「二級河川笙の川整備促進協議会」令和5年度定例総会が開催される

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連日発表される「熱中症警戒アラート」。
 
環境省と気象庁は、本日5日も福井県において熱中症のリスクが特に高まるとして発表していますが、今日の敦賀の予想最高気温は何と「37度」。
 
不要不急の外出を避けるのが一番ですが、外出される方は、こまめな水分補給で熱中症対策を徹底していきましょう。
 
さて、こうして雨が降らない日が続く中ではありますが、これからの台風シーズン、ひとたび大雨が降った際の災害リスクは「笙の川」。
 
福井県を襲った豪雨からちょうど1年となった昨日は、「二級河川笙の川整備促進協議会」の令和5年度定例総会が市役所講堂にて開催されました。
 
同協議会の会長である米澤敦賀市長からのご挨拶の後、第1部の総会では、令和4年度事業や決算の報告、令和5年度事業計画ならびに収支予算、さらには要望決議案を承認、第2部では、福井県嶺南振興局 敦賀土木事務所より「笙の川広域河川改修」関連事業の進捗等に関する説明がありました。
 
笙の川の整備に関しては、平成27年度に事業着手されて以降、令和12年度までの事業計画が示され、事業が少しづつ進捗していますが、令和5年度から「大規模特定河川事業」に採択されたことは大変大きな進展であるとともに、迅速且つ着実な整備にさらなる期待を寄せるところ。
 
敦賀土木事務所からの説明では、河口から木の芽川合流点、さらには黒河川合流点までの3.3kmを改修区間とし、令和4年度は河口掘削工事を実施。
 
令和5年度は、松島橋から松原橋右岸の堤防補強工事(護岸の矢板補強)、松島橋の架け替えに向けた下部工、松原橋の下部補強工を実施している旨の説明がありました。
 
計画に基づき、着実に工事を進めていただくことはもとより、優先度が高いとして「大規模特定河川事業」に採択されたことにより、今後の対策工事の進捗が加速することを期待するところです。
 


【第2部で配布された説明資料を掲載いたします】
 
なお、2020年8月7日に西公民館で開催された、敦賀土木事務所主催による「笙の川河川改修工事にかかる説明会」では、笙の川の河川整備については、福井県が作成した大方針「笙の川水系河川整備基本方針」(平成20年7月)、これを受けた「笙の川水系河川整備計画」(平成21年1月)があり、
 
◉河川整備事業は、既に着手済みの部分を含め、平成27年から令和12年までの期間(予定)で行われる。
◉現時点での総工費は約45億円。
◉整備計画のグレードを示す「治水安全度」は、現在の1/10(10年に1回発生する想定)から計画を1/50とする。
◉これに伴い、流量や想定降雨量は、1/10の場合が、流量470m3/s、降雨量150mm/日、1/50の場合が950m3/s、200mm/日となる。
◉事業区間は、河口から木の芽川合流点までの1,600m。
◉改修方法としては、すべての範囲(1,600m)の河床掘削、護岸補強(両岸2,260m)、橋梁改築(松島橋、松原橋、来迎寺橋)、堤防嵩上げ(両岸1,020m)。
◉松島橋(一番河口側)においては、松原側からストレートで渡れるよう位置変更をするとともに、橋脚を5から2に削減し、漂流物によるダム化(堰き止めてしまうこと)を防ぐ対策も行う。
 
との内容が示されているところ。
 
もちろん、行政は住民の命と財産を守るため、リスクを可能な限り低減するためのハード対策を講じるべきでありますが、このことと併せて、「命を守る」ためには、発生し得る災害リスクを共有し、住民側もハザードマップなどを活用して、情報伝達のあり方や避難方法、避難所の把握など、早期に安全に避難出来る状態にしておくことが極めて重要なことと考えます。
 
想定される自然災害リスクに対し、「自分は大丈夫」の気持ちを捨てて備える。
 
本総会を通じ、災害対策の基本を思い返すとともに、関係者一同で認識を共有する機会になったと感じた次第です。