あまりに「身勝手過ぎる」東大受験生を巻き込んだ事件

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「3.11」の記憶が蘇る「津波」の二文字。
 
南太平洋の島国トンガ沖で15日午後5時10分(日本時間午後1時10分)ごろ発生した海底火山の大規模噴火により、首都ヌクアロファのあるトンガタプ島では海岸に津波が到達し、沿岸部の道路や建物が浸水したとのこと。
 
ヌクアロファでは高さ80センチの津波が観測されたほか、米領サモアで60センチなど近隣諸国にも津波が到達したとあり、在留邦人を含め、現地住民の皆さんのご無事を願うところです。
 
そして、遠く離れた場所でのこの噴火の影響は日本にも及ぶとされ、気象庁は日本時間の16日未明、日本列島南部の奄美群島やトカラ列島などに津波警報を発令、太平洋岸の北海道から沖縄までの広い範囲に津波注意報を発令しました。
 
併せて気象庁は、「(津波は)繰り返し襲ってくる。警報発表地域の沿岸部、川沿いにいる人は高台や安全な場所に直ちに避難してください」と呼び掛けており、日本海側に住む私としては、注意報対象地域に大きな被害が出ないことを願うばかりです。
 
さて、自然現象に関しては、昨日午前中に若狭湾沖を震源とする地震が発生するなど、どこか「油断するなよ」と忠告されているような気持ちになった訳ですが、こちらは、何とも胸を締め付けられるような、東大の受験会場で起きた事件。
 
その事件とは、東京大学農学部正門前で15日朝、大学入学共通テストの受験生ら3人が切り付けられた事件のことですが、殺人未遂容疑の現行犯で逮捕された少年(17)は名古屋市の私立高校に通い、医者になるために東大を目指していたものの「成績が振るわず自信をなくした」といい、事件を起こして死のうとしたと話しているとのこと。
 

【事件のあった現場の様子(ネットニュースより引用)】
 
また、逮捕された少年の家族は愛知県警に対し、「成績不振に悩んでいた」などと説明していたことが捜査関係者への取材で分かっているそう。
 
本人の苦悩はどうあれ、将来を左右する受験に臨む高校生らを巻き込んだ行為は「身勝手過ぎる」としか言えず、少年といえど断じて許されざるべきものと受け止めるところです。
 
そして何より、突如被害に遭った受験生2人の容体はいずれも重くはないとの報に安堵した訳ですが、早期の回復を願うと同時に、不可抗力で負った心の傷や不利益(受験できなかったこと)を最善の方法をもって取り除くことに努めねばと思うところですが、その対応はしかとされるよう。
 
今回、共通テストの本試験は15、16日で実施されますが、けがや疾病(コロナ含む)の影響で受験できなかった場合、29、30日に追試験が予定されており、被害者の受験生にも適用される見通しとのことですが、これに留まることなく、末松信介文科相は「被害者2人の意向を踏まえて今後の対応を検討する」と述べ、特例措置の適用も「選択肢の一つ」としており安堵したところ。
 
仮に、この2人に特例措置が適用されたとて、これを「ずるい」という人はいないかとも思う次第です。
 
文科省によると、過去の共通1次試験と大学入試センター試験も含めて受験生を狙った刺傷事件は初めてとのことであり、16日以降も共通テストや個別試験が続くため、文科省は国家公安委員会と警察庁に全国の試験会場周辺の安全確保を要請したとありました。
 
受験生の心理的負担などにも配慮しての対応は大変難しいものと察するところでありますが、当局の方々には、若者の将来を左右する場の安全が保たれるよう警備や監視をお願いする次第です。
 
今回の事件も然り、ここ最近発生している事件の傾向をみると、明らかに「自分勝手」なものが多い気がしてなりません。
 
犯罪とは元々そういうものかも知れませんが、その要因に「社会背景」というものがあるのだとすれば、少しでもそれを良き方向に改善していくことが政治の役割と思うところ。
 
自分自身無力なのに大きなことを申し上げるのは「口だけ」と言われても仕方ありませんが、地方議員も政治に携わるものの一人。
 
すべて「自分ごと」として捉え、思考することだけはお許しいただきたく。