2019年10月17日
産経建設常任委員会 行政視察1日目(香川県高松市)
絵に描いたような秋晴れの中、産経建設常任委員会の行政視察に出席。
初日の昨日は、敦賀市と同じく、国の「景観まちづくり刷新支援事業区域」に指定されている香川県高松市に行って参りました。
岡山で乗り換え、マリンライナーで瀬戸大橋を渡ると海上に浮かぶ数々の小島と陽に照らされ輝く海面の調和が素晴らしく、さすが瀬戸内海、思わず見惚れる景観でした。
その後、「UDON県」高松市役所にお伺いし、創造都市推進局 観光交流課 観光エリア振興室の方から、先の支援事業として進めている「屋島地区の再生・活性化整備計画」について説明をいただきました。
この「屋島地区」は瀬戸内海国立公園及び国の史跡・天然記念物に指定されており、標高約300mのメサ地形(頭が平らな地形)と山上から望む瀬戸内海の眺望、源平合戦に関わる歴史文化など豊富な観光資源を有するエリア。
S47年の新幹線岡山駅開業時は約250万人の観光客を呼び込むも、現在は約50万人で推移するも、山上の商店街や水族館、ケーブルカーに駐車場と、それぞれ設備の老朽化や廃墟化が進むなど、いわゆる「寂れた観光地」となっており、この「老舗の観光地」をハード面から再び活性化しようと事業化したもの。
主な事業計画とポイントは次のとおり。
説明を頂戴した後の質疑も含めて書き留めます。
◉ハード面
・H25年屋島活性化基本構想(44事業)を策定し、官民の役割分担のもと、屋島の活性化に資する事業に着手。
・山上で廃墟となっている宿泊施設は撤去。あずま屋や休憩所など利便施設整備。
・山上で1番のビューポイントとなるエリアは、国際プロポーザルで設計者を決定。観光都市高松を世界に発信すべく、施設整備。国際会議後のアフターコンベンション、分科会開催、アート作品やパノラマ展示など、様々な利用が出来る施設とし、従前から突き抜けた、新たな視点で「イメージの刷新」を図る。
・商店街については、官民連携のもとリニューアル。
・屋島地区までの利便性に関しては、民間バス会社が、駅と山頂を結ぶバスをダイヤに合わせて運行(市からも補助金支出)。夜景を見る「ナイトバスツアー」(有料)も運行している。
・駐車場は、民間から市が直営にて運営。観光客増と連動して市も儲けることを考えている。
◉ソフト面
☆官民連携でお客さんを取り込んでいくとの意識が強い!
・新たな観光客ニーズに老舗も対応していく、イメージを変えてこうとの意識を官民が共有している(まさに「刷新」)。
・山上拠点施設は、指定管理者を考えてはいるものの、本当に民に任せることで本来目的が果たせるのかという点で、現時点ではまだ検討中とのこと。
・屋島エリアのトータルコーディネート(運営管理)に関しては、拠点施設の管理者が対応していくことを考えているが、駐車場やアクセス道路、周辺エリアを含めた相乗効果をどのように上げていくかの視点をもって検討している。
☆市がリーダーシップを取るとの意識が強い!
・高松市としてはこれまで、景観や看板整備などに取り組むのみでプレイヤー(運営側)として参画したことはなかったが、本計画では初めて市としてもプレイヤーとして入り込み、民側と知恵を絞りながら連携していくとの意気込み。
・旧の自然と新たなモダンとの調和は考えず、閉塞感ある昔のイメージを打破する、イメージを変えるとの強い市の思いがある。その思いやコンセプトが民側にも伝わっていて、既に協力の姿勢(民間自らも投資)が表れてきている。
以上、疑似メモ的に記載しましたが、敦賀市では金ヶ崎エリアで同じような課題を抱える中、ハード・ソフト両面で大変参考となる視察となりました。
「瀬戸の都」の自負のもと、「気持ち高まる高松」をキャッチフレーズとして、観光事業にも取り組んでいる高松市。
今後も連携し、景観まちづくり「刷新」に取り組んでいきたいと思います。
視察は、下関、延岡と続きますが、敦賀市政に反映出来るヒントをしっかり掴み取ってまいります。