着地点を見出した「議会運営委員会」

ブログ 敦賀市議会

今月10日に、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けた文献調査受入れを表明した佐賀県玄海町。
 
その玄海町で21日午後8時半ごろ、脇山伸太郎町長宅近くの駐車場で、町長が所有する軽乗用車から出火しているとのが119番があり、唐津署が出火原因を事件と事故の両面から調べているとのこと。
 
幸い人的被害がなかったことに安堵しましたが、文献調査受入れのタイミングを思うとあまりにも物騒な出来事であり、早期の解明をお願いする次第です。
 
なお、国家的課題解決に向けて手を挙げていただいた玄海町に対しては、敬意こそ表すれど、恨みつらみを持たれる筋合いは無いと思うところであり、併せて、地層処分に関わるさらなる国民理解の重要性を思うところです。
 
さて、話しは変わり、敦賀市議会では昨日午前中に議会運営委員会を開催。
 
以前より協議を続けている「タブレットの導入」、「議員個人情報の公表」に加え、「エコスタイルの実施」を議題に議論しました。
 

【委員会室にて開催された議会運営委員会】
 
まず、「エコスタイルの実施」に関しては、理事者側が従来のいわゆる「クールビズ」としてのエコスタイルから、働きやすい服装による勤務の“通年実施”を試験導入(令和6年5月〜)するとのことであり、議会もこれにならい、対象期間を通年とすることに決定。
 
次に、「タブレットの導入」に関しては、機種選定に関し、第一候補であったiPad Proに加え、5月7日に新発売が発表されたiPad Airを比較検討した結果、議会が使用するレベルにおいて求める機能、画面サイズに遜色はないとした上で、コストや重量面での優位性から「Air」を選定することに決定しました。
 
納期は9月ごろを予定しており、並行して取扱要領やルール、使用にあたってのレクチャーをした上で、早ければ12月定例会からの導入をめざすことになるかと思います。
 
タブレット導入による効果は、単にペーパーレス化や議員だけの情報管理に留まらず、例えば、市民の皆様からのご質問に対してもタブレットで視覚的に説明できることが可能になるなどの利点があることから、導入された際にはフル活用し、投じるコスト分のメリットを発揮していきたいと考えます。
 
また、公人ではあるものの、議員のプライバシー保護も必要との観点から、市議会ホームページ(HP)や議員名列(議会事務局に配備)掲載する情報の範囲について検討を進めてきた「議員個人情報の公表」に関しては、結論として、以下のように整理をし決定しました。
 
◉HP並びに議員名列に掲載する住所は大字(町名)までとし、番地までの掲載は選択制とする
◉HPへの電話番号、メールアドレス掲載は、希望がある者については掲載(従前同様)
◉議員名列へは、議員の連絡手段を少なくとも1つ以上掲載する(電話番号やメールアドレス)
 
本件については、ある会派からの見直し提案を契機に、各委員の意見が分かれ、2度会派に持ち帰っての協議となりましたが、「全会一致を原則」とする議会運営委員会において、こうして結論を見出せたことは良かったかと。
 
わが会派(市民クラブ)においては当初、公人である議員は、市民からのあらゆる声に応えるべく、住所は番地まで公表すべき、電話番号やメールアドレスも積極的に公開していくべきとの「原則論」を主張してきましたが、昨今のプライバシーに対する社会情勢(議員に絡む事件もあり)や現実として起きていることへの対応、議員の成り手不足要因の可能性排除などを総合的に勘案した上で、議会が自らの判断で見直せることであることを念頭に、方針を軌道修正した次第。
 
国民民主党の「対決より解決」ではありませんが、原則論を振りかざすことが大事な時もあれば、現実的に求められる解決策として、柔軟に着地点を見出すことが、特に議会、政治の世界では大事なことと学んだ次第です。
 
議論経過の紹介が長くなってしまいましたが、これこそ原則論としてあるのは「議会は言論の府」であるということ。
 
議会運営委員会のみならず、議会内でのあらゆる場において常に「その心」を忘るることなく、引き続き活動にあたる所存です。