2021年11月15日
玄関先のイエローリボンは「無事」の証
北朝鮮による拉致被害者家族会などが13日、東京都千代田区で国民大集会を開き、出席した岸田首相は「拉致問題は岸田内閣の最重要課題だ。私の手で必ず解決しなければと強く考えている」と決意を述べたとあったところですが、今日15日は横田めぐみさん(拉致当時13歳)が北朝鮮に拉致されてから44年となります。
また昨日は、昭和52年11月15日、新潟市で横田めぐみさんが連れ去られて44年となるのを前に、全被害者救出を誓う集会が同市であり、リモートで参加した母の早紀江さんは「国家犯罪で拉致された日本人を連れ帰さなければならない。知恵を働かせ、力を合わせ、解決に導いていただきたい」と政府に要望したとのこと。
めぐみさんに関する情報は、北朝鮮にいるということ以外はほとんどなく、被害者家族の高齢化などもあって焦りは募るばかりですが、それでもなお、早紀江さんらは再び抱き合う日を「希望を持って待っている」と言い切られています。
岸田首相も力強い言葉で、問題の解決に向けた決意を言い切りましたが、私たち国民ひとり一人も決して他人事と思わず、風化させないことに全力を挙げねばと思う次第であります。
さて、前置きが拉致問題となりましたが、決して軽んじている訳で無いものとご理解いただいたうえで、その解決の意思を示す「ブルーリボン」に対し、本日は「イエローリボン」の話しとなります。
晴天に恵まれた昨日午前中は、私が住む町内では「防災訓練」を行いました。
9時の発災想定のもと、区役員、防災部や防犯部を始め各専門部、各班長が開館前に集合、災害対策本部設置を宣言した後、町内全戸の「安否確認」を行いました。
【開館前に集合した様子】
本来であれば、町内にあるグラウンドへの避難訓練までを行うところですが、昨年に続き今年もコロナ禍に配慮し、避難で集合することは見送ったものの、それでもやはり全員参加の形で防災に対する意識啓蒙、実際の訓練を継続することは非常に大切なこと。
今回の訓練は、発災後、各戸で安否確認をしていただき、「自分の家は無事」との状況を玄関先に「イエローリボン」を掲示することで状況表示、それを班長さんが確認しに回るというもの。
また、防災部は班長さんのバックアップに回るほか、災害機材の点検、福祉部は救急機材の点検、防犯部は町内避難ルートの安全確認と、それぞれの役割ごとにテキパキと行動されていました。
私はというと、副区長という立場から、災害対策本部長である区長の補佐として、各部との連絡や訓練の状況をホワイトボードに書き出す役割を担わせていただきました。
こうして訓練は迅速な対応のもと進み、全ての安否確認を終え、再集合するまで44分(発災時間より)。
町内500軒中、イエローリボンが掲示されたお宅は378軒(75.6%)との結果となりました。
数字だけで言えば、昨年は82.4%であっただけに、約7%下がったことに対しては分析、評価が必要となりますが、それでもこうして多くの町民の皆さんが意識を持って参加いただけたと受け止めるところです。
来年こそは、コロナ禍から脱し、通常ベースの実働訓練ができることを願うところですが、1年に1回とは言え、町内を挙げて訓練することの意味は大変大きいものがあるため、私自身、役員の一人として、例えば高齢者や障がいのある避難行動要支援者の避難体制をより具体的にどうするのかなど、実効性あるものにしていくための改善を図っていければと思います。
冒頭の拉致問題に関して、私もブルーリボンバッジを常に襟元に着けていますが、その思いは「奪還」とともに「問題を風化させない」との意思表示であります。
種類は異なれど、訓練でのイエローリボンも災害に対する意識を忘れないようにとの意思が込められています。
イエローリボンのほうは、使う機会が無いに越したことはありませんが、こうして町内の皆さんと防災について考え、意識を高めることによって、皆で助け合う「共助」と「近助」のある災害に強いまちとなるよう、自身も汗をかいていきたいと考えます。
【我が家の玄関のイエローリボン。使うのは訓練だけにしておきたいところです。】