国防は国民への最重要・最大の福祉

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一昨日夜から降り続いた雪。
 
昨日午後になってようやく止みましたが、車の屋根に積もった雪を計測するとちょうど「30センチ」。
 
山に近いとはいえ、意外やまとまった雪となりました。
 
なお、同じ北陸地方では、能登地域を中心とした大雪による停電被害が発生しており、北陸電力送配電株式会社においては、他事業所や協力会社による応援を含め約330名体制で、立入り困難となっている一部地域を除き、本日(12月24日)中の復旧を目指して全力を尽くしておられます。
 
積雪や倒木による交通途絶などにより、復旧に時間を要すなか、12月21日(木)10時00分以降、述べ件数で約14,100戸となっている停電戸数は、23日(土)17時00分時点で約1,700戸まで減っています。
 
写真は、北陸電力送配電のX(旧Twitter)より、夜間の高所、しかも猛吹雪のなか復旧作業にあたる様子を捉えたものですが、夜を徹して「1秒でも早く」の思いで作業にあたる皆様に最大限の敬意を表する次第です。
 

【猛吹雪のなか停電復旧にあたる様子(北陸電力送配電のXより)】
 
さて、こうして度々発生する自然災害に対し、ライフラインを守る方々はもとより、過酷な状況でも任務を果たすといえば自衛隊の皆さん。
 
災害派遣され、献身的に任務を遂行される姿にはあれだけ感謝しつつ、いざ防衛費を増やすと言えば、戦争と結びつけ反発することに違和感しかない訳ですが、22日に閣議決定した令和6年度予算案に関する産経新聞記事に「良かった」と思えることが。
 
令和5年度から5年間で43兆円を投じ、戦闘継続能力の強化を決め、自衛隊員の中途退職の抑制、新たな人材を確保するため、待遇改善に向けた具体的な予算が検討され始めたところ、防衛力強化の2年目を迎える来年度の防衛費概算要求は過去最大7兆7385億円になったとのこと。
 
防衛費に関しては、1976(昭和51)年、三木武夫内閣の閣議決定で、「防衛費のGNP(国民総生産)1%枠」が基準となり、その後、高額な装備品を買えば、予算内に収めるため、何かを犠牲にすることで帳尻合わせをしてきました。
 
被害を受けたのは、真面目に働く自衛隊員たちで、隊員の生活や待遇が二の次となり、官舎や備品なども老朽化したまま放置され、劣悪な生活を隊員たちは強いられることになった結果、自衛隊員の充足率は大幅に低下。
 
防衛省の人的基盤の強化に関する有識者検討会によると2021(令和3)年度の中途退職者は5,742人、昨年の新規自衛官候補生も採用計画の4割台まで落ち込んだほか、既に冨士総合火力演習(総火演)の一般公開中止など、行事縮小が続くほどの人員不足に陥っている。
 
高額な装備品をそろえても、隊員がいなければただのガラクタでしかない。
 
これは、米軍でも「軍人が最も高額で重要だ」と認識していることを表す言葉であり、人をおろそかにする職場に人は定着しない。
 
「モノ」(装備品)だけでは国は守れないとの意味。
 
私も驚いたのは、これまで遠方の演習場や射撃場への移動の際、高速道路の通行料には上限があったそうで、疲れて早く帰りたい時などは隊員たちが不足分を自腹負担で通行していたこと。
 
その自腹通行が規則で禁止された後は、どんなに疲れていても一般道を長時間走行するしかありませんでしたが、この問題にも予算がつき、改善の兆しが見えてきました。
 

【陸上自衛隊今津駐屯地で乗車した車。幌に覆われ、ベンチシートに向かい合って座るだけでも過酷ですが、この状態で一般道をひたすら走るなんて…(2023年9月27日 やまたけ撮影)】
 
陸上自衛隊の幹部自衛官からの、「変わりました!おかげで移動時間が短縮されるから、長く訓練時間がとれます」とのメッセージが切実さを物語るところですが、こんなことまで切り詰めさせてはいけないと思った次第です。
 
なお、記事の結びにはこうありました。
 
「防衛省概算要求に盛り込まれた生活改善予算が成立すれば、さらに自衛隊員が生き生きと活動できるはずだ。国防は国民への最重要・最大の福祉だ。この変化が、わが国の平和と安全につながるのだ。」
 
まったくもって私も同感。
 
このブログをご覧いただいた皆様におかれては、「防衛費の増額」は、高い志をもって国を守っていただいている自衛隊の方々のモチベーションアップにつながり、そのことは、私たちが平和で安全に暮らすことに直結するものと、ご理解いただけますようお願いいたします。