米国では「原子力」の電気を「直接購入」する時代

エネルギー ブログ

早いもので、8月も最終週となりました。
 
敦賀市内の小学校の1学期後半開始は、明後日27日(水)のようで、夏休みの宿題も終わって余裕の子も、ラストスパートとばかり宿題に追われている子も、元気に登校日を迎えて欲しいと思うところ。
 
夏休みが終わると、敦賀の次のイベントは、9月2日(火)から始まる「敦賀まつり」。
 
ニュースにも取り上げられていた「山車」の組み立て、準備にあたる様子などを見るにつれ、この歳になってもワクワクするのは「敦賀っ子」の所以といったところでしょうか。
 
ただし、その前の9月1日(月)には、令和7年第3回(9月)敦賀市議会定例会 1週間前の、いわゆる「告示日議運」(議会運営委員会)が開催され、同時に議案も配布されます。
 
翌週8日(月)には定例会開会となりますので、こちらは気を引き締めて、準備にあたる所存です。
 
さて、この猛暑続き、電力需要が極めて高い夏季ピークも「電力の安定供給」にご尽力いただいている、電力関連産業の方々にあらためて感謝するところですが、一方、心配が募るのは、この先の電力不足。
 
第7次エネルギー基本計画でも明らかとなったよう、生成AIの急速な普及に伴うデータセンターや半導体工場に必要な分を見込むと、従前低下傾向にあった電力需要は増加に転じ、これをどう非化石エネルギーで賄っていけるかが、日本における大きな課題となっています。
 
これに対しては、既設原子力発電所をフルに活用するほか、次世代革新炉によるリプレース、新増設を速やかに進めていくことが鍵であり、日本が成長するための生命線と考えることは、これまでも述べているとおり。
 
と同時に、「原子力発電の最大限活用」を謳いながら、これらが遅々として進まない現状に忸怩たる思いを抱く訳ですが、この思いが一層募るのは、世界各国の原子力政策が極めて革新的かつスピード感をもって行われていることに他なりません。
 
例えて言うなら、先日の原子力産業新聞にも掲載されていた米国。
 
GoogleやAmazon、メタ社(Facebookを運営)など、膨大な電力を必要とする米大手IT企業は、自社データセンターへの電力供給を「原子力」で賄うため、開発協力、資金援助を行っているところ、米原子力新興企業のケイロス・パワー社は8月18日、米国の拡大するエネルギー需要に対応し、先進原子力分野における同国のリーダーシップを強化するため、IT大手のGoogle社および米テネシー峡谷開発公社(TVA)と新たな協力関係を発表したとありました。
 
Google社は2024年10月、自社のデータセンターへの電力供給を目的にケイロス社と2035年までにケイロス社が開発する先進炉のフッ化物塩冷却高温炉を複数基、合計出力にして最大50万kWeの導入による電力購入契約(PPA)を締結。
 
ケイロス社の実証プラント「ヘルメス2」は、Google社との同契約の下で最初に建設される発電所となり、さらにケイロス社はGoogle社のテネシー州モンゴメリー郡ならびにアラバマ州ジャクソン郡にあるデータセンターへの電力供給を加速するために、ヘルメス2の出力を2.8万kWから5万kWeに増強し、1基の原子炉で発電を行う予定で、2030年の運転開始を見込むなど、Google社は事業の脱炭素化をさらに推進していく考えとのこと。
 

【ケイロス・パワー「ヘルメス2」のイメージ(原子力産業新聞より引用)】
 
また、ヘルメスは2023年12月に、米原子力規制委員会(NRC)が半世紀ぶりに建設を許可した非水冷却炉。
 
つまりは、規制側も国策である新たな技術導入に対して、極めて迅速かつ合理的な対応をしていることが背景にあることも認識しておく必要があります。
 
これは世界で起こっていることの一例に過ぎず、欧米各国はもとより、中露、途上国を含め、先進的な原子力開発を進める中において、日本はどうか。
 
新規プラントを建設する期間を考慮すると、今に「電気が足りなくなる」状況に陥るのではないか。
 
そうなれば、もはや日本は先進国どころではなく二流国。
 
さらに言えば、「エネルギー資源獲得戦争」であった先の歴史すら思い浮かべる次第。
 
品質の高い、安定した電力供給は、生活と経済活動の血液であり、日本の生命線。
 
残暑厳しきこの夏にあって、一層の危機感を覚える次第です。