知って行わざれば、知らぬことと同じなり

ブログ 敦賀市議会

6月2日、同じ町内にお住まいで労働組合系の地元議員として敦賀市議、福井県議までお務めになられた二ノ宮正文様がご逝去されました。
 
享年94歳。
 
物静かな人格者で、民社の精神、友愛の精神をもって政治に携わり、地域貢献に尽くされた大先輩の訃報に際し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
 
さて、議会の方は、次週8日に定例会開会。
 
1日の告示に合わせ、市長提出議案や請願が提示されていることは既にお知らせした通りでありますが、これに向けた自身の準備として心掛けているのは、ある先輩議員のブログにもあった言葉です。
 
ちょうど、3月定例会の前にもこの場(2月23日のブログ)で記載していたのですが、各議案審査に向け「机上の空論とならぬよう、事業内容は役所の担当に聞く、現場に足を運ぶ、市民の皆さんの受け止めを聞く」の3点セットでより精度の高い審査に!との言葉が書かれており、改めて見習わねばと納得するとともに、早速このことを念頭に活動にあたっている次第です。
 
この考えは、元々、発電所の仕事をしていた際も先輩から「机に座ってる暇があったら現場に足を運び、五感で覚えよ」、労働組合の役員時代も「活動の原点は職場にあり」と叩き込まれてきたこともあり、議員の世界でも全く合い通ずるものです。
 
こういった観点のもと、今定例会に提出の各議案(補正予算に計上されている事業や条例改正など)について、一昨日、昨日と市役所内の各担当課さん、現場にも足を運び、自身の思う疑問点などについて確認を進めてきています。
 
昨日は、総合運動公園にある子ども向け滑り台の人工芝張り替えに約4,400万円を補正予算に計上している「ちびっこゲレンデ改修事業費」について、スポーツ振興課さんに伺い、必要性や費用対効果、何故この時期なのかなどの疑問点についてお話しを伺うと、それぞれ的確且つ丁寧に回答をいただき感謝。
 
平成元年の設置以降、一度も張り替えをしていない人工芝はハゲハゲとなっているにも関わらず、部分張り替えも出来ないことから、安全優先で昨年秋から利用禁止にせざるを得ない状況となっていたこと、大規模な工事費用を伴うことから予算措置も中々難しいところ、国からの交付金(1,350万円)が得られる道筋がついたことも踏まえ、この時期の計上に至ったなど(結果、市財源からの支出は一般財源から約560万、市債2,480万)。
 
実際に自分の目で確認した「ちびっこゲレンデ」は確かに見るも無残な姿であり、子ども達の喚起と笑顔が戻る場に再び戻ると思えば、事業の必要性も理解したところであります。
 

【人工芝が経年摩耗でハゲハゲになったゲレンデ】

【(おまけ)改修工事が進む総合運動公園陸上競技場→8月末に工事完了予定】
 
他の案件も含め、足を運べば必ず身になることやヒントがということは、議案審査が「机上の空論」ではなく「地に足のついた」ものとなり、現場を知ればさらに深掘りの議論が出来ることにつながる、ひいては議会でのチェック、議論の積み上げがより良い市政運営や財政運営にもつながるものと考えます。
 
少し飛躍し過ぎた感もありますが、その点は私の率直な考えとしてご理解を…。
 
こういったことを通じて、つくづく思うのは、
 
「知って行わざれば、知らぬことと同じなり」
 
「知識として知っていても行動が伴わなければ、知っていないことと同じである」という意味の「知行合一」の精神(儒教や吉田松陰先生の言葉)は常に自身の念頭にも置いており、やはり実践することが大切なのだと改めて感じた次第。
 
またもううひとつだけ言わせていただくと、「行動しても発信せざるは、行動してないことと同じなり」。
 
これについては、奥ゆかしい日本人の精神からすれば「男は黙って行動」「自分をひけらかすことは格好悪い」との批判もあろうかと思いますが、私は「議員(地方も国会も関係なく)が何してるか分からん」、「何を考えてるか分からん」という有権者の思いが、「政治不信」や「議会(議員)不要論」に直結していると考えている立場であり、「発信することは議員の責務」との信念であります。
 
話しの着地点を失いつつあるので、この辺で終わりたいと思いますが、「現場主義」「発信は責務」をモットーとし、今後も活動に当たりますので引き続きご理解とご支援のほどどうぞ宜しくお願いいたします。