敦賀港事業計画説明会にて「みなとまち敦賀」を思う

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入管法改正に続き、終盤国会で注目の法案は「性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律(以下、LGBT法案)」。
 
昨日開催された衆議院内閣委員会で可決されたところですが、これに先立って行われた自民、公明両党と日本維新の会、国民民主党の4党での国対委員長会談では、LGBTなど性的少数者への理解増進法案の論点だった「性自認」の表現について、維新・国民案の「ジェンダーアイデンティティー」とすることで合意。
 
与党を含む超党派の議員連盟がかつてまとめた案では「性自認を理由とする差別は許されない」としていましたが、合意した案では、「性同一性を理由とする不当な差別はあってはならない」と修正、「性同一性」との表現を「ジェンダーアイデンティティー」に改める内容となったところです。
 
一方、立憲民主、共産、社民各党が共同提案している法案は議連の案を踏襲し「性自認」と表現しており、こうした点が論点と報じられていますが、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「与野党4党が対決より解決を選び、ギリギリで成案を得た。まさに政治家が汗をかいた結果だ。」と記者会見で語っており、今後の衆議院本会議、さらには参議院での議論に注視していきたいと思います。
 
さて、この時期は各種期成同盟会や団体などの総会が相次いで開催されるところ、昨日は9時45分より、市役所2階講堂において「令和5年度敦賀港整備促進期成同盟会定例総会」が行われ、私も出席してまいりました。
 
コロナ禍により、昨年までは書面開催であったことを思うと久々の集合型開催でしたが、総会では、同会副会長である米澤敦賀市長(会長は杉本福井県知事)のご挨拶から始まり、令和4年度の事業報告や令和5年度事業計画・収支予算、役員改選などが確認されました。
 
また、総会の後は敦賀港事業計画に関する説明会が行われ、短い時間ではありましたが、現況と今後の計画を把握することができました。
 
敦賀港湾計画の全体像として分かりやすい資料がありましたので、以下掲載いたします。
 

【敦賀港湾計画の概要(説明会資料より抜粋)】
 
拡大しないと文字が見えないと思いますので、以下各エリアごとに解説をさせていただきます。
 
<鞠山北地区> フェリーターミナルのあるエリア
◉鞠山防波堤の延伸
・荷役の安定性確保による物流の効率化に向けて
 
<鞠山南地区>
◉地区の拡張
・貨物の集約、埠頭用地拡張による物流の効率化
 ①高規格ユニットロードターミナルの形成
 ②九州↔︎本州↔︎北海道を結ぶ日本海側の拠点
 ③東南アジア航路の誘致
・災害時における物資輸送拠点としての機能強化
 
<川崎・松栄地区> 港大橋の笙の川側の岸壁
◉クルーズ船・外航フェリーバースの位置付け
・大型クルーズ船等の受入れによる賑わい拠点の形成
 
なお、こうした計画のもと、RORO船の発着は拡張する鞠山南地区へ集約するほか、鞠山北〜南地区を「物流エリア」、金ケ崎〜蓬莱・桜〜川崎・松栄地区までを「人流エリア」と位置付け、整備を図っていくとありました。
 
人流と賑わいに関しては、大型クルーズ船が川崎・松栄側から発着することになれば、市内への動線も良くなり、移動も徒歩で可能になることに加え、豪華客船が間近に見れることで、一層「みなとまち敦賀」であることを感じられることから、こうした整備に期待をするところであります。
 
天然の良港を有し、古より港があることによって物流拠点、交通の要衝として栄えてきた敦賀。
 
かつては大陸への玄関口でもあった訳ですが、こうした整備計画をできるだけ早く、着実に進めることで及ぼすプラスの効果、可能性を感じる機会となりました。
 
港湾や道路、鉄道整備などはまさに政治力が問われると言われますが、それを後押しするのはやはり、地元の声や思い。
 
自身も期成同盟会に所属する一員として、微力ではあったとしても、そうした機運を高めるための役割を果たしていかねばと感じた次第です。
 

【金ケ崎緑地の風景。ここに立つと、敦賀がいかに重要な拠点であるかが分かります。】