自然に親しむとともにその恩恵に感謝

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昨日のNHK日曜討論「憲法記念日特集」。
 
一部野党は、他党を汚い言葉で罵(ののし)り、自党をPRするという見苦しいものでしたが、それを除き、与野党の幹部が出演した討論は、冷静で中身の濃い見応えがあるものでした。
 
とりわけ、憲法9条に関し国民民主党の玉木代表は、「解釈で同じ条文の中で一部集団的自衛権まで認めてきているというのは、私は憲法の持つ、文言の持つ規範性を著しく失わしめてきたと思う。これ以上、解釈でやるのではなくて、どこまで何ができるんだということは、やはり条文でしっかり書くべきだと思うので、9条2項の削除や改正、9条2項を残した場合であっても、その例外としてどこまで自衛権が行使できるかを正面から本質的議論をしっかりやるべき。」との意見。
 
その上で、「自民党案も維新案もそうだが、9条1項2項を残してその解釈も維持するという改憲案になっているが、最大の課題は、国内法においては軍隊ではないけれども、国際法においては軍隊であるという、9条2項に規定している戦力ではないとの曖昧な状況。そして共産党のいう違憲論が改憲後も消えないということ。中途半端なことはやめた方がいい。」。
 
「一方で、9条を守れと仰る方も一体何を守ろうとしているのか。今の解釈で自衛権の範囲がいかにも伸び縮みする。しかも時の政府が、内閣が、自由に決められるという仕組みを維持しようとしているのか。9条を守ろうとしていることが一体何を守ろうとしていることかを明確にすべきだと思う。」とも。
 
以前に、自衛隊の位置付けをめぐり、明記するだけの自民党案を「労多くして益なし」と例えた玉木代表ですが、私も最大のポイントはここにあると考えるところです。
 
いずれにしても、改憲の必要性を始め、憲法に対する国民の皆さんの関心や考えが深まることが極めて重要であることから、昨日のような番組あるいは衆院憲法審査会は必ずNHK中継を入れるなど、議論が広く伝わるよう改善をお願いする次第です。
 
さて、祝日が続くゴールデンウィーク後半ですが、今日は「みどりの日」。
 
「みどりの日」は、平成元年の「国民の祝日に関する法律」の改正により設けられた国民の祝日であり、「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」日とされています。
 
変遷を辿れば、平成元年の法改正では、我が国は緑豊かな自然を持った国であることにかんがみ、それまで天皇誕生日であった4月29日が「みどりの日」とされましたが、平成17年の法改正により、平成19年から、4月29日が昭和の日とされるとともに、みどりの日は5月4日に変更されました。
 
これは、みどりの日の意義にかんがみ、祝日の増加による影響にも配慮しつつ、青葉若葉の時節であり、ゴールデンウイーク中の一日である5月4日をみどりの日とすることとされたとあります。
 
なお、学者として植物に造詣の深かった昭和天皇を偲ぶとの意味が込められていることも忘れてはなりません。
 
こうして居場所が定まった祝日ですが、これを祝うかのように今日は見事な五月晴れ。
 
気温が28度まで上がるとのことですので、その点はご留意いただきつつ、みどり鮮やかな風景、新緑薫る野山に出掛けてみてはいかがでしょうか。
 

【昨日の野坂山と田園風景。青と緑のコントラストが本当に美しかったです。】