風力発電事業に係る市環境審議会を傍聴

エネルギー ブログ

一言の影響は世界中に。
 
森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの発言は波紋を呼び、国際的にも批判を受ける始末になっています。
 
国際オリンピック委員会(IOC)はと言えば既に、森会長自身が発言を撤回し謝罪したことを受けて「この問題は決着した」との声明を発表していますが、この火種が大きくならないことを願うところです。
 
森会長は言わずと知れた、お隣石川県出身の総理大臣経験者な訳ですが、総理就任中も「日本は天皇を中心とした神の国」、選挙前には「無党派層は寝ていてくれればいい」など、失言の多さは随一。
 
史上最もマスコミに叩かれた総理とも揶揄される存在。
 
昨日、記者への質問に対しても「粗大ゴミなら掃いてもらえばいい」と不敵に笑みを浮かべる姿は、当時そのままといったところでしょうか。
 
批判はせず、森会長の姿から我がフリ直すだけでありますが、どうか会長には、シドニーオリンピック女子マラソンで優勝した高橋尚子選手に、陸上競技での日本女子選手初の金メダルを獲得したとして国民栄誉賞を与えた、あの時の気持ちを思い返し、対応にあたっていただきたく存じます。
(とすれば、あのような発言は出ないとの意味です)
 
さて、昨晩は消防庁舎講堂で開催された、令和2年度第4回となる敦賀市環境審議会を傍聴してまいりました。
 
この日は、敦賀市周辺で計画されている3つの風力発電事業のうち、(仮称)美浜新庄ウィンドファーム発電事業と(仮称)福井藤倉山風力発電事業の「環境影響評価方法書」に関する事業者からの説明と委員からの質疑が行われました。
 

 
以前にも本審議会を傍聴しているのですが、その時は「環境影響評価配慮書」に関するものでしたので、今回はステップを一歩進め議論されたこととなります。
 
発電事業を行うまでには、法に基づく「環境影響評価」を行う訳ですが、この評価は別名「環境アセスメント」と呼ばれ、事業が環境保全に十分配慮して行われることを目的とし、開発事業の内容を決めるにあたって、環境にどのような影響を及ぼすかについて、あらかじめ事業者自らが調査、予測、評価を行うものです。
 
また、評価は調査の範囲の設定はもとより、項目も大気、水質、騒音、動物、植物などへの影響まで多岐に亘るため、3〜5年の十分な期間を掛けて進められます。
 

【環境影響評価の流れ(敦賀市環境審議会事務局資料より抜粋)】
 
審議会では、事務局より環境影響評価制度について説明の後、事業者である(株)グリーンパワーインベストメント、JR東日本エネルギー開発(株)から事業概要と方法書の中身についてプレゼン形式で説明が行われましたが、その内容は大変分かりやすいものでした。
 
委員会からも質疑も活発とは行かないまでも多数挙げられ、公募委員として出席されていた会社の大先輩も事前調査のうえで熱心に質問されている姿が頼もしく(上から目線ですみません)、ご活躍されていることを嬉しく感じた次第です。
 
今後、審議会においては、昨日の意見を踏まえつつ、市長への答申案作成に入ることとなります。
 
また、2月16日(火)18時45分からは、残る(仮称)鉢伏山風力発電事業について同様の内容にて審議会が開催されます。
 
比率を高めていこうと全国各地で進む再生可能エネルギー事業でありますが、大切な自然環境に影響が無いよう開発することは、原子力や火力、水力など既存の発電設備と同じこと。
 
そうした観点から、我がまち敦賀の周辺で計画されるこの3つの風力発電事業に関しては、より丁寧に且つ慎重に事業が進められるべきとの視点をもって、今後も可能な限り傍聴をし、審議の状況を見守っていきたいと考えます。