潮目が変わる「フィリバスター」

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この週末は冬型の気圧配置が強まり、敦賀の天気予報にも久々の雪マーク。
 
今朝カーテンを開けると、ミゾレらしきものが降った形跡がある程度で積雪にまでは至らないものの、現在の気温は1.3℃でとにかく冷え込んでいます。
 
ひな祭りを前に寒暖の差が大きくなっていますので、体調管理にはくれぐれもご留意のうえ、お過ごしくださいませ。
 
さて、連日注目の衆議院政治倫理審査会(以下、政倫審)には昨日、安倍派(清和政策研究会)の事務総長を経験した幹部4人が出席。
 
私も収録動画で拝見しましたが、収入が政治資金収支報告書に記載されなかった経緯については、いずれの幹部も関与を否定され、責任を回避されていました。
 
文字通り「弁明の機会」となったことは、政倫審の趣旨といえば趣旨ですが、今後の動きはどうなるのか。
 
一方、こうして政倫審が開催されるなか、令和6年度予算案の年度内成立に向けて、1日の衆院予算委や衆院本会議の開催を委員長職権で決めた与党の国会対応に関し、国民民主党の榛葉賀津也幹事長(参議院議員)は会見で、「自民党は自らの政治とカネの問題を全く反省していない。国民をばかにしている」と断じました。
 
また、立憲民主党の山井和則国対筆頭副委員長が小野寺五典衆院予算委員長の解任決議案を審議する同日の衆院本会議で、長時間の演説(この日の山井議員の演説は2時間54分で過去最長)によって審議を引き延ばす「※フィリバスター」に打って出たことについて、「こんな昭和の政治をやっていたら『自民党とんでもない』と思った国民が野党もこれかと、潮目が変わってしまう」と批判しました。
 
※「フィリバスター」とは、海賊を意味するオランダ語に由来。議会の少数派が、合法的手段を利用または乱用することで、議事の進行を計画的に妨害(議事妨害)すること。特に米上院で用いられることが多く、長時間の質問演説や不信任あるいは懲罰動議の提出、表決に要する時間の遅延工作(牛歩戦術)などが主な方法。
 

【昨日の衆議院本会議場(産経WEBより引用)】
 
結果して、与野党は1日夜、衆院予算委員会で2日午前に質疑を続行する日程で合意し、与党は令和5年度内の6年度予算案成立を確実にするため、2日中の衆院通過を目指すとなった訳ですが、これで立憲民主党の願意は達成したのでしょうか。
 
なお、先に「昭和の政治」とありましたが、自民党の政治資金問題は、まさに古い政治の典型であり、予算案を強行採決しなければならない状況となったのはそもそも、政倫審への出席を決断できなかった自民党側に原因があると考えます。
 
これに対し、フィリバスターで国民の共感を得られるとは到底思えず、時に笑いまで漏れる長時間演説は、榛葉幹事長が言うよう、不満が野党にも向かう「潮目の変化」を生むことにもなりかねません(既に生んでいるかもしれませんが)。
 
与野党ともに国民から信頼されない状況はまさに、政治全体の停滞を生みます。
 
国民が信頼できる政治を取り戻すためには、常に緊張感を失わず、古い因習に挑む改革に覚悟を持って取り組まなくてはなりません。与野党ともに古い政治からの決別が必要です。
 
これは、国民民主党 玉木雄一郎代表のXポストでの言葉。
 
意味するところは国会のみならず、地方議員とて同じ。
 
私自身、政治の場に身を置く立場として、この言葉を肝に銘じて活動にあたる所存です。