「議員定数削減を求める請願」の委員会審査について

ブログ 敦賀市議会

気づけば今日は金曜日。
 
何かと思考を巡らせることが多いこともあってか、今週は特に時間が経つのが早く感じられます。
 
敦賀市議会のほうは昨日、一般質問の最終日を迎え5名の議員が登壇。
 
社会的孤立と子どもの支援、ホストタウン、金山最終処分場、暮らしの支援、樫曲民間最終処分場の裁判についてなどが取り上げられ、この二日間同様、質問のあり方については若干疑問に思う点があったものの、それを含め勉強させていただきました。
 
なお、三日間の一般質問の様子は、本日18日から27日に掛けて嶺南ケーブルネットワーク(RCN)の議会チャンネルにて再放送(それぞれ2回)されますので、関心のある議員、或いはテーマの部分だけでもご覧いただけると幸いに存じます。
 
さて、この日は、もうひとつ重要な委員会が開催されました。
 
それは、タイトルともしました、敦賀市区長連合会から提出された「議員定数削減を求める請願」の審査を行う議会運営委員会。
 
委員会は16時30分より、多くの委員外議員、区長連合会を始めとする多くの傍聴者のなか開催され、冒頭、委員長挨拶の後、本請願の紹介議員(請願を提出する場合は、1名以上の紹介議員が必要)である私の方から、以下の請願趣旨を説明(原文の趣旨は変わらぬよう、要約して記載しています)。
 
◉請願趣意
市区長連合会が令和元年7月に要望した「議員定数削減」について、協議した議会運営員会では多くの議員が定数削減に賛同していたにも関わらず、最終的な意見が「結論の先送り」となったことは誠に遺憾。
市民本意の立場に立ち、多くの市民から信頼され、付託を受けた議会となるよう、議員定数の削減を求める。
 
◉請願事項
(1)議員定数について、再度十分な検討を求めるとともに、令和5年4月(次の選挙)までに定数の削減を求める。検討の結果の議員数については、判断を尊重したいと考える。
(2)敦賀市議会基本条例第4条に基づき、市民に対する説明責任を十分に果たすよう、(定数を決めた後には)議会報告会や市民アンケート等により、市民の意見を広く聴取することを求める。
 
その後は、本請願と今後の議員定数に係る取扱いの位置付け(本請願が採択されれば、今後は削減方向で数を決める議論をする)を確認し、委員間協議に入りました。
 
本協議に際しては、紹介議員の私から意見させていただいたほうが、より本質的な議論になるのではとの考えのもと、委員長にお断りしたうえで、以下意見させていただきました。
 
【山本たけしの意見】 ※原文そのまま記載
 
本件に関して、大前提として申し上げておきたいことは、これまでの議会運営委員会でも自身の考えとして述べている通り、議員定数を論ずるにあたっては、「議会が自ら決めること」であるとの考えは、今も全く揺らぐものではないということ。
 
また、市区長連合会から本請願の紹介議員として打診があった際は、敦賀市議会基本条例 第4条(市民参加及び市民との連携)第4項の冒頭にある「議会は、請願及び陳情を市民提案と受け止め・・・」との言葉を真摯に受け止めつつ、請願趣旨や請願事項が、客観的な視点からも賛同するに足るものかどうか、区長連合会長と何時間も議論を尽くした結果、正面から受け止めるべきとの結論に至り、紹介議員として署名したものであり、その点をまず冒頭申し上げておきます。
 
そのうえで、区長連合会が「遺憾」や「信頼」との言葉を出してまで本請願を提出するに至った考えや背景は、次の3つの点となります。
 
①敦賀市議会を代表し、議長から区長連合会に回答された内容は、議会運営委員会での議論が両論併記であったことに加え、今後継続的に議論をするとの話しはあったものの、その後、委員会への諮問まではされておらず、継続協議の判断は議会運営委員会に委ねられていること。
 
②議会運営委員会においては、「議員定数の考え方」について前期委員会より「出来れば協議いただだきたい」旨、継続議論することを「申し送り」した形となっているが、この「申し送り」自体に拘束力はなく、ここでもどう対応するかについては、あくまでも現委員会の判断に委ねられていること。
 
③区長連合会からの要望を受け、議長から諮問された前議会運営委員会での議論において、多数の会派、議員が定数削減の意思を示していたものの、議会運営委員会の「全会一致の原則」に重きを置き、定数の決定を見るに至らなかったことからすれば、「今後議論をする」と言っても、本当に答えを導き出すつもりがあるのかどうか、区長連合会を始めとする市民の皆さんからは疑念の目で見られている状態であること。
 
これら大きく3点から、「結論を出すのか出さないのか」、「いつまでに答えを出すのか」について、現時点において、議会として確固たる方向性が示されていない、不確実性を有した状態であることに対し、議会に対する疑念が広がっている状況にあるとのことでありました。
 
こうした背景を踏まえつつ、「検討の結果の議員数については、(議会の)判断を尊重します」との考えを添え、出された2点の請願事項については、決して区長連合会から「言われたからどう」とかの話でなく、私は、こうした意見を議会として正面から受け止め、対応すべきと思います。
 
以上が私の考えでありますが、冒頭に述べたよう、あくまでも「定数は議会自ら決める」とのスタンスのもと、今ほど申し述べました請願に至った詳細背景や客観的受け止めを踏まえ、判断すべきものと考えます。
 
以上
 
協議の中では、他の委員より、請願を肯定的に受け止める意見もあれば、「要望ならまだしも、そもそも理事者側の区長連合会が請願を出してまで求めるということ自体おかしい」、「言われなくても自分たちで決めようと動いていた」、「全会一致の原則でやってきた議会運営委員会の位置付けからすれば、こういう形で決めていくのはすべきでない」などとの反対意見も挙がりました。
 
こうして委員長、副委員長を除く8名、すべての委員より発言がされた後、自由討議へ進み、意見が出尽くしたことを確認のうえ行われた採決では、賛成「5」、反対「3」、退室「1」の結果で、委員会採択がされました。
 
本請願の取扱いについては、定例会最終日の6月28日に行われる本会議での採決にて最終決定されることになります。
 
市民の関心が高く、私自身多くの声を耳にしてきた案件だけに、本日は、事実関係を正確にお伝えすべきと思い記載させていただきました。
 
最後に、本件の本質を辿れば、市民から「定数を減らせ」と言われるのは何故かに着眼すべきであると考えることから、この先、定数の議論が結論を迎えたとしても、この本質から目を背けずに議論していくことこそ、市民の付託に応える議会であると心から思うことだけお伝えし、本日のブログを閉じさせていただきます。
 

【帰宅途中の西の空。これまで熟慮に熟慮を重ねてきた案件の議論を終えさすがに疲れましたが、この空が気持ちを癒やしてくれました。】