GX関連「投資促進策」の具体化方針と「敦賀の産業振興」

ブログ まちづくり

日本の夏の風物詩といえば、何といっても「甲子園」。
 
猛暑の中の大会で、選手への肉体面の負担軽減対策も図られた大会でしたが、第105回全国高等学校野球選手権記念大会は昨日、決勝戦が行われ、仙台育英(宮城)と慶応(神奈川)が対戦。
 
圧巻の戦いぶりを見せた慶応が8-2で勝利し、前回優勝から1世紀を経て、107年ぶり2度目となる夏の甲子園優勝を果たしました。
 
まさにドカベンの「神奈川を制す者 全国を制す」の言葉通りとなりましたが、その言葉を書いた水島新司先生も、天国から「ニンマリ」喜んでいるのではないでしょうか。
 
優勝した慶応高校の終始変わらぬ「エンジョイベースボール」のプレー、107年ぶりの快挙に向け満員のアルプス席から後押しする怒涛の大歓声が記憶に残りましたが、今大会も高校野球の醍醐味を味合わせてくれた、出場したすべてのチームの皆さんに感謝する次第です。
 
さて、毎度前置きが長くなり恐縮ですが、ALPS処理水の海洋放出や燃油価格高騰対策など、次々と判断を求められる政治の世界ですが、政府は23日、脱炭素社会の実現に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)実行会議を開き、省庁横断で総額2兆円を超える2024年度予算の概算要求案を示しました。
 
 →第7回 GX実行会議の資料はこちら(内閣官房HPへ)
 
複数年度に亘り予算を使えるようにし、岸田首相は「脱炭素と経済成長の両立に取り組む企業に、思い切った投資促進策で応えていく。(5月に成立した)GX推進法によって、これまでの単年度予算ではできなかった中期的な投資促進策に政府がコミットできるようになった」と述べています。
 
2兆円超の予算のうち1.2兆円を2024年度分とし、残りは3〜5年程度かけて使うとのことですが、蓄電池や水素設備のほか、原子力の次世代革新炉、次世代型の薄型太陽電池や洋上風力発電、電気自動車(EV)などに搭載するパワー半導体の国内生産を促すほか、鉄鋼など生産工程で二酸化炭素(CO2)排出量の多い業種が、排出削減につながる工程の見直しも支えるとのこと。
 

【令和6年度のGX関連概算要求の内容(第7回 GX実行会議資料抜粋)】
 

【投資促進策の具体化に向けた方針(第7回 GX実行会議資料抜粋)】
 
主要な部分を抜粋紹介しましたが、ここだけを見ても、GX関連の技術開発やこれに対応する企業の予見可能性を高めるための環境整備に力を入れていることが分かります。
 
また、産業分野のみならず、断熱窓への改修や効率性の高い給湯器の導入、EVの購入などを対象に24年度に合わせて100万件の支援を見込むなど、暮らしの分野の脱炭素にも予算を手当てすることも明らかにしています。
 
政府は、年末にかけて産業ごとの投資計画をまとめ、具体的な支援内容を詰めるとの考えを示していますが、「GX実行計画」の策定を機に、世界との競争環境に勝つためにも本腰を挙げ、取り組みを加速させているものと受け止める次第。
 
私はこうした動きも睨みつつ(特に産業分野)、先の6月定例会において、「脱炭素に取り組む市内事業者への支援をスピード感を持って進めるべき」と意見しましたが、市からは「まずは市内企業の脱炭素に対する意識醸成を高める」ことを優先したうえで、「必要な支援を聞き取り、検討していく」との答弁がありました。
 

【6月定例会で意見した要約版(自身の市政報告会パワポ資料より抜粋)】
 
その後さらに私は、敦賀の産業振興を考えるにおいても、優位性を発揮することが大事であり、とにかく「スピード感」を求めましたが、やはりこうした国の動きを早期にキャッチし、先取りして仕組みづくりをするくらいの気持ちで取り組んでいただくことを求めるもの。
 
昨日のGX実行会議の内容を拝見し、その認識を一層強めた次第であり、とりわけ「エネルギーのまち」敦賀として、この分野においては他市町の後追いでなく、先進的な施策が講じられるよう、引き続き意見していく所存です。