緊張高まる日本海での露ミサイル発射

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「制裁」とは、社会への違反に対して加えられる社会的拘束のうちの、特に集団、組織の力によって強行されるものをいうと辞書にはありますが、ロシアの姿を見るに、ここでいう組織、つまりは国連など国際機関の力がどこまでの効力を成しているのかが測れない状況にあります。
 
また、「制裁を加える」ことは「報復をも覚悟」しての行為と私は理解していますが、昨日はそのことを匂わせるような行為がありました。
 
インタファクス通信などによると、ロシア太平洋艦隊の潜水艦2隻が14日、日本海で巡航ミサイル「カリブル」の発射演習を行ったとのこと。
 
2隻は最新のディーゼル潜水艦「ペトロパブロフスクカムチャツキー」と「ウォルホフ」で、ミサイルは敵の船舶を模した標的に命中したとしており、日本海で海上自衛隊と米海軍の原子力空母とが実施する共同訓練を睨み、日米を牽制する狙いとみられています。
 
日本政府は同日、外交ルートで懸念を伝えたと政府高官などが明らかにしていますが、ロシアはウクライナ侵略を巡って制裁を強化する日本への反発を強めており、その反発によって生じるこうした事態が、日本の領土や領海近辺で起こっていることに緊張高まるばかりであります。
 

【日本海で共同訓練を行う海上自衛隊の護衛艦と米海軍の空母「エーブラハム・リンカーン」(海上自衛隊提供)】
 
ロシアのウクライナ侵略に対して、いま日本がすべきことは国際社会と強固に連携して対応していくことに他なりませんが、そこには国民の強い意思と覚悟が伴っていなければならないと思います。
 
ロシアは日本の隣国でありますが、同じ隣国で、ある日全てを奪われたウクライナ、やむを得ず祖国を後にせねばならないウクライナの皆さんの姿は、決して他人事でないことは言わずもがなかと思います。
 
そしてもし、その隣国や、さらには北朝鮮、中国などの東アジアの脅威が現実のものとなった時に自分はどうあるべきか。
 
絵空事ではなく、現実的にあり得ることとし、自分なりの答えを準備する次第です。
 
決して何か不穏な感情を煽る訳では決してありませんが、今なお徹底抗戦を続けるウクライナを支えているのは、大陸の地政学上の歴史から「一度奪われたら二度と取り返せない」との覚悟で、命を懸けて祖国の領土を守る国民の勇気。
 
先の大戦で、我が国固有の領土を守り抜くため命を賭した先人を思えば、まさに同じ覚悟をもって戦われたのだと改めて強く認識するところであり、今を生きる私たち世代もこのマインドだけは決して忘れてはなりません。
 
世界のどの国も「自分の国は自分で守る」こと、つまり個別自衛権は憲法で規定する以前の当たり前のことであり、ここ日本も日米同盟はあるものの、「誰かが守ってくれる」との感覚があるのであれば、それは世界標準でないことだけは認識せねばならぬと思う次第です。