関西電力が美浜発電所1号機の後継機設置の可能性検討にかかる自主的な調査を「再開」

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物事には節目というものがありますが、私自身は昨日、公職選挙法の定めにより、選挙期間中は禁止されている個人の政治活動を気持ち新たに再開。
 
いつもの粟野交番前交差点での街頭演説を行いました。
 
夏休みに入ったこともあり、中高生の姿は部活動に向かう生徒さんがチラホラといった感じでしたが、引き続きコツコツと活動に当たる所存です。
 
また、参議院選挙を戦った山中しゅんすけさんは昨夕、選挙前から立ち続けた福井駅西口にてお礼の辻立ち。
 
私も同席しましたが、山中さんからは、「88,753人もの方にご期待頂いたにも関わらず結果は当選とはなりませんでした。力及ばず申し訳ございません。しかし選挙を走りきれたのは皆様のご支援のお陰です。本当に有難うございました。」と心から感謝を伝える姿に、選挙戦を終えた節目と覚悟なるものを感じた次第です。
 
さて、同じ節目でも、選挙戦の話題から原子力へ。
 
昨日、大きく報道されたのは、関西電力が「美浜発電所の建て替え(いわゆるリプレース)に向け、地質の自主的調査を再開する」と発表したこと。
 
私にとっては、「再開」という点がポイント。
 
関西電力のプレス文によれば、美浜発電所1号機の後継機設置の可能性検討にかかる自主的な調査を行うのは“2010年11月24日以降”とのことであり、15年近くもの間、調査を止めざるを得なかったことの意味合い、つまりは国策であるエネルギー基本計画において「原子力の依存度低減」の文言を残し続けた、政治の責任は非常に重いものと、強く認識するところです。
 
同プレス文では続けて、
 
◉当社(関電)は、「ゼロカーボンビジョン2050」において、原子力発電所の新増設・ リプレースの実現を掲げており、これを推進していく中で、後継機の事業成立性検討の一環として自主的な現地調査の再開が必要との判断に至った。
◉本調査は、新規制基準への適合性の観点から、地形や地質等の特性を把握し、後継機設置の可能性有無について検討するために行うものです。後継機設置の判断にあたっては、本調査の結果に加え、革新軽水炉の開発状況や規制の方針、さらに投資判断を行う上での事業環境整備の状況を総合的に考慮する必要があります。そのため、本調査の結果のみをもって後継機設置を判断するものでは ありません。
 
としています。
 
まさにこの点は、先に行われた敦賀市議会の6月定例会一般質問で、私から質問したこととなりますが、莫大な資金を建設に投じる一方、投資回収(発電開始)までの期間が長いという原子力発電の特性から、開発事業者が予見性をもって、リプレースや新増設に取り組める環境を早期に「国が」整備することが極めて重要であること。
 

【関西電力美浜発電所の全景(日本経済新聞電子版より引用)】
 
関西電力も暗に、このことを言っている訳であり、第7次エネルギー基本計画で「原子力の最大限活用」を掲げたのであれば、それをどう具現化するのか、政府には早くこれらの道筋を示していただくことを切に求める次第。
 
先の参院選で山中しゅんすけさんはこう主張しました。
 
「日本が“停滞”しているのは、経済ばかりではなく、技術開発や人づくりにお金をかけてこなかったからだ。私は、エネルギーの分野などを含め、積極財政で停滞する日本を動かし、強い日本を取り戻す。」。
 
福井県から選出されている、または今回選出された国会議員の皆様におかれましては、福井のみならず、日本の将来の鍵を握ると言っても過言ではない、原子力発電のリプレース・新増設に向けて、行動でご尽力いただけますようお願い申し上げます。