日本記録更新者がいなければ、前田選手がパリ五輪代表に決まることが濃厚となります。
 
この前田選手、期待されながら出場した東京五輪では2時間35分28秒で33位に終わり、昨秋のMGCでは7位。
 
これがラストチャンスの大一番に、20キロ過ぎからペースペーカーの前に出て積極的にレースを引っ張るなど、五輪出場に懸ける並々ならぬ闘志あふれる走りに、私もテレビを見ていて何度も目頭を拭った次第です。
 

【2時間18分59秒。更新した日本記録の掲示と前田穂南選手。】
 
また、今大会前には目標を「アレ」とけむに巻いていた前田選手ですが、レースを終え「アレの意味は?」と問われると「日本記録更新です」と明かしました。
 
実は、33位に沈んだ東京五輪後のインタビューで語っていたのは「(マラソンの)日本記録更新を目指して頑張りたい」との思い。
 
見事にその思いを実現した訳ですが、さらに昨日のレース後インタビューで聞き逃さなかったのは、「走るのが楽しい」と言ったこと。
 
あんなに辛くて苦しい練習に耐え、緊張ほとばしるレースを走れる根幹にあるのは「楽しい」からなんだと、どこか嬉しい気持ちになった次第です。
 
思えば、五輪を制した髙橋尚子選手も野口みずき選手もそう言っていたような。。。
 
東京五輪後、併せて前田選手が語ったのは、「パリ五輪では、東京五輪みたいに悔いの残らない走りを最後までしたいと思う」。
 
有言実行で日本記録を更新したよう、五輪に選ばれた際には、「悔いのない走り」を「楽しみながら」達成して欲しいと心から願った次第です。
 
こうしてスポーツの力から勇気と元気をもらい、今日からまた1週間のスタート。
 
この後は週初めの街頭活動から、しっかり頑張ります。
 

【「グッバイ、私の日本記録」と語った野口みずきさんも素敵でした。】