関西電力高浜発電所1、2号機の再稼働に向けて

ブログ 原子力

昨日は124年ぶりに2月2日の節分ということで、我が家の食卓にも恵方巻きが並びました。
 
南南東の方向も適当、二口も食べれば会話に戻るという、お決まりを軽んじた食べ方では叱られるかもしれませんが、節分の雰囲気を味わいました。
 
また、これは西日本特有の風習のようですが、我が家では「イワシ」も。
 
イワシの語源は「弱し」や「卑し(いやし)」と言われ、さらに臭いが強い魚ということから、節分にイワシを食べることで、体内の「陰の気を消す」「邪気を払う」という意味合いに加え、寒い時期に無病息災の儀式として栄養価の高いイワシを食べることが定着したと考えられているのだそう。
 
風習は全国各地で様々なれど、先人がこうして古くから意味合いをもって継承されてきたことであり、大切にしていきたいと思うところであります。
 
さて、昨日も緊急事態宣言の10都府県での延長や特措法の国会審議、ワクチン接種などコロナ関係の話題は尽きない訳でありますが、地元福井県においては、関西電力高浜発電所1、2号機の再稼働を巡り、野瀬高浜町長が杉本福井県知事に対し、町として同意したことを報告したとのニュースが一番大きく取り上げられました。
 
本件に関する経過や再稼働が持つ意味合いなどについては、1月29日の「やまたけブログ」に自身の考えを記載しておりますので、そちらをご覧いただければと思いますが、昨日は野瀬町長が、「町として再稼働の判断に至る要件を確認した結果、同意を決断した。知事は立地する町の判断も再稼働の要素としているので、今後判断して欲しい」と述べたのに対し、杉本知事からは「原子力発電所が立地する町としての考えとして受け止める」と述べるに留め、県としては慎重に判断する姿勢を改めて示した形となりました。
 
また、面会後、杉本知事は、県が関西電力に求めている使用済み核燃料の県外搬出先の提示に関し、「これまでに(関電からの)新しい報告はない。現状では再稼働の議論に入る状況にはないという考えは変わらない」と述べ、ここでも候補地を示すことが前提だとする考えを改めて強調されました。
 
一方、野瀬町長は、県と町でそれぞれの立ち位置があり、再稼働への要件が変わるのもやむを得ないとの認識を示しつつ、「使用済み核燃料のプールが満杯になった時の対応を今この段階で考える必要はないのかもしれない。今後、国や事業者の動きを注視するとともに、町としては中間貯蔵施設について幅広く考えたい」と述べられています。
 
再稼働すれば40年超えプラントとして国内初となるという、ある種特殊性をもった判断に対し、立地町としてこれまでひとつつづつ丁寧に議論を重ね、ここまでプロセスを踏んでこられた野瀬町長を始め高浜町の皆さんには敬意を表するところであり、私としては以前に述べているよう、我が国のエネルギー事情も視野に入れた広義な意味合いをもってすれば早期に再稼働していくべきとの考えであり、そうした県の判断を望むことに変わりありません。
 
再稼働に向けた議論がされるであろう福井県議会は2月16日に開会となりますので、しかと注視していきたいと思います。
 
今日は立春。
 
暦の上では春が始まる日となります。
 
運転停止から約10年、再び原子力発電によって社会に貢献していくとの思いのもと、数知れずの困難や苦労を現場一丸となって乗り越えここまで来た関西電力高浜発電所で働くすべての皆さんにとって、再稼働はまさに心待ちにする「春」を意味するものと思います。
 
厳しい北陸の冬の終わりとともに、高浜発電所に春が訪れることを切に期待するものであります。
 

【常宮神社に咲くロウバイ。節分を過ぎた時期からぎやかに咲く花に「春はもう少し」と励まされる気がします。】