人類史とウイルスの関係は「進化」の戦い

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福井県は、昨日も新型コロナの新たな感染者ゼロ。これで13日連続となります。
 
また、県ホームページのデータでは、入院患者数が残り19人、感染病床使用率7.72%、検査実施人数は、最大129人から15名に減少しています。
 
単に新規発症者の瞬間値ではなく、移動平均での実効再生産数(R値)や医療負担影響などを客観的に見たとしても、十分感染抑制がされていると思われます。
 
14日には専門家の意見を聞いたうえで、緊急事態宣言解除について政府判断がされますが、各都道府県で感染状況も異なる中、解除する側にも継続する側にも理解を得るためには、やはり数字を持って科学的根拠を示すことが重要だと私は考えます。
 
後手後手の対応と揶揄される政府ではありますが、ここは毅然とした「政治判断」を国民に示していただきたいと切に願うところです。
 
さて、話しは変わり、ウイルスに関しては歴史からヒントを得るべく、先般はカミュの「ペスト」を読みました。
 
こちらは、ウイルス自体というよりも、感染病による人間の精神や行動への影響、誹謗中傷や不安、傲慢で楽観的な政治により都市がパニックに陥っていく様などが描かれた作品であり、それはそれで感染病がもたらす「脅威」と「恐怖」を知り、いかに克服していくかの視点で大変勉強になった訳ですが、続いて読んだ「銃・病原菌・鉄」は、これに輪を掛けて勉強になりました。
 

 
実は、昨日で終了したFacebookでのブックカバーチャレンジでも紹介しているので、またリンクをお読みいただきたいのですが、世界的な生理学者、進化生物学者であるジャレド・ダイヤモンド氏が著したこの作品は、1万3000年に亘る人類史に隠された壮大な謎を、進化生物学、生物地理学、文化人類学、文化人類学、言語学など、広範な最新知見をふんだんに駆使し解き明かしていくというもの。
 
日本語版発刊にあたっての著者の「日本人の歴史と、東アジア及び太平洋域から人類史を考察することによって、人類史についてより深い洞察が得られるであろうことを願っている」との言葉通り、人類史において重要な発明のいくつかを生み出し、歴史の鍵を握る地域がこの東アジアであり日本でもあるということを知っただけでも大変興味深いものであり、タイムスリップするかの如く吸い込まれるような思いで読んだ次第です。
 
ウイルス(病原菌)に関しては、「ペスト」と異なり、「病原菌の立場」から物事を見ているところが非常に興味深いものがありました。
 
「家畜がくれた死の贈り物」のタイトルから始まる、病原菌の章は、同じ地球上に生きる自然淘汰される生物として、病原菌は子孫を存続させるため、何万年にも亘り、巧みな適応力で生き残ってきた「進化の産物」であり、人間や動物の体はそのために利用(自らが宿るため)されているのだと語っています。
 
つまり、病原菌の多くは様々な伝播方法を進化させてきたこと、病気になった時に現れる症状の多くは、人間の体を媒体にして自分を伝播させるために編み出した策略である。
もちろん、人間側も、病原菌の策略に対抗する策略を進化させてきましたが、その「イタチごっこ」に終わりはなく、負けた側には死が待っており、戦いの全てを判断するのは「自然淘汰」という名の審判である。
 
この見方というのは、まさに今、新型コロナと直面する私たちにとって認識しておくべき点ではないかと大いに感じたところであるとともに、ひとつ言えるとすれば、病原菌が伝播し、自分の体を住処とさせないための策として、「3密」回避は大変重要であることを改めて認識した次第。
 
本来、病原菌が地域間格差や集団形成にどう影響したかが、著者の主張ポイントでありましたが、私にとっては「戦いに勝つには敵を知るべし」の言葉通り、先に述べたような視点を持つことが出来たことは非常に有意義なものとなりました。
 
本著に関しては、病原菌以外でも今述べたような目からウロコの内容が盛り沢山につき、再読のうえ、知り得たことは良き意味で「伝播」していければ良いのかなと思いました。
 
本日は、病原菌の姿と本の紹介も兼ねて書かせていただきました。
 
投稿をご覧いただき、興味を持っていただいた方におかれましては、是非とも本著をお読み取りいただければ幸いに思います。
 
最後日となりました、Facebookでのブックカバーチャレンジの投稿をリンクさせていただきます。
こちらも宜しければご覧くださいませ。
→→→→→ブックカバーチャレンジ(最終回)はコチラから