2020年8月20日
信念、理念、信条に基づく政治家の判断とは
昨日のブログでも「大きな関心をもって動向を注視したい」と述べました国民民主党の動向について。
同党においては、議員間討議を行う議員懇談会以外の両院議員総会をyoutubeにて公開しており、私も臨場感をもって視聴させていただきました。
既にニュースなどにてご承知置きの通り、結論は「解散して立憲民主党と合流する案」を賛成多数で可決。
所属議員62人の大半は合流に加わり、合流新党の規模は140人を超える見込みとなっています。
採決を執る両院議員総会においては、「代表も合流に加わると断言して欲しい」との意見もされましたが、「あくまでも円満な合流を目指すべき」とし、「信念、理念、信条に基づく政治家の判断は、ここでは述べるべきではない」との玉木代表の言葉が強く印象に残りました。
ここで個としての考えを述べて混乱を来すのではなく、最後まで代表としての立場や責務を果たす思いがにじみ出ていたと感じたのは私だけではないと思います。
それにしても、「断言」を求めた党の要職におられるこの議員ですが、おそらく議員懇談会の場でも議論があったであろうこの点に関し、慎重に言葉を選ぶ代表の苦しい心中を知りながら「言ってやった」とばかりに長々と発言する姿は、私にはパフォーマーにしか見えず、大変残念に思いました。
総会終了後の会見においては、「合流したい議員と、今の条件ではどうしても合流できない議員の双方に配慮した結論が出た」と語り、玉木代表自身が主張してきた「分党」も一任の中に含まれるとの認識を示すとともに、具体的には、合流は両党をいったん解散して新党を結成する「新設合併」で行われ、資金配分などを円満に進めるため政党助成法に基づき、党を解散した後に分党し、合流賛成派と反対派それぞれの受け皿を作る考えも見据えているとも報道されています。
約50億円とも言われる同党の資金に関する記者団の質問に対しては、「金をめぐって内ゲバするようなことがあれば国民から見放される。そんなことをするくらいなら全額国庫に返した方がいい」とも語り、ここでもあくまでも国民目線で「筋」を通し、「円満」に取り扱う姿勢は、玉木代表らしさ由縁かと感じた次第です。
新党合流に向けて政策面での調整がつかなかった大きな点は、消費税、新党の綱領にまで盛り込まれている「原子力発電ゼロ」であるとされています。
そして、最も大きいのは玉木代表が力強く述べた「この国には、政策提案型の改革中道政党が絶対に必要」というスタンス。
今後は、来週中にも合流新党に参加するか、各議員の意向を確認するとのことであり、その結果を見れば、個々の議員さんがどう「信念、理念、信条に基づく判断」をされたのかが分かります。
「覚悟を貫くことなくして、政治に対する信頼なし」
私個人としては、こうした考えとも重ね合わせれば自身に置き換えた場合の「答えはひとつ」でありますが、生活と直結する国政の動向については、引き続き動向を注視していきたいと思います。
【写真は美浜町菅浜の海岸線。沈み行く夕陽となるのは合流賛成派か反対派か。】