「正常性バイアス」を捨てて大雨に注意を

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昨朝、散歩の途中で出会った「紫陽花」。
 
いつの間にか満開間近となった紫陽花ですが、ちょうど6月に入ったこともあり、野坂山をバックに咲く姿は、どこか「主役は自分」とでも言っているよう。
 
ちょうど道端をアマガエルが横切る偶然もあり、梅雨入りが近いことを体感した次第です。
 

【野坂山をバックに咲く紫陽花】
 
自身のinstagramでは、「こうした季節限定の自然、景色を楽しみながら過ごしたい」と投稿したものの、今日はそうも言っていられない模様です。
 
既にご承知置きのとおり、大型の台風2号は2日にかけて沖縄本島地方にかなり接近する見込みで、台風周辺の湿った空気の影響で梅雨前線の活動が活発になるため、3日にかけて西日本と東日本の広い範囲で大雨のおそれがあるとのこと。
 
特に中国地方と四国では2日の午前中から「線状降水帯」が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があると注意を呼び掛けています。
 
ウェザーニュースの予想積算雨量(6月1日夕〜3日昼)を見ると、局地的に300ミリ以上に達する地域があることに加え、西日本、東日本の各地で総雨量100ミリ以上となる予報となっており、予断を許さない状況となっています。
 

【3日昼までの予想積算雨量(ウェザーニュースより引用)】
 
大雨に関しては、昨年9月には福井を襲った豪雨がありましたが、「線状降水帯」が少しでもズレていたら敦賀でも大災害になっていた可能性があったと肝を冷やしたことを思い出すところです。
 
この「線状降水帯」を踏まえた災害対策に関して私は、豪雨直後の昨年9月定例会において、「危機対策関連の職員を招集する基準(第一配備)に記録的短時間大雨情報を加えるべき」と意見したところ、市では、令和5年2月に開催した防災会議にて、「敦賀市地域防災計画」における「※市の配備体制の基準」を「(災害対策連絡室を置く第1配備について)本市に記録的短時間大雨情報又は土砂災害警戒情報が発表されたとき」に見直されました。
 
※第3章 災害応急対策計画 第1節 応急活動体制計画による
 
この意見の意図するところは、自然災害に対しては、何をおいても「初動」が重要であり、その指揮を司る市の対応を少しでも早めるべきということでしたが、こうして趣旨を汲んで見直しいただいたことに感謝する次第です。
 
また最近では気象庁が、「線状降水帯」が発生し、災害の危険度が高まったことを伝える情報について、運用の基準を変更して「実際に発生が確認される前の予測の段階で発表」することになり、5月25日から運用が始まりました。
 
これにより、従来より最大で30分早く情報が発表されることになったとのこと。
 
昨今の気象予測精度の向上によって、こうした改善が図られていることを歓迎する一方、気をつけねばならないのは予測を信じ過ぎること。
 
今日から明日に掛けて日本列島を襲う大雨。
 
「自分のところは大丈夫」(こうした心理を「正常性バイアス」と呼ぶ)と思わず、線状降水帯が少しでもズレればたちまち「大災害のリスクがある」との危機意識を高め、お過ごしいただけますようお願いいたします。
 
※そういっている間に敦賀市にも「大雨情報(土砂災害)」が発表されましたので、皆様ご留意を。