文教厚生常任委員会 行政視察(1日目)

ブログ まちづくり 敦賀市議会

途中から雨に降られた昨朝の街頭活動。
 
車に戻れば傘はありましたが、すぐに止むものと、そのまま続けて話していると何と、交差点向かいの粟野交番から警察官の方が傘を持ってきてくれました。
 
パトロールを終え、パトカーが交番に戻ってきたばかりのところお持ちいただいたことに恐縮しつつ、「濡れるのは自業自得なので」と、丁重にお断りしお礼を伝えましたが、警務中に気を使わせてしまったことを恥じました。
 
これは通行されている方に対しても同じことなので、以降、雨具は着使用する旨、十分気をつけます。
 
その後は、一旦帰宅して着替え、出張に。
 
16日(月)から18日(水)に掛けては敦賀市議会 文教厚生常任委員会の行政視察ということで、委員の皆さんと一路、奈良県生駒市に向かいました。
 
敦賀市における現状の課題や今後の取り組みに資するべく、委員の皆さんと視察テーマ、視察先を調整のうえ、この日を迎えた訳ですが、今回のテーマは、本市でも取り組みを始めた「重層的支援体制整備事業」、あり方検討委員会にて検討が進む「学校給食センター」について、さらには新たな視点としての「コミュニティスクール」と大きく3つを挙げ、それぞれ先進地を選択したもの。
 
このうち、生駒市に関しては、行政のみならず地域と総ぐるみで取り組む「重層的支援体制整備事業」について学ぶべく、最初の視察先である生駒市役所にお伺いしました。
 
ご承知の方も多いかと思いますが、生駒市とは、平成26年2月に「原子力災害時等における敦賀市民の県外広域避難に関する協定」を結んで以降交流を深め、その後、生駒市が市制50周年を迎えるに当たり、新たな友好都市として本市へ締結のご要望をいただいたことを契機に、避難先の方々と日頃から顔の見える関係の構築を願う本市にとって、生駒市と将来にわたり交流を深めていくことは大変喜ばしい申し入れであることから、令和3年11月2日に友好都市提携を締結した関係にあります。
 
そうした深い関係にある生駒市を訪れることができたこと自体、意義のあるものと思い、視察の冒頭には委員長としてそのことに触れるとともに、本視察を受け入れていただいたことに感謝申し上げた次第です。
 

【ご説明いただく前に、私の方より感謝のご挨拶をさせていただきました。】
 
視察では、生駒市議会 厚生文教委員会の三木委員長に同席いただいたうえ、事業を所管する福祉政策課のご担当よりご説明いただきました。
 
まず「重層的支援体制整備事業」とは、令和3年度の社会福祉法改正により創設されたもので、市町村が取組む任意事業ですが、生駒市では、令和5年度から「重層的支援体制整備事業への移行準備事業」に取り組んでいるところ。
 
「かさねるいこま」と題し、少子高齢社会を背景に、8050問題(※1)やダブルケア(※2)など介護、障がい、子育て、生活困窮といった分野別の相談体制では解決に結びつかないような「くらしの困りごと」に対応するため、市全体で「分野を問わない相談支援」、「参加支援」および「地域づくりに向けた支援」を一体的に実施することで、包括的な支援体制を整備する事業を進めているとのことでした。
 
※1 8050問題・・・80歳代の親が50歳代の子どもの面倒をみること。背景にひきこもりがあるとされている。
※2 ダブルケア・・・子育てと親や親族の介護を同時に担うこと。
 
そもそもの事業目的には、「既存の支援機関等の機能や専門性を活かし、相互にチームとして連携を強めながら、市民力を生かして市町村全体の支援体制を作ること」とある訳ですが、生駒市では具体的に「どこに相談してよいか分からない」という悩みを無くすため、市内各地に「いこまる相談窓口」を設けたり、全庁的に対応するため、45もの課に「いこまる推進員」(各課をつなぐ窓口的役割)を配置するほか、地域コミュニティとのつながりの中で伴走支援を行うべく「わがごと会議」を開催したりと、まさに「まちぐるみ」で取り組みを進めていることを学ぶことができました。
 
詳細までは紹介しきれませんが、大変丁寧且つ具体的な部分までご説明いただきましたご担当のお二方、また視察を受け入れていただいた生駒市並びに生駒市議会の皆様に心より感謝申し上げます。
 
なお、昨年11月に敦賀市で開催した「地域共生社会推進 全国サミット」が、来年10月には生駒市で開催されるとのこと。
 
先の友好都市宣言の宣誓書には、「両市の相互の信頼と尊敬を礎として、その個性と特性を活かした幅広い分野における交流を通じて、創造的で魅力のある都市づくりや地域課題の解決、市民生活の向上等に寄与することを念願し、友好都市の提携を結ぶことをここに宣言する」とあります。
 
「全国サミット」の成功を願うとともに、まちを挙げて地域共生社会の実現をめざす生駒市の、今後ますますの発展をご祈念申し上げます。
 

 
<参考>
生駒市と敦賀市の「重層的支援体制整備事業」の取り組みを以下にリンク(各市のホームページ)いたしますので、参考までご覧ください。
 →生駒市の「重層的支援体制整備事業」について
 →敦賀市の「重層的支援体制整備事業」について