法規制整備や組織対応に「防災」の横串を

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熱海市伊豆山の大規模土石流に関し、敦賀市内においても大規模盛り土などの開発行為がされた場所があるのかについて、昨日市の方に確認すると、結果として3地区6箇所にて該当する区域があるとのこと。
 
当該区域においては宅地開発業者からの説明などにより、現在お住まいの方も、そうした区域であることを認識されているということであり、まずは今回の災害を受けて、同様の事象が発生するリスクの高いエリアが把握されていることは確認することが出来ました。
 
また、私自身は以前より、太陽光発電事業者の乱開発による無秩序な森林伐採や設置不備による台風時などの飛散被害などを未然に防ぐ観点から、「敦賀市太陽光発電の適正な設置に関する条例」なるものを制定すべきとの考えにより、他自治体の状況や制定事例などの調査を行ってきていたところ。
 
これに関しては、メガソーラーまでは行かずとも、山間区域に小規模施設が設置されている実態があるということも聞きましたので、詳細な実態調査を進めたうえで、ここ敦賀市においても条例制定など実効的な策により、「抑止力」を高めることが出来ないか、しかと検討のうえ取り組みたいと考えます。
 
それにしても、先の開発行為などの確認に関しては、土砂や宅地の関係など法律との兼ね合いもあり、最初は危機管理対策課、次に道路河川課、そして都市政策課と3つの部署の課長さんとお話しし全容が掴めたほど、所管する部署も多岐に跨ることも分かった次第。
 
突然の電話でのヒヤリングにも関わらず、丁寧に対応、ご説明いただいた課長さん方には感謝を申し上げます。
 
一方、防災と都市開発、森林管理のそれぞれを所管事項としてだけではなく、今回の事例の対応として横串を刺す指揮命令系、部署はどこなのかなど、やや疑問にも感じましたので、行政組織として盲点や抜け道が出来てしまうことのなきよう、その点に関しては改めてもう少しヒヤリングをさせていただきたく存じます。
 
さて、発生から4日目を迎える熱海市伊豆山の大規模土石流に関しては、6日新たに3人の死亡を確認したと発表、死者は計7人となりました。
 
また静岡県と熱海市は、5日に所在がつかめていなかった64人の氏名や性別を公表後、親族や知人の連絡を受けて本人に確認するなどしたところ、安否不明者は27人になったと明らかにしており、被災者の生存率が著しく下がるとされる「発生後72時間」を過ぎ、今日も行われる県警や消防、自衛隊による約1700人態勢での捜索活動により、安否不明者が一人でも減ることを切に願うところであります。
 
さらに、関係省庁では、原因究明や被災地支援、他地域での同種災害防止などの対応策を打ち出し、小泉環境相は、土石流の起点付近に太陽光発電設備が設置されていることから、山林開発などを伴い災害を引き起こす恐れのある太陽光発電所の立地規制を検討すると表明。
 
「急傾斜地への設置を懸念する地域もあり、ここに建てるべきではないとの対応も必要ならやるべきだ」と発言したそうですが、それを言うなら併せて、この狭い国土の日本に太陽光パネルを敷き詰めれば再エネ100%は実現するという妄想、夢物語からも早く醒めていただきたいと強く思うところです。
 

【熱海市伊豆山で発生した大規模土石流の起点付近(手前中央)。土砂は奥に向かって流れた。6日13時17分(共同通信社ヘリより)】
 
併せて、梶山経済産業相は、現場付近にある太陽光発電設備が、国が進める固定価格買い取り制度(FIT)の認定を受けていることを踏まえ、政府による原因究明の一環として、当該設置事業者に対し聞き取りを実施する方針を明かにしました。
 
さらに、赤羽国土交通相は、全国で同様の危険な場所があるかどうか「盛り土(造成地)の総点検」を実施する方針を示すとともに、関係省庁と連携し、調査事項や対象箇所など基準を策定する作業を進めていく考えとのことであり、こうした事例を契機とし、各関係省庁が所管する様々な法律や規制に「防災」という横串を通していただき、早急な対応、法整備をお願いするところです。
 
こうしている間にも、7日4時26分には福井気象台が、敦賀市に大雨(土砂災害)警報を発令。
 
七夕気分はあきらめ、注意警戒です。

生死を分けるタイムリミット「72時間」

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日中、そして夜半も時折強い雨が降った敦賀。
 
こう連続して降雨があるとやはり気になるのが笙の川の水位ですが、今朝、呉竹地点の情報を確認するとまだ顕著な水位上昇とはなっていない模様で安堵。
 

【6日5時の笙の川の様子(福井県河川・砂防総合情報サイトより)】
 
しかしながら、インターネットの天気情報サイトでは、「梅雨の最盛期、大雨と熱中症のリスク高まる」といったタイトルが並び、この先1週間は、梅雨前線が南北に移動しながら本州付近に停滞する見込みで、今日6日は北陸や中国地方など日本海側で雨脚が強まるところがあるとのことであり、保水した雨の流出とともに、引き続き注意・警戒していきたいと思います。
 
まさに「出水期」も本番を迎えている訳ですが、敦賀市では危機管理対策課より、今一度、風水害に備えて事前に確認していただきたい各情報ページへのリンクを一覧とし、昨日ホームページ掲載がされました。
 
市から発令する避難情報や、土砂災害情報、トンボメール(敦賀市防災メール)などの再周知がされていますので、皆様方におかれましても一度ご覧になっていただければと存じます。
 
以下に当該ページをリンクいたします。
 
 →→→敦賀市HP「風水害に備えて」はこちら
 
さて、目を覆いたくなるような映像が幾度となくテレビで流れる熱海市伊豆山の大規模土石流に関しては、発生直後から警察や消防、自衛隊などによる必死の捜索活動が続けられているものの、5日夜、この日の捜索を終えた段階で、新たに2人の死亡を確認したと発表。
 
この災害での死者は計4人となりました。
 
お亡くなりになられた方に対し、心よりご冥福をお祈りいたします。
 
一方、流失家屋は少なくとも130棟という中で、熱海市は住民基本台帳を基に所在不明者の確認作業を進めており、居場所が分かっていないのは4日時点の147人から64人まで減ったとのこと。
 
こうした災害において、被災者の生存率が下がるといわれる境目の「72時間」は本日6日午前に迫っています。
 
幸い雨は小康状態となった一方で、夏の暑さが戻り、現場では今日も過酷極まる捜索活動になることが予想されますが、生死を分けるタイムリミットまでに一人でも多くの方が発見、生存確認されることを祈るばかりです。
 
一昨日のブログの繰り返しとなりますが、長雨が続くここ敦賀においても、熱海の災害を対岸の火事としてはいけません。
 
「私のところは大丈夫」との「正常性バイアス」を取り払い、高まる河川の氾濫や土砂災害のリスクに十分警戒しつつ、「72時間」も意識のうえ、この出水期に備えていきましょう。

熱海市伊豆山で発生した大規模土石流。決して「対岸の火事」にしてはならず。

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高校陸上部時代の先輩にお声掛けいただき、以前に取得した日本陸連の審判資格。
 
審判手帳もいただいていながら、中々参加出来ないペーパードライバーでいましたが、定例会も終わり、昨日は敦賀市総合運動公園陸上競技場にて開催された「敦賀陸上競技記録会」兼「二州地区中学校陸上競技大会」に審判として参加。
 
私は「出発係」ということで、経験ある審判員の皆さんのご指導を受けながら、トラック種目の選手配置、スタート準備完了を本部などにトランシーバーで連絡する重要な役割をいただき、何とか任を終えることが出来ました。
 
出発係をしていると、会社の後輩が一般の部で出場していたり、とりわけ中学3年生にとっては部活生活最後になるやもしれぬレースに懸ける緊張感、それとは別にどこかあどけなさ残る中1クラスの微笑ましさなど、様々な選手の鼓動をスタートライン近傍で感じることが出来、それらを含め貴重でありがたい経験の場となりました。
 
コロナ禍で、応援も声援ではなく拍手というルールを実直に守る各校生徒の皆さんの姿にはどこか胸打たれましたが、改修してほぼ1年近くになるこのブルーのトラックで、いつか気兼ねなく、声援がこだまする環境になればと願い、今後も出来得る範囲で協力していきたいと思います。
 
こうして朝から夕方まで審判をしながら、気になって仕方がなかったのが、同日10時半頃、静岡県熱海市伊豆山で発生した大規模な土石流による被害。
 
家屋10棟以上が流され、約20人の安否不明などの被害状況を受け、静岡県は災害対策本部を設置し、すぐさま自衛隊に災害派遣を要請のうえ、熱海市に災害救助法の適用を決めました。
 

【熱海市伊豆山で発生した土砂崩れ現場】
 
午後には、陸上自衛隊が隊員約30人を現地に派遣し、消防などと調整し本格的な救助を開始し、必死の救出作業により生存確認された方もいる一方、残念ながらお亡くなりになった方も確認されました。
 
救助作業は今なお続いていますが、尊い命を奪われた方に対しご冥福をお祈り申し上げるとともに、被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。
 
また、静岡県の3日14時時点のまとめによると、避難指示が計18市町で約37万6000人に、高齢者等避難が2町の約1万3000人に発令されたほか、JR東海の調べでは、大動脈である東海道線で上下線計58本が運休、計65本が部分運休するなどし、乗客約3万5680人に影響が出たとのこと。
 
これら交通を含む、電力、ガス、水道など各ライフラインについても必死の復旧作業が行われている最中であり、これら作業にあたる皆さんに敬意と感謝を表するとともに、自らの身を守る安全作業をお願いするところです。
 
72時間で800ミリ近くの大雨が降った熱海市の現場周辺は、県が土石流の発生する恐れのある「土石流危険渓流」に指定されており、斜面が急で地質も水を含みやすく、大雨が降れば土石流が発生しやすい悪条件が重なっていたといいます。
 
長時間降り続いた雨で地盤の緩んだ状況は当面、続くとみられ、気象庁は雨が止んだ後も警戒を呼び掛けています。
 
これ以上の二次災害につながらないことを願って止みませんが、このことを対岸の火事にしてはいけません。
 
天気予報を見ると、ここ敦賀も今日から16日までは雨マークの日が続きます。
 
先般、一部修正を終え、市内各戸に配布された「敦賀市洪水ハザードマップ」には、洪水や氾濫のみならず、土砂災害のリスクに備えるための情報も含まれています。
 
思い返せば、大規模被害のあった球磨川での災害の切っ掛けとなった梅雨前線停滞のスタートは、ちょうど一年前の7月3日でした。
 
そして、1年後に起きたこの熱海での災害。
 
「震災は忘れたことにやってくる」は過去のこと。
 
最近では「自然災害は忘れぬうちに」やってくると言える状況となっています。
 
手元に届いた「ハザードマップ」を今一度確認し、自分の住んでいるエリアの災害リスク想定をしておく。
 
既に雨が降り始めた今日、皆さんにも是非、お願いしたいと思います。

敦賀市洪水ハザードマップ(改訂版)が公開。YouTube解説もあります。

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これだけの暑さに晴天が続くと梅雨のことをすっかり忘れてしまいますが、実は昨日11日は、北陸地方の梅雨入りの平年日で、昨年はちょうどこの日に梅雨入りしたとのこと。
 
天気予報アプリでは「梅雨前線はどこへ?」とのタイトルが踊るものの、今日からは雲が広がり、明日以降は雨模様、来週末頃には大陸からの前線が日本海側に延びてくる傾向とのことです。
 
高温でジメジメの梅雨はなければ無いで良いと思いつつ、乾いた紫陽花を見ると、どこか可哀想な気持ちになるもの。
 
厳しい冬があってこそ、待ち遠しい春の到来が嬉しいよう、この梅雨も開放的な夏を迎えるためのスパイスと思えばやはり必要なものとも感じるところです。
 
さて、梅雨に関していえば、先週の今日はちょうど、今後の出水期に備えた敦賀市水防訓練が行われた訳ですが、やはり敦賀でリスクの高い災害といえば、笙の川及び井の口川水系の「河川氾濫」による「洪水・浸水」。
 
災害対策に関しては、計画的な河川改修など、いわゆるハード整備に加え、重要なのは一早い通報連絡や住民避難など、意識を高めたソフト面の対策かと思います。
 
敦賀市においては、このソフト面に関し、福井県が公表した洪水浸水想定区域図及び水害リスク図に基づき、県内でも一早く新しい「洪水ハザードマップ」を作成し、本年3月に市内全戸配布したところでしたが、残念なことに、3枚あるマップの内、井の口川(計画規模)の洪水浸水想定区域の表記に間違いがあることが判明し、判明後速やかに6月1日に「記載誤り」についてホームページにて周知をしていたところ。
 
記載誤りは、井の口川水系(計画規模)の想定降雨に関し、50年に一度の浸水範囲を示すべきところ、作成業者が想定デ-タを100年に一度のものと取り違えてしまった、つまりは、1/50年を想定としながら、マップの浸水範囲(色塗り)は、より多量に降る1/100年で示されたというものでした。
 
もちろん、こうした重要な公表資料に間違いがあってはいけない訳ですが、いわゆる安全側(より浸水範囲が広いほう)であったことは不幸中の幸いであったと受け止めていたところです。
 
所管する危機管理対策課からは、費用負担は業者としつつ、速やかに改訂作業を進めると聞いていましたが、昨日、市のホームページを見ると、「データの修正が完了しましたので、訂正版を公開いたします」、「また、全戸配布につきましては、6月中に各世帯へ配送させていただく予定です」とのお知らせがされていました。
 
詳しくは、以下リンクよりご覧ください。
 →→→「敦賀市洪水ハザードマップ(改訂版)の公開について」はコチラから
 
また、リンク先にもあるよう、よりハザードマップのことを市民の皆さんに理解いただきたいとの趣旨のもと、敦賀市の公式YouTubeチャンネルでは危機管理対策課職員がマップの見方・活用方法を動画にて解説しています。
 

【ハザードマップ解説のYouTube画面はこんな感じです】
 
5分程度の動画で、非常に分かりやすいので是非、皆さんもハザードマップを手にしながら視聴いただければと存じます。
 →→→「洪水ハザードマップ解説動画(YouTube)」はコチラから
 
先に述べたよう、災害対策に関わる公表資料が誤っていたことは反省すべきでありますが、誤記の公表から約10日で改訂版をし、速やかに公表したことは、事の重要性、とりわけ出水期に入ったいま、最速で対応にあたったであろう担当課の気持ちの表れと察するところです。
 
自然災害に関しては、必要とされる「公助・共助・自助」に加え、最近では「近助」(ご近所同士で助け合う)の言葉が加わるようです。
 
このハザードマップなどの災害対策ツールをもとに、町内、班内、ご近所同士で確認し合い、お年寄りや障がいのある方など、いわゆる避難弱者を把握し、いざという時に助け合う。
 
そんな、真に災害に強いまちづくりにつなげていければと考えます。

大動脈「国道8号線」の予防的通行止めは回避

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警報、注意報がズラリと並んだ昨日の敦賀。
 
細かい雪が吹雪いたかと思えば、それが嘘のような青空が時折一面に広がるなど気変わりの激しい1日となりました。
 
それでも積雪量に影響するまでもない降雪であったためひとまず安堵。
 
この大雪予報により、北陸自動車道は先行して通行止めを行なった訳ですが、これと並行し、福井県内を南北に縦断する大動脈「国道8号線」においても、2月18日0:00には越前市白崎〜敦賀市赤崎までを予防的通行止めにすると計画されましたが、結果、集中除雪の可能性は道路状況および気象状況、さらに気象予測により実施不要となったことから取り止めるとの判断がされました。
 
国道8号の管轄は、国道交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所となりますが、今回計画された予防的通行止めの回避区間の距離は約26kmにも及ぶことを考えれば、安全最優先と言えど、交通・物流停止による大きな影響との兼ね合いの中で、実施判断に苦慮されたことと思います。
 

【予防的通行止めが回避された区間(国道交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所HPより抜粋)】
 
幸いにして、思ったほどの大雪とならないとの予測のもと、こうした結果となりましたが、昨日も述べたように高精度の気象予測と豊富な経験を踏まえての判断を重ねていただくことに加え、何と言っても求められるのはハード整備。
 
敦賀市田結〜挙野間の国道8号防災道路(バイパス)整備に向け、現在用地取得を急いでいるところでありますが、越前市大谷までの「難所」を整備することは、自然災害に対するリスク低減と交通機能・避難機能強化の観点から、敦賀市のみならず多方面から早期の整備が求められることは間違いのないところ。
 
一長一短にはいかないにせよ、この敦賀が交通の要衝であることからも、北陸新幹線同様、今後「切れ目のない」計画、整備への期待は一層高まるところと考えます。
 
大雪の度に、必要性や重要性が叫ばれますが、雪解けとともにそうした機運が去りゆくことのなきよう、今冬の出来事、判断をしっかり記憶に留めておきたいと思います。

夜半に東北地方を襲った震度6強の地震

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昨日は穏やかな青空と暖かい気温で、早や春の到来を思わせるかのような1日。
 
ここ最近の好天に合わせ、減量と健康増進目的で再開したジョギングも昨日で3日目。
 
約7kmを走り、夜も心地良い筋肉疲労を感じながらくつろいでいると、「23時8分ごろ、宮城県南部、福島県の中通りと浜通りで震度6強の地震が発生」との緊急速報。
 
テレビ番組もバラエティーから緊急報道に切り替わり、アナウンサーが地震と避難の呼び掛け、スマホからは登録している防災・地震アプリから次々と情報が飛び込むなど、一点慌ただしい土曜の夜となりました。
 
現時点での正確な被害状況は掴んでいないものの、宮城県、福島県両県の消防によると少なくとも50人以上の負傷者、数件の集合住宅にて火災が発生。
 
交通機関においては、常磐自動車道の福島県相馬市内の高速インターチェンジ付近において、約50mに亘り、高さ約10mの土砂崩れが発生したことや各地の点検のため部分部分で通行止め、JR東日本の東北新幹線は運転見合わせとなりました。
 

【岩手県大船渡市で地震の発生を知らせる電光掲示(産経ニュースより)】
 
電力関係では、日本卸電力取引所の情報公開サイトによれば、東北で10基以上の火力発電所が停止するなどにより、東北から関東、東海の広いエリアにおいて停電が発生し、東京電力パワーグリッド管内では一時、1都8県で約83万軒の停電となった模様。
※東京電力パワーグリッド管内の停電は既に解消
 
東北電力の女川、東京電力の福島第一・第二、日本原電の東海第二などを始めとする各原子力施設については、原子力規制委員会から「特段の異常なし」との報告となっています。
 
この地震を受けて14日未明に気象庁が行った会見では、震源の位置が震災の震源域近くで、これまで余震活動が活発だった領域にあたるため、今回の地震は「東日本大震災の余震」と見られると発表。
 
また、震源は福島県沖の深さ55キロと推定され、西の陸側プレートに東から沈み込んでいる太平洋プレートの内部を震源とする逆断層型の地震とみられ、震源の位置が比較的深いため、若干の海面変動のほかは津波の危険性は低いというのがせめてもの救いでしょうか。
 
まずもって、負傷された方々へのお見舞い申し上げるとともに、電力を始めとし、こうしている間も全力でライフラインの復旧にあたる皆さんに敬意いを表しつつ、少しでも早く通常機能が回復されますよう願うところです。
 
さらに地震の専門家によると、今後も数日から1週間程度は同じクラスの地震が起きる可能性があり、注意が必要と指摘していることもあり、今後も引き続いての安全を祈るところであります。
 
奇しくも、次の3月11日で東日本大震災から10年を迎えます。
 
「天災は忘れた頃にやって来る」と言いますが、東北地方の皆さんはもとより、私たち自身、あの凄まじい光景と甚大な被害を忘れることはなく、この先も忘れることはないでしょう。
 
そう思えば、大規模自然災害が頻繁に襲来するこのご時世、「忘れた頃にやってくる」はもう死語。
 
「天災は忘れなくともやってくる」が正解と言えるでしょう。
 
こうした機会、さらには10年前の大震災が残した教訓を思えば、「自分たちは大丈夫」という「正常性バイアス」を捨て、「自分たちのところにも来る」と思い、備えることが最も重要です。
 
昨日と同様、今日の敦賀は穏やかな好天に恵まれそうでありますが、余震に備える東北・関東地方の皆さんの不安な気持ちを忘るることなく過ごしたいと思います。

映画「八甲田山」から改めて学ぶ「危機管理」

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昨日は、終日晴天の広がる気持ちの良い一日。
 
午前中に犬の散歩をしていると、寒さも少し緩んだからか、普段より家の外にいらっしゃる方が多いように感じました。
 
自宅近くに戻ってくると、近所の通りから「たけちゃーん!」と呼ぶ声。
 
声の元は、いつもあたたかく励ましてくれる奥様ということで、お話ししていると向かいの方や通りすがりの方など、瞬時4人の女性と井戸端会議に。
 
悲しいかな主役は「たけちゃん」から「きゅうちゃん(愛犬)」に代わっていましたが、それでもワクチン接種のことや議会のことなど相互にお話し出来たり、そこから教わることもあったりと、とても有意義で心安らぐ時間となりました。
 
そうして考えるとやはり、ご近所同士のコミュニケーションは「雑談にあり」。
 
コロナ禍の時こそ、ご近所さんの関わりを深め、話し声、笑い声が飛び交うまちにしていきたいものです。
 
さて、もうひとつ「雑談」から生まれたということで、ここから本題。
 
「孤高の人」や「栄光の岩壁」といえば新田次郎著の山岳小説ですが、実は私、以前に山岳小説にハマり、新田作品はほぼ読破。
 
そのハマる切っ掛けとなったのが「八甲田山 死の彷徨」でありまして、1977年には、あの高倉健さんが主演を演じ、「八甲田山」のタイトルで映画化もされていたことから、いつか見ようと思っていたところ、母体労組役員とのひょんな会話から、何と「4KデジタルリマスターBlue-ray版を持っているのでお貸ししましょうか」とのありがたい話しに。
 
是非とお願いし、早速昨日鑑賞させていただきました。
 

【原作小説と4Kリマスター版】
 
まず何と言っても、40年以上も前の映画とは思えない、映像の美しさ。
 
説明によると1カット1カット徹底して色調を調整し、劇場公開時には表現出来なかったオリジナルネガフィルムの表現力を最大限に生かした色彩設計を実現したとあり、まさに最終版と呼ぶべき、映画「八甲田山」の最高品質の画像となっているとのこと。
 
最高品質という通り、登場する主演の高倉健さんを始め、北大路欣也さんや加山雄三さんら男優陣の放つオーラと魅力、栗原小巻さん、加賀まりこさんなど女優陣の見惚れるほどの美しさが際立っていました。
 

 
そして、何と言っても、吹雪と極寒の冬の八甲田の恐ろしさや青森のゆたかな自然を鮮明に感じとることが出来ました。
 
物語は、日露戦争開戦を目前に控えた明治35年、厳寒の八甲田山を舞台とし、210名もの大群率いる青森第5連隊(神田大尉:北大路欣也)と27名の弘前第31連隊(徳島中尉:高倉健)が雪中行軍演習(あらすじには「過酷な人体実験を強いられた」とある)する中で起こる、壮絶な自然と人間の闘い、極限まで追い込まれ狂気に陥る人間の行動、生死を分ける各部隊のリスク意識と組織判断の差などを描いた、まさに原作と同様、手に汗握る作品。
 
極寒、猛吹雪の中「自然は克服するもの」とばかりの強行前進、部隊としての指揮命令系統崩壊により、結果199名もの死者を出した青森連隊と「自然に逆らわず」冷静に状況を見極めながら進軍し、210km、11日間に及ぶ全工程をひとりの犠牲者を出さずに完全踏破した弘前連隊。
 
これまで活字から思い浮かべていた壮絶な隊員の発狂や凍死、部隊が崩壊していくシーンを前に、自然の脅威を前に人間はいかに無力であることや組織・リーダーシップ論、危機管理に対して大きな教訓になるもの。
 
なお、この出来事自体、実際に起きた山岳遭難事件であったものの、長く国民には知らされないままになっていたことは、日露戦争の風雲が切迫していたことや陸軍の秘密主義でもあったのでは無いかと原作の「あとがき」には記されていて、単なる山岳小説に留まらず、時代の陰の部分にも問題提起するかの意味が込められていたとありますが、映画でもその部分は余韻のように残されていたとも感じました。
 
いずれにしても、時を経て多発する大規模自然災害への備え、国難とも言える新型コロナへの対応、会社組織のリスクマネジメントとはどうあるべきかなど、まさに現代社会に大きな警鐘を鳴らすかのような内容に、改めて得るもの多き出会いとなったことは間違いありません。
 
偶然の会話からBlue-ray版を貸してくれた労組役員に感謝するとともに、迷った時は健さんの判断や言葉を思い浮かべ、自身の行動にも生かしていきたいと思います。

「北陸自動車道」通行止めの影響は、即「国道8号」に

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年明けの3連休に発生した大雪による北陸自動車道での1500台にも及ぶ立ち往生。
 
この教訓を少しでも生かすとの思いは理解するものの、あまりにも急に安全側にシフトし過ぎではと感じる出来事が。
 
昨日は冬型の気圧配置、降雪や路面凍結もあってか北陸自動車道の敦賀IC~武生IC間は朝6時から通行止め。
 
14時からは武生IC~加賀IC間の上下線、さらには敦賀IC〜長浜ICまでの広範囲に亘り通行止めとなりました。
 
当然、この高速道路通行止めの影響は、県内を南北に走る大動脈「国道8号線」の通行量増加につながる訳ですが、昼前には敦賀市江良付近でトラック1台がスタックしたことにより渋滞が発生していると東浦にお住まいの方から電話連絡あり。
 
敦賀市北端の大比田にお住まいのこの方は渋滞に巻き込まれ、市内から自宅まで何と2時間を要したとのことで大変お気の毒であった訳ですが、ひとつは、この高速道路通行止めの判断基準(いきなり超安全サイドに)、次にそうしたことの住民への周知・連絡、国や県・市との連携などどう対応されたのか。
 
確認しておかねばらならいことが多く浮かんだ次第。
 
私自身はといえば、自分でも何か出来ることと、その状況をfacebookやLINEタイムラインなどにて発信するとともに、夕方には敦賀ICから国道8号線への合流地点を確認に向かったのですが、きらめきスタジアム近辺まで伸びていた渋滞の列は徐々に動き出し、車も流れ始めたところでやや安堵したところ。
 

【1月29日16時頃の敦賀ICから国道8号線への合流地点。ちょうど車は流れ始めたところでした。】
 
いずれにしましても、一本道でその道を通らざるを得ない東浦住民の皆さんにとっては、まさに生命線の道路であることから、先に述べた点に関して、とりわけNEXCO中日本と各行政機関との連携、さらには敦賀市防災メール(トンボメール)などにて住民への状況伝達が出来ないものか。
 
既に複数の方からご意見を頂戴しているところでもありますので、自分なりに考え対応していきたいと思います。
 
聞くところによると、北陸自動車道の除雪部隊は敦賀基地に3梯団、今庄基地に2梯団あり、この5梯団を順次稼働させることで除雪はもとより、通行速度の抑制ともなり、事故やスタックも防げたのではとの見方もあります。
 
先般、防災研修で学んだ「正常化の偏見」を取り除くとすれば、「これくらいの雪で」と思ってはいけないのかも知れませんが、安全側により過ぎた判断・対応は、一方で生活や物流に影響を及ぼすことに直結するとの重要性も踏まえ、昨日の判断に関しての各機関の評価や検証結果はしかと確認しておきたいと考えます。
 
言うまでもなく、この長年に亘る課題の解決は「敦賀防災」(田結〜挙野間のバイパス道路)、さらには大谷までの建設。
 
現在、敦賀市の方でも懸命に用地取得にあたっておられますが、東浦住民の皆さんの悲願でもあるこの道路建設が早期に進むことを願ってやみません。
 

防災の根幹は「正常化の偏見」を取り除くこと

ブログ 敦賀市議会 防災

Facebookでフォローしている「人道の港敦賀ムゼウム」のページを拝見し、どこか嬉しい気持ちに。
 
投稿には、敦賀市役所の新規採用職員研修をムゼウムで行ったとあり、館内で真剣に展示を見学された後の感想として、「展示で当時の敦賀の様子に浸ることができた。映像で孤児や難民一人一人のストーリーを知ることで興味が増して、何度来ても知識が深まっておもしろい!」、「市内外の学生にも敦賀の歴史について知ってもらえているのがうれしく感じた。ムゼウムから発信していくことで、敦賀のイメージが変わると良いと思います。」等の言葉があったそう。
 
どなたかから聞いたか忘れましたが、新人行政職員の研修では、まずまちの歴史や文化を学び知ることで、自分の仕事は誇りあることであり、そこに意義や価値を感じてもらうようにしているとの話しを聞いたことがあります。
 
ムゼウムで感じたことが、この後も新採用職員の皆さんの仕事への情熱につながることを期待したいと思います。
 
当該Facebookページは以下にリンクしておきますので、宜しければ写真とともにご覧ください。
 →→→「人道の港敦賀ムゼウム」facebookページはこちら
 
さて、研修と言えば、昨日午前中は、我々議員もリモートにて受講。
 
毎年1回開催している敦賀市議会議員研修として、東京都板橋区の行政職員を経て、現在は一般社団法人「福祉防災コミュニティ協会」代表理事や「TEAM防災ジャパン」アドバイザーをお務めになられている鍵屋一氏を講師にお迎え(実際にはスクリーン越しですが)し、「災害時の議会の役割」と題し、防災時の対応について講義を拝聴しました。
 
長きに亘り板橋区の行政職員として福祉や危機管理関係、最後は議会事務長などもご経験され退職されたとのことで、まさに叩き上げの豊富な実務経験に加え、何故か故郷(秋田県男鹿市)の秋田なまりが抜けていないという親しみやすい語り口もあり、時間を忘れて話しに聞き入ってしまいました。
 

 
冒頭、必ずアイスブレイクを行うということで、左手はグー、右手はパーを交互にチェンジしたり、ひとりジャンケンをしましたが、単に場を和ませることではなく、仰りたかったことは「初めてのことは失敗する」、「だから訓練が必要」なんだということ。
 
併せて、「なので職員をあまり責めないで」とも付け加えられました。
 
導入部分から身をもって「なるほど」となった訳ですが、その後も改めて気付かされることが大変多く、特に東日本大震災の揺れや津波の映像が流れた場面では、当時現地ボランティアに行った際に見た惨状を思い返しながら拝聴した次第。
 
拝聴した内容については、超概略となりますが以下にポイントだけ記載します。
 
◉コロナで避難所の少人数や分散避難が叫ばれているが、感染症(風邪やインフルなど)やプライバシーなどの観点を踏まえれば、コロナでなくとも本来考えておかねばならなかったこと。
◉災害の大きさは、ハザード×人口(暴露料)×社会の脆弱性により決まる。
◉防災の正四面体は、自助、共助、公助と「近助」。ご近所さんや地域のつながりが大事。
◉各市町の防災計画では「任務放棄」の基準を決めておくことが重要。これを決めておかないと死者が増えることは、地元の消防団員などが多く亡くなった東日本大震災の教訓。
◉災害時の議会、議員の役割やルールも決めておくべき。
◉行政も議会も計画に魂を込めることが大事。魂なき計画は、ただの紙である(本番で機能しないとの意)。
◉役所は、危機の際は全庁横断的に対応する必要があるため、議会がその重要性を訴え続ける必要がある。
 →防災関係を所管する常任委員会以外の委員会で各部署の防災意識を高めること。
◉仙台市の防災枠組みにもある「誰ひとり取り残さない」との言葉は、一番弱い人に目を当てて非難できるようにすること。知らない人同士でそれは出来ないので、人の人とのつながり、福祉と防災(危機管理)をつなぐことが大事。
 
など、まだまだ書き足りない訳ですが、ポイントはこの辺とさせていただきます。
 
この日鍵屋先生が「災害対策の根底にあるもの」として、繰り返し強調して仰られたことは「正常化の偏見」。
 
「正常化の偏見」とは、一人ひとりの意識にある「自分は大丈夫」の心。
 
「正常バイアス」などとも言いますが、この「根拠なき楽観」は人間の本能としてあるものでありますが、「災害ではアダ」になる。
 
ジャングルに住む動物とは違い、「人間は危機管理に弱い動物」であることを強く意識したうえで「正常化の偏見を取り除くこと」が最も大事なことであり、訓練は「防災モードにスイッチを入れる」こととのこと。
 
議会に対しては、行政に物申す意味でも「議会が正常化の偏見を破ろう!」との呼び掛けがありました。
 
リモートでスクリーン越しであることを忘れるほどの、どこか人懐っこい先生の話しに引き込まれつつ、災害対策の根幹を学ぶ大変貴重な2時間となりました。
 
敦賀は災害の少ないまちとは言え、そう思うこと自体が「正常化の偏見」ですね。
 
地震、台風、水害、雪害と自然災害はいつやってくるか分からないとの意識を改めて持ちつつ、昨日学んだことを今後の議員活動、さらにはまちの防災に生かしていきます。

阪神・淡路大震災から26年の日に強く思うこと

ブログ 防災

1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災から今日で26年。
 
ここ敦賀でも突き上げるような揺れを感じたことや阪神高速の倒壊シーンなど現地の衝撃的な映像は、半世紀を経ても未だ記憶に新しく、恐らくこの後も忘れることのないであろう出来事となっています。
 

 
発生時刻の午前5時46分には、兵庫県内各地で鎮魂の祈りが捧げられるとのことであり、私からも犠牲になられた方への哀悼の意、さらには今なお障害など後遺症を抱えて暮らす方に対し、深くお見舞いを申し上げます。
 
新聞情報によれば、兵庫県内で17日前後に開かれる追悼行事は昨年より18件減の42件でコロナ緊急事態宣言の発令でさらに減少するとみられる中、遺族や被災者らは自宅やオンラインなど、例年とは違う形でも犠牲者を悼み、改めて震災の記憶と教訓を胸に刻むとあります。
 
6434人の犠牲者、全半壊家屋約25万棟、10兆円を超える甚大な被害により、大きな「負の遺産」をもたらしたこの震災。
 
しかしこの震災は「負の遺産」だけでなく「正の遺産」も残しているとウェザーニュースの記事にあります。
 
まずは、阪神・淡路大震災をきっかけに災害ボランティアが定着したことから、1995年は「ボランティア元年」と呼ばれているように、ボランティアの延べ人数で、阪神・淡路大震災が167万人、東日本大震災が550万人など復興の助けになっています。
 
次に、阪神・淡路大震災を教訓に大規模災害に対応するため、高度な救出救助能力を有する隊員と装備で編成される消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)が1996年12月、東京消防庁に発足し、その後は国内の大規模災害だけでなく海外の地震・森林火災・噴火災害・豪雨被害などへも派遣されています。
 
また、震災では被災者に対する初期医療の遅れが露呈したことを受け、2005年に厚生労働省の日本DMAT(ディーマット)が発足。
基本、1チーム5人(医師1人、看護師2人、業務調整員2人)で構成されるチームが、要請があれば現場に3日〜1週間滞在して活動するとのことであり、初の出動は2005年4月に発生したJR福知山線脱線事故であったとのこと。
 
さらに、身近なところでは、被災した際に用いたカセット式ガスコンロが、メーカーによってガスボンベのサイズや構成部品が異なる不便が生じたことを教訓とし、1998年2月に日本工業規格が改正され、ボンベの形状が1種類に規格化された(どのメーカーでも使えるようになった)ことや、水道の湯水混合水栓のレバーについては、震災の前まで普及していたレバーを上げると止まる「上げ止め式」では、周辺の物が落下すると水道水が出っぱなしになるという事例が多発したため、震災後はレバーを下げると止まる「下げ止め式」が普及したことなど、いま当たり前のことは実は阪神・淡路大震災を契機に生まれたものであったことを気づかせてくれます。
 
この3月には東日本大震災から10年を迎えることとなりますが、この2つの大震災にあって大きな負の出来事に直面しつつも、日本人はこうして正の力に変えるとともに、何よりも秩序を守り、災害ボランティアに行けなくとも気持ちをカンパやメッセージに変えて、助け合い、支え合って乗り越えてきました。
 
そして今のコロナ。
 
徐々にまた批判や非難、身勝手な行動が見受けられるようになってきていますが、こうして気持ちもバラバラ、社会が分裂していてはウイルスに勝つことなど到底出来ません。
 
無念にも震災で犠牲になられた方が生き続けたかった日本を思えば、取るべき行動は必然であります。
 
今を生きる者の責任と使命を強く自覚して、感染症も災害だとすれば、この阪神・淡路大震災から26年の今日、今一度、日本全体が協力し合ってこのコロナを乗り越えることを決意する、そうした日にすべきであり、私自身そのように思う日にしたいと考えます。

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