被災地救援の妨げにならぬよう注意

ブログ 防犯/防災

令和6年能登半島地震の発生から今日で3日目。
 
災害時に言われる、生存率が急速に低下する「72時間」に刻一刻と近づいており、今も懸命に被災者支援やライフラインの復旧にあたっておられる自治体や自衛隊、消防、警察に医療関係者、ならびに電力や水道をはじめとしたインフラ復旧関係者のご尽力に改めて感謝を申し上げます。
 
なお、約31,800戸(1月3日18時)で発生している石川県内の停電に対しては、中部電力パワーグリッド(PG)、関西電力送配電、東京電力パワーグリッド(PG)の3社が3日夜、能登半島地震の影響で停電が続く北陸エリアの復旧作業を支援するため、応援要員と車両を追加派遣すると発表。
 
中部電PGと関西送配電の2社が既に派遣している第1陣と合わせて、要員434人(協力会社160人含む)、電源車26台など車両233台を投入し、北陸電力送配電と連携し復旧支援活動にあたるほか、東北電力ネットワークも要員・車両を派遣する方向で準備を進めているとあります。
 
「1分1秒でも早く電気を届ける」との思いをもって集まっていただいた、何とも心強い応援に感謝しかありませんが、余震が続く中ですので、とにかく安全に作業を進めていただきたいと思います。
 
このような各方面での応援体制はありがたいものの、一方で注意しないといけないのは一般の方々の応援や物資救援。
 
富山県の一部地域ではボランティアの受け入れを開始したものの、石川県においては、余震や道路状況などを勘案し、ボランティアや一般の救援物資の受付は行なっていません。
 


【3日9時30分に開催された第6回石川県災害対策本部員会議資料より(上がボランティア関連、下は能登半島の道路状況)】
 
特に道路状況を見るに、被災地へのアクセスが極めて限られていることが分かります。
 
X(旧Twitter)では、東日本大震災を経験された方から、
 
災害直後に一般車両が現地に乗り入れることは「本来助かるはずだった方の生命をみすみす失わせる行為」です。渋滞がなければ緊急車両はもっと早く現場に到着できていた。助かった命もあった。
 
渋滞の原因は救援物資を乗せ各方面から押し寄せる一般車です。
 
とのポスト(投稿)があり、良かれとの行為(善意)が、1秒を争う救援や支援の妨げになることに気付かされた次第。
 
何か被災地の役に立ちたいとの思いは誰しも同じかと思いますが、ここは石川県から求められるまで現地に行かないことが支援だとご理解いただければと存じます。
 
あれだけの大規模被災で復旧、復興は長期に及ぶことが想定されます。
 
ついては、求められた際に思う存分力を発揮できるよう準備を整えるとともに、今は募金など、現地に行かなくともできる支援に取り組んでいきましょう。