嶺南全体がひとつになって取り組むためには

ブログ まちづくり

このブログでも度々ご紹介している「嶺南未来構想会議」。
 
嶺南の将来構想を考えてみようと集まった嶺南6市町の議員と行政職員の有志の会ですが、この約10ヶ月、行動あるのみで活動を続けてきており、自らの会合を始め、まずは「知ること」と6市町の総合計画をヒヤリングに各役所に伺ったり、まちづくり団体の皆さん等に将来構想案をプレゼンしたりする中で、様々な気づきやご意見なども頂戴してきたところ。
 
昨日は「知ること」の一環で、「福井県嶺南振興局」、「嶺南広域行政組合」にお伺いし、それぞれの役割や事業の詳細についてお伺いすることができました。
 
嶺南振興局さんにおいては、県の総合出先機関という役割を持ちつつ、福井県長期ビジョンでも「若狭リフレッシュエリア構想」や「嶺南Eコースト計画」にあるよう、杉本知事ご自身も「嶺南はポテンシャルが高い地域」として施策を掲げていることも踏まえ、文字通り嶺南の振興(盛り上げ)に向け、局長権限予算も付加し各市町とも連携し取り組みを進めているとのこと。
 
意見交換する中で、6市町に「横串」を通していくことも振興局の役割であるとの言葉が印象に残りました。
 

 
また、嶺南広域行政組合さんにおかれては、元々はJR小浜線の電化計画を契機として、当時「鉄道整備促進基金の設置管理業務」を共同処理すべきとして設立された背景の中で、嶺南地域の公共交通機関の利用促進や有害鳥獣処理施設の管理、地域の活性化推進などの事務を遂行されており、こちらは法の位置付け的にも6市町で共同処理すべき事業を進めていく役割。
 
ここでは、6市町の声も踏まえつつ、「点を線」で結び、嶺南全体が一緒になって取り組めることもやっていければとの言葉がありました。
 

 
それぞれ詳細な事業内容もお聞きし、質疑等もさせていただく中で大変多くのことを知ることができ、自分自身の理解も深まった訳ですが、これまで6市町を回らせていただく中で行政サイドの皆さんと思いを共有できた「嶺南全体で何かやっていかなければならない」、「やっていきたい」との思いはここでも同様に確認することができました(振興局さん、広域行政組合さんは、それが役割でもあるとはいえ・・・)。
 
北陸新幹線敦賀開業、その先の小浜開業はもちろん視野に入れつつ、コロナ禍によってリモートワークやサテライトオフィスなどで田舎に目が向けられようと、根っこにあるのは人口減少社会であることからすれば、約13万人の嶺南各市町同士で競い合ったり、パイを奪い合うのではなく、エリアとして人を呼び込むことや(定住・交流問わず)、行政事務の共同化により人的にも財政的にも効率化を図ることは極めて重要なことと考える次第。
 
行政の皆さんからすれば「そんなことは分かってる」ということかと思いますが、では何故二の足を踏むのかというと、そこには各市町の壁、市町内でも各部局間の壁があるからということに他ならないと、ここまでのヒヤリングの中で肌感覚として感じているところ。
 
首長さんもそれぞれお考えがある中で誰が音頭取りするのかや負担金割合(財源)はどうするのかなどが絡んでくれば、これは知恵の輪を解くような難解なことかもしれませんが、近い将来そうしたことが必ず課題になってくることを思えば、今からあちこちにある壁を少しずつ低くしていく(ぶっ壊すなどと乱暴なことは言いません)ことが重要なことと考えます。
 
ではどうして実現していくのかといえば、嶺南未来構想会議自体がそうであるように、まず必要なことは「人も地域も、互いを知り、つながる」ということに尽きるのかと。
 
言い換えると「互いの良いところ」を知れば、連携や期待する相乗効果を必然的に考えるようになるのではと考えるところです。
 
「敦賀市議なんだから、まずは自分のまちのことをしっかりやれ」とのお叱りもあろうかと思いますが、「他利は自利」とも言いますし、嶺南全体が発展することは敦賀の発展ともイコールな訳ですのでその点はご容赦いただき、敦賀のことに嶺南のことを重ね合わせて、引き続き「つなぐ」ことの重要性をもって活動にあたりたいと考えます。