より実効性を高めた「市議会BCP」に向けて

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台風2号と前線により、全国的に大雨となった昨日。
 
とりわけ、四国や近畿、東海、甲信越、関東の太平洋沿岸部を中心に「線状降水帯」が発生し、各地で河川の氾濫や土砂崩れ、さらには流域住民に「警戒レベル5」の避難情報「緊急安全確保」が出されたほか、東海道新幹線を始め、交通機関にも運休や通行止めが相次ぐなど、大きな影響を及ぼすこととなりました。
 
今も関東地域で、氾濫に警戒を要する河川が発生するところですが、最小限の被害で前線が通過することを願う次第です。
 
福井県内では13市町に大雨警報が出され、勝山市では一時、高齢者等避難を市内全10地区に発令するなど心配されたところですが、その後雨足は緩み、福井地方気象台は22時15分にすべての大雨警報を解除しました。
 
敦賀市において最も警戒すべきは、中心部を流れる「笙の川」であり、昨日も水位上昇に注視をしつつ、昨年8月の豪雨で目の当たりにした東浦地区の河川が気になり、足を運んだところ。
 
午後の時点で雨は強く降ったり弱まったりと、予報においても大事に至ることはないとの判断ができた訳ですが、実際、大比田地区を流れる「大川」に行ってみると、水位こそ低いものの、まさに滝を打ったような勢いで流れていることに驚きました。
 
この雨量でこの勢いとなるのは、谷から海までほぼ直滑降の流形にもあると思いましたが、「土石流指定河川」ともなっている川だけに特段の留意が必要と、改めて感じた次第です。
 

【土石流指定河川「大川」の流れ。上流の国道8号線、下流の「しおかぜライン」とは直交する関係にあります。】
 
また、昨年8月には、上流の大きな岩石が浜にまで流れ出た杉津(すいず)の河川も同様、集落内でカーブする流形と相まって、非常に流速が速まっていたことを確認することができました。
 
「これぐらい降ったらこうなる」とイメージできることは、地元の方の経験則から来る大事なことですが、私自身、昨日見た光景と感じたことをインプットしておきたいと思います。
 
さて、指揮を司る市においては、午前8時30分に敦賀市災害対策連絡室を設置。
 
以降の降雨予測などをもとに、雨が強まることはないとの判断から、14時30分に開催した第3回災害対策連絡室会議の終了をもって、連絡室を廃止しました。
 
なお、市議会においては、本年3月に「敦賀市議会BCP※(業務継続計画)」を策定したところですが、今回はこれに基づく具体的な対応はありませんでした。
 
※BCP::Business Continuity Plan(業務継続計画)。災害や事故など不測 の事態を想定し、業務継続の視点から対応策をまとめたもの。
 
このBCPは、目的を「敦賀市内で大規模災害等の緊急事態が発生した際に、市民の生命、身体及び財産を保護し、並びに市民生活の平穏を確保するため、総合的かつ機動的な活動が図られるよう、敦賀市議会及び議員がどのように対応すべきか、共通の認識を持ち、議会としての体制の整備を行うもの」に置くもの。
 
災害発生直後から、議会機能を概ね平常に運用できるまでの期間を想定し、当該期間における議会・議員等の役割や具体的な組織等について定めるものですが、昨日あのまま市が災害対策本部を設置していたら、議会としてどういう対応をとっていたか。
 
例えば、議会として「対策会議」を設置する場合、「議会は、災害時において、災害初期から議会機能を的確に維持するため市本部の設置後、議長の判断により速やかに対策会議を設置し、災害対応に当たるものとする。」とあります。
 
つまりは、初動判断において「市の災害対策本部設置=議会の対策会議設置」となっていないところがポイントであり、では「議長の判断」は何をもってされるのか明文化されていないため、実際に機能させるためには、昨日のような事象を捉えつつ、さらなるシュミレーションや訓練が必要と感じたところです。
 
災害対策に関しては「備えあれば憂いなし」と言いますが、計画があることは「備え」の第一歩に過ぎません。
 
より実効性を高めた「地域防災計画」にと思い、市に意見提起するのと同様、自ら設置した「議会BCP」に関しても、策定議論に加わった議員の一人として、今後建設的に意見していきたいと思います。

「正常性バイアス」を捨てて大雨に注意を

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昨朝、散歩の途中で出会った「紫陽花」。
 
いつの間にか満開間近となった紫陽花ですが、ちょうど6月に入ったこともあり、野坂山をバックに咲く姿は、どこか「主役は自分」とでも言っているよう。
 
ちょうど道端をアマガエルが横切る偶然もあり、梅雨入りが近いことを体感した次第です。
 

【野坂山をバックに咲く紫陽花】
 
自身のinstagramでは、「こうした季節限定の自然、景色を楽しみながら過ごしたい」と投稿したものの、今日はそうも言っていられない模様です。
 
既にご承知置きのとおり、大型の台風2号は2日にかけて沖縄本島地方にかなり接近する見込みで、台風周辺の湿った空気の影響で梅雨前線の活動が活発になるため、3日にかけて西日本と東日本の広い範囲で大雨のおそれがあるとのこと。
 
特に中国地方と四国では2日の午前中から「線状降水帯」が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があると注意を呼び掛けています。
 
ウェザーニュースの予想積算雨量(6月1日夕〜3日昼)を見ると、局地的に300ミリ以上に達する地域があることに加え、西日本、東日本の各地で総雨量100ミリ以上となる予報となっており、予断を許さない状況となっています。
 

【3日昼までの予想積算雨量(ウェザーニュースより引用)】
 
大雨に関しては、昨年9月には福井を襲った豪雨がありましたが、「線状降水帯」が少しでもズレていたら敦賀でも大災害になっていた可能性があったと肝を冷やしたことを思い出すところです。
 
この「線状降水帯」を踏まえた災害対策に関して私は、豪雨直後の昨年9月定例会において、「危機対策関連の職員を招集する基準(第一配備)に記録的短時間大雨情報を加えるべき」と意見したところ、市では、令和5年2月に開催した防災会議にて、「敦賀市地域防災計画」における「※市の配備体制の基準」を「(災害対策連絡室を置く第1配備について)本市に記録的短時間大雨情報又は土砂災害警戒情報が発表されたとき」に見直されました。
 
※第3章 災害応急対策計画 第1節 応急活動体制計画による
 
この意見の意図するところは、自然災害に対しては、何をおいても「初動」が重要であり、その指揮を司る市の対応を少しでも早めるべきということでしたが、こうして趣旨を汲んで見直しいただいたことに感謝する次第です。
 
また最近では気象庁が、「線状降水帯」が発生し、災害の危険度が高まったことを伝える情報について、運用の基準を変更して「実際に発生が確認される前の予測の段階で発表」することになり、5月25日から運用が始まりました。
 
これにより、従来より最大で30分早く情報が発表されることになったとのこと。
 
昨今の気象予測精度の向上によって、こうした改善が図られていることを歓迎する一方、気をつけねばならないのは予測を信じ過ぎること。
 
今日から明日に掛けて日本列島を襲う大雨。
 
「自分のところは大丈夫」(こうした心理を「正常性バイアス」と呼ぶ)と思わず、線状降水帯が少しでもズレればたちまち「大災害のリスクがある」との危機意識を高め、お過ごしいただけますようお願いいたします。
 
※そういっている間に敦賀市にも「大雨情報(土砂災害)」が発表されましたので、皆様ご留意を。

雨ニモマケズ 風ニモマケズ

ブログ 活動報告 防犯/防災

「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」で始まるのは、かの宮沢賢治の詩ですが、昨朝はそんな言葉を胸でつぶやきながらの街頭活動。
 
時折強い雨が降る天気でしたが、人間とは不思議なもの。
 
月曜の朝は、天気に関係なく「やる」と決めているため、苦に思うことはまったくありませんでした。
 
また、カッパを着て演説していると、同じく雨の中を自転車で、カッパ通学する高校生たちとアイコンタクトで妙な親近感が生まれたり。
 
まだまだ始めて1ヶ月で偉そうなことは言えませんが、こうして街頭に立つことで、中高生を含め、市民の皆さんに少しでも何かお伝えできればと思います。
 

【カッパを着用しての街頭活動。相棒のこくみんうさぎにも雨対策しなくては…。】
 
さて、天気に関しては昨日までに、沖縄・奄美と九州北部、中国、四国、近畿、東海の各地で梅雨入りしたとの発表がありました。
 
大型で非常に強い台風2号が接近している影響で、平年に比べて梅雨入りが早まっているとのことで、近畿、東海で5月に梅雨入りするのは10年ぶりとありました。
 
まだ発表のない北陸地方ですが、この状況で進めば、平年の梅雨入り(6月11日頃)から早まるのは間違いなさそうですね。
 
ジメジメした梅雨を毛嫌いされる方は多いと思いますが、雨に濡れる紫陽花が見れるのはこの季節限り。
 
梅雨があってこそ、四季折々の日本ですので、季節の移り変わりをポジティブに楽しみたいと思います。
 
なお、とはいえ気になるのは台風。
 
最新の情報によれば、台風2号は31日から先島諸島の南海上を北上し、強い勢力で今週末の6月3日にかけて沖縄地方へかなり接近する見込みであり、台風接近より早く、強い雨に見舞われる可能性もあるとのこと。
 
この点に関しては「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」の気持ちだけではどうにもなりませんので、情報をもとに十分警戒しておかねばと考える次第です。
 

【30日3時現在の台風情報(気象庁HPより)。この先の進路がどうなるかに注目です。】

永大産業(株)敦賀事業所にて大規模火災が発生

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昨日の午前中は、原電総連青年女性委員会が社会貢献活動として毎年実施している、シンボルロードモニュメントのクリーンアップに参加しました。
 
このシンボルロードモニュメントとは、敦賀港開港100周年を記念して1999年に敦賀駅前から氣比神宮までの通り沿いに設置されたもので、「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」のモニュメント28体はまさに「科学都市」、「鉄道と港」のまち敦賀を表すもの。
 
実はこの活動、私が敦賀総支部長時代に始めたもので思い入れが深い訳ですが、こうして15年以上、若い世代が中心となって継承してくれていることを嬉しく感じた次第です。
 
年に一度ながら、敦賀を訪れる方が増えるゴールデンウィーク前後に行ってきたクリーンアップですが、今年は、昨年お亡くなりになった故松本零士先生への感謝も込めて皆で磨き上げました。
 
今後も敦賀のコンセプトを表すモニュメントとして輝き続けるよう、原電総連としても大切にしていきたいと思います。
 
さて、こうして活動に参加しつつ、朝から心配していたのが住宅資材などを製造する永大産業(株)敦賀事業所の工場で発生した建物火災。
 
トンボメール(敦賀市防災メール)にて、6時30分頃に火災が発生し消防車が出場したとの報を受けて以降、お昼になっても鎮火したとの情報が来ず、大規模な火災であることは想定していたものの、結果、届いた火災終息報の鎮火時刻は同日23時15分。
 
福井新聞ONLINEによれば、鉄骨2階建ての工場1棟延べ約8700平方メートルのうち約6千平方メートルが燃え、約8時間半後に鎮圧状態になったとありました。
 

【白煙を上げる永大産業(株)敦賀事業所(福井新聞ONLINEより)】
 
そして、この火災により、男性3人がやけどを負い病院に搬送され、1名の方の死亡が確認されました。
 
ここに、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、心からお悔やみ申し上げます。
 
また、負傷された方々には心よりお見舞い申し上げます。
 
敦賀警察署や敦賀美方消防組合によると出火当時、工場では8人が作業していたほか、近隣住民からは「大きな爆発音がした」との声があることから、まずは出火原因の特定を待つものであります。
 
なお、これだけ大きな被害となったこと、とりわけ同じ職場で働く仲間の命が失われたことによる、社員の皆さんの動揺や不安は計り知れないものとお察しいたします。
 
こちらに関しては、日頃連携いただいている私として、また連合福井嶺南地域協議会としても、何らかの支援、フォローをしていかねばと考えます。
 
なお、会社側におかれては、何をおいても最優先すべき、社員の尊い命が失われるという災害が続けて起きた(本年2月にも所属従業員1名が同工場内で死亡)ことを最大限重く受け止め、原因の徹底追及、再発防止対策にあたっていただきたく存じます。
 
最後になりますが、長時間に亘り、懸命な消火、救助活動にあたられた敦賀美方消防組合の職員さんを始め、消防団、警察など各関係機関の皆様に心より感謝申し上げます。

大事に至らぬよう願う能登の雨

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ふたつの葬儀に参列した昨日。
 
帰宅後は、後回しにしていた身の回りのことをと、家の周りの草むしりを行いました。
 
雑草に関しては、「踏まれてもへこたれない」など、良い意味での「雑草魂」という言葉がありますが、家の裏手に回ると、いつの間にと思うほど繁殖した姿、抜こうとしても茎で切れて根っこまで抜けない雑草に手を焼いたところ。
 
この時ばかりは「雑草魂」を憎たらしいと思う反面、葬儀の後ということもあってか、強い生命力と生き残るための自然の知恵を感じた次第です。
 
そうして、一通り家の周りを片付け終わった途端に雨が降り出し、そのままゴールデンウィーク最終日は雨予報となっているところですが、その雨で気になるのはやはり、大きな地震があった石川県能登地方。
 
震度6強と震度5強の揺れを観測した石川県珠洲市では、建物の倒壊や断水など、生活に大きな支障が生じているニュースが流れるところ、6日夜遅くから8日までに多いところで200ミリを超える警報級の雨が降る見込みとありました。
 
この雨により、地震で地盤の緩んでいる地域では土砂災害の危険性が高まるとし、珠洲市では740世帯1630人を対象に避難指示を出すとともに避難所をこれまでの13ヶ所から20ヶ所に拡大するなど、市職員を始め、懸命に対応にあたる関係者の皆様に敬意を表する次第です。
 
また、この間も震度1ないしは2の地震は頻発しており、地域住民の皆さんの心配たるや図り知れませんが、引き続き大事に至ることのなきよう願うばかりであります。
 
なお、こうした自然災害に際して重要なのは、地域住民への正確で迅速な情報発信であることは言うまでもありませんが、珠洲市のホームページを見てみると、以下の情報連絡手段を備えられていました。
 
◉珠洲市防災行政無線
 平成6年度に運用を開始し、令和2年度にデジタル化を実施。11月9日から運用を開始。
◉屋外スピーカー
 市内76か所の屋外スピーカー及び20か所のモーターサイレンで災害の発生を迅速に伝える。
◉全国瞬時警報システム(J-ALERT)
◉防災行政無線テレホンサービス
 電話を利用して、聞き取りにくかった防災行政無線の放送内容をクリアな音声で聞くことができるサービス。
 防災行政無線で24時間以内に放送された内容(時報等を除く)を聞くことができる。
◉ケーブルテレビ
 ケーブルテレビの文字放送で、防災行政無線と同じ情報を配信。
◉登録制の電子メール
 災害情報等を登録制の電子メールで配信。
 登録すると、気象庁の気象情報(大雨警報や地震など)が届くほか、防災行政無線でお知らせする内容を配信している。
◉スマートフォンアプリ「Yahoo!防災速報」
 ヤフー株式会社が提供するスマートフォンアプリ「Yahoo!防災速報」に対して、珠洲市からの情報を配信。
◉LINEによる情報配信
 LINEを活用した情報配信により、「友だち」に追加することで情報を受け取ることができる。
 

【ケーブルテレビでの文字放送(珠洲市ホームページより引用)】
 
敦賀市と比べてみると、「LINE」以外はほぼ同じと認識するところですが、災害対策にゴールはないことから、他市町の事例を参考に、より広い年代、より多くの住民に、いち早く情報を届けるべく、効果的な方法を加えていければと考える次第です。
 
敦賀の雨は予報に反し、今は上がり、明るい空になってきました。
 
隣県、能登の雨も大事に至らぬよう、重ねて願って止みません。

石川県能登で最大震度6強の地震が発生

ブログ 防犯/防災

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5日、新型コロナウイルスを巡って2020年1月に宣言した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」、いわゆる「新型コロナ緊急事態宣言」を解除すると発表しました。
 
テドロス氏は、今月4日の新型コロナを巡る緊急事態宣言の継続の是非を定期的に協議する緊急委員会の冒頭、新型コロナの死者数の減少傾向が続いているとし、「非常に喜ばしい」と歓迎。
 
「大半の国で生活が『正常』に戻った」と述べていましたが、ワクチン普及や治療法の確立によって、新型コロナの新規感染者数や死者数が減少していることを考慮しての判断であり、日本における5類移行を前に、科学的根拠に基づく国際機関の方向性が示されたことは良かったものと受け止める次第です。
 
こうして、3年半にも及ぶ感染症との戦いに光明差すニュースが届くなか、二十四節気では、今日から「立夏」に入ります。
 
ゴールデンウィークの観光地の賑わいに加え、暦の上でも夏が始まり、世間も明るい雰囲気に向かうところでしたが一変、忘れた頃にやってくるのが「天災」。
 
昨日、14時42分ごろ、お隣の石川県能登で最大震度6強の地震が発生。
 
震源地は石川県能登地方で、北陸電力送配電管内での停電発生はなかったものの、落石による国道通行止め、北陸新幹線の運転見合わせなど、大型連休中の交通網に混乱をもたらしたほか、同県珠洲市の市街地では家屋や寺院が損壊し、宿泊施設も被害に遭うなどの状況となっています。
 

【地震発生時のスマホ速報画面(ウェザーニュースより)】
 
なお、直接の死因が地震によるものかは調査中とはしているものの、同市では、はしごで作業をしていた65歳の男性1人の死亡が確認されたとあり、心よりご冥福をお祈りする次第です。
 
地震発生を踏まえ気象庁は、石川県能登地方では「2年以上地震活動が続いており、当面継続すると考えられる」と指摘し、揺れの強かった地域では、今後1週間程度は最大震度6強程度の地震に注意するよう呼び掛けました。
 
また、今日は前線の影響で石川県では7日にかけて大雨になる恐れがあるとして、地震で揺れが大きかった地域では地盤が弱くなり、土砂災害の危険性が通常よりも高まっている可能性があると、同じく注意を呼び掛けています。
 
能登地方を始め、近隣地域にお住まいの皆様におかれては、続く余震で気の休まる時間がないかと存じますが、ご自身の安全を最優先に行動いただくとともに、大きな被害が発生しないことを心より願う次第です。
 
そして、隣県に住む私たちにとって大事なのは、「自分たちは大丈夫」との気持ちを捨てて備えること。
 
「天災は忘れた頃にやってくる」の言葉を、今一度噛み締めておきたいと思います。

危機管理の鉄則は「見逃し三振」をしないこと

ブログ 政治 防犯/防災

昨朝の辻立ちは、白木の「もんじゅ」手前にて。
 
前回この場所に立った時は、通りの両サイドに咲く桜が満開で「桜のトンネル」と称しましたが、昨日はすっかりピンクからグリーンに変わり、芽吹く新緑を爽やかに感じたところです。
 

【新緑の中の辻立ち。黄砂対策のため、昨日はマスク着用。】
 
毎度のことながら、早朝より一緒に立っていただいた原子力ユニオン役員の皆さん、ありがとうございました。
 
さて、ちょうど辻立ち中の午前8時頃あったのが、北朝鮮から発射されたミサイルが北海道周辺に落下する恐れがあるとして、政府が発令した「全国瞬時警報システム(Jアラート)」。
 
後に可能性がなくなったとして情報を訂正したことに対し、様々な声が挙げられる事態となったところ。
 
これに関する記事で、危機管理分野の有識者である福田充・日本大危機管理学部教授は、「空振り三振」はいいが、「見逃し三振」をしてはいけないというのが危機管理の鉄則だとしたうえで、Jアラートについても、ある程度の空振りはあり得るということを国民もメディアも理解しなければならないと述べています。
 
また、もっとも、訂正が続けば情報が「オオカミ少年」になりかねないため、政府は計算を間違ったプロセスも含め、訂正の中身を丁寧に国民に伝える必要がある。
 
さらには、北朝鮮は戦術核の開発と実戦配備に向けた動きを加速させており、実験から演習にフェーズ(段階)が移っている。ミサイル攻撃は奇襲が前提。次に発射されるミサイルは攻撃かもしれないという危機感を持ち、Jアラートが発令されたらどこへ避難したらいいのか。国民一人一人が真剣に考える時期に来ている。
 
と最後は、危機管理マインドを持つことの重要性を説いていました。
 
私もまったくその通りだと考えます。
 
周辺諸国との緊張感が一層高まるなか、「飛んでこなかったじゃないか」と政府を責める姿は、平和ボケの日本を象徴するように思え、そうした論調を形成するかの報道などにこそ危機感を覚えるところです。
 
かくいう私も、北海道周辺ということで、発令を知りながら辻立ちを続けていた訳ですが、これが北陸周辺の日本海にということであれば、即刻避難したことでしょう。
 
改めて、こうした事態に直面する日本において、福田教授が仰るよう、危機管理の鉄則は「見逃し三振」をしないことにあり、Jアラート発令の際はやはり、「非難」ではなく「避難」で対応せねばと認識した次第です。

東日本大震災から12年

ブログ 原子力 防犯/防災

今日は3月11日。
 
東日本大震災発生から12年目を迎えます。
 
まずもって、犠牲になられた1万5,900名(3月1日現在:警察庁調べ)に対し鎮魂の祈りを捧げるとともに、未だ発見されていない行方不明者2,523名(同警察庁調べ)ならびにご家族の皆様にお見舞い申し上げます。
 
大震災、そしてその後に発生した福島第一原子力発電所事故の記憶は決して「忘れてはならない」ものであることから、毎年このブログにも記載しているところ。
 
「忘れてはならない」と書きましたが、私自身にとっては「忘れられない」ものとなっているのが正直なところであり、震災当時、単身赴任で東京に勤務していた私にとって、人生で初めて体験する、立っていられないほどの突き上げと揺れの恐怖、発災後、事務所のあった千代田区神田のオフィス街をヘルメット姿の避難者が行列をなして歩く異様な光景は、今でも鮮明に思い出されるところです。
 
テレビに映し出された大津波と東北地方沿岸部の無残な姿は言うまでもありませんが、10日間、福島県南相馬市で活動した連合災害ボランティアにて目の当たりにした現実は、一生忘れることの出来ない衝撃的な記憶となっています。
 
そうした様々な思いが込み上げてくる「3.11」。
 
震災発生の午後2時46分には、こうした思いを胸に抱きつつ、静かに黙祷を捧げたいと思います。
 
こうした中、昨日は福島県富岡町の復興拠点が4月1日に避難指示が解除される見通しとなったとの報がありました。
 
新夜の森地区などを含む約390ヘクタールの避難指示を4月1日午前9時に解除することで合意。
 
今後、国の原子力災害対策本部で正式に決定されるとありましたが、町の復興が徐々に進むことを心より願うところです。
 
また、富岡町が誇るといえば夜ノ森の桜。
 
避難指示が解除される頃には見頃を迎える予定で、桜まつりも開催されるとのこと。
 
写真は、その夜ノ森の桜。
 
あの12年前も見事な満開を迎えていたであろうこの桜並木に、故郷に戻られる方はもちろんのこと、県内外から多くの人が訪れることを切に望む次第です。
 

【夜ノ森の桜並木。桜と重なる、命を懸けて散った故吉田所長(事故当時の福島第一原子力発電所所長)の思いも絶対に忘れてはならない。】

大雪に伴う「予防的措置」にご協力を

ブログ 防犯/防災

先ほどの【お知らせ】に記載しました通り、昨日は雪が降る中でしたが、町内の皆さんに「やまたけNEWS」を配布。
 
途中、玄関先で見事にすっ転ぶというハプニングもありましたが、皆さんも凹凸のないタイルに積もった雪は相当滑りますので、重心の下に足を置くなど、十分ご注意くださいませ。
 
降りしきる雪に加え、途中会話が弾んだりと、今朝の新聞折込みまでに町内すべてのお宅に届けられませんでしたので、今日も頑張って歩きたいと思います。
 
さて、今現在、大雪警報発報中の敦賀ですが、道路の関係でいけば、国道8号は1月29日午前0時30分から疋田交差点(福井県敦賀市)~塩津交差点(滋賀県長浜市)の区間が大雪のため上下線とも通行止め。
 
また、北陸道の木之本IC(滋賀県長浜市)~敦賀IC(福井県敦賀市)間、舞鶴若狭道の若狭美浜IC(福井県美浜町)~敦賀JCT(同県敦賀市)も28日23時15分から、上下線とも通行止めになっており、滋賀県と福井県を行き来する主要な道路が両方とも不通となっています。
 
国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所によれば、大雪に伴う予防的措置で、雪が収まり次第、集中除雪を行うとしていましたが、国道8号疋田交差点~塩津交差点に関しては、集中的な除雪作業が完了し、29日5時に通行止め解除となったとのこと。
 

【1月29日5時現在の通行止め実施区間(福井河川国道事務所HPより)】
 
夜を徹しての作業、監視対応と関係者の皆さんのご苦労に感謝申し上げる次第ですが、大規模な立ち往生、渋滞が発生した、先の新名神高速の状況を見れば、やはりこの「予防的措置」は混乱回避の観点から有効な策と受け止めるところです。
 
もちろん、この策を講ずるにあたっては、地域住民の皆さんを始め、とりわけ荷主企業・運送業者さんのご理解とご協力なくして成り立たない訳ですが、ひとたび大混乱が発生した際の影響を踏まえ、皆で協力し合い、未然防止に努められればと思います。
 
外を見るとまた、積もりそうな雪が降っています。
 
本日は、不要不急の外出を控えるとともに、雪かきの際のギックリ腰などにも十分ご注意のうえお過ごしくださいませ。

嶺南と嶺北を結ぶ道路すべての通行止めを「解除」

ブログ 防犯/防災

日本列島を襲う最強寒波。
 
全国各地で降雪や吹雪などのニュースが流れるところ、ここ敦賀でも昨夕には、横殴りの猛吹雪、地べたから舞い上がる雪で前が見えなくなる、まさに「ホワイトアウト」発生。
 
ちょうど帰宅時間帯と重なったこともあり、事故など心配しましたが、皆さん「超」がつくほどの安全運転車に徹していただいたお陰か大きな災害情報は無く安堵した次第です。
 
こうなると、心配なのは道路を始め、各交通機関の乱れ。
 
とりわけ過去に何度も苦い経験をしている雪による立ち往生、大渋滞ですが、国土交通省近畿地方整備局では昨日0時の段階から、同整備局管内の高速道路及び並行する直轄国道において、1月24日12時以降に通行止めの可能性があるとを発表。
 
積雪・凍結道路ですべり止めの措置をとらない運転は法令違反となることや、とりわけ荷主企業および運送事業者の皆様に対しても、今後の気象予測をご確認のうえ、広域 迂回の実施や通行ルートの見直し、運送日の調整などのご協力をお願いされていました。
 
こうした事前予告と状況周知が第7報まで続いた後、実際、昨日17時からは通行止めを開始。
 
幹線道路の分岐点・接続点である敦賀においては、以下の道路が通行止めとなりました。
【国道関係】
・国道8号の馬上免交差点(越前市)ー曙交差点(敦賀市)・川崎交差点(滋賀県)
・国道27号の遠敷交差点(小浜市)ー岡山町1丁目交差点(敦賀市)
・国道161号の野口交差点(滋賀県)ー疋田交差点(敦賀市)
・国道365号・476号の余座交差点(敦賀市)ー行松交差点(越前市)
【高速道路】
・北陸道の武生IC(越前市)ー長浜IC(滋賀県)
・舞鶴若狭道の敦賀JCT(敦賀市)ー小浜IC(小浜市)

【国土交通省近畿地方整備局ホームページより】
 
ご覧の通り、「嶺南と嶺北を結ぶ全て」の主要道路が通行止めとなった訳ですが、除雪や安全確認を行なった後、同日23時30分に通行止めは解除となりました。
 
同整備局のホームページやツイッターには「ご協力ありがとうございました」との言葉がありましたが、大きな混乱が生じなかったことに対し、私の立場からも皆さまのご協力に感謝する次第です。
 
また、敦賀市では、車道の積雪深さが10cmを目安に除雪作業を行うこととなっていますが、今朝は今季初のブルドーザーの走る音が聞こえました。
 
緊張感のもと、昼夜を問わず対応されている道路河川課を始めとする行政機関、除雪業者さんを含む関係者の皆さまに対しても感謝と敬意を表する次第です。
 
なお、敦賀市においては、ホームページトップのバナーに「雪に関する情報」とし、福井県・敦賀市からの情報に加え、気象、道路、交通各機関などのサイトをリンクしたページを置いていますので、何か知りたい際には、一度アクセスいただければと思います。
 
 →敦賀市ホームページ「雪に関する情報」はこちらから
 
今朝は、雪こそ小降りになったものの気温は氷点下で、一日の最高気温も2℃の予報となっています。
 
既に行動を開始されている方もいらっしゃるかと思いますが、峠を越えるまでは、降雪や路面凍結等に十分注意しての行動をお願いいたします。

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