議員定数に関し意見交換を行う

ブログ 敦賀市議会


 
写真は、本年7月に敦賀市区長連合会から提出された「議員定数削減」に関する要望書です。
「議員定数」に関しては、平成28年に同区長連合会より、現状の24名から20名にすべきとの要望があり、議会で検討した結果「定数維持」と判断した経過を踏まえつつ、改選後の機を捉え改めて今回要望があったものです。
 
この要望書を受け、市議会議長から議会運営委員会対し検討を行うよう諮問があり、既に検討の進め方に対する各派の考え方や議員ごとの定数の考えを集約したうえで、再来年度末までに結論を見出すべく、ゼロベースでの検討を開始しています。
 
このような背景のもと、昨日は検討を進めるにあたっての意見を伺うべく、市区長連合会理事の皆さんと議員(参加は21名/24名)との意見交換会が開催されました。
 
冒頭、市区長連合会長殿より、改めて要望の経過や趣旨について説明いただいた後、各地区の区長連合会長より「全区から定数削減の声が挙がっている」、「議員は少なければ少ないほど良い」、「区長の意見は民意」、「他市町と比較し24人は多過ぎる。崇高な理念の中で議員で判断を」など様々な意見が挙げられました。
 
これに対し、議員側からは、今後の検討にあたっての参考とすべく、「民意はどのように集約されたのか」、「議員不在の地区への懸念」、「求める議会象」などについて考えをお伺いしました。
 
理解を深めるうえで数名の議員から更質問や意見が述べられる中、私からは「議会の役割である①民意吸収機能、②政策立案機能、③行政監視機能について、区長の皆さんの敦賀市議会に対する評価、強化すべき点は何か」と質問させていただきました。
 
回答においては、3つの視点に対する具体的な評価はないものの、市民は「将来の敦賀を考える議会」を望んでいるとの回答がありました。
各地区からの選出議員ではなく、「敦賀一区」との考えのもと活動して欲しいなどの意見もありました。
上記2点について、現職議員の皆さんはそう思って手を挙げたに違いないのですが、区長さん始め、有権者の皆さんにはそう思われていないということは大変残念でありましたが、それが民意というのであれば、今後の検討にあたってひとつ念頭に置いておきたいと思います。
 
さて、こういった意見交換をしたからという訳ではありませんが、議会運営委員会において議論を開始するにあたり、既に議員個人の考えを提出しておりますので、この機会にその考えを示しておきたいと思います。
 
◉議員定数:20〜22名
 
◉その理由
議会に求められる以下の機能・役割に対し、上記の考えも踏まえつつ定数削減した際の影響を検討した結果、上記定数にあっても機能維持が果たせるものと考えるため。
 
①決定機能
会派制による議会運営がされており、各議案に対しても基本的に会派調整が行われていること及び委員会・分科会審議を経て議決がされていることから、定数減による影響はさほど大きくないものと考えます。
 
②行政監視機能
定数が減れば監視機能が低下するとの見方もあるが、委員会の柔軟開催などにより、議員間で議案を深掘りし問題点を抽出するなど、定数のみに依存せず機能を高める方法もあるのではと考えます。
 
③民意吸収機能
監視機能と同じく定数減により、民意吸収機能は低下するとの見方もあるが、定数が減ることによって、必然的に広域の意見を伺う(集まる)ことになることや議会報告会・意見交換会の開催方法見直しなどに
より意見収集する機能を高めることでカバー出来るものと考えます。
 
④政策立案機能
議会としての政策立案とはどこまでを指すのかにもよるが、中央集権地方分配型から地方分権に進む中において、今後も敦賀市が発展していくためには「個性」ある自治体として他の市町との画一性を有することが重要であると考えます。
ついては、独自性や新たな視点を持った政策提案を自治体任せにするのではなく、議会から発案・提起(条例など)していくことが肝要であり、これは定数の維持・削減によらず進めていけるものと考えます。
 
議員経験半年であるが故、上記の考えは理想論、抽象的部分もあり、ご意見もあろうかと思いますが、今後、議員個人として開催する議会報告会、意見交換の場を通じ、積極的に「議員定数に対する民意」をお伺いしていきたいと考えますので、皆さん奇譚のないご意見をお寄せいただけますよう宜しくお願いいたします。