浜野よしふみ、竹詰ひとし両参議院議員が「中国ロゴ」問題の本質を「徹底追及」

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連日、同じ話題で恐縮ですが、内閣府の再エネタスクフォース(TF)元民間構成員、大林ミカ氏(自然エネルギー財団)の提出資料に中国の国営電力会社「国家電網公司」のロゴマークが入っていた問題について。
 
昨日行われた参議院内閣委員会では、竹詰仁(ひとし)議員、環境委員会では浜野喜史(よしふみ)議員の、両電力総連組織内国会議員(国民民主党)が登壇。
 
両委員会での質疑の様子をインターネット録画中継にて拝見した次第です。
 
まず、10時からの内閣委員会では、竹詰議員が登壇。
 
河野太郎規制改革担当相に対し、「国家電網公司と河野担当相との関係は」との問いに河野氏は、「私は国家電網公司と何の関係もない」との答弁。
 

【内閣委員会で質疑する「竹詰ひとし」議員】
 
また、河野氏は、大林氏が所属する公益財団法人「自然エネルギー財団」と中国の関係について「不当な影響力を行使される可能性があったか否か、調査をしっかり進めている」と重ねて表明したうえで、「懸念が払拭されるまでの間(同省の有識者会議で)自然エネルギー財団から意見を聞くことは控える」との方針を示しました。
 
さらに竹詰議員からの、「再エネTFに疑義が生じているということであれば、開催中止や解散をすべきでないか」との意見に対しては、「調査したうえで判断したい」との答弁がありました。
 
続く午後の環境委員会では、浜野議員が登壇。
 
環境省は令和3年、再エネ導入に向けた環境影響評価に関する有識者会議で自然エネルギー財団からヒアリングした経緯があることを踏まえ、「審議会は偏りのない人選をすべきところ、委員4人中、自然エネルギー財団が半数も入っているのは何故か」との問いに対し、環境省からは「次から責任を持って選ぶ」。
 
また、「国家電網公司は中国共産党の支配下にある団体と考えるが今後どうしていくつもりか」との問いに対しては「まずは大林ミカ氏が所属する財団が中国とどういう関係があったのか調査していく」としたうえで、「任命責任は河野太郎大臣にある。何故再エネTFはワーキンググループ内に設置しなかったのか。」との問いには、「スピード感を持って見直さなければならなかったから」と、何とも噛み合わない答弁。
 

【環境委員会で徹底追及する「浜野よしふみ」議員】
 
浜野議員は、こうした答弁を捉え、以下2点の資料提出を三原順子環境委員長に求めました。
 
〈提出要求した資料〉
① 再生可能エネルギーに関する規制について、規制改革推進会議におけるワーキンググループの設置を選択しなかった理由と経緯が分かる資料
② 再エネTFの報告を総理向けの答申に掲載するに至った意思決定の経過が分かる資料
 
なお、浜野議員は、同省の有識者会議のメンバー選定について、「経済安全保障上の機密情報へのアクセスを官民の有識者に限るセキュリティー・クリアランス(SC)が必要」と指摘し、伊藤信太郎環境相からは「内閣府などで事実関係の調査が行われている。内容を確認した上で関係省庁と連携し、政府として必要な対策を検討していく」との考えが示されました。
 
こうして内閣委員会と環境委員会、それぞれ本質を突いた質疑は大変聞き応えがあった訳ですが、大きく以下の考えが明らかにされたと認識するところ。
 
◉自然エネルギー財団と中国との関係については政府においてもしっかり調査される
◉両省においては、自然エネルギー財団への懸念が払拭されるまでの間(有識者会議などで)同財団から意見を聞くことは控える
◉有識者会議のメンバー選定にあたっては今後、SCの観点を踏まえて人選される
◉再エネTFの開催中止や解散は、調査したうえで判断

 
次期「第7次エネルギー基本計画」の見直し論議が今後、本格化、加速化する局面で、こうしたことが明らかになったことは、ある意味良かったと受け止めるところですが、もちろんこれで終わりではありません。
 
浜野議員、竹詰議員におかれましては、国家の根幹に関わる政策に影響を与えかねないこの問題について、今後も徹底追及をお願いする次第です。
 
結びに、両議員が質問した委員会の録画中継をリンクしますので、以下よりご覧いいただければ幸いです。
 
 →参議院インターネット審議中継
 
<閲覧手順>
①リンクを開いたサイトの「審議中継カレンダー」から「4月9日」を選択
②「会議」の中から、竹詰議員であれば「内閣委員会」、浜野議員であれば「環境委員会」を選択
③開いた画面を下にスクロールすると「発言者一覧」があるので、そこから議員を選択
④当該議員の質問から録画放送スタート