処理水海洋放出計画を福島県知事が「了解」

ブログ 原子力

この厳しい暑さを考慮し、徐々にスタート時間を早めているのが朝の愛犬との散歩。
 
ブログを書き終える時間も早め、ここ最近は5時台に家を出ることにしています。
 
これが功を奏してか、太陽の日差しもまだマイルドで、少し風のある日などは心地良く感じる訳ですが、眼前に聳える野坂山、そして単なる農道までも、今は透き通る空の青、田の緑のコントラストが大変美しく、心洗われるもの。
 
こうした景色を見れば、不思議と一日の活力が湧いてくると同時に、美しき郷土の風景を残してくれた先人たちに感謝する次第です。
 

【美しき郷土の風景。大切に守り、残すことも私たち世代の役割かと。】
 
さて、この農道で例えては筋違いかもしれませんが、昨日はようやく一本の道が拓けたニュースがありました。
 
7月には原子力規制委員会が、安全性に問題はないとして放出計画を認可していた東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出の件について、規制委員会の認可を受け、県と立地2町などでつくる検討会も「東電が示す対策で周辺地域の安全は確保される」との報告書をまとめ、県知事及び立地2町の判断に注目が集まっていたところ。
 
そうした中、この海洋放出計画を巡り、福島県の内堀雅雄知事と立地2町長は2日、県庁で東電の小早川智明社長と会い、海底トンネルなど放出設備の本体工事開始を了解すると伝えました。
 
これを受け、東電は来年春頃の放出開始に向け、近く工事に着手すると報じられており、私自身は、処理水自体或いは海洋放出に対して極めて科学的且つ合理的な判断がされたことを歓迎する次第です。
 
東京電力ホールディングスにおいては、以下の同社お知らせにて、これまでの経緯を始め、事前了解に対する地元の皆さんを始め関係者への感謝、そして最後は「ALPS処理水希釈放出設備等の工事については安全最優先で行ってまいりますが、その状況を適時お伝えし、加えて、自治体の安全確認、国際原子力機関(IAEA)のレビュー等に真摯に対応し、客観性・透明性を確保することで、国内外から信頼いただけるよう取り組んでまいります。」の言葉で結ばれていました。
 
 →「福島第一原子力発電所の多核種除去設備等処理水の希釈放出設備等の設置に係る福島県、大熊町および双葉町の廃炉安全確保協定に基づく事前了解について」(令和4年8月2日:東京電力ホールディングスお知らせ)はこちらから
 
先の長い福島第一の廃炉作業でありますが、一つ大きな課題であった処理水を巡る対応が、こうして公正且つ透明性をもって、科学的に判断したことは、空気感で物事が決まる日本にあって、これまた大きなことと受け止めるところであり、今後は東京電力ホールディングスの言葉にありました通り、安全を最優先に、さらに信頼が得られるよう作業を進めていただくことをお願いする次第です。