地域で支え合い、助け合う「子育て・介護」

ブログ 敦賀市議会

敦賀市議会は、3日間の一般質問を終了。
 
昨日は5名の議員が登壇し、コロナ禍での防災対策や新庁舎の窓口スマート化、金ヶ崎周辺エリア整備、地域共生(介護・引きこもり・子育て)、介護支援制度など、これまで2日間と同じく多岐に亘る質問がされました。
 
この日も理事者との議論からも多くのことを学びましたが、まずは介護支援について。
 
社会問題化している老老介護に加え、1人が複数の家族を在宅介護する、いわゆる「多重介護」世帯は敦賀市内で189世帯、また65歳以上同士で暮らすの世帯が3,199世帯(老老介護世帯数は把握されていない)との状況でありますが、以前に市内で発生した「多重介護」に起因した悲しい事件を踏まえ、市においてはこの8月から「家族介護者負担軽減事業」を開始し、少しでも該当する方の心身の負担を軽減すべく取り組んでいるところ。
 
具体的には、「介護やすらぎ訪問」と「介護やすらぎカフェ」の2つの事業であり、とりわけ「やすらぎ訪問」に関しては、2人以上の方をひとりで在宅介護されている世帯などからの申請により、1枚あたり1時間利用できる助成券24枚(無料)を配布、介護者の健康相談や掃除などの家事援助、買い物、通院、食事、服薬、散歩の介助などにより、介護負担を抱え込まず息抜きしながら在宅介護が継続できるようサポートしていくというもので、きめ細かな行政対応を評価するとともに、丁寧な周知により多くの方にご利用いただきたいと思う次第です。
 
こちらについては、本件を質問された議員から「多重介護でない世帯にも拡大を」との要望もありましたが、人的リソースの観点から現時点での対応は難しいとの答弁に私は理解。
 
先日、長寿健康課が発行する「支え合いなないろ通信」が各戸に配布され、「良い取り組み」と感じていたところですが、介護や認知症に関してはやはり「自分ごと」と捉え、公助と共助を重ね合わせてカバーしていくべき問題であります。
 
それぞれの地域でも多重介護世帯を把握し、声掛けや配慮をしていければと思いますが、これも中々どこまで入り込めば良いのかという点で難しい問題。
 
いわゆる昔の近所付き合いが出来ればということなのかも知れませんが、まずは身近な町内から状況確認をし、実状を踏まえ考えていければと思いました。
 

【地域支え合い推進委員の活動などを紹介する「なないろ通信」。市の職員さんの顔も見えてとても親しみが持てますね♬】
 
 →→→「介護やすらぎ訪問」「やすらぎカフェ」の詳細はこちらから
 
また子育てに関しては、この2日間も複数の議員が取り上げておられましたが、昨日は出産から4ヶ月頃までに、生まれた全ての家庭に保健師や助産師が訪問し、赤ちゃんの体重測定や育児の相談、市内の子育て情報の提供等を行う「こんにちは赤ちゃん訪問」に関し質問あり。
 
ここ3年の取り組み実績として平成29年は527件(訪問率96.7%)、平成30年は419件(94.2%)、令和元年は377件(84.7%)とのこと。
 
市外での里帰り出産や入院、海外など生後4ヶ月以内に訪問出来ないケースにおいてもアプローチをし、訪問率100%を目指しているということであり、出産後の不安や気掛かりな点を少しでも取り除くことに、こちらもきめ細やかに対応されていることを認識することが出来ました。
 
我が家の隣に出産世帯が来たら喜んで、子育て世代のお手伝いやフォローをするんだけどなぁなどと思いながら、介護と同様、地域で支え合い、助け合える環境づくり、まちづくりに向けて取り組むことの重要性について改めて考えるところです。
 
敦賀市においては、「子育て環境日本一」を目指し、出産期からの切れ目のないケアに取り組むとしていますが、達成するためには対応する側の体制構築も重要です。
 
対応する担当部局には「お母さん」(子育て世代)が多くいらっしゃることを踏まえれば、こちらが疲弊していては何をしてるか分かりませんので、人的資源のバランスを図る、あるいは人的資源を投入するなどにより進めるとの観点を持って、この点に関してはフォローしていきたいと思います。
 
大きく2点、私の思う質問の代表例を取り上げましたが、まだまだ多くのことを把握することが出来ました。
 
こうして書きながら、この3日間を通し感じたことは、「危機迫るコロナにどう対応していくのか」の視点が多く取り上げられた6月定例会に比べ、今定例会はテーマがあらゆる分野に分散しており、議員側も「ウィズコロナ」「アフターコロナ」のモードに切り替わっているということ。
 
もちろんコロナを軽視してはいけませんが、市民の皆さんの声をお伺いしながら、いつまでも立ち止まっているのではなく、前進していきたいと考えます。
 
本会議のほうは、委員会審査のため10月2日まで休会となりますが、来週は常任委員会や特別委員会、翌週は決算審査などの予算決算常任委員会と続きます。
 
今は折り返し地点といったところにつき、引き続き緊張感を持って慎重審議に努めていきます。