敦賀の水道は、資源も人も「貴重な宝」

ブログ 防災

秋晴れが戻った昨日の敦賀。
 
朝夕はめっきり涼しくなったというのに、まだ半袖短パンで寝ている私が言うのも何ですが、皆さまにおかれましては体調管理に十分ご留意のうえお過ごしくださいませ。
 
さて、昨日は「世界は熾烈なエネルギー獲得競争だ」と書きましたが、同じ分野の話しで、13日に国際エネルギー機関(IEA)が公表した世界エネルギー見通しで、脱炭素に向けては年間4兆ドル(約450兆円)の投資が必要との見解が示されました。
 
現状の3倍以上にあたる投資水準にあたるそうで、再生可能エネルギーや水素などへの投資を加速させる必要性を説き、先進国を中心に脱炭素への投資が増える一方、新型コロナウイルス禍の経済対策(エネルギー需要増)として石炭火力発電所が建設されるほか、中国など新興国を中心に石炭の利用が増えるなど逆行する動きもあり、IEAは2021年の排出量の増加幅はリーマンショックの際に次いで過去2番目の大きさになると見ているそう。
 
目標としての脱炭素は理解するものの、ここでもやはり背に腹を変えられない、低廉で安定した電力供給をいかに確保するかこそ、真の世界の潮流であると認識しておきたいと思います。
 
こうして、どちらかと言えば経済的需要との見方をしてしまいがちですが、そもそも電力は人々の生活に関わるラインラインであり、無くてはならないもの。
 
また、同じライフラインで重要なのは「水」でありますが、先般、市役所にお勤めの方が投稿されたFacebookにて、今月3日、和歌山市で水道用の橋の一部が崩落して大規模な断水が発生した件を受けて、敦賀市の職員2名が給水活動を支援するため現地に派遣されていることを知りましたが、その後任務を終えて帰敦し、13日には敦賀市長に活動の成果を報告したとの新聞記事がありました。
 
Facebookでは、応援給水に派遣されたのは、上水道課の職員2人と給水車ということで、当時断水は解消しましたものの飲用には使えない状況であることを踏まえ、15日まで応援給水の予定とありましたが、既に帰敦されたところを見ると、予定より早く飲用可のレベルにまで復旧されたことと推察するところです。
 

【現地で災害復旧対応にあたる敦賀市上水道課の職員さんと給水車(上記のFacebook投稿より)】
 
別のニュースでは、和歌山市の断水は、約6万戸が影響を受ける大規模なものとなる中、敦賀市から派遣のお二人は、4日間に亘って和歌山市内の4つの小中学校で給水活動を行い、水を求めて集まる大勢の市民への対応を行ったとしたうえで、水を入れる容器を持っていない市民が多かったため繰り返し使用できるポリエチレン製の「応急給水袋」が非常に役立ったことなどを報告されました。
 
また、現地の市民からの感謝の言葉を励みに活動を続けたことなども伝えていました。
 
現地に派遣された敦賀市上水道課の課長補佐は「今回の活動を通して、敦賀市でも老朽化した水道管への対策に取り組んでいくことが改めて大事だと感じました」と話したとありました。
 
市長からは「給水支援お疲れ様でした。ゆっくり体を休めてください。」との労いの言葉が贈られたともあり、私も全く同感。
 
こうして、敦賀でのご経験と技術を生かし、重要なライフライン復旧に寄与されたことを労うとともに、一市民としても大変誇りに思うところです。
 
ちなみに、敦賀の水道事業に関しては、過去に私もブログ掲載しており、一言でいえば「敦賀の水は安価で安心、貴重な宝(財産・資源)」でありますので、関心ある方はぜひ、以下リンクからお読みいただければと存じます。
 
 →→→国民の生命を守る「自衛隊」と「水道事業」(2020年2月16日ブログ)
 
 →→→考えを知ってもらうために【敦賀市水道事業給水条例の一部改正】に対する討論全文(2020年3月27日ブログ)
 
 →→→令和3年10月より上下水道料金改定。使用者公平負担の原則に則り、何卒ご理解を。(2021年8月23日ブログ)
 
なお、最後の課長補佐の言葉にあった「水道管の老朽化」に関しては、全国の自治体に共通する課題といえ、ここ敦賀市においても2020年に策定された「敦賀市新水道ビジョン」の中に以下のように記載されています。
 
◉施設の耐震化
基幹管路(給水上、重要な役割を果たす管路)の耐震適合率(耐震管に加え、良い地盤に布設された比較的耐震性が高い管路を含めた耐震化の指標)は、平成27年度で59.8%(全国平均37.2%)となっていましたが、簡易水道事業の統合により分母となる管路の延長が増えたことで33.2%となり、また、大規模地震を踏まえた布設地盤の見直しにより、平成28年度には 18.0%となりました。
現状では、市街地部に液状化の危険度の高いエリアが広範囲に及ぶ一方で、市内全域に非耐震管が布設されており、中でも強度の低い塩化ビニル管等の老朽管が多く残っています。
今後は「施設耐震化計画」に基づき、災害時に重要となる病院等の施設など、給水の優先度が高い施設への配水管について、塩化ビニル管や老朽管から耐震性能を有するダクタイル鋳鉄管等に布設替えすることが課題です。
 
とこのように、大規模地震にも備えた耐震化が重要とあり、こうした事業を行うためにはもちろん相応の費用が掛かる訳ですが、先に述べた祖先から脈々と大切に継承されてきた「貴重な宝」を後世に引き継いでいくためにも、使用者公平負担の原則に基づき、ご理解とご協力をお願いいたしたく存じます。
 
最後になりますが、facebook投稿には続きがあり、上水道課の職員さんが日本水道協会で「直送ポンプを用いた施設配合」と題し、増圧ポンプ設置による送水ポンプ場及び貯水池の廃止により、統廃合を行わなかった場合と比較し、建設改良費で2億円以上の削減、運転維持管理は年間200万円以上の削減となり、経営面で大きなメリットを生むことが出来たと研究発表したところ、高評価され機関新聞にも掲載されたとありました。
 
先人たちが知恵と工夫で守ってこられた「安くて美味しい敦賀の水」、そしてこの「水道マンスピリット」(私が勝手に呼称)は、こうして現役世代にも引き継がれていることを嬉しく、そして頼もしく感じた次第です。
 
災害時はもとより、生死に関わるライフラインは何と言っても「水と電気」。
 
そのライフラインを守る「電力マン」の一員として「水道マン」にエールを送るとともに、分野は違えど互いに切磋琢磨をし、より安心で安全な環境づくりに貢献出来ればと考え、本日のブログを閉じさせていただきます。