2021年2月25日
3月定例会開会!初日より得るもの多き一日!
議会は言論の府。
昨日開会した敦賀市議会3月定例会ですが、スタートからまさに、そのことを感じる一日となりました。
9時30分より、市長、副市長ら理事者も出席しての全員協議会にて先刻開催された議会運営員会における本定例会の運営について報告された後、10時より本会議を開会。
議長より、議事録署名議員の指名、会期日程、諸般の報告がされ、2年の任期満了に伴う各常任委員会、特別委員会の委員指名が行われました。
また、特別委員会に関しては、B議案(議員側から提出する議案)第1号として「廃棄物対策特別委員会設置の件」が提案され、全員賛成で可決しました。
各委員会に関しては、正副委員長を決める必要があることから、本会議を一旦休憩し、順次委員会を開催し、選挙により決定しました。
その結果、私は、産経建設常任委員会並びに広報広聴委員会の委員長を拝命。
若輩者をご推挙いただき、身の引き締まる思いですが、委員会の慎重審査、委員間討議が円滑に進むよう役割を果たしていく所存です。
なお、私が所属する委員会は、一部変更のうえ以下の通りとなりましたのでご確認のほどお願いします。
【やまたけの所属する委員会】
◉議会運営委員会(継続)
◉予算決算常任委員会(議長を除く全員が所属)
◉産経建設常任委員会(委員長)
◉新幹線対策特別委員会
◉広報広聴委員会
このように、各委員会開催と並行しつつ、一方では本日、来週と行われる令和2年度補正予算、令和3年当初予算審査に向けた「事前通告書」を13時までに提出。
提出する立場の議員はさて置き、議会事務局の皆さんは、受付、チェックとフル稼働でテキパキと対応いただき感謝。
夜半に自宅にFAXで届いた「通告一覧」によれば、補正予算22件、当初予算70件の質疑項目となっており、この数からも充実した審査となることが今から楽しみでもあります。
さて、言わば普段と異なるここまでの工程を終え、15時に本会議を再開した訳ですが、委員会所属や役職も変わったせいでしょうか、何か新鮮な感じで気持ち新たに迎えることが出来ました。
本会議再開後は、今定例会に提出した議案に対する「市長提案理由説明」、既に専決処分した事項に対する「報告」7件の説明から質疑、採決まで、さらには提出議案39件のうち、予算決算常任委員会に付託する予算案件を除く19件に関する説明、質疑までを行い、ここでも活発な質疑が行われました。
私も2件について質疑させていただきましたが、そのうちの第20号議案「敦賀市ふるさと応援基金条例制定の件」に関しては、今年度32.5億円と大幅に増額となった「ふるさと納税」について、これまで返礼品事業は一般財源から支出していたものを、頂戴した寄附金にて賄う(今年度の場合、約20億円)とすること、即ち「寄附から支出までの仕組みを変える」ことが補正予算案でも提出されていること、寄附者は使途目的を指定(子育てや観光など、敦賀市の場合は11項目から選択)して寄附しているため、本条例にて一元化してしまった場合に、寄附者の意図に応じた使い方がされるのか。
つまりは、寄附者に対する「透明性」と「説明性」の観点から質疑を行った次第ですが、正直納得のいく回答は得られませんでした。
ただ、「質疑」に関しては、「質問」と違い、自分の考えや思いを述べない範囲で行わなければならないとのルールがあるため、回答を導くための深堀りがどうもやりづらく(単に私の力量不足でしかないのですが…)、不完全燃焼ながら一旦ここで終えることとしました。
なお、後者の視点(使途目的と支出の関係)については、私の前に豊田耕一議員も質疑されていたことを併せて紹介させていただきます。
こうして、全ての議案に関対する質疑を終え、委員会審査のため本会議を終了したのは、18時22分でありました。
そして何と、この日は、先ほど述べた「ふるさと納税」に関する取扱いが「条例と予算のセット」で提出されていることを踏まえ、まずは条例側(決まり)を先に確認しておく必要があるため、「敦賀市ふるさと応援基金条例」についてのみを審査する総務民生常任委員会が開催されました。
私自身、先に不完全燃焼の質疑となったことに加え、寄附者視点に立って敦賀市がいかに透明性あるルールメイキングをするのかといった観点から、大変重要な議案であるとの思いのもと委員会を「傍聴」させていただきました。
委員会では、私の意見と同じく「寄附者の使途目的に応じた事業に使うことが全く見えない」との意見や、逆に「一元化するのであれば、使途目的を緩やかにし、柔軟に使えるようにすべき」といった意見、「寄附金の中から返礼事業の財源に充てることは、絶対に何らかの形で寄付者に示さないといけない」など、いずれもそれぞれのスタンスに立てば「正論」の意見で、真に活発な理事者とのやり取りが行われました。
こっち取ればあっち立たずで、「この議論は果たして収束するのか」と勝手にハラハラして傍聴席にいましたが、議論の末、最終的な結論としては、「今年度頂戴した寄附分については、寄附者の使途目的に応じて使う」、「来年度頂戴する分に対しては、広い範囲で柔軟性を持って使えるよう、使途の統合や多くくり化を図るよう、見直しを検討する」、「寄附者にはその旨を市のHPやふるさと納税のポータルサイトに掲載し、お知らせする」との理事者の考えが確認出来たことを踏まえ、原案の通りで認められることとなりました。
理想と現実の狭間を理解しつつ、委員の皆さんそれぞれが持論を積極的に述べ合い、理事者の皆さんも正面から受け止めたうえで、最終的には、制度設計として良くするとの思いを双方で共有のもと、あるべき姿に着地する。
これがまさに、冒頭に述べた「議会は言論の府」を表す深堀りの委員会審査、議会と理事者の関係であると唸った次第。
また、こうして腹を割って議論出来る、敦賀市と敦賀市議会の関係、その議会に所属していることを嬉しくもまた誇らしく思った次第です(手前味噌になるかもしれませんが)。
傍聴を終え、市役所を出たのは20時を跨ぐ頃となりましたが、時間を忘れるほどの価値ある時間、得るもの多き一日となりました。
初日からテンションが上がっておりますが、本日は、補正予算審査を行う予算決算常任委員会全体会、分科会と続きます。
昨日の議論をお手本に、自身は情熱を持ちつつ冷静な議論、委員長としては着地点を失うことなき、真に実のある審査となるよう精一杯努めていきます。
【傍聴を終え、振り返った市役所庁舎。本日の補正予算質疑対応もあってか、まだ多くのフロアで電気が点いていました。】