全国町村議会議長会の調査結果から思うこと

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気象庁は昨日、近畿、東海地方に「梅雨入りしたとみられる」と発表。
 
近畿地方においては、統計開始以来最も早い梅雨入り、東海地方は、統計史上2番目の早さとのこと。
 
しかも近畿地方は、平年より21日も早いということで、昨日の「メイストーム」ではありませんが、気候変動の影響がここにも表れてきているのではと危惧するところです。
 
本日は、前線の南下により、九州北部や日本海側を中心に大雨の恐れがあるとの予報。
 
まだ梅雨入りの発表がない北陸や東北も、河川の増水や土砂災害などに警戒が必要とのことですので、ここ敦賀においてもそのように認識しておきたいと思います。
 
さて、ニュースを見ていると、全国926の町村議会議員計約1万1千人のうち、60歳以上の割合は76.2%に達することが昨年7月時点の全国町村議会議長会の調査で分かったとのこと。
 
平均年齢は64.4歳で、いずれも前年の数字を上回っており、高齢化が進んだとありました。
 
調査によると、現職議員1万834人のうち男性は9618人、女性は1216人。
 
年代別では60代が43.1%と最も多く、70代が31.3%、50代が14.2%。
 
80歳以上の現職も198人(1.8%)いて、最年長は何と90歳だそう。
 
逆に30代は218人(2.0%)、25~29歳に至ってはたった19人(0.2%)の割合。
 
女性議員に関しては、割合が0.3ポイント増えたものの全体の11.2%に留まり、議会運営の要となる議長の男女比を見ると、男性96.8%に対し女性はわずか3.2%との結果となっています。
 
この調査結果をどう見るかということですが、ここ最近行われた県内の選挙をみても、4月に行われた若狭町議会議員選挙が4期連続の無競争選挙となったことなど、地方議員の成り手不足が根底にある問題と考えるところです。
 
かくいう敦賀市議会も、前回は戦後初の無競争選挙となった訳ですが、結果24名の定数のうち女性議員が5名(20.8%)、任期開始時点の最高齢は70歳代前半、私を含め40歳代が5名、平均年齢は確か56歳であったかと思います。
 
女性議員の割合は県内トップであることや年齢バランスなどからみて、たまたま「多様性」を有した議会と言えるのかとも思いますが、これも選挙戦になっていたら分からない訳であり、男女割合、年齢分布だけを持って議会の「多様性」を言うのは困難なことと改めて考えるところです。
 
敦賀市議会では、以前から議員定数の検討をする中で、この「多様性」もひとつの検討項目に置き議論してきましたが、これに関しての私の考えは、選挙結果に左右される男女割合や年齢分布の数字を持って言うのではなく、「あくまでも決定者である議員の責任」を持ってして成し得るものと考えるところ。
 
つまりは、市の提出議案や自身の提案などについて、「自分の得意分野」だけに焦点を当てるのではなく、全ての議案に対して「決定権者の責任」のもと判断すること、寄せられた関係団体や個人などからの意見(得意分野以外)に対しても、責任を持って提言、意見提起していくなどの役割をそれぞれの議員が果たすことが、議会としての真の「多様性」を有することになるというもの。
 
こうした自身の考えのもと、常に心掛けて活動にあたっておりますが、その点の評価はお任せするとして、今回の調査結果から、地方議会のあり方についても少し考えを馳せる次第。
 
議会の役割は、①行政監視機能、②意見収集機能、③政策提案機能の3つと言われますが、これらをバランス良く兼ね備えたうえで、特に「自分のまちをこういうふうにしていきたい」との考えを実現に近づける「③政策提案機能」を重視するものでなければ、魅力ある議会・議員に成り得ないのかと思います。
 
そうしたことによって「成り手」も生まれてくるのではと思いますので、私自身、理想形を創造しながら、その姿に近づけるよう、引き続き敦賀市議会の一員としての役割を果たしていきたいと考えます。
 

【土曜日に撮影した我が家の花壇のバラ。梅雨前に満開を迎えています。】