食欲の秋か芸術の秋か

ブログ まちづくり

雨足も止んだ昨日、県内各地では様々な催し物が開催。
地元の粟野公民館に足を運ぶと、本日からの粟野文化展開催に向け、書道、水墨画、トールペイントなどの各クラブに所属する多くの方が集い、設営や作品展示の準備をされていました。
研鑽を重ねた皆さんの作品を今日は拝見させていただきたいと思います。

そして、私はというと、公務がない休日を有意義に過ごすべく悩んだのは、「御食国(みけつくに)」小浜で開催されている「食のまつり」か鯖江サンドーム福井で開催されている「テオ・ヤンセン展」か。

結果、以前よりTVコマーシャルで見て大変興味があったのと、開催期間が今日までということが決め手となり、「テオ・ヤンセン展」に行ってまいりました。

サンドーム福井内の展示状況

現在のレオナルド・ダ・ヴィンチと呼ばれるオランダのアーティスト、テオ・ヤンセン氏が制作する「ストランド・ビースト(砂浜の生命体)」は、風を受けて生きているように動くアート作品であり、世界的にも高い評価を受けているもの。

芸術家の発想力と思考回路は私には理解し兼ねる訳ですが、ヤンセン氏がこの作品を作る切っ掛けとなったのは、故国オランダの海面上昇問題を解決するため、作者が没したとしても自立して砂浜で生き延びることが出来るよう、物理工学を駆使して様々な環境に適応するシステムとし、芸術と科学という既存のカテゴリーを結び付け、新たな可能性を私たちに示しているとのこと。

現に会場には、同氏の作品が15店が展示され、うち2体は、福井が誇る「越前和紙」を帆に使用した、世界初の伝統工芸とのコラボ作品であり、子どもから大人まで興味深々で見入り、手に触れていました。

帆に越前和紙を使用したコラボ作品(すべてハンドメイド)」
蛇のように動く大型作品

実際に風を送り機体が動くデモンストレーションもあり、本当に生きているような動きは、まさに作者が意図する「生命体」であり、芸術と科学の見事なマッチングを感じることが出来ました。

会場で聞くと、ヤンセン氏はこの作品を世界中に広めるため、同じ会場では2度と展示することがないとのことで、福井での展示は本当に今日が最後。
興味のある方は、是非このチャンスを逃さずに。。。

食に文化、芸術、スポーツ。
興味の赴くままに楽しむ「秋」ですね。