「二項対立論議」から生まれるもの無し

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昨日、ニュース速報でも流れた、同性婚などをめぐる差別的な発言をした岸田首相秘書官の荒井勝喜氏が更迭された問題について。
 
「多様性が尊重され、生き生きとした人生を享受できる共生社会に向け、さまざまな声を受け止め、取り組んでいく」
 
出張先の福井県坂井市で、記者団から更迭に関して問われた岸田首相は、こう強調したそう。
 
これを受け、野党幹部の一部では、首相の任命責任に加え、共生社会の構築に向けた政権の本気度を国会審議で質していくなど、攻勢を強める姿勢を強調したとあり、来年度予算案審議などへの影響が危惧されるところです。
 
一方、国民民主党の玉木雄一郎代表は会見で、「言語道断で更迭は当然だと思う」と指摘したうえで、「予算委員会などでこの問題一色になることを懸念している。国会の中では政策論議をしっかり進めていくことが大切だ」との考えを述べました。
 
喫緊の課題山積のなか、与野党で足の引っ張り合いをしている時間はないことから、まさに「対決より解決」で、真に日本が前に進むための議論をお願いする次第です。
 
最近では、与党側が少子化対策、子育て支援に前向きな姿勢を見せていることも睨み、防衛費増大より少子化対策の方が先だという野党もありますが、私は、いずれも国家の行末を左右する待ったなしの課題であることからすれば、いかに両者を成立させるかに叡知を結集することこそ国会の役割ではないかと考えるところです。
 
なお、防衛費に関して国民民主党は、国民に増税を求めずとも実現可能との考えであり、今後の論戦に注目いただければと思います。
 
こうして「防衛費か少子化対策か」で思うのは「原子力か再エネか」の二項対立論議。
 
後者に関して、私は以前から「一日も早く脱するべき」と主張していますが、その理由は「不毛」だから。
 
この更迭問題然り、国民から見て、不毛の論議と映らない国会運営を重ねてお願いする次第です。
 

【昨朝の野坂山。このような清廉で心の拠り所となる存在こそ、今の政治に求められていることかと(自身に対する戒めの意味も込め)。】