首都圏「最大震度5強」の地震で露呈したこと

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ここ数日は青空広がる天気が続き、視覚的には大変気持ちが良いものの、昨日の敦賀の最高気温は28.9℃(13時55分)。
 
10月に入ってからはネクタイをしているため、余計に暑いと感じる訳ですが、とはいえ二十四節気の「寒露」を過ぎ、10月22日頃までの期間は、夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃なのだそう。
 
確かに、日中は多少暑いものの空気が澄んだ秋晴れ、朝晩の冷え込みも気持ち良い程度で、夜は見上げるとクッキリ輝く月が見られるとあって、一年でも最も良い季節ではと思うところ。
 
こうして暦の節目節目で季節の移り変わりを感じること自体、日本固有のものかとも思いますが、快晴予報の今日一日も大切に過ごしていきたいと思います。
 
さて、天候の話しとは少し違いますが、この1週間は6日は青森県三八上北で、翌7日には埼玉県南部で最大震度5強の大きな地震が発生しました。
 
特に首都圏で発生した7日22時41分の地震は、8日時点の負傷者が1都4県で計43人に上り、うち4人が重傷。
 
鉄道や水道などのインフラに関しては、鉄道の運休により、主要駅には同日未明まで帰宅困難者があふれたほか、JR東日本では7日深夜以降、新幹線と在来線16路線で運休や遅れが生じ、計約36万8千人に影響。
 
水道に関して東京都内では、水道管23ヶ所で漏水被害が確認され、都水道局によると、水道管の損傷はなく、いずれも空気を抜くための弁からの漏れで、8日早朝までに修復したとのことですが、「この規模で一斉に漏水が起きたケースは過去になかったはず」(都担当者)との見解のもと原因究明を進めているとのこと。
 
それでも朝方までに全ての修理を完了させ、復旧したことは現場力の賜物だと思う訳ですが、ちなみに厚生労働省によると、東京都の水道管のうち、法律で定められた耐用年数である40年を超えているのは16.2%に上るとのことであり、都によると、今回の漏水の原因も経年劣化による不具合だった可能性があるとしています。
 
また、インフラ以外では、高層ビルやマンションではエレベーターの停止が相次ぎ、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で、利用者の閉じ込め事案が28件発生したそう。
 
こちらは、28件という数字をどう見るかにもよるので事実としてあったに留めます。
 
今回の地震を受け、都市防災の専門家は、「首都圏の直下地震ではあまり注目されてこなかった長周期地震動が大きく生じ、インフラへの被害が生じた可能性がある」と分析したうえで、「首都直下地震を見据え、こうした建造物を点検し直し、各家庭でも家具を固定するなどの備えをしっかりとする必要がある」と訴えています。
 
先の鉄道インフラに戻ると、今回は新型コロナウイルスの影響や深夜の地震発生ということで、まだ乗客は少なかったほうですが、これが東日本大震災時のように昼間の活動時間中であったらと思うと、さらに影響は増大していたものと推測するに、「都市部の脆弱さ」はまだまだ改善に至っていないものと感じた次第です。
 
気象観測、予測技術は年々精度を高めており、降雨や降雪、台風などはある程度、心づもりをして備えることが出来ますが、地震だけはそういう訳にはいきません。
 
であるがために対策も難しい訳ですが、被害・影響を少しでも小さくするには、やはり家屋、インフラ設備を含めた耐震化などハード整備、次にバックアップ機能の整備や避難などソフト面ということになろうかと思います。
 
いつ起こるか分からないばかりでなく、どこで起こるか分からないのも地震。
 
至近の2つの地震も対岸の火事と思わず、ここ敦賀市にも置き換え考えておきたいと思います。
 

【耐震といえば敦賀市役所。来年1月からは、半世紀前に建設された現庁舎(写真手前)から免震構造を備えた新庁舎(奥)での運用となります。】