「トリガー条項」の凍結解除要請に表れる国民民主党の政治姿勢

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最高の「SHOWタイム」となった大谷選手のMVP受賞で沸いた後は、同じ「SHOW」でも天体ショー。
 
ほぼ皆既月食を見るため夜空を見上げた方も多かったのではないでしょうか。
 
こうしてどこか明るい気持ちになった昨日でしたが、政治の場に目を移すと立憲民主党の代表選が告示。
 
4名が立候補をされ、同日行われた記者会見では、4名ともに現実的な外交・安全保障政策を重んじる考えを示したものの、考えが大きく異なる、綱領で日米安全保障条約の廃棄を明記している共産党との連携を否定された方は誰もいませんでした。
 
また、政治姿勢については、「(自民、公明両党との)1対1の構図を作るのは当たり前だ」との考えが述べられたのは当然のこととして、ある候補は「とにかく自公が嫌がること、自公にとって最も脅威となることを野党がまとまってやっていく」と指摘されたりもしていますが、「嫌がること」をやっていくとの考えには違和感。
 
発言の真の意味合いはご本人にしか分からないものの、この言葉からは誰のための政治なのかと疑問を持たざるを得ず、国民不在、さも政権を引き吊り下ろすことだけが目的かのような揚げ足取りやスキャンダルを突くことばかりに傾注する姿勢が今後も続くのではと危惧するところです。
 
さて、そんなことを感じながら帰宅すると議会事務局よりFAXが届いており、市が19日付けで補正予算の専決処分を行ったとのこと。
 
内容は、先に閣議決定された18歳以下の子ども対象給付金に関わるもので、「子育て世帯臨時特別給付金」として5億円、「子育て世帯臨時特別給付金事務費」に512万5千円を充てるというもので、全額国庫補助を財源とするものです。
 
給付金は、所得制限(子ども2人・配偶者扶養の場合:年収960万円以下)を設けたうえで、子育て世帯に対し、18歳以下の子ども一人当たり10万円を給付するというもので、年内を目途に現金5万円、来春までにクーポン5万円分を支給するとの内容となっています(今回の専決処分はこのうち現金5万円を想定)。
 
専決処分に関しては、今月30日に開会予定の定例会において審議、議決していくことになりますが、おそらく詳細な事務手続きがまだ決まってない中においても、担当部署においては迅速給付に向け、大変なご努力をされる状況になろうかと思いますがご対応のほど宜しくお願いいたします。
 
さて、この給付に関しては、そもそも何故子育て世帯だけなのか、国民に一律給付すべきではないかなどの意見提起が国民民主党を始めとする野党からもあった訳ですが、そうした政策の違いは、高騰するガソリン価格に対しても鮮明に出てきています。
 
政府は19日に決定した追加経済対策に、ガソリンなどの価格急騰を抑える支援策を盛り込み、ガソリン価格が全国平均で1リットル当たり170円を超えた場合に、最大5円の範囲内で国が石油元売り業者に補助し、これを原資に給油所への卸売価格を抑えてもらうことで、小売価格の急騰に歯止めをかけるとし、12月中の開始を目指し、来年3月末までの時限的措置とすることを決定しました。
 
経産省は、国費による補助を通じて卸売価格が抑制されれば、多くの場合は小売価格に反映されると期待するものの、小売価格は給油所などが競合店の価格などを参考に決めており、法的拘束力はないため、任意の協力要請に留まるとしています。
 
これに対し、国民民主党や維新の会は、石油元売り業者への補助金支給などの対策では、小売価格の引き下げに直結するかどうかは不明であり、ガソリン税の一部を一時的に課税停止する「トリガー条項」の発動(凍結解除)を提案。
 
国民民主党においては、先の衆議院選でも本件を追加公約に掲げ、強く主張してきたところですが、9日には、古川元久国対委員長が自民党の高木毅国対委員長と会談し、この「トリガー条項」の凍結解除に向けた協力を求めてきたもの。
 
結果、この協力要請は、与党並びに政府の政策へ反映されなかったものの、国民民主党は、今後開催される国会に同内容を付した法案を提出することとしています。
 
元売りに補助する政府与党、広く国民負担、とりわけ車社会の地方で暮らす人々の負担を減らすための補助(一律減税)を求める国民民主党らを見るに、この政策の違いは政治スタンスの違いと見ることができると受け止めるところです。
 
これから国会が始まれば、まさにそうした「政策論争」がされることに期待をするとともに、誰に対しての政策、政治なのかを確認していく必要がありますが、「対決より解決」、「現実的な政策提案型の改革中道政党」をめざす国民民主党に少し注目いただければと思います。
 
繰り返しになりますが、私自身は現在無所属で活動しておりますが、母体の電力総連の支持政党であり、民社の精神を受け継ぐ政党こそ国民民主党であることから、同党の活躍と支持拡大に向けても行動していきたいと考える所存です。
 

【11月12日発行の国民民主プレス。どれも現実的な政策提言と受け止めます。】