令和2年度版「防衛白書」。エネルギーと安全保障は国家の根幹。

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「政権交代可能な二大政党政治」を実現するためには、国の根幹に関わる「エネルギー政策」と「外交・安全保障政策」は現実的なものでなければならない。
 
これは、私の考えの根幹にあるものであり、一地方議員であっても両者の動向には常に注視をし、現状認識をするうえでの情報把握に努めてきているところです。
 
そのような中、昨日は「令和2年度防衛白書」が閣議で報告され、了承されたとのニュース。
 
早速、防衛省ホームページにアクセスし内容を確認しました。
 

 
既に報道されている部分もありますが、私が確認したうえでのポイントはざっと以下の通り。
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◉中国の軍事的動向に対して強い危機感を示し、特に中国公船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での度重なる領海侵入を「力を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗(しつよう)に継続しており、強く懸念される」と非難し、昨年版の「力を背景とした一方的な現状変更の試みである」から記載のトーンを強めている。
◉新型コロナウイルスの感染拡大に関し、訓練中止など各国の軍事活動に影響を及ぼしており、感染拡大がさらに長期化した場合の国際的な軍事バランスの変化に注目している。
◉これについては、中国を名指し、「他国への医療専門家派遣や医療物資提供を積極的に行い、社会不安や混乱を契機とした偽情報の流布を含む宣伝工作なども行っているとの指摘がある」ことを紹介。さらには、「自らに有利な国際秩序・地域秩序の形成や影響力の拡大を目指した国家間の戦略的競争をより顕在化させ得る」と指摘している。
◉北朝鮮の動向は、昨年版と同じく「わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威」と評価。昨年5月以降に短距離弾道ミサイル発射を繰り返し、低空飛行するなどの新型の開発に成功した現状を解説のうえ、「攻撃態様の複雑化・多様化を執拗に追求」し、他国にとって「発射兆候の早期把握や迎撃をより困難」にしていると分析している。
◉韓国に関しては、韓国政府が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を一時決めたなどの課題を挙げたほか、昨年版には「韓国と幅広い分野で防衛協力を進める」といった前向きな記載があったが、今回は「分量の関係」(防衛省)で削除された模様。
◉北方領土や竹島(島根県隠岐の島町)は、例年同様に「わが国固有の領土」と明記している。
◉各国・地域との安全保障協力の章では、重要度に応じた記載順(同盟国の米国を除く)は昨年版に引き続き、豪州、インド、東南アジア諸国、韓国の順となっている。
◉新型コロナの感染拡大防止に向けた自衛隊の活動も詳しく記述した。政府が配備計画を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」については、配備プロセスの停止を決定したと紹介した。
◉巻頭の特集において、「新たな領域」として、各国は既に「宇宙、サイバー、電磁波」といった領域での攻撃力を高めており、我が国にとって脅威となりつつあることも紹介している。
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中国海警局公船の尖閣諸島周辺の接続水域航海は、7月14日時点で「92日連続」となっており、昨日は一時、領海に侵入するなど、白書では「事態をエスカレートさせる行動は全く容認できない」と非難していることも付け加えておきます。
 
これが新型ウイルス感染症が広がるさなかの現実であり、中国は国際社会の懸念を無視して、南シナ海の軍事化をやめないことに米国務長官が「違法な主権主張」とし、「『力こそ正義』といった勢力を完全に排除していく」とコメントしたことも当然のことと考える次第であります。
 
これに対し、中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は14日、日本の防衛白書について「偏見と虚偽情報に満ち、中国の脅威を煽り立てており、でっちあげの資料だ」と反発したうえ、日本側に「厳正な申し入れ」を行ったことを明らかにしたようです。
 
この発言を聞き、「どっちがでっちあげか」と思わず口に出してしまいました。
 
この白書は、ホームページでどなたでもご覧になることが出来、PDFファイルでの閲覧に加え、QRコード読み取りによる動画での説明紹介を導入するなど、広報の方法も改良が加えられています。
 
河野太郎防衛相は14日の記者会見で「なるべく国民に日本の防衛を理解していただけるように」と意図を説明されていますので、皆さんも是非「ざっと」で良いのでお目通しいただけますようお願いいたします。
 →→→防衛省「防衛白書」へのリンクはこちらをクリック
 
なお、この防衛白書は昭和45年(1970年)の発刊から今年度で「50年」。
 

 
中曽根防衛庁長官(当時)の「『国の防衛には、何よりも国民の理解と積極的な支持、協力が不可欠』という信念のもと作成された」と白書にはあります。
 
故中曽根氏は、若かりし頃から「少資源国の我が国には原子力発電が必要」と主張し、超党派で「原子力基本法」を成立させた方でもあり、冒頭に述べた「二大政党」はさて置き、当時から「エネルギー」と「安全保障」は「国家の根幹」に関わるものと、「信念と覚悟」を持った政治に取り組まれたことがこのことからも分かります。
 
戦後の歴史に残る政治家の一人と言われるのも大いに納得するところですね。
 
私自身も「中曽根氏のように」とは大きすぎる目標かも知れませんが、「信念や覚悟」を持って取り組む政治姿勢というのは大いに見習い、今後とも活動にあたりたいと思います。
 
最後に、このような国家の根幹を担う政策が国際情勢を見誤っているのではいけませんし、政策の立案・実行していくうえでは、その方向性や内容を理解する世論、つまり国民の理解というのが必要となります。
 
そのためには「エネルギー(特に原子力)」、「安全保障(特に憲法、自衛隊の位置づけ)」など、今後議論が展開されるべき案件に対し、それぞれ国民理解を深めたうえでの冷静な議論がされるよう取り組むことも政治家の役割であることも併せ置き、本日のブログとさせていただきます。