交通の要衝「敦賀」の陰に現場の汗と努力あり

ブログ 北陸新幹線

北陸新幹線敦賀開業まで、あと111日。
 
カウントダウンが進むにつれ、徐々に期待が膨らむ一方、駅東口(やまなみ口)側の整備など、準備は大丈夫かとの気持ちが交錯するところ。
 
いずれにしても、厳しい寒さを迎える今もなお、現場で作業にあたる皆さんの存在があって、開業が迎えられることを忘れてはなりません。
 
さて、そうしたなか、北陸新幹線の営業車両「W7系」の走行試験では、今月1日からは段階的に速度を上げる「速度向上試験」を行っていたところ、11月24日未明に営業最高速度の時速260キロに到達したとのこと。
 
時速260キロを記録したのは、敦賀車両基地から金沢駅に向けて出発する際、南越前町と敦賀市を結ぶ新北陸トンネル(延長19.76キロ)内で到達したとありました。
 
安全性を確認するうえで、敢えてトンネル内で速度を上げたのかもしれませんが、記録したのは何と午前1時16分であり、深夜の走行試験対応に、こちらも敬意を表するところです。
 
また、新幹線ばかりが取り上げられますが、変わるのは在来線特急。
 
北陸新幹線敦賀駅は、3階の新幹線ホームと2階の乗り換えコンコース、1階の在来線特急ホームを行き来する「上下乗り換え」式ですが、特急ホームの整備がおおむね完了し、11月20日には特急列車の試運転が行われました。
 
簡単に言うものの、敦賀駅ホームから米原方面に約2キロ離れた位置に既存の在来線との分岐点を設け、延長約3キロの新しいレールを設置したとのことであり、着々と準備を進めていたことを把握した次第です。
 

【新幹線敦賀駅在来線特急ホームに入る試験車両(福井新聞ONLINEより引用)】
 
新幹線に話しを戻しますと、走行試験は12月9日に終える予定であり、その後は、国土交通省による完成検査、JR西日本による試運転と続き、開業を迎えることとなります。
 
金沢-敦賀間の工事で最大の難所と言われる敦賀駅工区が、このまま完遂を迎えればまさに、先般のNHKブラタモリであった「すべての道は敦賀に通ず」となります。
 
古より交通の要衝として栄えた敦賀。
 
鉄道に関して言えば、難所を極めた柳ヶ瀬や山中峠越え、そしてこの新幹線工事と、その発展の陰に、気概と誇りをもって開拓した方々の汗と努力があったことを決して忘れてはなりません。